キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

2018年05月

民間企業から地方公務員に転職してきた方は、どの世代でも一定数います。
20代だと職務経験枠ではなく、一般枠で採用される方もいますね。

圧倒的に銀行(特に第二地銀)出身者が多い

転職元は、金融業界が圧倒的に多いです。
この中でも、第二地銀が特に多いです。


メガバンクや証券会社出身者もいますが、なぜか第一地銀はほとんどいません。

皆さん口をそろえて「月末に怪しいデリバティブを売らなくていいから心が落ち着く」と話しています。

銀行での職務経験がすぐに活かせるわけではありませんが、保険や土地に関する知識は幅広い部署で必要になるため、同僚に一人いるとものすごく助かります。
 

SEもちらほら

金融業界に次いで多いのが、SEです。
時々HTMLを書くことがあるくらいで、公務員の仕事でプログラムを書いたり、システムを保守点検することは滅多にありません(全部外注です)。
それでもパソコンに関する基礎知識は段違いで、もれなく「パソコンの先生」として大活躍しています。

この2業種以外は、順位がつけられないくらい、バラバラです。


どういう過程で身に着けたものであれ、ユニークスキルを持つ職員は強いです。憧れますね。
何より、そのスキルを発揮しているときの楽しそうな姿が印象的です。
自治体がソーシャルゲームの運営を始めたりしたら、僕のオタクコモンセンスもユニークスキルとして活かせたりするのかな……

ワードやエクセルのファイルには、作成者が入力した中身のほか、作成者や作成日、最終更新日なども、パソコン側で自動で記録しています。
これらは「プロパティ」を開くと見られます。
これらの自動で記録される情報をまとめて「メタデータ」と呼びます。

デジタルカメラで撮影した写真にも、メタデータがたくさん含まれています。
「プロパティ」を開くと、撮影日時や機種名、シャッタースピード、焦点距離などが記録されているほか、GPS機能が内蔵されたカメラであれば、位置情報も入っています。
これらをまとめて「Exif情報」と呼びます。
写真好きの間では常識なのですが、そうでない方にとってはどうでもいい情報で、あまり知られていません。

あまり知られていないものの、このexif情報を野放しにしておくと、トラブルの原因になりかねません。
今回はExif情報丸出しのリスクについて紹介します。
本記事を読んで、「Exif情報を消す」一手間をかける公務員が一人でも増えてくれることを祈っています。

Exifは誰でも見られる


Exif情報は、画像をダウンロードしてプロパティを覗けば、誰でも確認できます。
ポインタを合わせるだけでExif情報を覗けてしまうGoogle chromeの拡張アプリもあります。

数年前、インターネット上にアップされた写真のExif情報から個人情報を漁る悪い人が問題になりました。幸いにも、現在は多くのWebサービスでExif情報自動削除機能が装備されてきて、実際にトラブルになるケースは減っているようです。
フェイスブックやインスタグラムは勿論、ライブドアブログも、Exif情報を自動で削除してくれます。

しかし、地方自治体のサイトコンテンツ管理システム(CMS)には、自動削除機能がついていないものがまだまだ多いようで、Exif情報丸見えのサイトを時々見かけます。

Exif丸出し事例

最近見つけたのは、このサイト。
http://www.kumamon-tokyo.com/category/blog
 
くまモンの東京活動記録ですね。

キャプチャ

こんな風に、撮影日時や、iPhone7で撮影したことがわかってしまいます。

この写真の場合であれば、わかったところで全く問題ありません。
ただ、Exif情報丸見えだと、トラブルにつながるケースも想定されます。

例えば、もしカメラの内部時計がずれていて、Exifデータ上の「撮影日」が実際の撮影日から1日遅れていたとしましょう。
サイトの閲覧者からすると、本文では4/28のイベントについて書いてあるのに、写真は4/29に撮影されたもので、ちぐはぐに見えてしまいます。
これでは、「このイベント、本当はくまモンが来ていないのでは?」と疑われても仕方ありません。

こういうトラブルの可能性を根絶するためにも、Exifデータを事前に消しておいた方が安全だと思います。
消すのは簡単です。右クリックで「プロパティ」を開き、消したい項目にチェックを入れれば完了です。
枚数が多いと手間がかかりますが、その時はフリーソフトを使えばいいでしょう。


公文書管理との関係

Exifデータの取り扱いは、今話題の公文書偽造問題にも関連してくるかもしれません。
 
公文書の定義自体いろいろあるのですが、だいたい「公務員が職務として取得・作成した紙文書及び電子データ」で、「組織的に保管しているもの」が公文書に該当します。
この定義によると、職員が撮影した写真データも、「職務上作成したもの」で「組織的に保管」されていれば、公文書にあたります。
具体的には、自治体主催のイベント風景を撮影したもので、職場の共用サーバーに保管されていれば、その写真データは公文書です。

保管中の公文書を事後に書き換える行為は、公文書の偽造です。
これは電子データでも同じです。
僕は、「Exifデータの削除」も、この「データの書き換え」という禁止行為に該当するのでは?という議論が、いずれ交わされるのでは?という予感がしているのです。

例えば、水害訴訟。
川が溢れた瞬間の時刻が、原告(住民側)と被告(行政)との間で見解が異なり、争点になっているとします。
 
原告側は、13:00に川が溢れたと主張し、これは12:58に行政側が実施した「ダムの緊急放流」が原因だと主張しています。
一方行政側は、川が溢れたのは12:55で、ダムの緊急放流とは関係が無いと反論しています。
行政側は、その証拠として、12:55に撮影した写真を提示しています。
この写真では、すでに川が溢れています。

ここで、原告側に写真に詳しい人間がいたら、その写真の電子データを公文書公開請求することでしょう。
入手次第、Exifデータを確認します。
もし「撮影日時」が12:55を過ぎていれば、被告は虚偽の主張をしていることになり、一転攻勢を仕掛けられます。
また、Exifデータが削除されていれば、「わざわざ削除するという一手間かけたということは、やましい事情があるに違いない」という攻撃を仕掛け、世論を味方につけることができます。


今のところ、Exifデータが原因の行政関係トラブルは聞いたことがありませんが、いずれ問題になるような予感がしています。 
何らかのルールができるまでは、安全側をとって、公開するものは少なくとも消しておく方が無難かなと思います。

地方公務員の行政職は、いろいろな部署を経験します。
実際、自分も防災→総務(法規系)→観光と異動してきて、それぞれの部署の考え方の違いや、必要とされる知識やスキルの違いに驚きました。

過去の配属部署で学んだ内容が次に生きることは、あまりありません。
防災担当の時に必死に学んだ「暴風雨の中でもロープを川の対岸まで投げ届ける方法」なんかは、異動後は全く使いません。飲み会の話題としては大活躍の鉄板ネタなのですが……業務には役立っていません。

とはいえ、同じ役所内で働いていく以上、どの部署でも共通して必要となる知識・スキルも存在します。
その一つが「地名」、特に大字(おおあざ)知識です。

地名そのものは、インターネット検索すれば一瞬でわかります。
ただ、地名とその地域の大雑把な特徴を暗記していると、検索する手間が省けて業務効率が上がるだけでなく、対外的なコミュニケーションがうまく回ることが多々あります。

地名知識がどう活きるか:防災部局の場合


地方公務員は、自治体という空間を管理する仕事としての側面もあります。働くうえで、地名から離れることはできません。どこの部署でも、毎日地名が飛び交っています。
(物品調達やシステム担当だと、聞こえてこないのかも……)

僕の場合は、防災部署にいたころに、徹底的に叩き込まれました。
防災担当部署には、住民から様々な通報が寄せられます。
「○○町の歩道の手すりが危ない」「○○町▲丁目にハチの巣がある」……等々、地名+症状のセットが連日届きます。これらをずっと聞いているうちに、自然と地名知識が身についていきました。

地名知識がどう活きるか:観光部局の場合


自分の居住地や出身地を披露したとき、相手から特別な反応があると、不意に嬉しくなってしまうものです。
「ああ○○町ですか、水曜日しかやってないパン屋さんがあるところですよね」みたいに、間髪入れずに知っている風に返答されたら、ついつい相手に好印象を持ってしまうこと、経験があるのではないでしょうか?

仕事をしていても、同様の現象がよく発生します。
特に、観光系の仕事で外部団体や地域住民に接触するときには、効果抜群です。

観光業に関係している方は、たいてい地域に強い愛着を持っています。初回の顔合わせで少しマニアックな話題をこちらから切り出せば、単に仕事の必要に駆られてではなく、相手方に少なからず関心があることを示せ、ゆくゆくの良い関係形成につながっていると感じています。


どうして大字単位なのか?


どういう単位で地域を区切るのがベストかは、自治体によって異なるでしょうが、地方の県庁であれば大字単位が一番話題に上ると思います。市町村役場の場合は、もっと細かいかもしれません。
東京だと駅単位で区分するのが一般的ですが、地方だと広域的すぎます。

僕が大字を重視する理由は、単に経験則です。
防災部局に限らず、住民からの電話では、たいてい市町村名は省略され、いきなり大字を名乗られます。
ここで市町村名を尋ねると、「
なんでわからないんだ」と怒られることも多々あります。

この経験から、同じ県内の人間に対しては大字でコミュニケーションをとるのが多数派なのだろうと、僕は考えています。うちの県だけかもしれませんが……


地方公務員として働いていると、聞き耳を立てていなくても、ディープなローカル情報が入ってきます。
今はただの雑木林になっている場所が、かつて広大な養豚場だったとか、明治期に資産家が道楽で造った公園だったとか……

いろんなジャンルのローカル豆知識を収集できるという意味では、部局をまたがる異動というのも楽しいのかもしれません。

日本一周の効用について前回紹介しました。
今回の記事は、もともと前回記事の後半部分だったのですが、内容の抽象度が全然違うので、別記事に分けました。
本稿単体でも意味は通るかと思いますが、念のため前回の記事を読んでから目を通してもらう方が良いかなと思います。

住民の愛着を醸成する

前回記事で、「自治体に愛着があるほうが、働いていて楽しい」という趣旨のことを書きました。
これは地方公務員に限らず、住民全員に言えることかと思います。
自分の住んでいる自治体に愛着や誇りを感じられる方が、幸せです。

「愛着」や「誇り」には、いろいろな要素があります。
その中の一つが、前回の記事でも触れた、自治体の「独特の価値」です。
この「独特の価値」を理解させ、自治体への愛着を醸成することも、地方公務員の役割の一つだと常々思っています。

ボトムアップ手法

大抵の自治体では、「独特の価値」を見つけるために、歴史を紐解くか、公共事業で何かを作ります。
歴史から何かを見つける際には、専門家のお墨付きが必要です。
公共事業で何かを新たに作る際には、政治的な要素が絡みます。
どちらの方法も、一個人が口出し・手出しをする余地がありません。

一方で、「一見何も無い地域で、面白そうなものを見出す」ことは、一個人が勝手に実行できる「独特の価値」発掘法です。
住民主体の地域活性化には、この能力が欠かせません。
 
まずは自治体職員がこの能力を身につけ、徐々に住民全員に浸透させていかなければとも思っています。
 
前回記事では、自転車で日本一周する中でこの能力に開花した職員がいることを紹介しましたが、日本一周しなければ身につかないわけでは勿論ありません。
それでも、自分の見知らぬ土地に行って、予備知識なしで面白そうなものを見つける経験は必要ではないかと思います。

つまるところ……

7月まで三連休がありませんが、年休取ってどこか旅に出たい!

5月に入ってから、自転車で日本一周している旅人をよく見かけます。
5月〜6月上旬に本州を縦断(北上)して、6月中旬までに北海道に上陸しておかないと、梅雨に巻き込まれて危険らしいですね。
一旦北海道に入ってしまったら本州に戻りたくなくなるくらいに気候も道も快適らしいのですが、9月に入ると途端に風が冷たくなって、本州に戻らざるを得なくなるようです。
日本海側ルート・太平洋側ルートともに、青森に入るまでにかなりの難所があるとも聞きます。5月半ばでまだ中国地方にいるようだと、ペース的にちょっと心配です。

職場の同僚にも何人か自転車日本一周経験者がいて、以上の話は全部彼らからの聞きかじりです。
経験者いわく、日本一周経験はものすごく地方公務員業務に役立っているとのこと。
今回は経験者から聞いた話をベースに、僕の私見を紹介します。

一見何も無い地域で、面白いものを見出す

普通の旅行とは異なり、日本一周の場合は、自分が行きたい場所だけに行くわけではありません。
日本一周という目的が先にあり、大半の場所はただの通過点にすぎないか、「宿泊場所」「食事場所」といった機能面しか気にならず、「散策してみよう」なんて気は全く起きません。
移動途中の風景も、視野にすら入りません。

しかし、漫然とたくさんの地域を通過して行く中で、少しずつ「一見何も無い地域で、面白そうなものを見出す能力」が養われていくそうです。
突然、道端の看板やオブジェが気になり始め、自転車を停めて地域住民と会話したり、商業施設を利用したりと、寄り道が増える。
寄り道が増えるに伴い、思い出も増えていきます。

自治体への愛着

この「一見何も無い地域で、面白そうなものを見出す能力」は、地方公務員として楽しくやりがいを持って働くために、欠かせない能力だと思います。
仕事の成果に直結するわけではありません。あくまでも働く当人の満足度に影響するものです。

地方公務員として働く以上、自分の働く自治体(=地域)に何らかの「独特の価値」があると感じているほうが、絶対に幸せです。
「一見何も無い地域で、面白そうなものを見出す」に長けた人には、他の人には見えない「独特の価値」、自治体の魅力が見えます。
そのぶん地域、つまり自治体への愛着が強まります。
好きなもののために仕事をする方が、どうでもいいもののために仕事をするより、絶対満足度が高いです。

自治体の観光施策に携わっているという立場を一旦棚上げして、正直に申し上げますと、僕自身は名所名跡よりも生活空間を見る方がずっと好きです。
昼はテーマパークよりも地場スーパー。夜はライトアップよりも場末の飲み屋街。
よく「日本一周を楽しめるタイプ」と言われます。リタイアしたらやってみたいですね。

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