キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

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タグ:出世

平成30年度の勤務も昨日で終わり。お疲れ様でした。
一年間を簡単に振り返ってみます。

まあまあホワイトな一年だった

まずは定量的なところから。

有給取得日数

5.5日でした。
休日出勤の代休を含めると15日くらいになります。
代休が多いせいで、なかなか有給まで取れないんですよね。

残業時間

年度トータルで620時間でした。
過去2番目に少ないです。

一番多かったのが5月の82時間。
僕のいる観光系部署では、年度序盤に一年分のイベントの仕込み業務があり、業務が集中します。
そのせいで残業も増えてしまいました。

一番少なかったのが2月の25時間。
来年度向けのまとめ資料作りくらいしか仕事してません。

ちなみに残業手当支給は、660時間のうち305時間です。
50%を切ってしまいましたが、まあまあ貰えた方です。

県外出張回数

合計8回。過去最多です。
単独出張が多く、良い気晴らしになりました。
ただし旅費が満額支給されないので、お財布的には厳しかったです。


役所全体で見ると結構ブラックな一年だった

僕自身はホワイトな思いをさせていただきましたが、役所全体でみると異例なケースがちらほらありました。

新規採用職員の離職相次ぐ

今年度採用の職員が3人辞めています。
僕の入庁以来、こんなに辞めたのは初めてです。
さらに意外なのが、離職者が出たのがホワイトな部署ばかりという点。

公務員という働き方がそもそも合わなかったのか、より高待遇な職場を見つけたのか……
いずれにせよ悪い兆候です。人事課は本気で頭を抱えていることでしょう。


オリンピック・パラリンピック関係が大変そう

2020年に向けて本格的にやばそうな空気が漂ってきました。
担当部署からは話し声がすっかり消えて、生気を感じさせません。
忙しそうというよりも、八方塞がりで身動きが取れないように見えます。

中央から無茶振り食らっているのでしょうか……

同期職員間で明暗はっきりと分かれてきた

今回の人事異動で、エリートコースの同期職員が人事課に抜擢されました。
異動元は産業振興部門。エリートコースはやはり存在します。

参考:出世ポスト(財政・人事)にはどのような部局から異動していくのか?


僕も異動になりました。
引き続き本庁勤務とはいえ相当な閑職らしく、ワクワクしています。

同期職員の中には、同一担当業務6年目という強者も登場しました。
着実にキャリアを積ませて幹部へと養成していく枠と、そうでない被使用者枠との間で、どんどん差が広がっていきますね。

悔しがっている人もいるのでしょうが、僕は安心しています。

過去にも何度か取り上げてきた出世ルートネタ。
今回はどこの役所でもそこそこ通用しそうな一般的戦略を考えてみました。
誰か試してみてください。

3回目の異動で財政課へ

出世ルートと一口に言っても、財政や人事、企画等々いろいろあります。
今回目指すのは財政課です。

理由は簡単で、
・どこの役所でも出世ルートにあたる
・財政課への異動にはよくあるパターンがあり、再現性のある戦略が立てられそう
・途中で他のルートに鞍替えするにしても、一度は財政課を経験する、いわば登竜門的存在
だからです。

最終的なゴールは「3回目の異動で財政課に行く」ことに設定します。
そこから逆算して、
  • 2回目の異動で本庁に配属される
  • 2回目の異動までに予算担当を経験
という中間目標を設定します。

最初の配属先:できるだけ残業する

最初の配属先がどこであろうと、やることは変わりません。
仕事を見つけて残業します。

とはいえ、自分の独断で仕事を作ってはいけません。
上司からの指示に対し、指示プラスアルファの仕事をするよう心掛けるのがおすすめです。

「過去3年分の実績を調べてくれ」と言われたら5年分調べましょう。
「実績推移のグラフを作ってくれ」と言われたらグラフだけでなく表も作りましょう。

こういうプラスアルファの作業は、7割方無駄になります。
しかし、役所という組織は無駄な仕事をしても怒られません。
一方、「もしかして必要になるかも」という観点で予防線を張っておくことを非常に高く評価します。

上司の指示プラスアルファの仕事は、役所流予防線の初歩です。
こうすることで、「気の利く新人」として高く評価されるでしょう。

出先の場合:本庁への異動希望

異動希望の出し方は、出先配属か本庁配属かで異なります。

最初の配属先が出先機関であれば、面談で本庁への異動希望を申し出ます。
1年目からしっかり希望しなければいけません。
「こいつは出先に向いていない」と思われるくらいに訴えましょう。

本庁配属の場合:予算担当or本省への出向

最初の配属先が本庁の場合は、「予算担当をやってみたい」と申し出ます。

予算担当ポジションは、どこの部署であっても出世ルートへの入口です。
ある程度キャリアを積むまでは予算担当をやらせないという方針の自治体もところもあるようですが、希望するだけならどこでも可能です。
実際に担当させてもらえるかどうかは別にして、希望しておくことが重要です。

国本省への出向希望も有効ですが、出向から戻ってきた職員がどういったキャリアを歩んでいるかを事前にしっかり調べる必要があります。

自治体によっては、本省出向職員を出世ルートに乗せず、出向先と関係のある部署(厚生労働省に出向したら福祉系部署、みたいに)を延々と回すパターンもあるようです。
こういう傾向があるようだったら、出向を希望してはいけません。

出向経験のある職員が財政課にいるようだったら、迷わず希望を出しましょう。

1回目の異動:本庁で予算担当or国へ出向

最初の配属先はチュートリアルのようなもので、ここからが本番です。

異動先が本庁の場合、ここで予算担当を経験できなければ、出世コースが一気に遠のきます。
予算担当になること自体は、それほど難しくないと思います。強く「予算担当やりたい!」と希望すれば、少なくとも1年間はできるのでは?
予算担当になれたら、全力で仕事しましょう。
ここで見初められれば、次の異動でプレ財政課部局に行けます。
参考:出世ポスト(財政・人事)にはどのような部局から異動していくのか?

見初められまではいかなくとも、セカンドプランの名簿に載れるはずです。

異動希望では、プレ財政課部局のどこかを書いておけばよいでしょう。

本省へ出向できた方は、生き残ってください。生還すればそれで十分です。

「最初本庁に配属した職員は絶対に出先に異動させる」とルール化されている自治体の方は、前項で説明したとおり「気の利く若手」として残業しつつ本庁への異動希望を出し続けてください。

2回目の異動:腐らず待機

2回目の異動でプレ財政課部局へ異動できれば、あとは時間の問題です。
財政課のポストが空くまで、目の前の仕事をこなしましょう。

僕の勤める県庁の場合、このポジションに到達できたのは、同期(50人)の中でも3人でした。
うち1人が現在財政課にいて、残り2人はプレ財政課部局で戦々恐々としています。

プレ財政課部局に異動できなくても、腐ってはいけません。
この時点までに予算担当を経験していれば、まだ候補者には残っているはずです。
抜擢される可能性はまだまだあります。

3回目の異動:そして財政課へ

3回目の異動が結果発表になります。
財政課配属となった方は、出世ルート入り確定です。
プレ財政課部局配属となれば、セカンドプランメンバー入りでしょう。


とりあえず書いてみましたが、2回目の異動後はまだ詰めが甘いように思います。
いずれ補足したいです。

「ジェネラリスト育成」という題目の下、地方公務員は数年ごとに部局をまたいで異動していきます。
しかし実際のところ、役所内にジェネラリストはほとんどいません。

業務を通して得られる知識なんて大したことない

本来の「ジェネラリスト」とは、いろいろな部局を経験することで幅広い見識を身につけているという意味合いなのでしょう。
しかし、地方公務員業務を通して得られる知識は、目の前の課題に対処するためだけの付け焼き刃にすぎません。
その業務の背景にあるアカデミックな知識や統計的情報のような基礎情報は、余暇時間を使って自発的に学習しない限り、身につきません。

単なる付け焼き刃は、すぐに陳腐化します。
次の部署に異動してアップデートする機会が無くなってしまえば、すぐに使えなくなります。
そのため、ジェネラリストに期待される「過去の部署で得た知識との相乗効果」なんて、期待のしようがないのです。

業務を通して得られる知識のうち異動後も役に立つのは、地名くらいではないかと思います。
参考:若手地方公務員(特に県庁職員)は「大字(おおあざ)」をたくさん覚えてほしい

役所の人事異動で育つ人材とは

役所の部局横断人事ローテーションによって出来上がる人材とは、「ジェネラリスト」ではなく「役所内調整のスペシャリスト」です。

役所内調整とは、端的にいうと、役所内の人間関係をうまく回すことです。

役所内のいろいろな部局を回るなかで、命令する側・命令される側・規制する側・規制される側などなど……色々な立場から人間関係を整えることになります。
この経験が、役所内調整能力を育んでいきます。

役所内調整能力の価値

鍛え上げられた「役所内調整のスペシャリスト」も、役所から出てしまえばただの人です。
地方公務員をやめた方のブログを見ていると、「役所内でしか通用しない人材は嫌だ」という理由で退職という方も結構いるようですね。

以前にも記事にしましたが、「役所内調整スキル」の有無が出世速度を決めます。
 
いつか超難関資格を取って、司波達也お兄様みたいに「庁内では評価されない項目ですからね」(CV中村悠一)って言い放ってみたいですね。
お兄様
 
調整能力を磨き上げた果てにプロネゴシエーターの域に達する方も、ごく一部存在します。
こういうプロフェッショナルを目指すのであれば、役所生活にどっぷり浸かるのもアリなのかもしれません。

自治体は男女共同参画を推し進める主体であり、率先して旧弊を改めるべき立場にあります。
お茶汲みやコピーとりを女性に押し付けるような習慣は、少なくともうちの役所ではすっかり根絶されました。
セクハラやパワハラにもかなり気を使っていて、些細な言動にも注意を払っています。

しかし、「善意の性差別」と呼ばれる一連の思考・行動は未だ色濃く残っています。

善意の性差別 
E・アロンソン『ザ・ソーシャル・アニマル 第11版』より

好意的に見えるが、実は恩着せがましい、女性に対する態度。女性に対して肯定的なステレオタイプ的見方をするが、心の底では、女性が弱く無能な性であると仮定している。(p.423)
善意の性差別主義者は、女性を非現実的に理想化する傾向があり、素晴らしい料理人や母親として女性を崇め、女性が必要としていないのに女性を守りたがる。
女性に対する敵意の色合いがなく、男性にとって「偏見」のように思えないーーそして、多くの女性にとってもそう思えないー-(p.296)

端的にいえば、「負担の重い仕事を女性に振ってはいけない」という信念が役所全体に染み付いていて、俗にいう出世ルートに乗る女性がほとんどいないのです。
財政課職員の男女比を見ると露骨です。

役所の出世ポストは、どこであれ例外なく長時間労働とヘビーな感情労働がが求めれます。
例えば財政課であれば、10〜2月の当初予算編成時期は2徹3徹、怒鳴り怒鳴られが当たり前です。
男女共同参画の旗印の下、こういうポストに女性をガンガン充てていくべきかと問われると……

というよりも、こういうハードなポストの存在は本当に必要なのか?なんとかすべきでは?という方向で議論すべきなのですが、そんな動きは全く見られません。
現状の役所はこういうポストの人間がいないと機能停止するので、無くしようがないからです。

つまるところ、地方自治体の多くは男性にしか要職を任せられない構造になっています。
こういう意味で、役所は典型的な「男社会」だと思います。

この傾向は地方自治体に限った話ではなく、何より国家本省がこのやり方で固まっています。
本省が変わるか、首長が大鉈をふるって改革しない限り、どうしようもないのかなと思っています。

以前、超高学歴職員(東大卒・京大卒)のキャリアについて紹介しました。
参考:東大卒・京大卒の地方公務員(主に県庁職員)はどのようなキャリアを歩んでるのか?
 
今回はその続編です。
彼らの仕事ぶりには特徴があり、庁内でも時々話題になっています。

良い意味でマニアック&マジレス

超有名大学卒の職員には凝り性・勉強好きが多いのか、皆さん博識です。
特に業務に関連する一般論や学説に詳しく、役所らしくない発想に至ることが多いです。
その結果、役所内でも自然と目立ちます。

こういうタイプは、役所の中では少数派です。
多くの職員は役所生活が長くなるほど、役所ルールが染み込んでいって、ルールから外れた発想ができなくなっていきます。
一方の超高学歴職員は、役所ルールを浴びるのと同じくらい、一般論や学説を摂取しているのでしょう。そのため、いつまでも役所ルールに染まり切らないのです。

彼らのアイデアは、机上の空論に終わってしまうことも多いです。
いくら良いアイデアであっても、結局役所ルールに収まっていないと、実現できないからです。

しかし、組織の多様性を生むという意味で、彼らは不可欠な存在です。
役所ルールに染まりきった職員しかいない組織だと、発想が凝り固まります。

超高学歴職員から学ぶべき習慣

彼らを見ている限りでは、博識の秘訣は学生時代に築いたアカデミック界隈との人間関係読書習慣の二つに集約されると思います。
前者はなかなか真似できませんが、読書習慣は誰でも実践可能です。

優秀な地方公務員かと言われると……

以前の記事にて、仕事ができる地方公務員の人物像を紹介しました。

この記事では、仕事ができる地方公務員の特徴として、以下3点を紹介しています。
・物事の順序付けが上手い
・ゴールまでに必要な全作業をスタート時点で網羅的に洗い出せる
・最終決定者の意向を推察できる

記事の最後でも書いているとおり、これらのスキルは地方公務員として働く経験の中で身につくもので、学歴とは関係ないと思います。

実際、超有名大学出身の職員がこれらの条件を満たしているかと言われると、そんなことはありません。人それぞれです。

ざっくりまとめると、「スタンダードな優秀職員ではないが、組織にとって必要な存在」という位置づけになるでしょう。

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