財政や人事のような管理部門が役所の出世ルートであることは、これまで再三書いてきた通りです。

これらの部署では「体力が必要」とよく言われます。
体力という言葉は多義的です。
筋力、持久力、瞬発力などなど……色々な意味に解釈できます。

役所での出世に必要な「体力」とは、夜寝なくても仕事が継続できるという意味だと思っています。


繁忙期は寝ている暇がない

財政も人事も、特定の一時期に業務が集中します。
財政なら当初予算の編成期、人事なら人事異動までの数か月間ですね。

連日の深夜残業はもちろん、2徹くらいは毎年発生するとのこと。
文字通り「寝ている暇が無い」状況が続きます。
この時期を乗りきれなかったら、出世ルートはこなせません。


昼よりも夜が本番

この時期は単純に業務量が多いだけでなく、日中は各部署からのヒアリング業務が詰まっています。
財政や人事の本領である「各部署からのヒアリング結果を踏まえて考える」仕事は、ヒアリングの終了後、夜しかできません

業務内容的には夜の方が大変です。
昼間のヒアリングで集めた情報をいかに使って結論を導き出すか、頭を捻らせるのが夜の仕事。
知識と経験をフル稼働させなければいけません。

つまり、単なるショートスリーパーではなく、夜こそバリバリ働ける夜型人間である必要もあるのです。

夜型の洗礼

日中普通に仕事した後、深夜まで難しい仕事をしなければいけない。
しかもそういう時期が数ヶ月続く。
これが地方自治体の出世コースにありがちな姿です。

夜型生活に順応できなかった職員は、結果的に仕事がこなせません。
低評価を受けて、出世ルートから振り落とされていくのだと思います。

出世したいと思うなら、いずれ来る「夜型の洗礼」に備えて、短眠と夜更かしの練習をしておいたらいいかもしれません。