キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

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タグ:人事

プロフィールに書いているとおり、僕はこれまで2年ごとに異動しています。
仕えた上司の数だと、ほかの同期職員の追随を許しません。

数多くの上司に接触する過程で、出世コースを邁進した人の共通点に気付いてしまいました。
特に本庁の部長まで出世した人だと、全員当てはまっています。

以下、若干グロテスクな表現があります。
心の準備ができている方のみ閲覧ください。









出世した人はトイレに行く回数が少ない

出世した人の共通点。
それは、トイレに行く回数が少ないこと。

僕は内臓の都合で水分を多めに取らなければならず、そのせいでトイレ回数も多いです。
そのため1年も経てば、同じフロアの男性職員のトイレ頻度がなんとなくわかってしまいます。

だから気づきました。
若くして課長になった人や、本庁で部長まで上りつめた人とは、トイレで滅多に見かけないのです。

因果関係はわかりません。
トイレを我慢するおかげで出世したのか、出世ルートを歩む過程で用を足す回数が減っていったのか。

僕は後者、出世するためにはトイレを我慢しなければならず、いつの間にか我慢が習慣化するのだろうと思っています。
出世コースには長時間労働がつきものでトイレ休憩時間すら惜しいでしょうし、秘書課のようなVIPのアテンド担当だと時間の裁量が無く行きたくても行けません。
トイレを我慢するのも必須スキルなのでしょう。

過去にネットニュースで「高収入サラリーマンほど大を漏らした経験がある」みたいな記事を見た記憶があります。
もしかしたら関係があるかもしれません。

今年の4月1日付けで、2年間勤務した観光部局から全くの別部門に異動しました。
異動希望は出していません。残留を希望しました。
しかし、結果は異動。

僕の勤める県庁は、3〜4年ペースの異動が通例です。
2年で異動するのは、引き抜かれたか追放されたかのいずれか。
考えるほどに高確率で後者です。

オタクなので「大衆感覚」が無い

僕の住む田舎では、まともな人なら25歳くらいで結婚します。
僕は完全に行き遅れ、マイノリティです。
しかも偏屈なオタクです。

観光絡みでいえば、旅行のたびに赤線青線を巡り、人気(ひとけ)のない集落を練り歩きます。

「ダークツーリズム」という言葉が登場する前からダークな場所ばかり回っていました。
あとは地場高級スーパー。地域性がもろに現れるので見ていて楽しいです。

うちの県の観光施策は、とにかく観光客数の増加を掲げています。
マニア受けよりも大衆受けを狙う方向性です。

大衆から零れ落ちたマイノリティである僕に、大衆の気持ちはわかりません。
そのため、大衆受けする施策やイベントが作れませんでした。

何をやらせても基本方針からズレたことばかりやっているので、勤務評価も低かったでしょうね……

忖度スキルが身につかなかった

観光振興は、自治体の裁量が効かせられる仕事です。
法令に縛られることもなければ、国からの指導もありません。
自治体が好き勝手できます。

もちろん、自治体の裁量と担当職員の裁量は全くの別物です。
自治体の裁量とは首長の裁量であり、有権者の裁量であり、有権者を束ねる大票田の裁量です。

つまり、観光振興のような裁量の効く業務では、首長が好む=有権者が好む=大票田が好むような結末を想像し、これに沿うように事業を組み立てます。

担当者に求められる能力は、観光振興の知識やノウハウではなく、大票田の意向を敏感に察する情報網と想像力、いわゆる忖度です。

僕はこれが苦手なまま、全然成長しませんでした。
非社交的なので人脈もできませんし、相手の意向をこっそり探るようなトークスキルも身につきません。

2年経っても成長する気配が無いので、成長性なしと判断されたのでしょう。

体力が無い

イベント会場でテントを組んだり、チラシが詰まったダンボール箱を運んだり、駅や観光地でチラシを配り続けたり、ゆるキャラの中に入って飛び跳ねたり…
県庁の中でも観光部局は立ち仕事や肉体労働が多く、体力が要ります。

僕は運動習慣皆無のオタクなので体力がありません。
数日間連続開催のイベントに動員されたりしたら、明らかに2日目以降のパフォーマンスが落ちます。
ゆるキャラの中に入って軽い熱中症になるようでは論外です。

参考:地方公務員の熱中症経験談。イベント業務(ゆるキャラ中の人)で倒れた際の教訓とは?

不適切な顔面

メディア出演機会が多いせいか、観光部門は男女ともに綺麗どころが多数います。
一方僕はキモメンです。メディア向きではありません。

一度だけウェブメディアの取材に出演して、その時の記事が今でも閲覧できるんですが、我ながらひどい顔をしています。
必死にPhotoshopで加工した跡がありますが、もともとの造形が駄目なのでどうしようもありません。


観光施策はかなり興味のある分野だったので、もう少し携わっていたかったのですが……
向いていなかったのは事実。
しっかり受け止めて、今の部署で頑張ります。

以前、「なぜ財政・人事は出世コースなのか」を取り上げました。
参考:地方自治体の財政担当や人事担当はどうして出世ポストなのか?合理的な理由があるのか?

本ブログの中でも常にたくさん閲覧されている記事で、なんとなく共感してもらえているのではと思っています。

先日、本記事と同じ主旨をデータで立証した本を見つけました。

現代日本の公務員人事ーー政治・行政改革は人事システムをどう変えたか [ 大谷 基道 ]
現代日本の公務員人事ーー政治・行政改革は人事システムをどう変えたか [ 大谷 基道 ]


財政・人事・企画は出世ルート(証明済)

自治体の出世事情について触れているのは、同書の第8章です。

4県分の人事異動データを分析して、部長級に昇進する職員の多くが財政・人事・企画部門を経験していること、これら3部門の前に地方課(市町村への指導などを行う課)を経ていることを示しています。

財政・人事は情報を制する

後半では、TMS理論を使って、財政・人事経験者が出世することを裏付けます。

TMS理論では、以下のように考えます。
  • 人はコミュニケーションを介してお互いの持つ情報(記憶・知識)を利用し合う
  • 「誰が何を知っているか」という知識、つまりメタ知識によって、個々の知識が共有される
  • 相互に関係のある知識が組織内で分散している場合には、メタ知識を特定の個人に集める方が、仕事の効率が良い

TMS理論における「メタ知識を持つ存在」が、財政課や人事課に当たります。

財政課は予算査定、人事課は人事異動のプロセスによって、全庁から事業に関する情報を収集するとともに、「どの課の誰がどのような情報を持っているか」というメタ知識を蓄積します。

メタ知識は、地方公務員、特に高職位者にとって必須です。
役所の業務は多岐にわたっており、一人で全ての業務を把握するのは困難です。
そのため、どこの誰が今必要な情報を持っているのかというメタ知識が、業務を進める上で欠かせません。

財政・人事経験者は、業務で身につけたメタ知識を武器に、異動先でも成果を上げ、高い評価を受けます。
加えて、彼らはメタ情報の重要性を身を持って学ぶことで、人事・財政を離れてからもメタ情報を追い求めます。この姿勢もまた、業務での高評価に繋がります。
結果、昇進していくのです。

筆者は本文中で、「人事課と財政課は、将来のためのインプット(OJT)を行うことが可能な花形部署」と表現しています。
僕もまさにそうだと思います。

自治体人事の勘所はプレ財政・人事ポスト

財政・人事経験者が出世するのは誰の目にも明らかです。
僕が気になるのは、どうやって人事課・財政課候補を見つけているのか。
この部分は諸説飛び交っていて、真相は謎です。

定量的に能力を図っているのか?
各課の人事担当が推薦するのか?
特定の高位職員のフィーリングなのか?

この部分にこそ、各自治体ごとの人事システム特色や、時代的変遷が現れるのではと思います。
さらなる研究成果を待つばかりです。

地方公務員の研修は適当です。
体系立てて熱心に教育している役所もあるのでしょうが、それでも民間企業に比べたら質量ともに貧弱です。
業務内容に専門性が無い、大したことしてない裏返しなのかもしれませんが……

この時期になると毎年、ブログやツイッターで「新採だけど放置されてる」「何も教えてくれない」という愚痴をよく見かけます。
ファーストインプレッションは重要です。
新人教育が適当なせいで役所組織に失望してしまうと、そのまま役所に対し不満を溜め込み続けてしまいかねません。

実際に働いている側にも自覚はありますし、申し訳なく思っています。

教育するのが面倒とか、やりたくないわけではありません。
4月〜6月は新規採用職員を教育する余裕がありません。

内情は以下の通り。これを読んで寛大な心で許してください。

少なくとも3分の1は新入り

新規採用職員にとって、職場にいる人は全員先輩に見えるでしょう。
ただ実際は、少なくとも3分の1くらいは、人事異動で初めて来たばかりの職員です。
 
異動してきたばかり職員には、「自分は先輩」という意識は希薄です。
むしろ「自分も初めてだから何もわからない」という思っています。
つまり、たとえ先輩であっても自分のことで精一杯で、新規採用職員を気にかける余裕はありません。

同じ役所内であっても、部署によって仕事内容も考え方も全然違います。
僕の場合、3月までは
    • 陳列棚の整理
    • 掃き掃除
    • ダンボール箱にパンフレットを詰めて発送する
あたりを、ほぼ独断でやっていました。
異動を経て、4月からは県内企業の財務諸表を読んでビジュアル資料にまとめて上司に説明しています。
採用区分をまたいだのではないかと思うくらいに、業務内容が激変しました。

僕は個別株投資をやっていて以前から財務諸表を読んでいるので、新しい作業内容も初日から取りかかれます。
しかし、財務諸表の読み方がわからない職員だったら、ものすごいストレスになるのでしょう。  
眼前の仕事で精一杯で、 周りを見る余裕なんてありえません。

教育する余裕があるとすれば、昨年度からの残留者です。
ただ彼らも、新規採用職員だけを特別待遇していられません。
教育の対象は新規採用職員だけでなく、課員の3分の1なのです。

年度始めは繁忙期

そもそも、大半の役所は4月〜6月が繁忙期で、新人教育に注力できる状況ではありません。

4月は、昨年度事業の結果をまとめて新幹部に説明します。
大抵、結果報告だけでは済みません。どうしてそんな事業をやっているのか等の根本事情から調べて説明していると、あっという間に一ヶ月が過ぎてしまいます。
支払い業務や決算数値作成のような事務作業も立て込みます。

5月下旬から6月にかけて、ほとんどの自治体で議会が開かれます。
人事異動後の新体制で臨む最初の議会です。
最初なので皆さんやたらと警戒して、膨大な調査と資料作成が発生します。

ひたすら作業量が多く、時間との戦いが続く3ヶ月間です。
周囲を気にかけている余裕はなかなかありません。



よほど面倒見の良い人か暇人がいない限り、受け身で待っているだけだと放置されてしまうでしょう。
わからないことがあったら、「何がわからないのか」を頭の中でまとめてから、まわりの職員に質問してみてください。

わからないまま仕事を抱え込まれて、時間切れになったり大事件に発展するのが一番困ります。 

平成30年度の勤務も昨日で終わり。お疲れ様でした。
一年間を簡単に振り返ってみます。

まあまあホワイトな一年だった

まずは定量的なところから。

有給取得日数

5.5日でした。
休日出勤の代休を含めると15日くらいになります。
代休が多いせいで、なかなか有給まで取れないんですよね。

残業時間

年度トータルで620時間でした。
過去2番目に少ないです。

一番多かったのが5月の82時間。
僕のいる観光系部署では、年度序盤に一年分のイベントの仕込み業務があり、業務が集中します。
そのせいで残業も増えてしまいました。

一番少なかったのが2月の25時間。
来年度向けのまとめ資料作りくらいしか仕事してません。

ちなみに残業手当支給は、660時間のうち305時間です。
50%を切ってしまいましたが、まあまあ貰えた方です。

県外出張回数

合計8回。過去最多です。
単独出張が多く、良い気晴らしになりました。
ただし旅費が満額支給されないので、お財布的には厳しかったです。


役所全体で見ると結構ブラックな一年だった

僕自身はホワイトな思いをさせていただきましたが、役所全体でみると異例なケースがちらほらありました。

新規採用職員の離職相次ぐ

今年度採用の職員が3人辞めています。
僕の入庁以来、こんなに辞めたのは初めてです。
さらに意外なのが、離職者が出たのがホワイトな部署ばかりという点。

公務員という働き方がそもそも合わなかったのか、より高待遇な職場を見つけたのか……
いずれにせよ悪い兆候です。人事課は本気で頭を抱えていることでしょう。


オリンピック・パラリンピック関係が大変そう

2020年に向けて本格的にやばそうな空気が漂ってきました。
担当部署からは話し声がすっかり消えて、生気を感じさせません。
忙しそうというよりも、八方塞がりで身動きが取れないように見えます。

中央から無茶振り食らっているのでしょうか……

同期職員間で明暗はっきりと分かれてきた

今回の人事異動で、エリートコースの同期職員が人事課に抜擢されました。
異動元は産業振興部門。エリートコースはやはり存在します。

参考:出世ポスト(財政・人事)にはどのような部局から異動していくのか?


僕も異動になりました。
引き続き本庁勤務とはいえ相当な閑職らしく、ワクワクしています。

同期職員の中には、同一担当業務6年目という強者も登場しました。
着実にキャリアを積ませて幹部へと養成していく枠と、そうでない被使用者枠との間で、どんどん差が広がっていきますね。

悔しがっている人もいるのでしょうが、僕は安心しています。

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