どこの自治体でも、伝統工芸の振興は重要な課題です。
担当部署の職員だけでなく、その他の職員も、仕事道具のように人目に触れるところで伝統的工芸品を使って、存在感をアピールすべきだと思います。
ただ、地方公務員が実際に伝統的工芸品を使うとなると、「公平性」という厄介な問題が発生します。
公平性の罠
地方公務員という立場は、原則、どの伝統工芸に対しても平等でなければいけません。
特定の伝統工芸のものばかりを使っていると、伝統工芸間の対立煽りを目論む勢力により、政争の具として利用されかねません。
例えば、名刺入れ。
自治体内に有名な塗物と織物があり、どちらも名刺入れを作っているとします。
もし地方公務員が懐から織物の名刺入れを出したところを見られたら、「役所は織物は推しているが、塗物は軽視している」という批判の発端にされかねません。
詳しい背景はわかりませんが、こういった批判を展開することで少なからず収入が発生するようで、地方公務員は常に隙を伺われています。
名刺入れの記事で、「ナショナルブランドが無難」と説明したのは、こういう背景もあります。
参考:地方公務員の名刺入れ事情とは?選び方のコツ・注意点とは?
参考:地方公務員の名刺入れ事情とは?選び方のコツ・注意点とは?
虚しさの原因
公平性に囚われて身動きが取れなくなるという事情は、伝統工芸に限った話ではありません。
観光や産業振興のような外向きの仕事をしていると、常についてまわります。
観光や産業振興のような外向きの仕事をしていると、常についてまわります。
地方公務員の仕事に虚しさを覚える一因でもあるでしょう。
コメント