キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

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地方公務員6年目にしてようやく『公務員1年目の教科書』を読みました。
そろそろ僕にも新人教育担当が回ってくるのでは?という予感がしたので、指導内容の参考にしようと思った次第です。

公務員1年目の教科書
堤 直規
学陽書房
2016-04-14

 

感想をざっくりまとめると、以下の通り。 
  • 内容には全面的に賛同しますが、一年目職員にはハードルが高い
  • もっと優先して教えるべきことがあると思う

正論だけど一年目には難しすぎる?

著者は民間企業に就職後に市役所へ転職、企画財政畑を歩んでいます。
正統派エリートコースです。

そのせいか、節々に生存者バイアスを感じました。
普通の新卒採用職員には、高度すぎるのでは?

例えば、業務マニュアル作り。
本書では、最初の一ヶ月目から業務マニュアルを作ろうと提案しています。
こんなこと、普通の人間には無理では?

僕の理解では、マニュアル作成とは、個々のケースから帰納的に一般的ルールを見出していく作業で、ある程度担当業務に慣れるまでは不可能な作業です。

一方、着任当初からマニュアルを作るのは、「こういうルールだときっとうまく回るぞ」という普遍的原理を目の前の現実に当てはめて微調整を繰り返して行く作業であり、演繹的な行為です。
公共政策大学院を出ていて行政手法に詳しいとか、民間企業のメソッドが体に染み付いているとかして、ある程度の知識・経験が備わっていないと不可能では?

エリートコースに乗って出世したいのであれば、本書の通り一年目から頑張ればよいでしょう。
しかし、平均的な地方公務員には、本書の内容を1年目でこなすのは困難です。高度すぎます。
目の前の仕事を確実にこなしたほうが自分のためになるし、周りのためにもなると思います。

本書にある内容は、初任配属先で勤務する最初の2〜3年の間に習得するのが現実的かと思います。

もっと重要なことがあるのでは

本書で紹介されている内容は全面的に賛同できるのですが、「一年目の教科書」というくくりで見ると、もっと優先して教えるべき内容があるだろうと思えてしまいます。

例えば、
  • つまらないと思うことでもきちんと上司に報告しよう、つまらないか重要かを判断できるのは上司です
  • 役所の常識は世間の非常識、上司だけでなく住民もきちんと納得できる仕事をしよう

とか。

著者は市役所勤務、僕は県庁勤務ということで、自治体規模の違いが、優先順位の差として現れているのかもしれません。


新人公務員が本書を読むなら、配属から半年くらい経って一通り実務を経験した後の方が、頭に入ってくると思います。
それよりまずは目の前の作業を覚えるのが先決です。
あとはお金の勉強して、私財を守りましょう。

模範的エリート公務員の価値とは

ここからは僕の独り言です。

本書のスタンスがわかりやすく現れている部分を引用します。
「役所はぬるま湯」「普通の職員は腐っている」という危機感が本書の根底にあるようです。

実際、公務員にとって最も怖い風土病は「出ない杭は腐る」です。最初はとても意欲的だった新人が、半年も経てば目の輝きが失せ、1年後には「普通の職員」になってしまったというのは、多くの人事・人材育成担当者の悩みです。
「腐る」理由にはいろいろありますが、結局、「ぬるま湯」な職場風土にどっぷり浸かってしまったということです。
 
堤直規『公務員1年目の教科書』2016年 学陽書房 p.164~165

本書は模範的エリート公務員の養成を志向しています。 

筆者は管理職であり、模範的エリート公務員を育成したいと思うのは当然でしょう。扱いやすいし。

ただ僕は、ある程度大きな役所の場合、職員にも多様性が必要だと思っています
アウトローだけど特異な技能を持った奴。
組織全体の総合力を考えると、こういう存在も必要だと思います。

正統派エリート公務員にしろ、アウトロースペシャリストにしろ、堕落せず自己研鑽を積まなきゃいけないのは一緒です。
自己研鑽の重要性を熱く説いているのが、スマイルズの『自助論』。

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫
サミュエル スマイルズ
三笠書房
2002-03-21

 
腐りたくないなあと思うなら、ぜひこちらを読んでみてください。 

過去にも何度か取り上げてきた出世ルートネタ。
今回はどこの役所でもそこそこ通用しそうな一般的戦略を考えてみました。
誰か試してみてください。

3回目の異動で財政課へ

出世ルートと一口に言っても、財政や人事、企画等々いろいろあります。
今回目指すのは財政課です。

理由は簡単で、
・どこの役所でも出世ルートにあたる
・財政課への異動にはよくあるパターンがあり、再現性のある戦略が立てられそう
・途中で他のルートに鞍替えするにしても、一度は財政課を経験する、いわば登竜門的存在
だからです。

最終的なゴールは「3回目の異動で財政課に行く」ことに設定します。
そこから逆算して、
  • 2回目の異動で本庁に配属される
  • 2回目の異動までに予算担当を経験
という中間目標を設定します。

最初の配属先:できるだけ残業する

最初の配属先がどこであろうと、やることは変わりません。
仕事を見つけて残業します。

とはいえ、自分の独断で仕事を作ってはいけません。
上司からの指示に対し、指示プラスアルファの仕事をするよう心掛けるのがおすすめです。

「過去3年分の実績を調べてくれ」と言われたら5年分調べましょう。
「実績推移のグラフを作ってくれ」と言われたらグラフだけでなく表も作りましょう。

こういうプラスアルファの作業は、7割方無駄になります。
しかし、役所という組織は無駄な仕事をしても怒られません。
一方、「もしかして必要になるかも」という観点で予防線を張っておくことを非常に高く評価します。

上司の指示プラスアルファの仕事は、役所流予防線の初歩です。
こうすることで、「気の利く新人」として高く評価されるでしょう。

出先の場合:本庁への異動希望

異動希望の出し方は、出先配属か本庁配属かで異なります。

最初の配属先が出先機関であれば、面談で本庁への異動希望を申し出ます。
1年目からしっかり希望しなければいけません。
「こいつは出先に向いていない」と思われるくらいに訴えましょう。

本庁配属の場合:予算担当or本省への出向

最初の配属先が本庁の場合は、「予算担当をやってみたい」と申し出ます。

予算担当ポジションは、どこの部署であっても出世ルートへの入口です。
ある程度キャリアを積むまでは予算担当をやらせないという方針の自治体もところもあるようですが、希望するだけならどこでも可能です。
実際に担当させてもらえるかどうかは別にして、希望しておくことが重要です。

国本省への出向希望も有効ですが、出向から戻ってきた職員がどういったキャリアを歩んでいるかを事前にしっかり調べる必要があります。

自治体によっては、本省出向職員を出世ルートに乗せず、出向先と関係のある部署(厚生労働省に出向したら福祉系部署、みたいに)を延々と回すパターンもあるようです。
こういう傾向があるようだったら、出向を希望してはいけません。

出向経験のある職員が財政課にいるようだったら、迷わず希望を出しましょう。

1回目の異動:本庁で予算担当or国へ出向

最初の配属先はチュートリアルのようなもので、ここからが本番です。

異動先が本庁の場合、ここで予算担当を経験できなければ、出世コースが一気に遠のきます。
予算担当になること自体は、それほど難しくないと思います。強く「予算担当やりたい!」と希望すれば、少なくとも1年間はできるのでは?
予算担当になれたら、全力で仕事しましょう。
ここで見初められれば、次の異動でプレ財政課部局に行けます。
参考:出世ポスト(財政・人事)にはどのような部局から異動していくのか?

見初められまではいかなくとも、セカンドプランの名簿に載れるはずです。

異動希望では、プレ財政課部局のどこかを書いておけばよいでしょう。

本省へ出向できた方は、生き残ってください。生還すればそれで十分です。

「最初本庁に配属した職員は絶対に出先に異動させる」とルール化されている自治体の方は、前項で説明したとおり「気の利く若手」として残業しつつ本庁への異動希望を出し続けてください。

2回目の異動:腐らず待機

2回目の異動でプレ財政課部局へ異動できれば、あとは時間の問題です。
財政課のポストが空くまで、目の前の仕事をこなしましょう。

僕の勤める県庁の場合、このポジションに到達できたのは、同期(50人)の中でも3人でした。
うち1人が現在財政課にいて、残り2人はプレ財政課部局で戦々恐々としています。

プレ財政課部局に異動できなくても、腐ってはいけません。
この時点までに予算担当を経験していれば、まだ候補者には残っているはずです。
抜擢される可能性はまだまだあります。

3回目の異動:そして財政課へ

3回目の異動が結果発表になります。
財政課配属となった方は、出世ルート入り確定です。
プレ財政課部局配属となれば、セカンドプランメンバー入りでしょう。


とりあえず書いてみましたが、2回目の異動後はまだ詰めが甘いように思います。
いずれ補足したいです。

公務員になったら周囲の見る目が変わってモテ始めるのではという希望。
僕にもありました。

この希望は部分的真理です。
保険営業のお姉さま方からはものすごくモテます

僕の職場だと、だいたい6月頃から、無知な新人職員目当てに続々と各社の営業のお姉さん(時々お兄さん)がやってきます。

僕は保険のプロでもなんでもないので、「入っとけ」とも「要らねえよ」とも言えません。
ただ、何も考えずに適当に入ってしまうと確実に後悔するとだけは確実に言えます。

保険勧誘員はマネープランのプロでもないし、保険のプロでもありません。
しかし、相手の不安を掻き立てるトークスキルにおいては確実にプロです。

民間保険に入る前に少なくともこれを読んで、公的保険の仕組みを勉強して下さい。
本題ここまで。
残りは保険勧誘の罠について経験談ベースで紹介します。

公的保険を知らないと保険勧誘員の食い物にされる

我々は既に公的保険に強制加入させられています。
民間保険に入らなくても、ある程度はリスクヘッジされているのです。

ただ、具体的な保険内容は誰も教えてくれません。
実際に公的保険のお世話になって初めて中身を知る方もけっこういるくらいです。
「医療費の7割が保険から払われている」くらいは皆さんご存知でしょうが、障害年金や高額医療費制度あたりは、自発的に勉強しないと気づかないのでは?

特に若い人ほど、公的保険に触れる機会が少なく、知識に乏しい傾向があります。

保険勧誘員は、若者の「公的保険への無知」を的確に突いてきます。
「事故の後遺症で目が見えなくなったら、いくら公務員とはいえ失職して収入無くなるよ。だから~~」みたいな営業トークは当たり前です。
失明した場合、障害年金が貰えるはずですが、保険勧誘員は意図的に無視して触れません。

公的保険を意図的に無視して不安を抱かせ、保険契約につなげていく。
これが保険勧誘員のセオリーです。

保険勧誘員には、公的保険についての説明義務はありません。
勧誘相手の知識量を慮る義務もありません。
「知らないほうが悪い」、弱肉強食の世界です。

保険に入れば税金は安くなるが、手元に残る現金は減る

「保険に入れば税金が安くなりますよ!」という勧誘文句も頻出です。
もちろんこれも罠です。

確かに、保険に入れば税金が安くなります。
一年間に支払った保険料をベースに係数を乗じたりして算出した金額が、生命保険料控除として年間所得(所得税や住民税のベース)から差し引かれます。

支払った保険料が多ければ多いほど、年間所得から差し引かれる金額も大きくなり、所得税や住民税が減ります。

ただ、あくまでも所得の控除であり、軽減される税額=支払った保険料×税率です。
税率はもちろん1より小さいので、軽減される税額<支払った保険料となります。

つまり、保険に入った場合、税金の額は減りますが、保険料の方が高くつくため、手元に残る現金は減るのです。

保険勧誘員には、税制の説明義務はありません。
勧誘相手の知識量を慮る義務もありません。

勿論、明らかに間違った説明をするのは許されませんが、「保険に入った分だけ税金が返ってくる」くらいの不親切な説明は横行しています。

会社の利益>>>>>>>>>>>契約者の利益

若者に対して特におすすめしてくるのが、「貯蓄性がある」とか「元本割れしない」という保険です。
こういう保険は一見お得なように思われますが、機会費用の観点から考えると、お得ではありません。
たいていの場合、保険会社の取り分(手数料)が法外に高いのです。

そのため、掛け捨て保険+他の資産(株式や債券)に分割したほうが、トータルではお得になります。

そもそも民間保険会社は営利企業です。
契約者のためではなく、自社のために保険を売っています。
おすすめしてくる保険は、当然ながら、自社の儲けが大きいものなのです。

金融工学が発展すれば、保険会社も儲かるし契約者もお得という夢の保険商品が生まれるのかもしれませんが……今のところは無いのでしょう。


そもそも自分だけの問題ではない

民間保険は

自分が万一働けなくなった場合に、本来なら自分の給与で養うべき人たち(配偶者、子ども、親)を食わせていくためのお金を捻出するためのもの

だというのが、僕の持論です。

そのため、独身かつ親が働いているうちは、入る必要が無いと思います。
守るべきものができてから、そのときにベストなものを選べばよいでしょう。

とは言いつつも、僕は毎月2万円ほど民間生命保険に支出しています。
勿論、特別な理由があって、あえて払っています。
理由はいずれ別記事にて紹介します。

<2019.3.2 おすすめ本を追記しました>

先日、友人から「地方公務員として働き始めるまでに、学生のうちに勉強しておくべきことって何かある?」と訊かれました。
弟さんがとある役所に採用されたそうで、気にしているらしいです。

以下、友人への回答をベースに持論を紹介します。


仕事(実務関連)の勉強は不要

正直、仕事に直結するような勉強は働き始めてからで十分です。
貴重な学生時代を割くほどの価値はありません。

どうしても勉強したいのなら、
  • 民法
  • 行政手続法
  • 行政事件訴訟法
あたりの基本書を読んでおくと、どういう部署に配属になっても役に立つでしょう。

一方、
  • 公用文の書き方
  • 決裁文の書き方
  • 資料の作り方
みたいな実務的な内容は、一般論よりも組織ルールや上司の意向のほうが優先されるので、就業前に勉強しても仕方ありません。

お金とメンタルの勉強をしては?

一方、正規雇用者デビューに備えるという観点でみると、お金とメンタルの勉強が必要だと思います。
目的はいずれも、自衛です。

むしり取られないために…お金の勉強

地方公務員の給与は常時狙われています。
生命保険をはじめ、銀行の積み立てや外貨預金、損保会社の自動車保険、ハウスメーカーの不動産営業、証券会社のリスク商品営業、寄付や協賛金募集……こういった類の営業さんが連日職場に来ます。

新規採用職員への営業は特に熱心です。
彼らにとって、新規採用職員は手つかずの鉱脈です。競合他社どうし激しく奪い合います。
「他社よりもうちがいい」「いや、うちのほうがもっといい」というように、比較優位性を強調して取り込みを図ってきます。

「競合他社どうしで競争するんだから、すぐに契約せずに時間をかけて競争させれば、自分にとって有利なものが残るのでは?」という期待は実現しません。彼らはトータルスコアで競争しているわけではなく、比較優位な部分だけを強調しているだけなので、自社にとってのメリット(=お客さんにとってのデメリット)は減少させなくてもいいのです。

お金の基礎知識と信念が無ければ、営業さんのいうがままに契約させられ、無駄なお金を払わされてしまいます。
ただでさえ少ない給料をさらに減らす羽目に陥らないよう、自衛しなければいけません。

自衛のためには、以下の両面からの勉強がおすすめです。
  • ファイナンシャルプランナーの資格を取る(基礎知識)
  • 生々しいお金の本(金融機関がいかにして顧客を養分にするか)を読む(営業さん対策)
ファイナンシャルプランナーの知識は、やや営業さん寄り(お客さんのことを考えつつも、しっかり利益をむしり取るための知識)なので、セカンドオピニオンとして生々しい知識が必要です。
自衛という目的では、生々しい話だけでも十分でしょう。

「生々しいお金の本」のおすすめを挙げたいところですが、不勉強のためわかりません。申し訳ない。
僕は元証券会社の先輩から勧められた以下2冊を読みました。今も手元に置いて参照しています。
資産運用実践講座I 投資理論と運用計画編
山崎 元
東洋経済新報社
2009-05-29


資産運用実践講座 II
山崎 元
東洋経済新報社
2009-09-18



やや古い本なので、これをおすすめするのは気が引けます。
現在でも通用すると思いますが……


【2019.3.2追記】お金の勉強用おすすめの書籍です。どちらも予備知識なしで読めます。

人生100年時代の年金戦略 [ 田村 正之 ]
人生100年時代の年金戦略 [ 田村 正之 ]

お金は寝かせて増やしなさい [ 水瀬ケンイチ ]
お金は寝かせて増やしなさい [ 水瀬ケンイチ ]


無理なく洗脳されるために…メンタルの勉強

組織の一員として働くためには、組織のルールに従い、組織のロジックに馴染まなければいけません。
こういった「組織への適応」は、自分の価値観や感覚を劣後させられるという意味で、洗脳と同義だと僕は思っています。
言葉遊びの次元でしょう。

特に採用直後は、周りも「仕事を教える」ことで洗脳しようとしてきますし、自分も「仕事を覚えよう」として進んで洗脳を受け入れます。

仕事をするうえでは、完全に洗脳されているほうが気楽です。
しかし、役所ルールは時代錯誤でローテクでつまらないです。完全に洗脳されてしまうと、役所外の生活に支障が出るでしょう。

かといって、洗脳を拒んでいる=適応を拒んだまま仕事を続けるのは、とてもつらいです。

そのため、「職場にいる間だけ洗脳状態になる」ような、切り替えが必要だと思っています。

どうすればうまく切り替えができるのか、僕も試行錯誤している最中です。
少なくとも、人間の精神を客観的に見るための基礎として、心理学や精神医学の知識が欠かせないのかと思います。
心理学 第5版
東京大学出版会
2015-07-27





こういった本を読んでいると、知識が身につくと同時に、人間の精神を客観的に見るスタンスのようなふわっとした感覚もつかめるように思います。


勉強よりも大事なこと

以前の記事でも書きましたが、損得抜きの友情を育めるのは、大学時代が最後だと思います。

参考;地方公務員業務に役立つサークル活動とは?

友人との時間を何より大切にしたほうが、就職後にも活きてくるでしょう。
今回紹介した勉強は、隙間時間に取り組む程度で十分成果が出ると思います。
とりあえず書店で立ち読みだけでもやってみてはいかがでしょう?

今となっては淡々と地方公務員稼業に励んでいる僕ですが、入庁前は1年で辞めて東京都庁に転職しようと思っていました。

できればこちらの過去記事をご覧になってから、本記事をどうぞ。
(自分語り)公務員試験・就職活動の足跡

未練の再燃

僕が就職活動していたのは、東日本大震災の翌年で、どこの企業も採用数を減らしていた時期でした。
無い内定の人間は、就職留年するか、大学院に進学するか、僕のように公務員試験に転向するかを迫られました。

なんとか地元県庁に合格できたわけですが、民間全落ちのショックは大きく、自己肯定感はズタボロ。
その上地元に帰ることになり、「民間大手企業で働くこと」「東京で働くこと」への強烈な劣等感を抱えることになりました。

「このまま地元県庁で働いても、劣等感は一生消えないだろう」
「劣等感全開で働かれても、かえって迷惑だろう」

そう思った僕は、公務員試験の勉強を再開しました。
12月の半ば頃でした。

狙うは都庁と特別区です。
どちらかに合格すれば、「東京で働くこと」への劣等感からは解放されるし、どちらも落ちれば諦めがつくはずだと思いました。

ちなみに、県庁内定後〜勉強再開までの期間も悶々と悩み続けていたのですが、「Fate stay/night」をプレイするのに忙しく、勉強には手が回りませでした。長いんですよねあれ。

それぞれが好きなことを頑張れるなら

大学4年の12月から仮面公務員受験生?生活が始まったわけですが、結局2ヶ月で思い直しました。

きっかけは「ラブライブ!」との出会い。
 
1月から始まったアニメ版を、当時は各話3回は見ていました。
 
どうしてあんなにハマったのか、今から思い返せば、舞台が神田エリアだったのが非常に大きかったと思います。
μ’sのメンバーは、東京のいいところのお嬢さんばかりです。言動の端々にお上品さが見て取れます。
こう言ったディテールが僕の東京コンプレックスを刺激したのでしょう。


毎日のようにオープニングを毎回飛ばさず見ているうちに、歌詞が暗記を通り越して、心にすっーっと染み込んできました。

それぞれが好きなことで頑張れるなら
 新しい(場所が)ゴールだね
それぞれの好きなことを信じていれば
 ときめきを(抱いて)進めるだろう

僕らは今の中で 作詞:畑亜貴 

そして、このサビに救われました。

地元のことは嫌いではありません。むしろ大好きです。
ここしか内定もらえなかったこともあり、やる気もありました。
 
僕に足りていなかったのは、「新しいゴール」という視点。
これまで無意識に囚われていた「東京で働く」というゴールを捨て、新たなゴールを探す。
これが今必要だと気づかされました。

僕にとっての新しいゴールは、探すまでもなく、自分の時間を何より大切に生きることでした。

これが見えた瞬間、劣等感が消えました。
「自分の時間を何より大切に生きる」ためには、東京に残る必要も、民間大手企業で働く必要もありません。

そもそも、就職ビジネスの闇に呑まれたせいで、人生における仕事のウェイトを大きく見積もりすぎていたでしょう。
そもそも僕の場合、仕事は生活の糧を得るための手段であって、自己実現の手段ではありません。
コスト(時間・メンタル)パフォーマンスが良ければ、それで十分なのです。

こういう経緯があるので、今でも「ラブライブ!」は特別な作品です。
1月4日上映のラブライブ!サンシャイン!!劇場版も勿論楽しみにしています。
今回はどこに遠征しようか……
参考: 絶対オタクバレしたくない地方公務員が常時気にしている鉄則とは?

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