キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

タグ:政策論

開催までついに残り1年を切ってしまった東京オリンピック・パラリンピック。
良い意味でも悪い意味でも話題が絶えません。

東京から遠く離れた田舎自治体でも、オリパラ関係の業務がどんどん飛んできています。
幸運にも?オリパラどちらとも縁遠い部署なので直接の被害は被っていませんが、それでも次々と作業指示が下りてきます。
いつから自治体(都庁含む)は電通の下請けになってしまったのでしょうか……

オリパラに対して、個人的には不安しかありません。
もちろん成功して欲しいとは思っていますが、成功したらしたで悪しき前例として末長く役所を苦しめると思っています。

何が何でもボランティアを使う習慣

オリパラへの批判ポイントの一つに、ボランティアの待遇があります。

さらに、マラソンなど早朝に行われる競技については、ボランティアの会場入りが始発の交通機関でも間に合わないため、終電での会場入りを想定。その場合は待機時間が見込まれるため、ボランティア同士の交流機会や、士気を高めるような取り組みを検討していくこととなりました。

第4回ボランティア検討委員会 開催 東京2020オリンピック・パラリンピックボランティア ボラサポ

最近話題になった上記の件に限らず、なかなかハードな条件でボランティアを働かせる計画で進んでいます。

批判されている分、大本営は今後がっつり反論してくるはずです。
実際にボランティアに参加した人にアンケートをとって、「有意義だった」「学びがあった」みたいなポジティブ回答を集めて、定量的に成功を裏付けるとか。
何としても「ボランティアによる運営は成功だった」と主張するはずです。

成功だと主張されると、自治体でも見習えという声が出てきます。
つまり、「自治体主催のイベントでも、もっとボランティアを使うべき」という意見が湧いてくるのです。

もちろん待遇はオリパラ並みがスタンダードになるでしょう。成功例踏襲です。学生動員や深夜待機は当たり前。

オリパラの場合、以前からボランティアが支えているという積み重ねがあります。
そのため、ボランティアで運営するにしても、まだ正当性があります。

一方、自治体主催のイベントにそんな歴史はありません。
ボランティアで労働力を賄うという発想は、単なる強引な人件費カットと同義です。

ボランティア募集のために自治体職員が方々を巡って頭を下げることになるのでしょう。
職員も部署関わらず動員されるでしょう。もちろんボランティア扱いなので手当は出ません。

一企業の営利事業を自治体にやらせるスキーム

最初に書いたとおり、オリパラ関係の仕事が続々と地方にも下りてきています。
正直、自治体がやる意味がよくわかりません。
事務局でやればよさそうな単純な作業やリスク回避のような仕事まで下りてきます。

一度こういうスキームがまかり通ってしまうと、これも悪しき前例になります。
「オリパラの時に一回やっていて成功したから」という剛腕説得が罷り通るようになるのです。

あくまで陰謀論にすぎませんが、僕達が組織委員会の業務を肩代わりすることで、相当の人件費がカットできているでしょう。
今後トラブルが発生したときも、「うち(組織委員会)ではなく自治体が悪い」と、責任をなすりつけてもくるのでしょう。

突き返してやりたい気持ちもあるのですが、やりとりしている都庁職員に疑心暗鬼・神経質・情緒不安定な方が多く、これ以上心労を増やしたくないという同情の方が勝ります。
あと1年、どうかご無事で乗り切れるよう、影ながら応援していく所存です。


自治体職員の動員?

個人的に不思議なのが、自治体職員の動員が無い点。
「国家的なイベントなんだから1人くらい中央に派遣しろ」とか言ってきてもおかしくないのに、今のところ聞いたことがありません。
僕が知らないだけで既に動員されているのか……

観光部局を経験したオタクとして、自治体のアニメタイアップネタは絶対書かなきゃと思ってはいるものの、難航しています。
ここ半年くらい書いては消してを繰り返してきました。

とうとう観光部局から異動になってしまったので、ここで一回切り上げて投稿します。
現時点でのまとめです。もっといい展開が思いついたら加筆修正していきます。


アニメタイアップは難しい

ここ最近、アニメとタイアップした地域振興や観光誘客が下火になってきているような気がしています。
一見簡単なようで実際は非常に難しいことが知れ渡ってきたのでしょうか?

短期的にオタクを呼び寄せるだけなら簡単です。
声優さんを呼んだイベントを開催したり、駅近物件でコラボカフェを期間限定で開いて限定グッズを配布すれば、大抵集まります。

ただ、これだけだと地域は潤いません。
アニメの版権側の取り分が大きく、地元業者はほとんど稼げないでしょうし、何より一時的な盛り上がりで終わります。持続性がありません。

アニメをきっかけに来訪した新規観光客に対しては、本地域の魅力を最大限PRすることを通して、アニメ効果抜きでもリピートしてもらえるよう、努めてまいりたい」

あえて議会答弁風に書いてみました。
こういうふうに考えている自治体も多いでしょうが、実際は難しいです。

オタクは浮気性な存在です。
新しいアニメが始まったら、そちらに気を取られてしまいます。
舞台となった土地に足を運んで一泊2日で観光したくらいでは、よほど印象に残らない限り、忘れてしまいます。

オタクの心を掴むには?

どうやったらオタクにリピートしてもらえるのか?
僕もずっと考えているところです。

僕自身、そこそこ聖地巡礼(アニメの舞台となった地域を実際に訪問すること)しているほうですが、また行きたいところもあれば、もういいやと思うところもあります。
その違いは何なのか?自分にもよくわかりません。

インフルエンサーオタクは必ず取り込む


イラストレーターや評論家(空想家)のようなインフルエンサーのオタクを早々に取り込んでおくことが重要なのは、断言できます。
こういう人たちに好かれる作品は、寿命が伸びます。

通常のアニメ作品は、テレビオンエアが終わると、一気に話題に上らなくなります。
話題にならなくなると、どんどん忘れられていきます。

しかし、インフルエンサーのオタクがイラストや評論を投稿しているうちは、作品がオタクの目に触れます。定期的にリマインドされることで、オタクの記憶に残ります。

しかも、俗にいう単純接触効果も働きます。
「放送当時は興味が無かったけど、頻繁にイラストが流れてくるこの作品、今になって気になってきたな……」という経験。オタクならわかってもらえると思います。

インフルエンサーのオタクを取り込むにはどうすればいいのか?
これは作品次第です。地域サイドで取り組める対策は、今のところ思いつきません。
「我々もこの作品好きだぜ!」とアピールするくらいでしょうか?


アニメツーリズム関係の記事には、「ファン同士の交流の場として定着する段階までいけば成功」というゴール設定が多いように思います。
これは僕も全面的に同意です。

難しいのは、そこに至るまでの過程。
「地域が自主的に、アニメファン向け集客策(イベントなど)を地道に続けることが肝要」という分析が主流のようですが、これには正直物足りなさを感じます。

観光振興は他自治体との競争です。限られたパイの奪い合いです。
勝利を収めるには、他の地域よりも優位な点を強調するのが効率的なはずですが、自治体実務ではそう単純には進められません。

公平性という枷

自治体は、特定の観光資源に肩入れできません。
原則あらゆる観光資源に対し、満遍なく平等に接しなければいけません。
つまり、他地域と比べて相対的に劣っている観光資源に対しても、予算をつぎ込まなければいけないのです。

今は劣っているとしても、ゆくゆくは他地域を圧倒するくらいに成長するかもしれません。
しかし実際のところ、延命治療にすぎない案件だらけです。
観光振興という字面は前向きに見えますが、実際は零細業界を政治的事情で延命させるためのセーフティネットのような要素もかなりあります。

何を隠そう、僕が去年まで担当していた仕事がまさにこれでした。
政治的事情で建てたハコモノを極力ローコストで運営する仕事です。
常に閑古鳥が鳴いていますが、閉鎖したら業界からクレームが飛んできて首長の政治生命が危うくなる。だから閉鎖できず、しぶしぶ運営を続ける。 
こんな案件が散見されます。

疑問を抱く時点で観光振興に向いていない?

「将来に向けた投資」とか、「存続させるだけで価値がある」とか、それらしい理屈は立てられます。
しかし、自治体予算には限りがあります。
観光振興よりも優先すべき課題が山積する状況下で、見込みの薄い観光資源に予算をガンガン突っ込むべきかと問われると、僕は否だと思います。

今年度だと、ワイナリー関係で苦労している自治体がたくさんあるのではと推測します。
去年からの「日本ワイン」の流れに乗じて、議員さんあたりが「うちにもワイナリーあるから追随せよ」って声を荒げて予算化されて、今年度から税金投入して観光客受入設備を作ったり、見学ツアーを始めたりしているのでは。
今はブームなのである程度は集客できるかもしれませんが、将来的にワイン強国の長野や山梨に対抗できるのでしょうか?
一時的なブームに乗っかるためにハード整備するって、いかがなものでしょうか?

こういう疑問を抱いてしまう時点で、僕は観光部局に向いていないのでしょう。
だからショートスパンで異動。人事課に内心を見抜かれていたわけです。 

ツイッターで時々話題に上っている「メール送りました」という電話連絡。
コメントを見ていると「無意味だ」という愚痴が大半ですね。

相手がちゃんと見てくれたか、意図が正しく伝わっているか、気分を害していないか……等々。
メールだけでの連絡だと、発信者には不安が残ります。
不安を解消するためには、直接声を聞くしかありません。

こういう発信者側の不安を解消するためだけの電話は、受信者側にとっては無駄迷惑です。
愚痴って当然です。

ただ、メールと電話を併用してもいい場面も、例外的に存在すると思います。
 

メールは相手想いの連絡ツール

メールと電話を比較すると、メールには
自分の時間と労力を犠牲にする代わりに、相手の時間と労力を節約する
という特徴があると思っています。

発信者側としては、メールよりも電話の方が楽です。
全く同じ文面を伝えるにしても、キーボードで文章を入力するよりも電話で喋った方が圧倒的に早いです。
一方、受信者側は、電話の方が面倒です。
現在進行中の作業を中断させられますし、電話対応する時間を拘束されます。
ものによっては、伝達内容をメモして改めて文章化しなければいけません。

メールの場合は逆です。
発信者が「文面作成」という手間と時間を費やすことで、受信者側の負担が軽減されます。

メールと電話を併用すると、どちらのメリットも潰れてしまいます。
発信者・受信者ともに手間と時間を費やしてしまうのです。

コストをかけるべき場面

この通り、電話とメールの併用はものすごく高コストな伝達形態です。
これだけの高コストを費やすべき場面に限り、電話とメールの併用が許されると思います。

ものすごく急いでいる相手への連絡

まず思いつくのが、ものすごく急いでいる相手への連絡です。
コストをかけてでもいち早く連絡が欲しい場合は、仕方ありません。
この場合、電話は「データ送った!」くらいの簡潔な内容で済むので、コスト自体もあんまりかからないでしょう。

本音を伝える

地方公務員が送受信するメールは公文書です。公文書公開請求されたら開示しなければいけません。
そのため、コストをかけてでも隠したい情報は電話で伝えざるを得ません。

議員さんの思いつきで、「一日に何回caps lockキーを押しているか」を庁内各部署に照会するとしましょう。

目的は、新たに購入する職員用パソコンの機種を選ぶためです。
連絡する相手先が多いので、メールで一斉に照会します。

「新たに購入する職員用パソコンの機種を選ぶための調査です。一日に何回caps lockキーを押しているか、部署内の職員分取りまとめて報告してください。」

この文面がいきなり送られてきたら、受信者側は無視するか、怒りのメールを返してくるでしょう。
荒唐無稽すぎます。

協力してもらうためには、「〇〇議員から『どうしても調べよ』と強く指示されている」「ただのアリバイ作りなので適当でいい」という背景を伝えなければいけません。

ただし、この背景をメール本文で一緒に伝えるわけにはいきません。
「議員の思いつきで全庁調査しました」「適当でいい」なんて内容、公文書に残せないからです。

そのため、照会メールを送ったあとで、
「先ほどのメールなんですけど、ご迷惑おかけして申し訳ないんですが、〇〇議員がどうしてもやれって聞かなくて……適当でいいので協力して……」という電話をして背景を伝えなければいけません。

メールを見ない・文章理解能力が低い・電話しないと怒る相手への連絡

こういう相手に対しては、とにかく情報を伝えることが重要です。コストどうこうを考える余裕はありません。

「メール電話併用」以上の問題

冒頭で安心するためだけの電話は無駄だと書きましたが、僕は大して問題視していません。
時間のロスがあるとしても数分ですし。

それよりもっと問題なのが、メールの文面が意味不明すぎて受信者側から委細を聞き取りしなければいけないケースです。
「送ります、ご確認ください」という本文にPDFファイルを10個くらい添付してくるとか。
「中身を見て、使いたい補助金があったら、各自申請してください」みたいに具体的に書けばいいものを……

人事担当の方。
もしこの記事を見ていたら、メールの書き方を研修でしっかり教えませんか?
相当良い働き方改革になると思います。 
参考:国家公務員(一般職)と地方公務員の能力差とは?一番でかいのはメール作文能力だと思う
 

ここ数年間で地方在住オタクのアニメ視聴環境は劇的に改善されました。
大体の番組がBSデジタル放送でカバーされるようになったのは、本当に革命的な進歩です。
 
Amazonプライムのような動画配信サービスも非常にありがたい。
最新作に限らず過去作も視聴可能で、オタクバレが怖くてレンタルビデオ店に行けない僕みたいな隠れオタクは相当救われています。

しかし、地方公務員という立場からすると、動画配信サービスは明らかに敵です。
動画配信サービスが伸びれば伸びるほど、田舎の地域経済にはマイナスだと僕は考えています。

暇人を引きこもらせている

現在増えているユーザーは、コンテンツに対してライトな層。
僕みたいに作品語りがしたいオタクではなく、暇つぶしとしてコンテンツを消費する層です。

彼ら彼女らは、動画配信サービスを使い始めるまでは、外出することで暇を潰していました。
友人とドライブに出たり、ウインドウショッピングしたり、飲みに行ったり……何にせよ外出して出費することで地域経済を回していました。

しかし今となっては、彼ら彼女らは外出しません。
家の中でスマートフォンの画面を見て暇を潰します。
彼ら彼女らが外に出なくなった結果、地域の小売店・飲食店にお金が落ちなくなります。

時を同じくして、駅前のファッションビルのような若者向け施設や、オクトーバーフェストやビアガーデンみたいな若者向けのイベントの客足が明らかに減ってきているとのこと。
定量的に調べたわけではありませんが、因果関係は否定できないように思います。

こう考えるようになったきっかけは、昨年夏に Amazon Primeで配信された「バチェラー2」です。
盆休み明けあたりから、1〜5年目くらいの職員がみんな「バチェラー2」の話で持ちきりなんです。

その時は「どうせ一過性のブームだろう、バチェラーとやらが終わったら使われなくなるだろう」と思っていたのですが、冬休みも皆ガキ使も紅白も見ずにAmazon Primeで昔のドラマを見ていたとのこと。
ブームではなく、すっかり彼ら彼女らの生活に根付いてしまったようです。
ここまで続くと、認識を改めざるを得ませんでした。

お金のない娯楽に流れるのは当然

僕含め若者にとって、動画配信サービスを利用して休日を過ごすのは実に合理的な行動です。
楽しいだけでなく、お金の節約になるからです。
そのため、動画配信サービスの勢いは当分伸びていくと思います。

再び若者を外出して出費するよう仕向けるには、動画配信サービスと向き合わなければいけません。
つまり、休日に外出してお金と時間を使うことに大きなメリットがあること、動画配信サービスに浸る以上の合理性があることを示していかなければいけないのです。

今のところ、動画配信サービスでは体験できない「味覚」「嗅覚」「触覚」の重要性を訴えていく作戦が手っ取り早くて効果が出そうかなと考えています。

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