『迷わず書ける記者式文章術:プロが実践する4つのパターン』という本を読みました。



 
文章術についての書籍はこれまでも何冊か読んできましたが、「ブログを書く」という観点ではこの本が抜きん出て役立つと思いました。
今回は具体的に本書ベースでどのようにブログを書いているか、紹介します。

なぜ「記者式」を採用するのか?

このブログの大半の記事が、新聞記事と同じく「情報伝達」目的だからです。

このブログは、特異な着眼点内容の具体性を意識して書いています。
ロジックや文章の美しさは二の次で、大事なのは情報です。

本書の中でも説かれていますが、新聞は情報伝達目的の媒体として長い歴史があり、情報をうまく伝えるノウハウを蓄積しています
記者式の文章術は、このノウハウそのものです。

記者式文章術の活かし方

本書の中でも、第4章「設計図を描く」の部分を特に参考にしています。

スケルトン(設計図)を作る

本書では、設計図の要素として以下3点を挙げています。

  1. 仮見出し
  2. 要約、要旨(150〜200字程度)
  3. 本文の構成(1段落を1行に)
『迷わず書ける記者式文章術:プロが実践する4つのパターン』 p.67〜68

ブログの場合、見出し=記事タイトルです。
「タイトルは記事全体の要約になるよう最後につけるべき」というブログ界の鉄則があり、最初にタイトルを決めてしまうのは異端派のようですが、ここで決めるのは「仮のタイトル」です。記事作成後に違和感があったら最後に修正します。


要約は、「最大200字」という字数制限厳守で書きます。
こうすることで、絶対に盛り込むべき・盛り込みたい内容を整理できます。

最後に、本文構成を考える前段階として、盛り込みたい情報をリストアップして整理します。

ここまでの作業を終えてから、本文の構成を考えます。

文章構成の基本パターン

本書の中では、文章構成の基本パターンが示されています。

  1. 逆三角形(重要なことから順番に伝えていく)
  2. 三部構成(序論・本論・結論)
  3. 起承転結
  4. 起承展転結
『迷わず書ける記者式文章術:プロが実践する4つのパターン』 p.75〜76


僕はこのうちの三部構成を採用しています。
事実を伝えるだけなら逆三角形スタイルの方が効率的ですが、ブログ記事としては味気なさすぎるからです。

三部のうち、最もボリュームが多くなるのが本論です。

本論の展開

本論は、事実の並列または因果関係の説明という形で展開します。(p.89)
この2つを組み合わせる場合もあります。

この考え方は、『考える技術・書く技術』とも共通します。

書く内容は、スケルトン作成の段階でリストアップできています。
しっくるくる順番にこれを並べ替えることで、本論の骨子が完成します。

スケルトンの完成

本論の大まかな内容が決まったら、本論の中身に対する興味をかきたてそうな序論を考えます。
ここが曲者です。すぐに思いつくこともあれば、かなり時間を要することもあります。

結論は、200字要約をさらに要約して作成します。

これでスケルトンの完成です。
一度休憩して気分転換してから、スケルトンを見ながら記事を書いていきます。

記者式文章術のメリット

設計図を作ることで、記事作成のスピードがかなり上がりました。
行き当たりばったりで書き進めるのも楽しいのですが、時間がかかりすぎます。

読者にとってもわかりやすくなっていれば嬉しいのですが、これは今後のPV数が教えてくれるでしょう。当面はこの書き方を続けていきます。


『迷わず書ける記者式文章術:プロが実践する4つのパターン』のうち、今回は第4章のみ取り上げましたが、他の章も大変参考になります。
実用的な文章術が、具体的な手順として紹介されていて、応用もしやすいです。
日頃から文章を書く方は、一読をお勧めします。