本庁勤務しか経験のない僕ですが、これまでに対応してきたお客様(住民)の数は軽く200人を超えます。
お客様が来たら原則対応しなければいけないのが役所の宿命。
財政課や人事課のような内部調整部局であっても同様です。
こういう部局こそ、議論したいタイプのお客様が定期的にやって来て、対応に苦慮しているとも聞きます。
本ブログ開設当初から、お客様対応(特にハードクレーマー対応)について色々書きたいと思っているものの、自治体のクレーム対策情勢が刻一刻と変化しつつあり、なかなかまとめきれずにいます。
今回はお客様対応の一環として、肩書きについて紹介します。
元職を強調する人は大抵やばい
タイトルのとおり、地方公務員は元職の肩書きを強調する人を警戒します。
肩書きが何であれ、元職を強調する人は、とにかく自分を権威付けしたい人と推測されます。
自分を強く見せる目的は、大抵の場合、己の要望を通すためです。
さらにその要望は、普通の住人だと到底受け入れられないイレギュラーな要望です。
イレギュラーだからこそ、強い自分を演出したくなるのです。
イレギュラーだからこそ、強い自分を演出したくなるのです。
つまり、元職を強調してくる人は、元職という後光のパワーを借りて無茶な要望を通そうとしていると判断するのです。
最恐の肩書きは……
元議員
落選したにしろ引退したにしろ、とにかく丁寧に対応しなければいけない相手です。
議員という身分ではなくなっても、引き続き政党に所属して政治活動をしている可能性が高く、現職議員からの要望と実質的には変わらないからです。
加えて、一度でも選挙に勝てた時点で、それなりに高い社会的地位の人間であると考えられます。そのため余計に気を遣います。
元大学教授
大学を退官したとしても、なんらかの名誉職に就いている場合が多いです。
それなのにあえて元大学教授を名乗られると、裏事情があるのではと疑ってしまいます。
元公務員
役所側の弱点を知り尽くしていて、ひたすら面倒な相手です。
それでも一住民に変わりなく、特別扱いは必要ありません。徹底抗戦します。
それでも一住民に変わりなく、特別扱いは必要ありません。徹底抗戦します。
元議員秘書
一番困るのがこの方。丁寧な対応が仇となる可能性がありうるからです。
「元議員秘書」という肩書きだけでは、どうして議員秘書を辞めたのかがわかりません。
円満退職であれば問題ありませんが、現職議員と喧嘩別れで辞職した場合は危険です。
苦情や要望という形で行政を動かし、現職議員を間接的に攻撃してくることが容易に想像されます。
下手に丁寧に対応すると、政治闘争に巻き込まれかねません。まずは入念な身辺調査が必要です。
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ちなみに県庁だと、市町村役場への苦情もたくさん飛んできます。命令権限があると思っているのか、単なる嫌がらせなのかはわかりませんが……