この時期ニーズがある公務員ネタといえば、やはり試験関係かなーと。
来年度の試験に向けて勉強している方はもちろん、年末年始にしっぽり家族と就職先を相談している方など、いらっしゃるかと思います。

というわけで、当面は「公務員になるまで」のことを中心に書いていきたいと思います。


公務員試験の勉強(大卒事務職の場合)

公務員試験には専門科目と教養科目があり、前者は法律や経済など大学で習うような科目、後者は知能問題(数的処理、文章理解など)や地理歴史など高校までに習うような科目です。
試験の種類によって違ってきますが、大雑把に分ければどこもだいたいこんな感じのはず。


お役立ち具合(私見)

◆とても役に立つ …… 法学全般
公務員に限らず、大人であれば、どんな仕事をしていても法律に関わることになります。
法律に関する知識ももちろん大切ですが、法の論理といいますか、リーガルマインドといいますか、雰囲気みたいなものを知っているかどうかも非常に大切です。
言葉にしづらいですが、あるんです。


◆けっこう役立つ …… 社会科学、人文科学、自然科学、政治学
日々の仕事(作業)のためというよりは、外部の人間と接触する際に、教養として持っておきたい知識です。
部署によっては、民間企業の幹部や大学の先生など、いわゆる上流の方々と接する機会がたくさんあります。これらの科目は、こういった相手が常識として持っている、いわゆる教養、リベラルアーツです。ひけらかすのは勿論NGですが、「聞いたことあります」と言えるだけでも好感度アップです。
自分も、大学時代は社会科学の分厚い本を輪読するタイプのインドアゼミに所属していたおかげで、救われた場面がありました。

【2020.8.16追記】

自然科学は実務にも直結します。
特に地学。中でも地質や気象の知識は、災害対応業務の基礎中の基礎です。
地方公務員は、ひとたび災害が発生すると、部署にかかわらず対応業務に駆り出されます。
体系的な知識までは習得できなくとも、なんとなくでもいいので知っていれば、有事の際にも慌てずに済むと思います。

【追記ここまで】

◆あんまり役に立たない …… 経済学全般
経済学自体が公務員実務に役立たない、というわけではありません。むしろ非常に大切です。
特に中央省庁で制度設計に携わっている官僚の皆さんは、均衡理論やゲーム理論を多用しているとのこと。このような制度の仕組みを理解するためには経済学の知識が欠かせませんし、いずれ地方自治体でもこういった理論を使って制度設計する日が来るかもしれません。

ただ…公務員試験で問われる内容が、法学のように「初歩」ではなく、「過去の遺物」に近いもので、公務員試験レベルの経済学をどれだけ覚えたところで、実務には役立たないらしいです。
いつどこだったか思い出せませんが、どこかの大学の先生が公演していました。


◆役に立たない ……  知能問題
残念ながら、実務にはほとんど関係ありません。解けたときの快感は一番なんですけどね……


以上、あくまで「実務で」役立つか否かの見解です。昇進試験なんかを見据えると、また違う結論になるかと思います。
勉強のモチベーションになれば幸いです。

※自分の受験当時もお世話になった、こちらのサイトを参考にさせていただきました。
http://koumuinshiken-taisakushitu.com/