実は僕、学生時代は語学がめちゃくちゃ得意でした。
センター試験英語はリスニング込みで満点でしたし、大学入学後も英語・2外・3外全部A評価以上しか取っていません。

日常会話くらいなら喋りもできました。コミュ症なので相手が外国人というだけでびびってしまうのですが、語学力の無さで困った覚えはありません。
4chanに「たまゆら」のご当地ネタ解説を投稿したりもしていましたね。

しかし、今は全然ダメです。
非英語圏に向けても配慮して配信されているであろうローマ教皇のツイートすら、理解するのに数分要します。
字幕無しだと、TEDトークも理解できません。

いつの時代も語学力は汎用性のあるスキルです。
どんな時でもどんな場所でも必要ですし、性別・年齢問わず身につけ、発揮することが可能です。

定量的な評価基準も存在し、アピールする側としても評価する側としても使いやすい指標でもあります。

このブログを読んでいる公務員志望の方の中にも、「語学力を活かしたい」という方がいることでしょう。
せっかく身につけた能力を僕のように無駄にしないように、今回は地方公務員の外国語利用状況について紹介したいと思います。


大半の職員が外国語とは無縁


大きな自治体であれば、「国際◯◯課」のような、外国とのやりとりを専門に行うする部署が必ずありますし、産業振興系の部署には海外輸出担当の係があります。
こういった部署では、外国語の中でも特に英語と中国語を使います。
書く聞く話すができなくても、情報収集のための「読む」スキルは必須です。

ただし、全庁的に見ると、これらの部署の定員はごくごくわずかです。
そのほかの職員は、スパムメールとパソコンのブルースクリーンくらいでしか外国語を目にしません。
 
つまるところ、国際系の部署に配属されない限りは、仕事で英語を使う機会はほぼゼロです。

出席するほど使わなくなる


国際系の部署であっても、外国語に直接触れるのは係長くらいまでです。
それより上席の職員は、自らは外国語に触れずに、部下に訳してもらって日本語で報告を受けます。
英語の原文を見聞きすることは滅多にありません。

また、管理職自身が直接外国人と交流するときには、通訳が付きます。
管理職が対応する相手となると、それなりの立場の方です。失礼がないように細心の注意を払わなければいけません。そのための通訳です。

つまり、出世するほどに外国語を使う機会が減っていきます。

外国語に触れる機会をどうやって維持していくのか?


地方公務員が外国語に触れる機会がどれだけ少ないか、わかっていただけたでしょうか?

外国語に触れる機会が少ないということは、働く中では決して身につかないということもあります。

語学力は、使わないと急速に衰えていきます。
すでにある程度できる方だけでなく、これから身につけていきたい方も、いかに維持していくかをしっかり考えて早いうちから対策していかないと、僕みたいに能力を喪失してしまうでしょう。

少なくとも、職場の英語サークルに入ったり、英会話教室に通ったり、海外の友人を作ったり……オフで外国語を使う機会を確保しなければいけないでしょう。

役所の中だけで言えば、語学力よりも、日本語の文章力やパワポスキルのほうが重要です。
ただし、役所を出ると、着実に訪日外国人が増えているという現実があります。
今後のことを考えても、語学力を維持向上する仕組みづくりを進めないといけないなと切に思います。

まずは「外国語を使う」強い目的を持つことが最優先でしょうか?
単に「維持すること」だけが目的の勉強は、いまいち気乗りしません。(僕だけかもしれませんが)
「日本語訳が絶版になって超高騰している本を原著で読む」とか、わかりやすい目標にチャレンジしてみようかな……