キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

こんなブログ見ている暇があるなら「微熱空間」を読んでくれ(心の叫び)

<前回までのあらすじ>

結婚相談所での婚活を本格的にスタートしたキモオタク。
開始から1週間で8人からのマッチング申請があり、そのうち5人とお見合い、2人と仮交際に進むことができました。

想像以上に順調な滑り出しでスタートを切れたところですが、これまでの婚活を振り返るに、まともに異性と継続的な関係を築けてこれなかったキモオタク。果たして結婚相談所ではうまくいくのでしょうか……?



仮交際とは、結婚相談所の管理下での継続的な交際関係です(役所っぽい言い回し……)
お互いの家に行ってはいけない、身体的な接触は「手を握る」までに限られる……等々、結婚相談所側から色々と制約は課せられますが、同時に何人でも交際することが認められています
いわば、ルール的に認められた浮気状態です。

仮交際期間中のデートは、日程や内容を結婚相談所に報告しなければいけません。
もし交際を終了したくなったら、お相手に直接伝えるのではなく、結婚相談所経由で断りを伝えます。
相手を直接フらなくてもいいので、罪悪感なくお付き合いを終了できます。

僕が利用している結婚相談所の場合、仮交際状態で会えるのは3回まで。
3回のデートを経た後、本交際に進むかどうかを判断します。

本交際に進むためには、交際相手を1人に絞らなければいけません。
実質、お見合い〜仮交際にかけての計4回のデートを経て、1対1の普通のカップルになるわけです。

仮交際期間中のデート費用は基本的に男性持ちですが、女性側が払っても構いません。
ただし男性側から費用負担を求めるのは厳禁です。あくまでも女性側が自発的に支払う意思を見せている場合に限ります。








フィールドは変われども自分は自分

長門さん(仮称)①:キョンさんすげえよ

最初の仮交際デートに赴いたのは、1歳年上の国家公務員の長門さん(仮称)。
表情が読みづらく非常に物静かなところが、『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズの長門有希(初期)を思わせます。

「お見合い」ではなかなか口を開いてくれず、僕のほうが一方的にしゃべる感じになってしまったので、今回は長門さんになるべくお話を振って、会話を引き出そうと思っていました。
場所は駅近くのイタリアン店舗、ランチデートです。

駅で待ち合わせして、お店に入店、オーダーを済ませて、まずは最近の近況をテーマにお話を振ったのですが、やはり無口……
僕のほうから話題は振るもののお答えが簡潔すぎて、話を膨らませられません。
もちろん僕のトークスキル&アドリブ能力不足が悪いのですが、やはり辛い……!

結局、「お見合い」の際と同じく、僕が延々と拙い話をするばかりで終わってしまいました。
喋り続けたことに加え、緊張と焦りのせいで口がとにかく乾きましたし、さらには時間稼ぎのためにも、ひたすらお冷を飲み続ける羽目に。

食後にコーヒーとデザートもオーダーしてゆっくりすることも考えていましたが、そんな余裕はどこにもなく、1時間強でランチを済ませて解散。
2回お会いしただけで、僕が使えるトークネタを全て使い果たしました。

帰宅後、「悪い人ではないと思うのですが、僕ばっかり喋らなければいけないのが正直しんどいです
」と、コンシェルジュさんに正直に相談しました。
すると長門さん(仮称)側のコンシェルジュさんに連絡をとってくれて、長門さん(仮称)の意図を探ってくれました。

どうやら長門さん(仮称)は「自分から喋るのは苦手なので聞き役に徹していたい」、「僕のことを喋り好きな人だと思っている」とのこと。完全に過大評価です。
どう考えても僕は、長門さん(仮称)の求める人物ではありませんし、何よりもう話題のストックがありません。
次にお会いする自信がすっかり折れてしまい、仮交際終了をお願いしました。


甜花さん(仮称)①:もどかしいが仕方ない

続いて仮交際デートに赴いたのは、県庁の出先機関で会計年度任用職員として働く甜花さん(仮称)。
ダウナーでマイペースなところが大崎甜花っぽさを感じます。

デートの場所は、お相手チョイスのスイーツ店。
それなりにお値段は張るものの、行きたい場所を提案してくれるのは非常にありがたいです。

「お見合い」の際と同じく、今回もおしゃれに着飾っています。
前回が特別に気合を入れていたわけではなく、普段からきっちりと外見に気を遣っているのでしょう。

長門さん(仮称)の場合とは反対に、最初からどんどん話題を振ってくれる甜花さん(仮称)。
共通の話題である職場ネタから始まり、ご自分のこともかなり開示してくれました。
会計年度任用職員は給料安すぎてきついので再就職先を探しているとか、趣味で語学の勉強をしているとか。

あとは学生時代の話もしました。
大学生まで本格的にバスケットボールに打ち込んでいたとのこと。
一見ローテンションで怠惰な印象すら受ける甜花さん(仮称)なのですが、根は勤勉な人なんだとわかり、さらに好感度が上がりました。

そんな感じでパフェをつつきながら1時間ほど談笑して解散。
僕としては次のデートも是非にと思っていたのですが……お相手側から仮交際終了を申し出られてしまいました。
「キモオタクさん自体は良い人だと思うが、私と会っていても楽しそうに見えない。付き合わせるのが申し訳なくなった」とのこと。
僕としてはかなり楽しい時間を過ごせたのですが、お相手にはそう見えなかったのか。それとも職場が近しいので本音を隠して体よく断ったのか。真相はわかりませんが、まあまあ凹みました。
ちゃんと言葉ではっきりと「楽しいよ、ありがとう」と伝えなきゃいけなかった、ということなのでしょうね。

マッチングの旅・第二弾

そんなこんなで、10月中に仮交際へと進んだお二人とは、11月半ばにはあっさりお別れすることになりました。
こうやって後腐れなく別れられるのが結婚相談所の怖いところであり、同時に良いところです。

僕としては「甜花さん(仮称)との仲がうまくいくようだったら、これ以上お相手を探す必要なし」と思っていたので、11月に入ってからは一旦新規の「お見合い」を受けていなかったのですが、仮交際のお相手がいなくなったので、11月半ばから再度「お見合い」を始めることにしました。

ありがたいことに引き続き何件かマッチング申請をいただいておりましたが、10月の頃よりも件数が減っていたので、11月からは自分からもガンガン申請を送りました。

僕が申請を送る相手を選ぶときのポイントは「仕事へのスタンス」です。
よくインターネット上では「結婚相談所にいるのはワンチャン玉の輿狙いの勘違いおばさんばかり」みたいな酷評がなされており、実際そのような人もいるのですが、そうでない人もちゃんといます。
その一類型が「仕事熱心なあまり婚期を逃した人」、つまり、これまで仕事が忙しくて時間が取れなかったために結婚できていないだけという人です。
このような人も、結婚相談所にはそこそこいます。

これこそ、結婚相談所に入会する前に婚活関係の本を読み漁った結果、たどり着いた僕の戦略です。

11月から12月にかけては、8件の申請をいただきました。
引き続き40代以上の方は断るという基準で選別し、5人からの申出を承諾。
加えて、僕から申請した3人のうち、1人から受諾をいただけて、計6人と「お見合い」してきました。

累計5人目:仕事終わりの飲み会かな?(同い年、大卒、地方公務員)

11月の「お見合い」第一号は、またもや同業者。町役場の事務職員さんです。
これまで窓口系の部署を回ってきたらしく、いかにも役場窓口らしい丁寧だけどサバサバした感じで、滞りなく1時間会話し続けられました。

加えて、どちらかが一方的に喋り続けるのではなく、ちゃんと会話のキャッチボールが成功していました。
婚活の「お見合い」というよりは、職場の飲み会のような感覚でコミュニーケーションが取れて、さほど疲れなかったのもありがたいです。

根っからのコミュ障の僕にとって、「喋っていても疲れない相手」はそれだけで貴重です。
仮交際OKで回答、お相手からもOKの返事をもらえました。
一旦ゼロになってしまった仮交際相手ですが、早速1人目の成立です。

6人目:これぞお見合い(年下、大卒、民間企業勤務)

お次は累計6人目にして初の民間企業勤務の方
宅地分譲をする会社にお勤めで、土地の仕入れを担当しているとのこと。つまるところ地上げ屋さんですね。

この方は逆写真詐欺でした。実物のほうが若く見えて可愛らしかったです。
表情が柔らかく、常に微笑を浮かべていたからかもしれません。

僕より3歳下のばっちり30代のはずなのですが、童顔で薄化粧なので20代半ばに見えます。
しかし物腰は落ち着いていて、終始くつろいだ雰囲気でお話しできました。
ただくつろぎすぎて、お互いの情報を開示し合うという「お見合い」の趣旨から外れて、最近の近況報告みたいな他愛のない雑談が中心になってしまい、結局お相手のことはよくわからず。

それでももっとお相手のことを知りたいと思えましたし、何より外見が好みだったので、仮交際OKで即時回答しました。
お相手からもOKをもらえ、仮交際2人目を確保です。

7人目:消化試合パート2(年下、専門卒、保育士)

この頃の僕は、二連続と仮交際を成立させて、かなり調子に乗っていました。
次にお会いしたこの方も、プロフィール写真が好みなタイプで、そこそこ期待していました。

しかし当日は残念な結果に。
まずお相手が5分ほど遅刻してきました。到着してからもお詫びの言葉なし。
お見合い中も窓の外のほうを眺めていて、会話も途切れがちでした。
さらに、「お見合い」は原則1時間というルールがあるにもかかわらず、開始から40分で帰ってしまいました。

きっと消化試合だったのでしょうけど、それにしてもなぁ……と思いました。

唯一熱く語ってくれたのが、最近の保育士は全然子どもと向き合えていないという点。
何をするにも親の顔色を窺わねばならず、「子どもの面倒を見るよりも、親からのクレームを処理する時間のほうが長い」とのこと。
僕の顔を見ながら「知ってます? 最近は子どもに『きかんしゃトーマス』を見せたら、親から『うちの子が鉄道オタクになったらどう責任取るんですか!?』ってクレーム来るんですよ」と冷笑していました。

もちろん仮交際はNGで報告。お相手かもNGが返ってきました。


8人目:セミリタイア志望!?(年上、短大卒、金融機関勤務)

次の方は、僕の居住県の隣県に在住。
僕が隣県まで移動して「お見合い」することになりました。

外見はとても清潔で真面目そうで、いかにも金融機関勤務といった雰囲気だったのですが、途中で「実は近々仕事を辞めるつもりなんです。セミリタイア……と聞いてピンときますか?」と切り出されました。
プロフィールには「セミリタイア」などとは一切書いていなかったので、突然のカミングアウトに驚きつつも、セミリタイアという生き方自体には興味があります。

お相手曰く、今の仕事が嫌すぎてなるべく早く辞めたい、退職後は実家の菜園の世話をしてのんびり暮らしたい……とのこと。ご実家は山奥のほうにあり、かなり広い菜園があるとのこと。野生のハクビシン、アライグマ、イタチなどが姿を見せるようです。
ゆえに、結婚後は隣県に引っ越してきて、実家の近くに家を建ててほしい。土地はいくらでもあるし、家もお相手の親御さんが費用負担するとまで申し出られました。

僕の勤務先県庁から、お相手の実家周辺までは、どう頑張っても片道3時間近くかかります。
結婚するとなると、県庁は辞めなければいけません。
非常に申し訳ないのですが、今の職場を辞めてでも結婚したい!!!というほどにはときめかなかったので、仮交際NGで報告。お相手からはOKで報告が来ていたようですが、やはり隣県の山奥に住まざるを得ないのは厳しいです。

9人目:家柄も本人スペックも明らかに格上(年下、大卒、医療職)

今回「お見合い」をした方の中で、唯一、僕のほうからマッチング申請を送ったのがこの方。
プロフィールを読む限りでは、県内の進学校→県内大学に進学した典型的地元優等生タイプかと思いきや、良い意味で裏切られました。「なんでうちの県みたいな田舎にいるの!?」と言いたくなるくらい上流階級の方でした。

実家は東京(等々力渓谷の近く)で、転勤族としてこれまで全国を転々としてきており、高校から大学にかけては都内の超有名校を卒業。
母親の実家がうちの県にあり、小さい頃から何度か訪れて気に入っていたので、うちの県にわざわざIターン就職したとのこと。県職員としては非常にありがたい存在です。

お話をしていても、他の方々とは全然違います。
圧倒的に地頭が良いのでしょう、会話のペースが早く、効率的にお互いの情報が開示され整理されていきます。東大卒の先輩と一緒に仕事していた頃を思い出しました。

途中からは、本県のおすすめスポットの話題になりました。
最初は僕でも話しやすいテーマを振ってくれたのかと思いきや、どうやらまだ本県に来てから日が浅いので、案内付きでいろんなところを回ってみたいとのこと。
幸いにも僕は観光部局で2年間勤務しており、この手の話題は得意分野です。我ながら盛り上がり、その場で次のお出かけの約束までしてしまいました。ルール的に本当はダメなのですが……

仮交際はもちろんOKで報告、お相手からもOKの回答あり、仮交際成立です。

ちなみに、この方のほかにも薬剤師、市役所職員、電力会社社員にもマッチング申請を送ったのですが、いずれも却下されてしまいました。地方公務員という肩書きがやはりプラスに働かないことを実感しました。

10人目:本当ごめんなさい(年下、大卒、保育士)

最後に「お見合い」をしたこの方には、本当に申し訳ないことをしました。
この方と「お見合い」をする日の時点で、すでに先述した3人との仮交際が決まっており、僕のキャパシティ的にこれ以上仮交際相手を増やせそうにないので、この方とは余程のことがない限りNGで報告しようと開始前から決めていました。つまるところ消化試合です。

ちょっとふっくらした体型の方で、見た目のとおり非常に大らか。
最初はかなり緊張していた様子でしたが、最後には笑顔も見せてくれるほどにほぐれてきて、お仕事の話を中心にそれなりに会話も弾みました。

間違いなく悪い人ではないものの、目下仮交際中の3人をキャンセルするほどか?というとそれほどでもなく、心苦しく思いながら仮交際NGで報告しました。


戦いは続く……

というわけで、3人同時に仮交際状態で年越しすることになりました。
今まさに3人それぞれと初詣の日程調整を終えたところです。ハーレムラブコメの主人公かな?
ちなみにクリスマスは、「イブも当日も仕事だから」と言い訳して、 21日、22日、28日に1人ずつディナーデートに行きました。もちろん全額僕負担です。
お財布のダメージも勿論深刻なのですが、それ以上に胃腸への負担が重いです……


<前回のあらすじ>
長きにわたり膠着状態が続いた婚活に終止符を打つべく、結婚相談所の門を叩いたキモオタク。
事前ヒアリング、写真撮影、プロフィール文作成などなどの諸手続きを経て、ついに登録を果たします。

結婚相談所に限らず、こういう出会いの場では、とりあえずマッチング申請を送りまくるのが定石なのですが……「地方公務員という肩書きだけで、最初はそれなりにマッチング申請があるはずなので、まずはその人たちと会ってみて経験値を積んでみては?」というコンシェルジュさんからのしたたかな提案に従い、まずは様子見から入るのでありました。


 


本当にマッチング申請が続々と届く

今の世の中、「地方公務員」という肩書きに対したブランド価値はありません。
むしろマイナスイメージのほうが強いんじゃないかと思うくらいです。
しかも僕の居住県は民間企業が元気で、地方公務員より年収が良い企業もざらにあります。イメージ的にも金銭的にも、地方公務員男性と結婚するメリットが思いつきません。

このため、「地方公務員という肩書き目当てでマッチング申請してくる人が一定数いる」というコンシェルジュさんの自説も、正直なところ半信半疑でした。
そう思って様子見をしていたら……実際にマッチング申請が続々と届きました。
僕のプロフィールがデータベースに登録されて、女性側から検索・閲覧できるようになった初日だけで4人、1週間で計8人からマッチング申請がありました。

申請を承諾すれば、それでマッチング成立。
結婚相談所用語で「お見合い」という、当人どうしの顔合わせに進みます。



「お見合い」では、ホテルのラウンジのようなオープンスペースで、珈琲やお茶を片手にお話しします。(コロナ禍以降はオンラインでの「お見合い」も可能になりました)

時間は「1時間以内」と決まっており、終わった後にどこか一緒に行くのはNGです。
連絡先を聞くのもダメ、ボディタッチはもちろん隣に座るのもダメです(必ずテーブル越しに対面しなければいけません)。
あくまでも「とりあえず1回会ってみる場」として設定されています。
ガチガチにルールで縛られている場なので、お互いに安心して、たとえ揉めても後腐れなく別れられるようになっています。

費用は全額、男性側負担。僕の場合だと交通費込みで1回2,500円くらいかかります。
男性は服装も指定されており、上下スーツかつネクタイ必須です。


お見合いが終わったら、お相手と次のステージ(仮交際)に進みたいかどうかを相談所に報告します。
男女双方から「進みたい」という意思表示がなされたら、「仮交際」成立。
当事者どうしの電話・メッセージのやり取りが解禁され、次に会う機会を設定することになります。

どちらからNGを出せば、その相手との関係は終了です。二度と会えません。

「仮交際」の成立率は、だいたい3割くらい。
4人と「お見合い」して、1回成立すれば上出来とのことでした。


申請をくれた方々の写真やプロフィールを見て、承諾するかどうかを検討していくわけですが、みなさん無難すぎて甲乙つけられません。
そのため、40歳以上の方を一律NGにして、他の方は全員承諾することにしました。

結果的に、登録から1週間で4人とのマッチングが成立。
10月中下旬の土日が全てお見合いで埋まってしまいました。
まさにコンシェルジュさんの推測通りの展開になりました。やはりプロはすごいです。

お見合い

さてここからはお待ちかね、どんな人たちとマッチングしたのかを紹介していきます。

お人柄を描写するにあたり、読者各位がイメージを膨らませやすいよう、たびたびフィクションのキャラクターの名前を喩えとして使います。本当は芸能人とかのほうが良いのでしょうが、全然わからないので……
相当キモい表現であることは承知していますが、ここは「キモオタク地方公務員のブログ」なのでどうかご容赦ください。


1人目:物静かなお姉さん(年上、大卒、国家公務員)

最初にお見合いすることになったのは、1歳年上の国家公務員の方。
県内国公立大学を卒業後、国家一般職の地方採用に合格後、そのまま働き続けている……という、非常に堅実な経歴の方です。

外見も堅実そのもので、髪は黒色のミディアムショート、銀色メタルフレームの丸眼鏡というミセス風アイテムを使用しているものの、色白で丸顔気味なので年齢よりも若く見えます。

プロフィールによると、趣味は映画鑑賞とカフェ巡りとショッピング。
コンシェルジュさん曰く「いわゆるテンプレを並べているだけなので、きっと無趣味に近いのだと思いますよ〜。」とのこと。結婚相談所のプロフィール文にも、公文書みたいな独特の用語法があるようです。


お会いした場所は、県内ターミナル駅近くのホテルのラウンジ。
結婚相談所側が席を予約してあるので、名前を告げて入店します。
午前中の早めの時間だったので、他にはお客さんおらず、ほぼ貸切状態でした。

結婚相談所のルール上、男性側は15分前までに会場に到着して、女性を待っていなければいけません。
お相手のプロフィールを読み返しながら待つこと5分。設定された開始時刻の10分前に、お相手も来られました。プライベートでも10分前行動を実践しているあたり、ますます堅実です。

見た目もプロフィール写真のとおり。心奪われるほど綺麗というわけではありませんが、悪い印象でもありません。
服装は役所内でよく見かけるオフィスカジュアル姿で、アクセサリー類は一歳身につけていません。ネイルもなし。靴はパンプスでヒールなし、実用性重視です。

正直なところ、20代のうちに普通に職場結婚してそうなのに、どうしてこの年齢まで独身なんだろう……と疑問を抱きました。


お互いに飲み物を注文して、「お見合い」スタート。
まずはお互いに簡単に自己紹介をしていきます。
僕のほうから仕事とかを紹介していくのですが……
お相手は軽く頷きながら、特にリアクションを挟むことなく、ひたすら聞くだけ。
しかもずっと真顔。目元も口元も笑っていません。

かといって僕に無関心というわけでもなさそうで、一方的に喋る僕のほうをまっすぐ見つめてきます。
採用面接を受けているかのような心持ちで自己紹介を終えました。

その後もずっと僕ばかり喋り続けて、なんとか1時間が終了。
お互いに公務員という共通点に頼り、仕事あるあるネタで時間を稼ぎました。
プロフィールを拝読した時点で「きっと物静かな人なんだろうな」と想像はしていましたが、想定外でした……

コンシェルジュさんからは「女性からうまく会話を引き出して、男性側は聞き役にまわるのがセオリーですよ!」と事前に教わっていたものの、全く実践できないまま終わりました。
しかし感触は悪くありませんでした。僕の話を聞いているお相手は、決してつまらなさそうには見えず、終わりに近づくにつれてお相手のリアクションも増えてきたからです。

次回があればもうちょっと会話が成り立ちそうな気がしたので、僕からは仮交際OKで報告。
お相手からもOKの報告あり、仮交際が成立しました。

以下、この方のことは「長門さん(仮称)」で表記します。
『涼宮ハルヒの憂鬱』初期の長門有希っぽいからです。

2人目:やさぐれ系(同い年、大卒、教員)

2人目にお会いしたのは小学校の先生。
この人も趣味が「カフェ巡り」だけで、情報をあまりオープンにしていません。
身長は165cmと高めなほか、外見的には特に特徴ありません。

待ち合わせ時刻ぴったりに到着したお相手。
開幕から明らかにテンションが低い。申し訳ないですが消化試合感を感じました。



結婚相談所の「お見合い」は、キャンセルすると違約金が発生します。
そのため例えば、「お見合い」を申し込んだ後に別の人といい感じに関係が進んで、新しい出会いはもう不要になったとしても、前に申し込んだ「お見合い」をキャンセルするには違約金が必要になります。
こういう場合、違約金を払ってキャンセルするか、お断りする前提で「お見合い」に臨むことになります。後者のケースがまさに「消化試合」にあたります。



この方から「お見合い」の申請を貰ってから3週間くらいが経っていたので、この間にきっと別の良い人を見つけたのだろうと思います。

今回もお互い自己紹介から始めていきますが、長門さん(仮称)のケースとは違ってちゃんと会話のキャッチボールが成立します。
お相手のテンションはずっと低いままですが、一方的に喋り続けなくていいのは本当に楽です。
むしろお相手のやる気が無いせいで、こちらもリラックスして話せました。
自己紹介から派生する話題だけで20分くらい会話できたのは、我ながら上出来だったと思います。

その後はずっと最近の教員事情について愚痴を聞かされました。
僕が県職員だと名乗った瞬間に「文科省とか教育委員会って本当に最悪の連中!!!」と毒を吐き始め、それから愚痴が止まらなくなったのです。

一番熱く語っていたのが外部人材の話でした。
ここ数年、教員の業務負担軽減のため、スクールサポートスタッフやICT支援員のような、教員免許を持っていない外部人材が学校に入るようになっていますが、そういう人たちが使えないどころか有害だとのこと。
教員や保護者、児童達とトラブルを起こすのは日常茶飯事、児童への淫行まがいの言動も少なくなく、学校敷地内でタバコを吸う人なんかもザラにいるらしいです。
「教員の仕事も責任も増えてるんだから、その分だけ教員の人数を増やせばいいんだって。なんでこんなシンプルなことがわかんないのかな役所の人間は!!!」と何度も繰り返していました。

仮交際はNGで回答。
お相手からもNG回答で、この人との関係は1回きりで終了です。

口は悪いものの、SNS上によくいる現状を悲観して冷笑するような人ではなく、教育のことを本気で考え、どうすればいいのか真剣に考えている方でした。
配偶者としては置いといて、自分の子どもの担任の先生としてはこういう人がいいのかも……と思いました。

3人目:その度胸は将来のお局候補(年下、大卒、地方公務員)

3人目にお会いしたのは、2歳年下の地方公務員。

長門さん(箇所)と同じ公務員ですが、雰囲気は全然違います。
こちらの方はかなり飾り気があり、髪も柔らかくパーマをかけたセミロング。
地方公務員の中でも相当派手なほうです。市役所の窓口なんかだとクレームが来かねないレベルだと思います。
果たしてどんな部署に勤務している人なのか、婚活以外の部分でも興味を惹かれます。
さらに、外見だけで言えば今回マッチング申請を貰った方々の中でも一番可愛らしい人でした。

お見合い当日。
外見はプロフィール写真のとおり、むしろ写真よりも可愛らしい感じです。30代には見えません。
おしゃれ具合も写真以上で、ピアスあり、ネイルもバッチリ。やはり地方公務員らしくありません。

自己紹介もそこそもに、お相手から「勤務先自治体はどこか」という話題を切り出されます。
「県庁です」と答えると……まさかのお相手も県職員、出先機関の会計年度任用職員でした。
お相手が勤務している出先機関は、一般県民が来るような場所ではなく、多少華美な格好をしていても差し支えないところです。一人勝手に腑に落ちていました。

一方で、にわかにテンションの上がるお相手。
「じゃあツヨシとかトシカズのこと知ってます?」
何人か職員の名前を出されますが、あいにく下の名前までは覚えていません。
苗字ならわかるかもと伝えるも、「苗字のほうは覚えてません」とのこと。
男性職員のことを下の名前で識別しているとは、一体どういうことなのでしょうか……?
ますます興味を惹かれます。

さらに話を進めていくと、どうやら今年の3月までは民間企業で働いていたのですが、上司と折り合いが悪くなって退社したとのこと。ちょうど募集していた会計年度任用職員の枠に滑り込んで急場を凌ぎつつ、次の職場を探しているそうです。どうりで地方公務員っぽくないわけです。

あとは僕と同い年の兄がいるらしく、ちょっと古い少年漫画の話題で盛り上がりました。

結婚相談所での婚活を始めて、普通に雑談できたのはこの人が初めてでした。
お相手も兄がいるおかげで「ちょっと年上の男性」との会話は慣れているようで、かなり自然体だったように思います。

僕からは仮交際OKで回答。お相手からもOKを貰え、仮交際成立しました。
以下、この方のことは甜花ちゃん(仮)と表記します。
マイペースで図太いところが大崎甜花っぽいからです。

4人目:我が道こそが王道(年下、高卒、国家公務員)

次にお会いしたのは、またまた国家公務員。年齢は2歳年下です。
高卒の国家公務員といえば、地方公務員とは段違いの狭き門です。これまで一人もお目にかかったことのない人種ゆえ、どんな人なのか強く興味がありました。
趣味として「漫画を読むこと」と書かれているのも安心材料でした。僕もそれなりに守備範囲広いほうのはずなので、話題が尽きて沈黙する羽目は回避できそうです。

実際にお会いしてみると……すごく細身。いや痩身というべきかもしれません。健康面が心配になるほどほっそりとしていました。
しかしそんな外見に反して、エネルギーに満ち溢れる方でした。
表情は常に笑顔で、マシンガントークが止まりません。

県内トップの進学校出身で、途中までは旧帝大志望で受験勉強を頑張っていたらしいのですが、途中で「とりあえず大学行くのが普通になりつつあるから、逆に高卒でバリバリ働いた方がキャリア的に価値あるのでは?」と思い、大学進学を止めて国家公務員になったとのこと。
さらには働きながら司法書士にも合格したそうです。

こういうエピソードを聞くまでもなく、地頭の良さは明白でした。
とにかく会話のペースが早い。僕が咀嚼する前に次の話題に移ってしまいます。

途中からは、お相手がハマっている『東京卍リベンジャーズ』の話題になりました。
僕が未読だと伝えると、あらすじと魅力ポイントを解説してくれました。
その解説がまた本当に上手で、しっかり練って作った書評を読み上げているんじゃないかというくらい構成が完璧で、内容も網羅的でした。

ほとんどお相手のお話を聞くだけで1時間が終了。
お相手の底知れなさに興味が尽きず僕からは仮交際OKを出しましたが、お相手からはNG。
きっと僕がついてこれなかったのがつまらなかったのでしょう。これは仕方ありません。

順調な滑り出し

ここまでが10月の戦績です。
4人と「お見合い」して、2人と「仮交際」に進むことができました。

先述したとおり、「仮交際」の成立率は3割ほどらしいので、そこそこ順調なスタートを切れたといえるでしょう。

ここまでで5500文字。だいぶ長くなってしまったので一旦切ります。
引き続き11月も新たに「お見合い」しつつ、「仮交際」も進めていくので、さらに中身は濃くなっていきます。年内中に書き切れるかこれ……?


以前に宣言したとおり、今年10月から結婚相談所で婚活をしています。
期限は来年3月末、半年間で片付けると決めており、ここまでに成果が出なければ潔く退会して、婚活全般から撤退しようと思っています。

このように決心した経緯は、こちらの記事をご覧ください。
端的にいうと、だらだら婚活するのに疲れたので最終抗戦を仕掛けているところです。



実際の前に、活動を開始するまでの登録過程に触れておきます。
この段階からドラマがありました。

入会面談 〜財政課ヒアリングよりもえぐいのでは〜

僕が利用している結婚相談所では、入会申込する前に一度、面談が設けられていました。
ウェブサイトで申込をしたら電話がかかってきて、面談の日時をセットされました。

やはり少なくないお金がかかるサービスなので、後々のトラブルを防ぐためにも、登録前にちゃんとサービスの内容を理解してもらい、納得した上で登録をしてもらっているとのこと。
加えて、担当のコンシェルジュを選ぶにあたり、前もって人柄や雰囲気、属性を大まかに把握しておきたいとのことでした。

電話口ではこのような説明をされたので、「相談所側から色々説明されるから、それを聞いてればいいんだろう」と軽く捉えていたのですが…実際は全然違いました。

指定された場所(相談所のオフィス)に行くと、個室の打ち合わせスペースに通されて、いかにも老練そうなナイスミセスが出てきます。
そして相談所のサービスをひととおり説明してから……面談というより面接が始まりました。しかもだいぶ圧迫寄り。
結婚相手に求める条件、これまで好きになってきた異性のタイプ、交際遍歴、これまでの婚活の経過などなど……根掘り葉掘り聞いてきます。

僕が喋ることになるとは全く想定していなかったので、全然準備はしていません。
かつ、そもそも半ば自暴自棄モードで結婚相談所に乗り込んできたという経緯もあり、恥を捨てて正直に答えていきます。
結婚相手には絶対働いてほしい、好みのタイプは低身長アクティブ系、彼女いない歴=年齢、これまでの婚活では1回会ってすぐ切られるパターンを繰り返している……等々。

ひととおり僕の嗜癖を喋った後、面談官から「そのようなニーズであれば、うちのサービスでお力になれれると思います」とのお言葉をもらい、契約手続きの説明に移りました。
サービスの細かい内容や利用規約、料金について説明を受けます。
事前にインターネットで調べていた通りだったので、その場で口頭で「申し込みます」と回答。
最後に、契約関係の書類を渡され、次の面会日を設定して、解散になりました。


あの時は面食らいましたが、今から思うと、ああやって結婚相談所サービスへの向き不向きを確認していたのだろうと思います。
詳しくは別途書こうと思いますが、結婚相談所に登録している人には、明らかに偏りがあります。例えばギャルとか地雷系とかは全然いません。
もしこういう女性がタイプの人が結婚相談所に登録しても、きっと一度もマッチングが成立せずに退会することになるでしょう。
高いお金を払ってもらうからこそ、結婚相談所サービスと相性の悪い人はお断りする……という、相談所なりの優しさだったのでしょう。

初回面談 〜コンシェルジュさんとの初対面〜

次の面談は、入会面談から2週間後に設定されました。
この面談の際に、記入・押印した契約書類を提出して、正式に入会することになります。

加えてこの日は、結婚相談所に登録するプロフィール写真の撮影と、僕を担当してくれるコンシェルジュさんとの作戦会議もセットされています。

当日は好天に恵まれ、プロフィール写真の撮影にはちょうどよい日でした。
ただ入会面談時の圧迫面接の印象が拭いきれず、怯えながら相談所オフィスに向かいます。

コンシェルジュさんが好みのタイプすぎてつらい(つらくない)

まずは担当コンシェルジュさんとのご挨拶から。
入会面談時のような強面の人が来たらどうしよう……と緊張しながら待っていると……
小柄で目元のぱっちりした、良い意味でスーツの似合っていない女性が入室。
例えるなら園田智代子みたいな感じです。


僕の好みど真ん中です。
前回の面談で伝えた僕の好みのタイプ、「低身長アクティブ系」そのものの方が登場しました。
偶然なのか意図的なのかはわかりませんが、僕のテンションは爆上がりです。
(ちなみにこのコンシェルジュさんは既婚です)

お互いに軽く自己紹介をしてから写真撮影に移ります。
撮影前にまずは外見を整えるべく、結婚相談所オフィスの近くの美容院を指定され、そこでヘアカットとセットを施されます。
既に相談所からオーダーが届いているようで、僕の好みや意見は聞かれもせず、相談所のオーダー通りに手際よくセットされていきます。

ヘアセットの後、市内の都市公園に移動して、写真を撮っていきます。
服装も相談所から指示がありました。「明るめの黒系統のスーツ、ネクタイは紺色生地のドット柄」という細かいオーダーがあり、手持ちの服からそれに近いものを選んで着ていきました。
ポーズや表情も完全に相談所側に言われるがままに従います。

今年は残暑が本当に酷かったので、この写真撮影もすごく暑かったです。
汗を拭いながらの撮影になりました。


序盤はあえて定石を外していく作戦

写真撮影を終えたら、最後にコンシェルジュさんとの作戦会議です。

まずはヒアリング。結婚相談所に登録するプロフィール情報を項目ごとに答えていきます。
これが非常に細かく、身長体重、趣味、特技、出身大学、年収みたいな僕個人の情報のほか、家族に関する情報(年齢、学歴、職業など)も聞かれます。
他には、やはり結婚前提のお付き合いをするわけなので、義両親との同居可否みたいな相手家族との親族関係をどう構築するかという質問もありました。

いずれの項目についても「無回答」も選択できるのですが、コンシェルジュさん曰く「男性は基本的に全部正直に回答しています、むしろ無回答だと後ろめたいものがあると思われてマイナスイメージです」とのこと。逆に女性の場合は、学歴や年収が高すぎると男性が引いてしまうので、あえて隠すパターンもあるようです。
実際、この記事の執筆時点(12月半ば)までにマッチングした方の中には、何人か僕よりも学歴が上の方がいましたが、皆さん学歴は無回答でした。

プロフィールをひととおり埋めてから、序盤の動き方についてコンシェルジュさんと相談していきます。

僕が登録した結婚相談所サービスは、専用のアプリを介してマッチング申請をして、相手から承諾されたら実際に会う……という仕組みになっており、この申請は男女どちらからでも可能で、申請件数には月当たりで上限が決まっています。
そのため「毎月上限ぎりぎりまでマッチング申請を送る」というのが基本戦略になります。

コンシェルジュさんはこのように説明した後、「でも」と続けます。

「キモオタク地方公務員さんの場合は、最初の1週間は申請送らず、様子見してください。第一週目は女性側からのマッチング申請がたくさん届くと思うので、その中から会いたいと思う人を選んでください」

恋愛にしても就活にしても、これまでずっと無視され続けてきたのに、まさかの「選ぶ側」に立ってしまいました。

コンシェルジュさん曰く、結婚相談所に登録している女性はどちらかといえば保守的な人が多く、「地方公務員」という肩書きだけでとりあえずマッチング申請してくる人が相当数いるとのこと。
僕の好みは一旦置いといて、地方公務員という肩書き目当ての人たちとまずお見合いをしてみて、経験値を積んではどうか?との提案でした。

コンシェルジュさん、小動物系の外見ながら結構したたかな方のようです。ますます好感を持ちました。
この「まずは様子見作戦」で合意しました。

最後に、今後のスケジュール感を教わります。
今日撮影した写真を加工したり、結婚相談所サービスのデータベースに僕の情報を登録したりするのに、大体1週間くらいかかるようで、実際にサービスを使えるのは約10日後とのこと。
その間に自己PR文を書いて送ってほしいとのオーダーを受け、面談は終了です。

まだ何も始まっていないのですが、それでも少し前進したかのような達成感を覚えながら帰宅しました。

なお自己PR文は、その日のうちにささっと書いて送信。コンシェルジュさんからは「早いし上手ですね!」とお褒めの言葉を賜りました。SS書き&ブロガー歴10年の経験がこんなところで役立つとは……

だいたいこんな感じで、高揚感を抱きながら事前準備をしていたのが9月の中下旬。
10月からは本格的に活動を始めました。

だいぶ長くなってしまったので一旦切ります。続きは年内中に別途投稿します。

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