官民問わず、今週から本格的に仕事を再開している方が多いと思います。
今年も暑い夏でしたね。
暑いおかげで引きこもりが正当化され、個人的には過ごしやすい夏でした。
名残を惜しみつつ、公務員の夏休み事情を振り返ります。
今年も暑い夏でしたね。
暑いおかげで引きこもりが正当化され、個人的には過ごしやすい夏でした。
名残を惜しみつつ、公務員の夏休み事情を振り返ります。
夏期だけ使える特別休暇がもらえる
公務員の場合、民間企業のような夏期休業期間は設けられていません。
夏の間だけ使える有給休暇が付与されて、職員が各自好きな時に取得するパターンが多いようです。
僕の勤務する自治体も同じスタイルで、特に月曜日や金曜日に取得して連休をつくる方が多いです。
利用期間や日数は自治体によって異なります。
たとえば徳島県だと、7月〜9月の間だけ使える5日間の特別休暇が付与されます。
たとえば徳島県だと、7月〜9月の間だけ使える5日間の特別休暇が付与されます。
僕の知る限りでは、徳島県のように
- 利用期間 7月〜9月
- 日数 5日間
旧盆以降は実質休めない
権利的には認められていても、実態は異なります。
特に本庁勤務の場合、8月下旬以降は、この特別休暇はほぼ使えません。
9月に入ると議会が始まります。
議会対応の準備はもっと早く、ちょうど旧盆が終わった頃からスタートします。
議会関係業務が始まると、休暇どころではなくなります。
いつ質問が湧いてくるかわからないので、とりあえず役所内に居なければいけません。
たとえ特別休暇が余っていたとしても、そもそも休暇が認められないため、使えないのです。
出先機関の場合は9月でも休めるようです。
議会業務に左右されないからなのでしょう。
反面、8月は休みにくいようです。
平日なかなか役所に来られない人が、お盆休みを使って窓口に押し寄せるのです。
全庁的に暇だけど、忙しい人も少なからずいる
特別休暇の事実上の利用期限である「7月〜8月旧盆」の期間、大体の部署は暇です。
議会業務のような役所全体を巻き込む仕事が無いので、役所お得意の「調整業務」が激減し、各部署固有の仕事しか残らないからです。
ただ、この時期こそ忙しい部署や担当業務も勿論あります。
こういった部署・担当業務の職員は、せっかくの特別休暇を捨てざるを得ません。
9月議会で目立っちゃう部署
全庁的な準備は8月下旬から始まるものの、条例案を提出したり、9月補正予算として追加で予算要求するなど、目立ったことをする場合には、7月中から内部調整が始まります。
この関係で、
- 条例の文言担当(総務系部署の文書係、法規係ポジション)
- 財政課の予算担当
- 条例案や予算案を提出する各課の関係職員
には、休んでいる暇がありません。むしろ休日出勤するほどです。
冷房の効かない休日出勤は地獄そのものです。
参考:地方公務員の冷房事情とは?
つい先日まで「どうせ人事課と財政課は休日でも冷房入ってるんだろ?」と疑っていましたが、財政課に異動した同期職員から「つかないよ」「だからまだ涼しい夜に出勤して仕事してるよ」とやつれた顔で呟かれ、心底反省しています。
参考:地方公務員の冷房事情とは?
つい先日まで「どうせ人事課と財政課は休日でも冷房入ってるんだろ?」と疑っていましたが、財政課に異動した同期職員から「つかないよ」「だからまだ涼しい夜に出勤して仕事してるよ」とやつれた顔で呟かれ、心底反省しています。
採用・インターン関係
県庁の場合、7月〜8月にかけて採用面接が続々行われます。
夏休み期間中に入ると、学生向けの職場見学会やインターンもあります。
これらの業務に追われるので、人事課は休めません。
夏だから忙しい部署
全庁的には暇とはいえ、夏特有の季節業務を抱える部署は忙しいです
たとえば渇水対策。万一の場合に備え、水道関係の部署は準備に奔走します。
防災部署も忙しいです。台風が発生するたびに説明資料を作り、庁内幹部に説明して回ります。
観光部局も結構忙しいです。最近流行りの「ナイト〇〇」の準備や現地対応で、昼間よりも定時後の方が忙しいかもしれません。
市町村だと地域のお祭り対応も大変そうです。
実際休めているのか?
僕の場合、防災部署にいたときは不運にも台風が続々上陸してきて忙殺されたせいで、2日くらいしか消化できませんでしたが、そのとき以外は安定して4日間は休めています。
観光部局にいたときも、僕は休めました。
ただ、観光施設のライトアップ担当だった同僚は全然休めていませんでした。こちらは運が良かった。
ただ、5日間完全消化は一度しかできていません。
旧盆までに5日取得する計画を立てても、直前に緊急業務が飛んできて休めなくなり、代わりの休日を見繕えないままに9月に突入してしまいます。
周囲を見ていても、5日間完全消化している職員は滅多にいません。3日休めたら及第点だと思います。
僕含め、若手職員は「使えたらラッキー」程度の認識でいます。
都会・田舎で差がありそう
今回紹介したのは、あくまでも田舎役所の事情です。
都会の役所だと相当事情が異なると推測します。
田舎の人間は、お盆に帰省する必要がありません。
帰省するとしても近場なので、長期の休みは不要です。
一方、都会人の場合、田舎の実家に帰省する都合で、長めに休みたい方も多いでしょう。
僕達のように「使えたらラッキー」程度のゆるい認識ではなく、もっとガツガツ取得しに行くのでは?と思っています。
コメント
コメント一覧 (2)
それで宜しいのではないでしょうか。夏季休暇とは「日々の役儀に追われ普段亡き肉親を偲ぶ機会がないが、お盆の時季は祭礼等して亡き肉親を偲びたい。」という肉親の情を我々公務員の雇用主たる国民乃至当該地方公共団体の住民にご賢察いただき、その温情により付与された休暇と心得ます。
したがって、お盆の時季に休めれば、以後は夏季休暇を取得できなくても何の不都合がありましょうか。