過去にも何度か取り上げてきた出世ルートネタ。
今回はどこの役所でもそこそこ通用しそうな一般的戦略を考えてみました。
誰か試してみてください。
【追記】高評価を得るための具体的な作戦も考えてみました。
出世ルートと一口に言っても、財政や人事、企画等々いろいろあります。
今回目指すのは財政課です。
理由は簡単で、
・どこの役所でも出世ルートにあたる
・財政課への異動にはよくあるパターンがあり、再現性のある戦略が立てられそう
・途中で他のルートに鞍替えするにしても、一度は財政課を経験する、いわば登竜門的存在
だからです。
最終的なゴールは「3回目の異動(4部署目)で財政課に行く」ことに設定します。
そこから逆算して、
最初の配属先がどこであろうと、やることは変わりません。
仕事を見つけて残業します。
とはいえ、自分の独断で仕事を作ってはいけません。
上司からの指示に対し、指示プラスアルファの仕事をするよう心掛けるのがおすすめです。
「過去3年分の実績を調べてくれ」と言われたら5年分調べましょう。
「実績推移のグラフを作ってくれ」と言われたらグラフだけでなく表も作りましょう。
こういうプラスアルファの作業は、7割方無駄になります。
しかし、役所という組織は無駄な仕事をしても怒られません。
一方、「もしかして必要になるかも」という観点で予防線を張っておくことを非常に高く評価します。
上司の指示プラスアルファの仕事は、役所流予防線の初歩です。
こうすることで、「気の利く新人」として高く評価されるでしょう。
最初の配属先が出先機関であれば、面談で本庁への異動希望を申し出ます。
1年目からしっかり希望しなければいけません。
「このまま出先に置いといたら辞めそう」と危惧させるくらいに訴えましょう。
予算担当ポジションは、どこの部署であっても出世ルートへの入口です。
ある程度キャリアを積むまでは予算担当をやらせないという方針の自治体もところもあるようですが、希望するだけならどこでも誰でも可能です。
実際に担当させてもらえるかどうかは別にして、希望しておくことが重要です。
上昇志向があることの有効なアピールになります。
国本省への出向希望も有効ですが、出向から戻ってきた職員がどういったキャリアを歩んでいるかを事前にしっかり調べる必要があります。
自治体によっては、本省出向職員を出世ルートに乗せず、出向先と関係のある部署(厚生労働省に出向したら福祉系部署、みたいに)を延々と回すパターンもあるようです。
こういう傾向があるようだったら、出向を希望してはいけません。
出向経験のある職員が財政課にいるようだったら、迷わず希望を出しましょう。
最初の配属先はチュートリアルのようなもので、ここからが本番です。
2部署目が本庁の場合、ここで予算担当を経験できなければ、出世コースが一気に遠のきます。
予算担当になること自体は、それほど難しくないと思います。強く「予算担当やりたい!」と希望すれば、少なくとも1年間はできるのでは?
予算担当になれたら、全力で仕事しましょう。
ここで見初められれば出世候補者名簿にリストアップされ、次の異動でプレ財政課部局に行ける可能性がググッと高まります。
参考:出世ポスト(財政・人事)にはどのような部局から異動していくのか?
異動希望では、プレ財政課部局のどこかを書いておけばよいでしょう。
本省へ出向できた方は、生き残ってください。生還すればそれで十分です。
「最初本庁に配属した職員は絶対に出先に異動させる」とルール化されている自治体の方は、前項で説明したとおり「気の利く若手」として残業しつつ本庁への異動希望を出し続けてください。
3部署目でプレ財政課部局へ異動できれば、中間目標は全て達成。
あとは時間の問題です。
財政課のポストが空くまで、目の前の仕事を全力でこなしましょう。
僕の勤める県庁の場合、このポジションに到達できたのは、同期(50人)の中でも3人でした。
うち1人が現在財政課にいて、残り2人はプレ財政課部局で戦々恐々としています。
プレ財政課部局に異動できなくても、腐ってはいけません。
この時点までに予算担当を経験していれば、まだ候補者には残っているはずです。
抜擢される可能性はまだまだあります。
3回目の異動が結果発表になります。
財政課配属となれば出世ルート入り確定です。おめでとうございます。
プレ財政課部署から別部署に異動となった方も諦めてはいけません。
セカンドプランくらいには食い込めているはずです。
4部署目でプレ財政課部署にたどり着いた方も、まだまだ可能性が残されています。
一方、ここまでで予算担当経験無しという方は、残念ながら財政課ルートでの出世は難しいと思われます。
次なる策は企画課ルートです。人事課よりも異動しやすい(異動希望が通りやすい)印象があります。
企画課で成果を出せれば、出世の可能性が開けます。
とりあえず書いてみましたが、2回目の異動後はまだ詰めが甘いように思います。
いずれ補足したいです。
今回はどこの役所でもそこそこ通用しそうな一般的戦略を考えてみました。
誰か試してみてください。
【追記】高評価を得るための具体的な作戦も考えてみました。
3回目の異動で財政課へ
出世ルートと一口に言っても、財政や人事、企画等々いろいろあります。今回目指すのは財政課です。
理由は簡単で、
・どこの役所でも出世ルートにあたる
・財政課への異動にはよくあるパターンがあり、再現性のある戦略が立てられそう
・途中で他のルートに鞍替えするにしても、一度は財政課を経験する、いわば登竜門的存在
だからです。
最終的なゴールは「3回目の異動(4部署目)で財政課に行く」ことに設定します。
そこから逆算して、
- 2回目の異動で本庁に配属される(出先→財政課という異動パターンは滅多に無いため)
- 2回目の異動までに予算担当を経験
最初の配属先:できるだけ残業する
最初の配属先がどこであろうと、やることは変わりません。仕事を見つけて残業します。
とはいえ、自分の独断で仕事を作ってはいけません。
上司からの指示に対し、指示プラスアルファの仕事をするよう心掛けるのがおすすめです。
「過去3年分の実績を調べてくれ」と言われたら5年分調べましょう。
「実績推移のグラフを作ってくれ」と言われたらグラフだけでなく表も作りましょう。
こういうプラスアルファの作業は、7割方無駄になります。
しかし、役所という組織は無駄な仕事をしても怒られません。
一方、「もしかして必要になるかも」という観点で予防線を張っておくことを非常に高く評価します。
上司の指示プラスアルファの仕事は、役所流予防線の初歩です。
こうすることで、「気の利く新人」として高く評価されるでしょう。
出先の場合:本庁への異動希望
異動希望の出し方は、出先配属か本庁配属かで異なります。最初の配属先が出先機関であれば、面談で本庁への異動希望を申し出ます。
1年目からしっかり希望しなければいけません。
「このまま出先に置いといたら辞めそう」と危惧させるくらいに訴えましょう。
本庁配属の場合:予算担当or本省への出向
最初の配属先が本庁の場合は、「予算担当をやってみたい」と申し出ます。予算担当ポジションは、どこの部署であっても出世ルートへの入口です。
ある程度キャリアを積むまでは予算担当をやらせないという方針の自治体もところもあるようですが、希望するだけならどこでも誰でも可能です。
実際に担当させてもらえるかどうかは別にして、希望しておくことが重要です。
上昇志向があることの有効なアピールになります。
国本省への出向希望も有効ですが、出向から戻ってきた職員がどういったキャリアを歩んでいるかを事前にしっかり調べる必要があります。
自治体によっては、本省出向職員を出世ルートに乗せず、出向先と関係のある部署(厚生労働省に出向したら福祉系部署、みたいに)を延々と回すパターンもあるようです。
こういう傾向があるようだったら、出向を希望してはいけません。
出向経験のある職員が財政課にいるようだったら、迷わず希望を出しましょう。
1回目の異動(2部署目):本庁で予算担当or国へ出向
最初の配属先はチュートリアルのようなもので、ここからが本番です。2部署目が本庁の場合、ここで予算担当を経験できなければ、出世コースが一気に遠のきます。
予算担当になること自体は、それほど難しくないと思います。強く「予算担当やりたい!」と希望すれば、少なくとも1年間はできるのでは?
予算担当になれたら、全力で仕事しましょう。
ここで見初められれば出世候補者名簿にリストアップされ、次の異動でプレ財政課部局に行ける可能性がググッと高まります。
参考:出世ポスト(財政・人事)にはどのような部局から異動していくのか?
異動希望では、プレ財政課部局のどこかを書いておけばよいでしょう。
本省へ出向できた方は、生き残ってください。生還すればそれで十分です。
「最初本庁に配属した職員は絶対に出先に異動させる」とルール化されている自治体の方は、前項で説明したとおり「気の利く若手」として残業しつつ本庁への異動希望を出し続けてください。
2回目の異動(3部署目):黙々と全力
3部署目でプレ財政課部局へ異動できれば、中間目標は全て達成。あとは時間の問題です。
財政課のポストが空くまで、目の前の仕事を全力でこなしましょう。
僕の勤める県庁の場合、このポジションに到達できたのは、同期(50人)の中でも3人でした。
うち1人が現在財政課にいて、残り2人はプレ財政課部局で戦々恐々としています。
プレ財政課部局に異動できなくても、腐ってはいけません。
この時点までに予算担当を経験していれば、まだ候補者には残っているはずです。
抜擢される可能性はまだまだあります。
3回目の異動(4部署目):そして財政課へ
3回目の異動が結果発表になります。財政課配属となれば出世ルート入り確定です。おめでとうございます。
プレ財政課部署から別部署に異動となった方も諦めてはいけません。
セカンドプランくらいには食い込めているはずです。
4部署目でプレ財政課部署にたどり着いた方も、まだまだ可能性が残されています。
一方、ここまでで予算担当経験無しという方は、残念ながら財政課ルートでの出世は難しいと思われます。
次なる策は企画課ルートです。人事課よりも異動しやすい(異動希望が通りやすい)印象があります。
企画課で成果を出せれば、出世の可能性が開けます。
とりあえず書いてみましたが、2回目の異動後はまだ詰めが甘いように思います。
いずれ補足したいです。
コメント
コメント一覧 (8)
入庁後に一転して、そこら辺やりたいと言い出したら違和感あるでしょうか?
ちなみに、教育行政やりたいと言ってきました
実際に働いてみて興味関心が変わることは普通ですし、それに面接時の発言は採用後は忘れられてる可能性大です。
また個人的には、教育行政と人事・予算はものすごく親和性があると思っています。
教育行政(特に教員ではなく事務職の担当業務)では、学校ごとの人員配置や予算配分(設備投資など)が大きなウェイトを占めます。
そのため、教育行政から人事・予算業務に関心がシフトするのは、いたって自然だと思います。
プレ財政部局とは具体的には、事業課の予算主任というイメージですか?または局の予算主任というイメージでしょうか?
追加で、出世に関して若いうちの人事評定などもある程度関係してきますか?
(毎年のように財政課職員を輩出してる課ってありません?)
①一回は予算主任を経験する②プレ財政課部局に異動する、の両条件をいかに早く満たすか勝負だと思っています。
人事評定と出世の関係はよくわかりません。
評定が悪ければ勿論出世しないでしょうが、良ければ出世するとも一概には言えない気がします。
いわゆる激務課っぽいところですね。
返信ありがとうございます!
うちの県庁は本庁スタートは2カ所目出先確定なので、どうなるか。。
やはり、官民問わずどの組織においても、
1 財政(会計・予算) カネ
2 企画(調整・営業) モノ(コト)
3 人事(総務・秘書) ヒト
の「3大経営資源」が出世における登竜門のようですね。それに加えて最近では、
4 時間(作業効率・能力向上)
5 情報(ビッグデータ・顧客管理)
6 知的財産(特許・ノウハウ)
といった分野も民間では重要視されているということがいろいろ調べてみて分かりました。大変に勉強になりました。
業務内容が高度で専門的であればあるほど、役所は外注したがる(専門家を自前で雇いはしない)こともあり、これからもずっと「官房系が出世コース」という文化は続くのだろうな……とぼんやり思うところです。