キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

タグ:マネープラン

今年に入ってからというもの、独身男性仲間で集まるたびに新型NISAの話ばかりしています。

同年代の中でも既婚者の方々は、ちょうどお子さんが小学校に入学する頃合いで投資に回す資金が無く、独身どうしでないとNISAの話はできません。

有意義な意見交換をしたいところなのですが、みんな好き放題自説を開陳するだけで、なかなか議論が集約しません。
  • 非課税枠を早々と埋めるか、時間分散するか
  • 非課税枠をハイリスク資産に充てるか、ローリスク資産に充てるか
  • 現在保有している株などを一旦売却して新型NISAに移すか
あたりの論点では、実に百家争鳴という感じで、いろんな説が唱えられています。

ああでもないこうでもない……と話し合うこと自体はそれなりに楽しいのですが、そろそろ制度の開始時期も近づいてきて、結論を出さねば……と思っているところです。

いろいろ考えているうちに、勉強という意味では、日本株の投資が一番なのではないかと思い始めました。

経済ニュースが身近になる

当たり前の話ですが、株価は日々上下します。
上下する理由は様々……というか、はっきりとはわかりません。
買いたい人が多ければ株価は上がり、売りたい人が多ければ下がります。
つまるところ「気持ちの問題」です。

市場関係者の「気持ち」を左右する大きな要因が、マクロな経済事情です。
世間を賑わせている経済関係のニュース、例えば
  • 円安
  • 資源価格高騰
  • 最低賃金の引上げ
  • 日本銀行総裁の発言
といったトピックに市場関係者が反応して、株価は上下します。

市場関係者がこういったトピックに反応するのは、企業の業績に影響があるからです。
影響の方向(プラスorマイナス)は、業種や業態、事業展開している地域によって異なりますが、いずれにしても企業の事業環境を変えます。
 
企業の事業環境が変われば、もちろん従業員の働き方や待遇にも影響が及んできます。
そのため、民間企業で働く方々は、マクロな経済ニュースに敏感にならざるを得ません。
自分自身の業務量や仕事の難易度、そして何より収入に影響してくるからです。

一方、役所はマクロな経済事情の影響をあまり受けません。
もちろん無関係ではありませんが、民間企業よりも影響幅は小さく、時間的にも遅れて波及してきます。

そのため、地方公務員は民間サラリーマンと比べ、マクロな経済事情への理解度が劣っていると思います。
自分自身に直接的な影響が無いために、真剣になる必要が無いからです。
 
地方公務員はよく「常識に欠けている」とか「市民感覚が欠如している」という批判を受けますが、こういう批判をしてくる方々がいう「常識」や「市民感覚」の一つが、マクロな経済事情の知識なのだろうと思います。

庶務や内部調整のような役所内だけで完結する仕事を回すだけであれば、マクロな経済事情に疎くても問題ないのでしょう。
しかし、産業振興や観光のような役所外部の人と接する仕事をするのであれば、マクロな経済事情は必須です。
こういう部署に移動したら、日本経済新聞を読める程度には勉強しなければいけません。

幸いにも、経済事情の教材は本でも動画でもたくさんあるので、さほど苦労しなくても勉強は可能です。
ただ、いくら勉強しても自分の収入には関係してこないので、なかなかモチベーションが上がらないものです。
 
そこで、手っ取り早くマクロな経済事情を理解するために有効なのが、自分自身もマクロな経済事情の荒波に揉まれる立場になることです。
つまり、日本株の株主になるのです。

株価が上がって自分の懐が潤ったり、逆に株価が下がってダメージを受けたりすると、マクロな経済事情が「自分ごと」として気になってきて、真剣に勉強できるようになりますし、頭にもしっかり残ります。


世の中を支配する資本家達の気持ちが少しわかる

日本は民主主義社会と言われていますが、実際は「金」「暴力」で運営されています。
金と暴力を上手に取り扱える人間(または組織)が権力を握り、世の中を動かしています。
(ここでいう暴力とは、物理的な暴力のみならず、相手の意に反した決断をさせるという「精神的な強制力」も含めます)

地方公務員であれば誰もが心当たりがあるでしょう。

役所(地方公務員)は残念ながら、金も無ければ、暴力も行使できません。 
支配する側ではなく、される側です。
そのため、金と暴力を駆使する権力者たちの言いなりにならず、自らの必要最低限の役割くらいはこなせるよう、自衛策を講じなければいけません。
 
自衛のためのは、まず敵を知ることが重要です。
具体的には、金と暴力というツールをどのように使って相手を支配するのかを知る必要があります。

暴力のほうはなかなか知りがたいですが、金のほうは一つ手がかりがあります。
お金のある権力者たちは、自分の力で稼ぐのみならず、他人の稼ぎを収奪しています。

他人の稼ぎを収奪する方法のメジャーかつ合法的な方法が、資本の提供です。
資金や生産手段を他人に貸し与えることで、成果の分配に与ります。

法令や商慣習に則った、全くもってクリーンな方法ではありますが、このようにして支配力を行使しているのも事実です。
支配層はいわば、「金をどこにどのくらい投下するか」を采配することで、支配を行なっているのです。

地方公務員の実務でよく接触する支配層は、議員地域有力者(地主や地場企業経営者など)です。
彼ら彼女らの支配力の源泉は、まずは金です(暴力も使っているかは人次第)。
支配層の中でも、いわゆる「資本家」に分類されます。

彼ら彼女らの思考を理解するには、地方公務員側も「資本家の思考法」を理解する必要があります。
先述したマクロな経済事情とは異なり、資本家の頭の中を説いたテキストは少ないです。
そのため、自ら資本家になって、思考法を体得するしかありません。
 
資本家になるには色々な方法があります。
私的にお金を貸して利子を取ったり、不動産投資をするという方法もありますが、一番手軽かつリスクが小さいのが株式投資です。

もちろん投資は自己責任で

ここまで日本株投資をお勧めしてきましたが、投資はあくまでも自己責任です。
儲かる保証はどこにもありません。

新型NISAが資産形成に寄与するのは間違いないのですが、これはあくまでも「通常の投資」と比べた場合の話です。
リスク資産に投資する以上、NISAであってもマイナスになる可能性は当然あります。
新型NISAはあくまでも「プラスになった場合の税負担が軽減される」だけで、マイナスになった場合に保障されるわけではありません。

この記事を読んで「日本株投資を始めてみたい」と思う方がいましたら、まずは少額で、たとえ損失が出ても「勉強代」と思える程度から始めることを勧めます。


若手(20代)地方公務員の給与考察の続きです。
前回の記事では全国平均の数字を使いて、若手地方公務員の給与水準は同年代の民間勤務高卒者並みという結果を見ましたが、今回は地域別の数字を使って
  • 給与の構成要素(基本給・残業手当・賞与)ごとの影響も気になる
  • 高いor安いの感覚は、同一地域内での相対的順位にも大いに影響されそう
という直感的疑念について考えていきます。

賃金構造基本統計調査より


今回は賃金構造基本統計調査の数字を用います。



統計表はこちら。(総務省統計局)


このデータであれば、都道府県ごとのデータが使えます。
エクセルのランダム関数で対象都道府県を選んだところ、岡山県がヒット。
今回は岡山県のデータを使って検討していきます。

ちなみに岡山県は、同統計内の「所定内給与額」(≒諸手当除きの月給)が47都道府県中24位であり、ちょうど中間に位置します。
そのため、単県のデータではありますが、ある程度は全国普遍的な結論を導けるかもしれません。

今回は「若手」にフォーカスすべく、25~29歳のデータを取り出します。
さらに男女差が想定されるので、性別ごとにデータを集計。

この統計調査は民間事業者だけが対象のため、公務員のデータは含まれていません。
そこで、僕が実際にもらった金額をベースに、地方公務員のデータを追加します
地域手当は、岡山県岡山市(3%)を反映させました。
ただし残業代は水物なので、僕の実績をそのまま使うわけにはいきません。
そこで、総務省の「地方公務員の時間外勤務に関する実態調査結果」中の都道府県職員の平均残業時間である12.5時間≒13時間、毎月残業すると想定し、13時間分の残業手当を「きまって支給する現金給与額」に盛り込んでいます。

残業手当単価は、所定内給与時給換算額×1.25で算出しました。

賞与は4.45か月分を計上しました。


男性:真ん中よりやや悪い

こうして出来上がった一覧表がこちら。
スライド1


右側2列の「所定内給与時給換算」と「年収」のみ、統計データから僕が算出したもので、その他は統計データからのコピペです。
この表を見ただけで、地方公務員の賞与額がかなり大きいことが見て取れます。

スライド2
一覧表を並べ替えて分析を進めていきます。
まずは基本給を比べていきます。

諸手当除きの月給、いわゆる基本給は、「所定内給与」に相当します。
ただし、これの実額で比較すると、対象となる労働時間(所定内実労働時間数)が産業ごとにまちまちで公平な比較になりません。
そこで今回は時給換算して公平性を確保しました。

この基準だと、公務員は51区分中の28位。真ん中よりも少し悪いあたりです。

続いては年収です。
公務員は51区分中の27位。基本給と同じく真ん中よりも少し悪いです。


女性:余裕で上位

続いて女性のデータも見ていきます。
スライド3
スライド4

元データにある民間企業では、どの産業区分でも男性より給与水準が低くなっています。
一方、地方公務員の場合、男女間の差は基本的にありません。
そのため、男性と比べ、相対的に地方公務員の順位が上昇しています。
時給も年収も、余裕で上位に食い込めています。

まとめ:ちょっと劣る

以上の結果をまとめると、岡山県の場合、
  • 平均的な若手地方公務員(男性)は、民間企業勤務の同世代男性よりも高給とは決して言えない。とはいえ薄給とも言えないし、特に賞与は確実に恵まれている。
  • 女性の場合は、同世代女性の中でも相当な好待遇。
といえるでしょう。

統計上の数字には現れていませんが、民間企業の場合は個人差がものすごく大きいことを忘れてはいけません。特に賞与。
つまり、同一区分の中でも相当なばらつき(分散)があると思われます。

一方、地方公務員は、残業代の多寡くらいでしか差がつきません。
20代のうちなら基本給の差も小さいですし、賞与は余程のことがない限り満額支給されます。

給与の安定感を重視する方にとっては、地方公務員の待遇は数字以上に魅力的に映るでしょう。

今回は岡山県のデータを使ってみましたが、都道府県ごとに特色が出ると思います。
お住いの地域のデータで自分の給与と比較してみたら、きっと発見があると思います。

出身大学比較(その2)

「30歳時点の想定年収」という出身大学別のデータも見つけました。
【2021/2/17 新しいデータがリリースされたので差し替えました】




「年収」の定義がよくわからないうえ、転職サイト登録者のデータをもとにしているようなので、どちらかといえば上振れしている気がします。

僕の場合、30歳時点(2020年)の年収は約440万円でした。
※内訳:基本給300万円+賞与110万円+残業手当+地域手当
ちなみに地域手当を東京23区水準(20%)まで引き上げると、約500万円になります。


このデータだけだと、
  • 東北大学→宮城県庁・仙台市役所
  • 九州大学→福岡県庁・福岡市役所
みたいな、地方の旧帝大を卒業してからの地方公務員という流れは、年収的には負け組のように見えます。実際は結構たくさんいそうな気がするのですが……

リスク資産(株式など)への投資は極力若い頃から始めるべしという意見がインターネットでは主流です。
ただ地方公務員の場合は、まずは預貯金をしっかり蓄えるほうを優先したほうがいいと思っています。
 
地方公務員(特に若手)の収入は多くはありません。
まずは貯蓄を充実させておかないと、ライフイベントのたびにリスク資産を取り崩す羽目に陥り、結果的に往復手数料の分だけ損をしかねません。

一気に現金が飛ぶイベントが連続する

若手の頃はまとまった出費が生じるライフイベントが次々発生します。

まずは結婚です。結婚式をきちんと執り行えば百万円単位でお金がかかりますし、新婚旅行も含めればもっと飛びます。

マイホームを構えるとなると、さらにかかります。
支払い自体はローンを組むとはいえ、土地や家屋の頭金で相当額のまとまったお金が必要になります。

田舎だとさらに、自家用車の購入費用も発生します。

そもそも固定費支出を除いても、地方公務員の家計は厳しいです。
僕の試算では、地方公務員ダブルインカム家庭であっても、第一子誕生後から数年間(片方が育休中で無給)は赤字になります。

 

結婚が現実味を帯びているリア充ほど、固定費+数年間の赤字に耐えられるだけの貯蓄に励まなければいけません。

それでも運用すると……

買付手数料ゼロの投資信託オンリーで運用するのであれば、数年で現金化するにしても、ほとんど利息のつかない預貯金で持っているよりお得になるという考え方もあります。
 
ただし僕はお勧めしません。
現金化するタイミングで市場が暴落していて、マイナスの評価額で現金化する羽目に陥る危険があるからです。

現に僕の同期職員も、昨年末、マイホームの頭金捻出のためにNISAを全額現金化していました。
コロナショック前の天井価格で売れたので結果的には大勝利なのですが、これはあくまでも偶然です。
 
もし支払いのタイミングが数ヶ月遅れてコロナショックに巻き込まれていたら、評価額が圧倒的マイナスの状態で泣く泣く現金化していたでしょう。

このリスクはあまりに大きいです。

運用期間がもっと長いのであれば、このリスクも軽減できるのでしょう。
しかし、たかが数年の運用期間ではどうしようもありません。

投資してもいいタイプ

逆にいえば、上記の条件に該当しない場合、つまり
  • 結婚の予定なし
  • マイホーム願望なし
のような方であれば、手元資金は薄くても問題ありません。
生活防衛資金を確保でき次第、リスク資産に投下していっても良いでしょう。
 

地方公務員はインターネットスタンダードよりも資金力に劣る

そもそも認識すべきは、世間的に見た地方公務員の給与水準です。
「賃金構造基本統計調査」によると、20代大卒地方公務員の給与は、同年代の大卒者平均を下回ります。
だいたい同年代の高卒者平均と同水準です。
 

ちょっと古い調査ですが、2015年の野村総研の報告書によると、20代での投資経験者は約20%に止まります。
若年層を中心とした個人による投資の現状と NISA の利用促進に向けた課題に関する調査(PDF)
 
当時より今のほうが投資環境が整っているので、もっと割合は上がっていそうですが、それでも少数派であることには変わりないでしょう。
繰り返しますが、地方公務員の給与水準は平均以下です。
平均以下なのに、エリートしぐさを無理して真似る必要は無いのです。

「増やす」よりも「残す」

リスク資産への投資が報われるとは限りません。
しかし、節約は必ず報われます。


投資の前にしっかりとマネーリテラシーを高め、無駄な支出をなくすことが何より重要です。

 

コロナウイルス感染症の影響で、職員の賃金カットを打ち出す自治体も出てきています。
あくまでも予想ですが、最後までカットせずに済む自治体の方が少数派になるのでは?
僕の勤める自治体も時間の問題だと思っています。

こうなってくると、節約習慣がますます重要になってきます。
固定費を増やさないことをとにかく意識するしかありません。
ステイホーム用のサブスクサービスなんかは論外です。

節約の王道は固定費の削減と言われます。
僕は常日頃から、固定費には二種類あると考えています。
本当の固定費と、習慣に基づく固定費です。

前者は家賃や通信費など、生活に絶対必要な費用です。
後者は自分の裁量で固定費として支出しているものです。動画のサブスクリプションやジムなどの会費、コーヒーやタバコなどの常用する嗜好品支出、マイカーの保有経費もこちらに含まれます。

節約のためには、前者は限りなくゼロに近づけ、後者はやめる(ゼロにする)のが効果的です。
しかし実際には難しいです。特に後者は削減どころか、反対についうっかり新しい固定費を作ってしまったりしがちです。

地方公務員の場合、新しい固定費項目を作りがちなのは間違いなく4月です。
逆にいえば、4月を注意深く乗り切れば、一年間の固定費を低く抑えることにつながります。
つまり、地方公務員の節約生活には、4月の過ごし方が肝要なのです。

人事異動は生活を一変させる(プライベートも)

4月には定期人事異動という役所内最大のイベントがあり、生活環境が一旦リセットされます。

特に一日のタイムスケジュールは、自身の異動有無に関係なく変わります。

同じ所属にいたとしても、前年度と全く同じ業務を担当するとは限りません。慣れた分だけ業務を増やされることも多いです。
加えて、周囲の人間が異動した分だけ、職場から戦力がいなくなります。
異動してきた職員はみな最初は素人です。そのため自分の負担が一時的に増えます。
そのため、出勤時刻は早くなり、帰宅は遅くなりがちです。

自分が異動した場合は言わずもがなです。
地方公務員の場合、未経験の仕事をいきなり任されることも多々あり、当分は勤務時間が伸びるでしょう。
 
人事異動による人間関係の変化も、タイムスケジュールに影響します。
新しい上司や先輩が残業大好きマンだった場合は帰れなくなりますし、早朝出勤を強いられることもあるでしょう。
逆もあり得ます。重箱つつく系上司が異動したおかげで定時帰りできるようになったり、実際によく聞く話です。

一日のタイムスケジュールが変わると、自ずと生活習慣も変わっていきます。

パッと思いつくところだと、
  • 連日残業が続くので18時頃にコンビニに行ってホットスナックを買うようになった
  • 終バスに間に合わなくなったので車通勤に切り替えた
  • 定時で帰れるようになって暇ができたのでジムに通い始めた
あたりでしょうか?

転勤を伴う異動だったら、タイムスケジュールに加えて活動範囲も変わります。
こうなるとさらに生活習慣が変わります。

生活習慣が変化すると固定費が発生しやすい

生活習慣が変わるときは、新しい固定費が発生しやすいです。
新しい生活習慣を快適に過ごすために、モノやサービスが欲しくなるからです。
 
節約を貫きたいのなら、この誘惑に屈してはいけません。
固定費項目を増やすことは、節約の王道の真逆だからです。

僕自身の経験を一つ紹介します。
 
とある部署にいたとき、どうしても0:00〜7:30の間にやらなければいけない業務がありました。
この業務のために、僕は毎日、定時スタートの1時間以上前に出勤しなければいけませんでした。
定時前の業務なので残業代は出ません。周囲からは貧乏くじと言われていました。

仕事自体はとにかく不毛な単純作業で、しかも給料が出ません。とても虚しい時間でした。
少しでも気分を和らげるため、毎日コンビニでコーヒーを買うのが習慣になりました。
今から思えば、これも立派な固定費です。


4月はストレスが溜まりやすい時期でもあります。
ストレスがたまると、安易にお金を使いがちになります。

しかし節約のためには、ストレスにも屈してはいけません。
とにかく支出を渋り、本当に必要なのかどうかを冷静に考えるのです。

一時的・突発的な支出でも、習慣化してしまうと固定費になります。
支出を伴う習慣は作らない、作るとしても最小経費で済むように心がける必要があります。

初期経費にも注意

新たな習慣が発生するときには、初期費用も発生しやすいです。

こちらにも注意が必要です。
初期費用には維持費用、つまり固定費がつきものだからです。

「お金がかかるのは最初だけ」というのは、昔から定番のセールストークです。
これは真実ではなく甘言です。信用してはいけません。冷静にトータルコストを見積もる必要があります。

ここ3年ほど試行錯誤を続けてきたところですが、運用方針が固まってきたので一旦まとめます。
僕の考えが正解だとは思いません。アラサー独身男性の懐事情の一例としてご覧ください。

諸条件
・年収(手取り) 380万円(額面だとぎりぎり500万円に届かないくらい)
・実家暮らし、両親はまだ現役で働いている
・マイカーあり
・妻子なし

大前提:今のうちにひたすら蓄える

実家暮らしなので賃料負担ゼロ、妻子無しなので養育費ゼロということで、通常の同年代男性と比べてものすごく経済的には有利です。社会的ステータスは圧倒的に劣位していますが……

数年後には両親が定年退職して、僕の生活費負担割合が増えます。
その後は介護や医療でいろいろ出費が増えていくでしょう。
そのため今が、僕の人生において一番蓄財できる時期だと考えています。

さらに、なるべく早い時点でリスク資産を持ったほうが複利効果を長く享受できることから、資産運用の観点からも蓄財を急ぐべきとも考えています。

従って、これからの数年間がマネープランの勘所であり、迷うことなく蓄財に全力を尽くすべきだと認識しています。

基本は節約

地方公務員という職業上、残業以外の手段では収入を増やせません。
しかし僕の勤務先は残業代支払いが渋く、俗にいう生活残業は不可能です。
(不可抗力で残業せざるを得ないことが明白な場合以外は申請しない風潮)

そのため、収入を増やすという方法は採れず、支出を削るしかありません。

労働者としての自分に期待していないので役所にしがみつく

地方公務員を辞めて高収入の(又は副収入を持てる)仕事に転職するという選択肢も存在しますが、僕にとっては実現不可能なため、検討しません。

民間就活でこっぴどくやられた上、もともと身体が丈夫ではないため、役所以外のフルタイム勤務に耐えられるとは思えないためです。

【参考記事】



収支管理:総支出を基本給の半分以下に抑える

節約の目標は単純です。
年間の総支出を基本給の半分以下に抑えるよう心がけます。
2020年だと120万円以下を目指します。

毎月発生する経費(食費、ガソリン代、消耗品費など)には月別の予算(上限額)を設け、その他の経費は年間で予算を組んで、その範囲内で対応します。

自家用車は無いとダメ

節約重視とはいえ、自家用車は持ち続けます。
僻地に住んでいるためマイカーが無いと通勤に3時間以上かかる等、色々な条件を勘案した結果、マイカーを持つことが最も経済合理的という判断です。

資産運用:キャッシュ厚め・積立・高配当

節約で得た資金は全額リスク資産につっこみます。
外国株インデックスファンド投資信託への積立投資(つみたてNISA・iDeCo含む)と、高配当株・ETFへのタイミング投資が半々です。

個別株よりもインデックスファンドのほうが税制上有利なのは承知していますが、あえて個別株にも投資しています。
インデックスファンド一本だと、取り崩し時期に不況が来て評価額が激減したときに困窮してしまいます。
そうならないよう、ある程度の配当収入が入ってくる体制も構築したいです。
個別株の配当は、定期的に自動でやってくれる利益確定のようなものだと思っています。


この本を読んでから、インデックスファンドへの積立投資一本は危険だと思い始めました。





個別株のチョイスにあたっては、現在の利回りだけでなくフリーキャッシュフローも重視しています。
配当目当てのため、減配されたらおしまいです。
遠い未来のことはわかりませんが、少なくとも向こう数年間は減配されないよう、フリーキャッシュフローが潤沢かつ安定した銘柄を選びます。そのせいで米国株に偏っています。

キャッシュは600万円をキープ

無リスク資産としてキャッシュ600万円を既に蓄えています。
独身男の生活防衛資金としては多めだろうと思われますが、
  1. 僕個人の生活資金(2年分)
  2. 車が壊れた時の対応資金
  3. 万一結婚した場合、配偶者の産休明けまでに取り崩す分
を想定して、多めにキープしています。

目標は収支管理のみ

数値的な目標は、各年の節約面での目標(今年だと総支出額120万円)だけです。
総資産額や配当額には目標を設定しません。
不可抗力の要素が大きく、僕の努力や工夫はほとんど反映されないからです。

当分は目の前の目標をひたすらこなすことだけを考えていきます。


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