キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

こんなブログ見ている暇があるなら「微熱空間」を読んでくれ(心の叫び)

履歴書でも面接でも絶対に問われる志望動機。
自分は公務員ならなんでもいいという発想ではなく、県庁の志望順位が圧倒的に高いというやや珍しいタイプでした。
どうしてこんな発想に至ったか、ポジティブ(積極的に県庁を選んだ理由)、ネガティブ(県庁以外を敬遠した理由)の両面から書いていきます。

隙あらば自分語り。オタクだからしょうがないね。


県庁を第一志望にした理由


住民対応から事務経理、施策の立案まで、業務内容の幅広く、それぞれの人数もまんべんなく分散していたからです。

公務員試験に臨む段階では、自分がどんな業務に向いているのか、もっと正直にいえばどんな業務ならストレスを感じずに済むかがわからなかったので、入庁後に逃げ道を残しておきたく、県庁を第一志望にしました。


市役所や町村役場だと住民対応にあたる割合が大きくなります。もし自分が住民対応に向いていれば問題ありませんが、向いていなかったら苦痛でしかありません。

反対に国家公務員だと施策立案が多いですし、裁判所だと事務作業が多くなります。


なんとなく事務作業が一番向いているような気がしたものの、本当にそうなのかは実際働いてみないとわからないと思いました。


この点、県庁はいずれかの業務に特化しているわけではなく、「◯◯業務はやりたくない」という希望が通りやすいとのOB情報を信じ、県庁を第一志望にしました。



その他公務員を敬遠した理由


・国家公務員……国家総合職は難易度的に無理、国家一般職も激務薄給人権無しとの噂が根強い本省勤務リスクが怖く、受験はしたものの優先順位低い。


・裁判所事務官……現役で勤めてる友人から「マジでやめとけ」と言われたため。一般的にはホワイトと言われてますが、狭い世界なので人間関係が難しいとのこと。


・国税専門官……徴税用務一色になるのが嫌だったため。離職率も高いですし。


・都庁……試験科目が多かったため。 民間就職活動と並行していて勉強時間があまりとれなかったんです。就職留年したら第一志望にしていたかも。


・特別区……2希望


・市役所、町村役場……住民対応ばかりになるのが嫌だったため。



以前の記事で「超高学歴の県庁職員は一定数いる」と書きました。
別の記事では「出世と出身大学は関係ない」とも書きました。

出世とは関係ないとしても、彼らの人事異動経歴には、はっきりした特徴があります。

これまでに20名ほど東大卒・京大卒の地方公務員と話したことがありますが、彼らから聞き取った内容をまとめたいと思います。

一般的な傾向といえるほどのサンプル数ではありませんが、何かの参考にはなるかと。

参考1:【2018.8.19更新】地方公務員の学歴(出身大学)はどのあたり?
参考2:地方公務員の出世に出身大学はどれくらい影響するのか?(県庁職員ケーススタディ)

異動ペースが遅い

県庁の場合、だいたい3年に1回のペースで人事異動がありますが、超高学歴職員は4年以上同じ部署で同じ業務を担当することが多いようです。
これはかなりあてはまるようで、年齢を問わず聞かれました。


調整系・総務系の仕事は担当しない

役所という組織を円滑に動かすためのバックオフィス的業務は、あまり任されないようです。
具体的には、調整(各部局の意見とりまとめ)、庶務、予算のような仕事です。
これら業務は俗にいう出世コースなのですが、超高学歴職員が担当しているところはほとんど見かけません。
超高学歴職員は、制度・法律を所管したり、事業を進めたりなど、自分の世界を作っていくタイプの仕事をよくやっているようです。


花形部署には行かない

外部への露出が多い主要施策を担う部署には行かず、どちらかというと地味な部署を回ることが多いようです。


僕が話を聞いた方々は、総じて楽しそうに仕事をしていて、これらの異動の特徴を不服に思っている様子はありませんでした。
何らかの合理的な理由があるのか、それとも単なる偶然なのか……

今回は贖罪記事です。

観光系の仕事をしていると、外部のデザイナーさんにチラシやパンフレットのデザインを発注することがよくあります。
素材(写真とテキスト)はこちらから提供して、僕がパワーポイントで作った骨格をもとにデザインをしてもらい、だいたい6回ほど校正を経て校了します。

6回という校正回数。いつも本当に申し訳なく思っています。
校正回数が多くなってしまうのは、地方自治体の決裁システムに原因があります。


ラフスケッチでは上司に見せられない


民間企業からの転職組の同期職員がかつて話していました。

「行政は最初から案を煮詰めすぎだ。上司の一声で無駄になりかねないものに、どうして最初から労力を割かないといけないのか?」

彼いわく、上司に伺いを立てる際に、無駄に案を作りこまないといけないとのこと。
了解が貰えるかどうかわからない、下手をすると一蹴されるかもしれないラフ案に、時間もエネルギーも費やしすぎだというのです。
地方自治体にしか務めたことのない自分には、目から鱗の感覚です。

観光系や産業振興系の部署であれば、「上司に伺いを立てるための資料」を作るために、外部の方々にも労力をかけざるをえません。
見積もりを用意してもらったり、組織内で稟議してもらったり……心が痛みます。

話をデザインに戻します。
デザインの場合も、ラフ案の時点で上司に見せても、「こんなの見ても判断できない」と却下されてしまいます。そのため、初めて上司に見せる段階で、一応の完成形でなければいけません。
このため、上司未チェックの時点で、何度か校正を入れることになります。
この「担当者校正」の段階を終えてからから上司のチェックが入るので、どうしても校正回数が増えてしまいます。

「働き方改革」というワードが叫ばれていますが、単なる時短の取り組みだけでなく、稟議体制のような構造的な部分も変えていかないと、抜本的な改善にはなかなかつながっていかないように思いました。

「無駄な作業を強いて申し訳ない」という思いと、そんな自治体に付き合ってくれることへの感謝を、決して忘れないようにしたいと思います。

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