ファイナンシャルプランナー2級試験勉強の息抜きに、田舎地方公務員のキャッシュフロー表を作ってみました。

需要がありそうな4パターンを紹介します。
<全体>
・来年(2020年)に22歳で地方公務員に就職し、36歳になるまでの試算です。

<支出>
・基本生活費は、「平成26年全国消費実態調査」のうち、「二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」及び「単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」をベースに、端数調整しました。
・娯楽費と交際費も、同統計をベースに端数調整しました。
・結婚後の車両費は、2台分です。(夫婦1台ずつ所有する想定)
・教育費は、文部科学省「平成28年度子供の学習費調査の結果について」をベースに、端数調整しました。

<収入>
・給与額は「手取り(地域手当込)」です。
・結婚時、配偶者の預貯金150万円を算入しています。
・前年預貯金の額が100万円を超えている場合に限り、リスク資産へ分散投資しています。
・一時金として、就職祝金100万円、出産祝い30万円、入学祝い20万円を計上しています

公務員夫婦ダブルインカムの場合

2馬力


一人当たりの給与所得は大したことないものの、二人になると強い。
保険はもっと減らしてもいいかもしれません。この表では公務員にありがちな加入状況を再現してあります。
奥さんの育児休暇中はさすがに赤字になるので、その期間を乗り切るだけの蓄えは必要です。
僕の身の周りでもよく見かけるパターンです。

「第一子誕生までにある程度貯めておかないと、公務員ダブルインカムでも厳しい」という声は、職場でもよく聞きます。
生涯独身を貫くと決心しているのでなければ、就職初年から節約生活を送ったほうが無難でしょう。

公務員夫・専業主婦妻の場合


専業主婦

見事に赤字です。
「公務員夫を捕まえれば優雅な専業主婦になれる♪」なんて最近は聞きませんが、実際無理です。

車を1台減らすのは必須として、基本生活費を見直す、教育費(課外活動費)の削減も必要でしょう。
保険料を減らしにくいです。唯一の収入源である夫が倒れたら路頭に迷ってしまうので、厚めのほうが無難でしょう。

独身貴族の場合




独身貴族

序盤は収支ぎりぎりですが、4年目以降は10万円以上余ります。

僕の周囲では、30を過ぎた独身職員が急に趣味ガチ勢になるパターンをよく見かけます。
金銭的余裕が大きくなるからなのでしょう。

パラサイトシングルの場合


パラサイト


いわゆる僕みたいな奴。
一度も赤字にならずに順調に資産が積みあがっていく、唯一のパターンです。

雑感

専業主婦想定を除き、平均的な生活は難なくこなせるレベルといえるでしょう。
ただ、リッチな生活はできませんし、貯蓄するなら節約が不可欠です。

公務員ダブルインカムでも出産直後は赤字になる

一番伝えたいのがこれ。
僕の同僚からも、お子さんが生まれてから数年間は赤字だと聞いています。
今回計算してみて、やはり赤字になると確認できました。
真っ当に子育てをしたいなら、お子さんを授かるまでにしっかり貯蓄が必要です。

自家用車はやっぱりお金がかかる

「車はお金を食う」とよく言われているとおり、実際かかっています。
特に車検費が意外と大きいです。
今回は12万円で想定しましたが、もっとかかるケースも多々あります。

車を買い替えるとなると、さらに出費が膨らみます。
現金一括で買う余裕はありません。長めのローンを組まないと厳しいでしょう。

一人暮らしはお金がかかる

田舎なのに家賃「月5万円」という強気な想定で計算してます。
これは現実を鑑みての想定です。

一人暮らしをするなら職場近くを選ぶ方が多いでしょうが、役所の近くはだいたい家賃が高いです。
不動産業界に足元を見られています。
貯蓄を優先するなら、極力実家にパラサイトしたいところです。

リスク資産の税制優遇枠を使い切れない?

リスク資産への投資に興味があるなら、節約は必須です。
しっかり節約しないと、税制優遇枠(iDeCo12万円ちょい、つみたてNISA40万円)を使い切るのすら実際難しいと思って間違いないでしょう。

一番のネックは通勤費?

今回はあえて通勤費を考慮しませんでした。
公共交通機関を使うか、自家用車を使うかで、費用が大きく異なるからです。

生活残業もやむなし?

今回試算してみて、「生活残業」という言葉が一気に身近になりました。
  • 双子が誕生
  • 子ども習い事で遠征が続く
  • 親の医療介護でお金がかかる
などなど、イレギュラーな事態が発生したら、公務員ダブルインカムでも赤字です。生活残業しないと賄えません。


若いうちから節約していきましょう……