キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

こんなブログ見ている暇があるなら「微熱空間」を読んでくれ(心の叫び)

正月休み前に書くべきだった記事です。遅くなってしまい本当に悔しい。

若手の地方公務員に是非見てほしいアニメがあります。
P.A.worksの傑作「SHIROBAKO」です。
こんなブログを見ている人なら既に視聴済みだと思いますが…… 以下、極力ネタバレにならないよう、気をつけて書いていきます。




ちなみに、僕がSHIROBAKOを視聴したのが、採用3年目の終わり頃でした。
1年目のうちに見ておけば、少なくとも2年目はもっとよい仕事ができたと、今でも少し後悔しています。

みゃーもりに習う「振る舞い方」 

みゃーもりこと「宮森あおい」は、アニメ制作会社の一年目で、制作進行という仕事を担当しています。
いろんな職人をつなぐ役割です。
一年目ということで、いろいろな困難が降りかかってくるわけですが、彼女は悩みながらも「皆のモチベーションを尊重しながら組織を回す」術を身につけていきます。

公務員に限った話ではありませんが、組織の中で心地よく働くためには、これが非常に重要になってきます。

2クール目では、みゃーもりに後輩ができ、彼女は指導する立場になります。
「皆のモチベーションを尊重しながら組織を回せる」彼女は、後輩への接し方がとても上手です。
後輩のやる気を空回りさせず、うまく成果につなげています。

地方公務員2年目の重要な役割として、1年目職員のフォローがあります。
業務面での指導は上司に任せておけばいいと思いますが、上司と1年目職員の間には埋めがたいギャップがあり、メンタル的な部分はなかなか伝えられていないように見えます。これをフォローするのが、2年目職員です。
どういったことを教えていけばいいのか、SHIROBAKO2クール目を見ればわかります。

僕の場合、僕自身が完全に放置されていた反省から、新人にあれこれと構いすぎました。
「次はこれをこういう手順でやって」と具体的すぎる指示を出してしまい、組織としては効率が良くても、新人の成長にとっては逆効果だったと思います。
もっと彼自身のやる気を大切にすべきでした。

矢野先輩というロールモデル

4年くらい働いたら、今度は矢野エリカ先輩に注目して、もう一度見てほしいと思います。
現在、仕事における僕のロールモデルは、矢野先輩です。
後輩に対しては付かず離れずの絶妙なバランス、そして詰めるところをしっかり詰めきる優秀なプレイヤーである矢野先輩。ヒラ職員のリーダー格、主任クラスの理想像です。


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観光系の地方公務員としては「サクラクエスト」にも言及したいのですが、まだ自分の考えがまとまっていません……もう少し勉強してから書きたいと思います。

地方公務員にありがちな特徴といえば、
・安定志向
・真面目
・頭が固い

などなど、検索してみたら出てきましたが……自分の周囲をはじめ、若い世代はちょっと違うように思いました。

自分の知っている範囲ではありますが、若い世代(30歳未満)だと実際どんな人が地方公務員になっているのか、パターン化してみました。
数が多い順に並べています。


家庭重視な安定志向

公務員の仕事内容よりも、待遇に惹かれたタイプ。男女ともに多いです。
単に「楽をしたい」というよりは、家庭を持つことを考えて、遠方への転勤が無いこと、ある程度キャリアが想定できることから、地方公務員を志望する方が多いです。

入庁前から結婚を決めた相手がおり、大学新卒だと入庁2~3年目に結婚して幸せな家庭を築いています。
社交的で心優しい人格者が多く、いわゆる地方リア充の最終形です。


地元愛満タン

地域貢献ができることから、地方公務員という仕事を志望したタイプです。
プライベートでも地域ボランティアや町内会活動に励んでいる、古き良き田舎のおっさん候補です。

県内進学校(高校)の出身者が多く、
民間企業にも出身校ネットワークを通して友人多数。
仕事熱心で人間的にも良好な方が多いのですが、家庭を持つことよりも自分のことを優先し、結婚はあんまり早くない様子。飲食店にやたら詳しい。


民間・国家公務員が嫌だから

「地方公務員になりたい」というよりは、何らかの理由で民間企業・国家公務員が嫌で、消極的に地方公務員を選んだタイプ。県庁より市町村のほうが多いと思われます。


バリキャリ

とにかく仕事で自己実現をしたいタイプ。
地方公務員という仕事へのこだわりはなく、圧倒的成長できれば別の仕事でも構いません。実際、よりよい条件の民間企業に転職する方もいます。
よくインターネット上で見かける「資格取得→独立開業」というパターンは、実際には聞いたことがありません。

結婚・出産を経ても定年まで勤められることからなのか、
特に女性に多いです。
バリキャリ思考の男性は、まず民間に行くのでしょう。


趣味人

仕事よりも趣味を優先するタイプ。地方公務員を選んだ理由は、趣味に時間を割きやすいため。
セミプロのスポーツ選手も含みます。県庁よりも市町村のほうが多いと思われます。
趣味の中で一番多いのは、旅行です。驚異的なスケジュール管理で長期休暇を捻出し海外旅行に毎年行く方や、毎月必ず3~4連休を作って京都に行く方など。


挫折パターン

国家総合職や司法試験に落ちてしまい、類似の職種として地方公務員を選んだタイプ。
「ほかには働き口が無い」という危機感があり仕事熱心ですが、人間的に一風変わった方も多いです。
市町村には殆どおらず、県庁に特有のパターン。


イレギュラー

本人の希望とは関係なく、のっぴきならない事情(家族の介護、自分の健康など)で地方公務員になったタイプ。
本来ならもっとランクが上のところで働いているはずの人材で、異様に優秀な方が多いです。



以上、思いつくままに書いてみました。
総じて、男性は安定志向、女性はキャリア志向(一生働くために公務員)という方が多いです。

自分は……「民間・国家公務員が嫌」と「地元愛」の中間くらいかな……

「コミュニケーション能力」に自信が無いので公務員志望という学生さん、結構いるのではないでしょうか?僕もです。

就職活動では、公務員のほか民間企業も20社受けましたが、全部落ち、公務員だけ受かりました。
このことからも、民間企業の面接と、公務員の面接では、求められるスキル(またはレベル)が大きく異なるのだろうと推測されます。

コミュニケーション能力とは何か?を突き詰めていくと際限がないので、とりあえず定義づけはやめて、地方公務員の実務の現場で必要な能力について、考えていきたいと思います。


聞く力が一番大事

地方公務員の実務で必要になるのは、相手の話をしっかり聞き、相手の考えを理解する能力です。
人間なら誰でもできることでは?と思われるかもしれませんが、公務員の場合はちょっと難しいです。

地方公務員は、いろんな層の人とコミュニケーションをとる必要があり、相手の層(年齢、地域、職業など)によっては、一般的な常識が通用しないことも多々あります。
「常識が通じない相手」と一口に言っても、いろんなタイプがあります。
地方公務員の仕事は、他の職業と比べて、かなり多くのタイプの「常識が通じない相手」の対応をしなければいけません。

オブラートに包んだ表現をしましたが、察してください。

行政の場合、こういった相手を追い返すことができません。お話を聞いて、対応できるorできないの判断をしなければいけません。
そのためには何より、常識の異なる相手の真意を理解しなければいけません。


わかりやすく話す力

聞く力に次いで必要なのが、話す力。特に、物事をわかりやすく説明する力です。
こちらも「聞く力」と同じく、常識が通じない相手の対応のため、必要な能力です。


優先順位が後れる能力

一度限りの晴れ舞台をこなす能力、端的に言えばプレゼン能力は重視されません。
もちろん、プレゼン能力が必要な場面もありますが、民間企業と比べたらずっと少ないと思います。
また、論理的に相手を打ち負かす能力、ディベート能力も滅多に日の目を浴びません。

面接で測れるのか? 

「聞く力」と「話す力」は、面接の短い時間で判断するものというよりは、長い時間をかけて図っていくべきものだと思いますが、面接の時間でもボーダーラインを超えているかどうかは判断できるでしょう。

公務員の選考にも自治体ごとにいろいろな考え方がありますが、面接で落ちる人が少ないタイプの選考では、民間企業の採用面接のようにプレゼン技術を見るのではなく、最低限の「聞く力」「話す力」があるかどうかを見ているのではないか?と思います。
 

とりあえず現状の思いを書いてみましたが、もっとわかりやすい表現を思いついたら、加筆修正したいと思います。 

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