キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

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舞台は「補正予算」の「総務部長査定」。
主な被害者は健康福祉部長とのことなので、健康福祉部長から総務部長に対して補正予算の要求内容を説明し、これに対し総務部長が意見するという場だったのだろうと推察します。

パワハラではない

webニュース版には書かれていませんが、雑誌紙面の記事によると、総務部長の詰め寄りに対し、健康福祉部長はにこやかに対応したとのこと。

健康福祉部長は50代後半とのことなので、高確率で県庁生え抜き職員でしょう。
県庁の本庁部長といえば、財政人事秘書あたりを長く勤めた庁内政治の覇者です。

特に石川県庁のように、知事の在任期間の長い役所だと、知事とは以心伝心の間柄でしょう。
そうだとすれば、職位的には総務部長のほうが上だとしても、実際は健康福祉部長のほうが強そうです。
形式的にはパワハラのように見えるものの、実際はパワー要素が欠けていたのではないかと思います。

記事では「恫喝」「叱責」という言葉が使われていますが、その場にいた人間は誰もそうは感じてなかったのではと思います。萎縮もしていないでしょう。

総務部長スキップを促す黒幕の存在

一番の黒幕は、知事に対して事前に予算案の説明をするよう健康福祉部に促した「知事サイド」の人物です。
つまるところ、この人物が総務部長をすっ飛ばすことを暗に認めているのです。

総務部長が真に怒るべき相手は、健康福祉部長ではなく、この「知事サイド」です。
一体どんな部局で、どれくらいの職位にいる人物なのでしょうか……?


威圧的言動を擁護するわけではありませんが、今回の件はパワハラどうこうではなく、組織の闇案件だと思います。
財務省キャリアを活かしてガンガン予算査定しようとしたら、いきなり梯子を外されてしまい、動揺したのでしょう。

正直、全国的に取り上げるほどのネタかと言われると……微妙です。作為を感じます。

開設以来、順調に PV数を伸ばしてきた本ブログですが、ここ3ヶ月間、月間PV19000で頭打ちを迎えています。

せっかくなのでPV20,000の壁を超えたいなと思い、新規記事の投稿だけでなく過去記事もちょくちょく点検しています。

同時並行で勉強もしています。
諸先輩方のブログ運営術を拝見したり、本を読んだり……

最近読んだ中では、『沈黙のWebライティング - Webマーケッター ボーンの激闘』が特にわかりやすく面白く実用性に富んでいました。

沈黙のWebライティング Webマーケッター ボーンの激闘 [ 松尾茂起 ]
沈黙のWebライティング Webマーケッター ボーンの激闘 [ 松尾茂起 ]


以前の記事で、自治体ホームページの欠点について触れました。

『沈黙のWebライティング - Webマーケッター ボーンの激闘』を読んで、どうして自治体関係のホームページが検索上位に表示されないのか、新しい理由がわかりました。
感情表現の欠落です。

感情を揺さぶらないのが役所的名文

文章を読んでもらうために必要な3つの視点
 
  • 感情表現を入れ、自分事化による“共感”を誘発する
  • 伝えたいことがきちんと伝わるよう、“見やすさ”“わかりやすさ”にこだわる
  • ファーストビュー(冒頭文)で、伝えたいことをまとめる
 
『沈黙のWebライティング ーWebマーケッター ボーンの激闘ー p.236』

読みたくなる文章作りの視点として、同書では3点を挙げています。
人間が読みたくなる文章であれば、SEOにおいても高評価を得られ、高PVに繋がります。 

役所の作る文章では、第一に挙げられている「感情表現」「共感の誘発」は厳禁です。
感情表現は徹底的に排除します。
読み手が一切感情的に揺れず、単に情報伝達だけが実現する、そういう文章が役所的な名文です。

ホームページに掲載する文章でも同様です。
不特定多数が目にするので、一層気を遣って感情表現を排除し、事実の羅列に徹します。

反感ゼロ>>>超えられない壁>>>共感されてバズる

この事情は、役所のトップ、つまり首長が選挙で選ばれた立場だという性質が影響しています。

感情を揺さぶる表現は、それに共感する人もいれば、反感を抱く人もいます。
役所は反感を恐れます。反感がそのまま首長のマイナスイメージになり、次の選挙への悪影響が懸念されるからです。
このあたりの危機管理が上手い職員はガンガン出世します。

書けるのにもったいない

共感狙いの文章を発射したいときには、ペイドパブリシティを使います。
役所発の文章ではなく、取材したライターの個人的感想という体裁であれば、たとえ反感を持たれても首長へのダメージは軽く済みます。

観光部局で仕事していた頃、僕もよくペイドパブリシティを利用しました。
自治体が提供した資料をベースにプロのライターが文章を作ってくれるのですが、正直物足りなかったです。

内容に具体性が無く、固有名詞を入れ替えれば他の自治体でも使い回せるものばかり。
担当職員の雑談の方がずっと面白い。

ライターが悪いのではなく、自治体の担当職員の方が詳しすぎるのだと思います。
担当職員は、誰よりも長い時間、題材と接しています。
常人には見えない魅力まで見えて当然です。

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共感を誘発する文章を書くためのネタはたくさん持っているのに、封印せざるをえないという現状。勿体無いなといつも思います。

選挙のたびに「若者が選挙に行かないから政治が変わらない」という説が報道されますが、僕は若者どうこうよりも投票率自体が低いことのほうが原因だと思っています。

投票率が低いと、当選に必要な得票数が減ります。
有権者が100万人いる地域の場合、もし投票率が100%だと、当選には50万が必要です。
一方、投票率が50%の場合は、必要な得票数は25万です。
必要な得票数が半分になります。

必要な得票数が少なければ、特定のセクターの組織票だけで当選できる可能性が高まります。
つまり、住民にあまねくサービスを提供して人気集めをする必要がなくなります。
同時に、特定のセクターに利益提供するインセンティブが生じるのです。

2018年宮崎県知事選挙の場合

実際の選挙を見てみます。
2018年の宮崎県知事選挙では、過去最低となる33.90%となりました。
有権者912,647人に対して、31万人弱しか投票していません。

次回もこれくらいの投票率だと推測すると、912,647人×33.90%(推定投票率)×50%(当選に必要な得票率)=約16万票を集めれば当選できると試算されます。

平成29年就業構造基本調査(PDF)に、産業分類別の就業者数が載っています。

これによると、
  • 農業、林業 53,800人
  • 建設業 45,900人
  • 製造業 68,000人
この3業種だけで16万人を超えます。

つまり、この3業種の組織票さえあれば、当選できるのです。

このうち農業、林業、建設業は、どこの地域でも業界団体がしっかりしていて、選挙の時はいつも活躍(暗躍?)しています。
選挙の2年前くらいから、土地改良や道路整備のような昔ながらの大型公共事業を打ち出しておけば、確実な票田として機能するでしょう。

投票率を高めるだけで首長も議員もビビる

投票率が高くなればなるほど、首長は安穏とできなくなります。
投票率が高ければ高いほど、組織票だけでの当選は遠のきます。
つまり、次の選挙に勝つためには、在任中になるべくたくさんの住民に恩恵が行き渡る施策を打ち出し、人気を集めなければいけません。

議員も同じです。
投票率が高くなるほど、支持基盤を広げる必要に迫られます。
支持基盤を広げるということは、特定のセクターに便宜供与するだけではなく、一般住民への便宜も考えなければいけません。

1票増えるごとに現職へのプレッシャーが高まり、頭を使わせることになるのです。

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