そろそろ記事ストックが尽きてきたし書き足さないとなーと思いつつも全然進んでいません
原因は劇場版ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow。
封切り早々に見に行ってきて以来、二次創作熱が再燃してしまい、地方公務員どころではないんです。


劇場版シングルも全部発売されたことですし、そろそろネタバレ書いても許される頃合いでしょう。
このブログの更新が止まったら、沼に沈んだんだなと思ってください。

以下、ネタバレ全開です。






サンシャインは難解な作品

TV版からずっと思ってきましたが、サンシャインって描かなきゃいけないもの、ファンから期待されているものが多すぎるんですよね。
ざっと思いつくだけでも、これくらいはあるでしょう。
 
  • 時間的に繋がってる路線(雪穂&亜里沙も出てくる)
  • ポストμ’s世界のスクールアイドル界隈
  • 本物のアイドルとの比較路線
  • 東京・山手のお上品路線とは一風変わったマイルドヤンキー路線(1stシングルはこういう路線だったと思う)
  • 廃校とガチで向き合う路線
  • 学校を超えた地域話
  • 海辺という地理要素を活用路線

これらは多岐にわたりすぎていて、一本のストーリーにまとめ上げるのは至極困難。
制作サイドとしては、どれか一要素に集中するという決断もできたでしょうが、なるべく多くの要素を取り入れる路線を選んだと思われます。
 
結果、いろいろなサブストーリーが輻輳して進んでいくことになり、何回も視聴しないと味わいきれない難解な作品になっていると思います。

例えば、国木田花丸ちゃんの「『無』ずら」という発言を掘り下げていくだけでも1クール持つんですよ。
高校の部活に全力を尽くして結果を出したところで思い出以上の何になるのか?という問いへと発展させて、その答えを断片的に1クールかけて削り出していって、最終話で悟って終了。これよくない?

要するに、「これ描くだけで1クール要るわ」という要素てんこ盛りの素材を、頑張って2クール+劇場版にまとめようとしたのが、ラブライブ!サンシャイン!!アニメシリーズなんです。

渡辺高海幼馴染問題!解決したはずでは……

本編で取り扱ったサブストーリーの一つが、渡辺曜ちゃんと高海千歌ちゃんの関係です。
ほぼ2クール全編使って丁寧に描写を重ね、最終的に良い感じに落ち着きました。オタク達は素直に安堵の涙をこぼしたものです。
不完全燃焼なサブストーリーもある中、これはかなり綺麗にまとまったと思います。
めでたしめでたし……かと思いきや、劇場版でいきなりこれを再燃させてくるんですよ。

渡辺月さんの登場です。

渡辺月さん。渡辺曜ちゃんのいとこであり、浦の星女学院の統合先である静真高校の生徒会長です。
彼女、劇場版のほぼ全編にわたりAqoursの面々に同行することになるのですが、その動機も語らなければ感想も特に無し。何考えてるかよくわからないんです。

初見時は「この子がラスボスなんだ、この子がスクールアイドル活動を、浦の星を受容することでハッピーエンドなんだ」という黒幕説にすぐ思い至ったわけですが、そういう訳でもなく……

渡辺月さんのポジションは、正直誰でもいいはずなんです。
Aqoursメンバーとの血縁関係は不要ですし、 同世代である必要もない。
あえて渡辺のいとこにしたということは、何らかのメッセージがあるはず。

ここで思い出すのが、1期11話。
渡辺曜ちゃんの「大切な人に対して本音を打ち明けられない」「同性に嫉妬しちゃう」ところが濃密に描写されます。

これです。
渡辺月さんも「大切な人に対して本音を打ち明けられない」し「同性に嫉妬しちゃう」んです。
統合先の生徒会長というポジションをあえて渡辺のいとこにすることで、新たな伏線が張られてしまったんです。


伏線放置問題

「大切な人」が誰で、嫉妬の相手は誰なのか。
これらは最初の出会いのシーンで明示されています。

曜ちゃんに対して「一緒の高校に行きたかった」という一言。これです。
あとは「君が千歌ちゃんだね」という台詞。(うろ覚え)

大切な人=渡辺曜、嫉妬の相手=高海千歌なのだろうと思われます。
「一緒の高校に行きたかった」という気持ちももちろん本音なんですが、これは氷山の一角。より強大な本音が潜んでいるはずです。
曜ちゃんと一緒の高校に通えるものと思っていたのに、幼馴染を優先して遠くの高校に行ってしまったことへの……強い感情。巨大な感情。

具体的な中身はわかりません。
本当ならここから数話使って渡辺月さんの内面を掘り下げて伏線回収していくところなんですが、残念ながらアニメシリーズはここで終わり。描かれないんです。
視聴者はあからさまに伏線を目の当たりにするも、永遠にお預けを食らったままなんです。

しかも声を演じるのが黒沢ともよさん。
巨大な感情を演じることにおいて随一の配役です。
渡辺月さんの感情爆発シーンがあるとすれば傑作間違いなし。
それなのにお預けなのです。

 

本当にモヤモヤする映画です。いい意味で。

このモヤモヤを少しでも紛らすための唯一の手段が二次創作です。
現時点では創作というより分析でしょうか。
渡辺月さんの巨大感情について、あらゆる可能性を探っています。

ツイッターを見ていると、自分みたいなオタクが結構発生しているようで心強い限りです。
140字ギリギリツイートのぶつけ合い、やっぱ楽しい。