※今年のクリスマスイブも予定が無いので、僻み100%のネタ記事をお送りします

記念すべき初記事から丸一年が経ちました。
地方公務員の婚活事情とは?出会いの場ではモテるのかどうか?

今年もそこそこ婚活してましたが、全く実りはありませんでした。
ただ、重大な真理に達しました。 

有名企業に就職したいならまともに就活してはいけない(就活が始まる前に事実上の内々定をもらう)のと同じく、本気で結婚したいなら婚活市場から脱出するのが先決です。

田舎の婚活市場=敗者復活戦

そもそも平均以上の人間は、婚活市場にお世話にならず、過去に所属したコミュニティのいずれかで相手を見つけ、結婚します。

つまり、婚活市場を利用している人間は、
①これまでに所属したコミュニティの誰からも、結婚相手として認められなかった
②これまでに所属したコミュニティの誰に対しても、配偶者としての魅力を感じなかった
③直近まで結婚に関心が無かった
④これまでに所属したコミュニティが少なく、品定めを受けた回数が著しく少ない

いずれかのカテゴリに分類されるでしょう。
複数を兼ね備えているパターンも多々あるでしょう。

①の場合は、配偶者としての資質に欠けることを意味します。
②の場合は、配偶者に求める理想が相当高いのでしょう。
③④の場合は、自己分析ができていません。自分の資質がどれほどなのか、配偶者にどんな性質を求めるのか、自分でもよくわかっていないでしょう。

いずれにしても、婚活市場に身をおいているという時点で、普通のルートから振り落とされた存在であることには変わりません。敗者です。
通常のルートで結婚できなかった敗者たちがワンチャンを狙う敗者復活戦のフィールドが、婚活市場なのです。

都会とは違う

都会の場合であれば、「仕事や学業に打ち込んでいて結婚どころではなかった」という方も多いでしょう。
しかし、地方ではこの理由は通用しません。
都会と比べ、結婚の優先度がものすごく高いからです。

田舎の場合、仕事や学業がどれほど忙しくとも、結婚願望があるきちんとした人間は普通に結婚しています。
僕みたいに「忙しくて結婚できない」と弁明する人もたくさんいますが、同じ状況下でも結婚している人の方が多数派です。
「忙しい」は言い訳にすぎず、敗者であることに変わりはありません。

スティグマを背負うもの達の戦い

基本的に敗者しか流入してこないため、婚活市場に上玉はいません。
婚活市場にいるということ自体がスティグマとして機能しています。

そのため、婚活市場においては、万人から愛される上玉には期待せず、スペック的には今ひとつだけどなんだか好きになれる、俗にいう相性が良い相手を探そうとします。
結果、数打てば当たるかもしれないという期待の下、とにかく短時間で大人数との接触を試みようとします。
婚活パーティーなんかはまさにこれで、十数分での席替えがデフォです。

ただし、婚活市場の参加者は敗者です。
通常の評価基準では評価されなかったために敗者なのであって、短時間のスキャニングで表面だけなぞっても、高く評価できるわけがないのです。

端的にいうと、婚活市場に出てきている人間はどいつもこいつも「ぱっと見イケてない」連中で、真価を測るなら深いお付き合いが必要なのです。

もっと具体的に。
かつての同級生の異性を思い出してください。
卒業アルバムが手元にあったら、紐解いてみてください。

「同級生のうち、全然ときめかない相手から結婚相手を選べ」と言われたら、どうしますか?
これまで知り得た情報ではときめかなかったのですから、「新たな一面」「意外な一面」を探ろうとは思いませんか?

婚活市場も同じようなものだと思います。
ぱっと見でときめいてしまうような人は、すでに結婚しています。
婚活市場にいるのは、同じクラスにいたとしてもときめきを感じないような相手ばかりです。
そういう相手の魅力を見つけるには、通常以上に深いお付合いが必要ではないでしょうか?


現状、婚活市場はとにかくマッチングの試行回数を優先します。
加えて、「お互い敗者なんだからゆっくりお話ししようぜ」という発想の人間は少数派で、「試行回数を増やせばいずれ運命の人に出会えるだろう」という楽天家が大半です。

こんな場を何度繰り返しても、有益な出会いは得られないだろうと思うようになりました。
それどころか、時間とお金を搾取されているだけのようにも思います。


婚活市場に頼らない配偶者探し

婚活市場では深いお付き合いができないのであれば、婚活市場以外の出会いの場を探すしかありません。
つまり、新たなコミュニティに所属し、婚活市場に費やしているお金と時間を新たなコミュニティでの活動に振り替えるのです。

ちなみに、友人のアラサー独身連中も薄々感づき始めたのか、最近続々と地域のスポーツクラブに加盟し始めました。
そこで新たな出会いを求めているのでしょう。 

加えて、職場結婚もかなり現実的な方法なんじゃないかと思っています。
職場というコミュニティは、人事異動という仕組みによって、毎年メンバーが入れ替わります。
一緒に過ごす時間も長く、そこそこ深いお付き合いが可能です。

結婚願望は人並みにあるので、来年も頑張っていきたいなと思いつつ……
アラサー独身オタク生活、めっちゃ楽しいんですよね……

個人的問題

最近、異性の好みがどんなタイプなのかが全然わからなくなりました。
一方で、異性の好き嫌いがどんどん激しくなってきています。

つまるところこじらせてるわけですが、ちょっと言い訳させてください。

「アニマ」という概念を聞いたことがある方は多いと思います。
ざっくりいうと、ドイツの心理学者ユングが提唱した「無意識の中にいる理想の女性像」のことです。
『惑星のさみだれ』に出てくるキャラクターの由来でもありますね。


このアニマ、人生経験を積むにつれ、
  1. 母親
  2. えっちなお姉さん
  3. 一人の女性(ロマンチックアニマ)
  4. 概念

という順番で進化していきます。

30歳に近づくにつれ、僕の無意識内のアニマも「一人の女性」段階へと進化しつつあるのでしょう。
えっちなお姉さんなら誰でもよかった段階を通過し、理想的な「一人の女性」像が作られ始めたせいで、好き嫌いが激しくなってきたのではないかと思っています。

精神分析界隈では、無意識が自我に干渉してくる事例に事欠きません。
僕の異性への意識の変化も、きっとそうなのでしょう。

昭和42年に書かれた名著「ユング心理学入門」では、「西洋とは異なり、『一人の女性』段階までアニマを発達させられる日本人は、ごくわずか」と言われていますが、現代ではだいぶマシになっていると思います。
日本でも「一人の女性」を描く作品が急速に増えてきていますし。
『言の葉の庭』の先生とか……


ユング心理学入門
河合 隼雄
培風館
2010-04





結婚という観点では、発達したアニマは邪魔者です。

「理想の女性」は、あくまでも無意識の住人であり、現実には存在しません。
「理想の女性」っぽい人がいたとしても、それは自分が一方的に「理想の女性」像をその人に押し付けているだけで、その人そのものを見ているわけではありません。
自分の理想を押し付けるあまり、トラブルにも発展しかねません。
アニマと現実の人間、特に配偶者は別物として考えるべきです。

本来結婚は、アニマが「えっちなお姉さん」の段階で済ませなければいけないのでしょう。
この段階では、えっちでさえあれば無意識は何も干渉してきません。

歳をとってくると、「理想の女性」アニマが確立してきます。
「理想の女性」アニマは、ある意味自分と一番近い距離の女性です。
現実の女性を見ると、無意識に「理想の女性」アニマと比較してしまいます。

もちろん、「理想の女性」を超える存在は滅多にいません。

結果として、全然モテないのにやたらと好みに厳しいこじらせ野郎が誕生するわけです。