キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

2018年02月

公務員の自分語りブログの定番記事(私見)である受験記録。そういえば書いていませんでした。


もう
5年以上経つこともありますが、民間企業の就職活動と途中まで並行していたこともあって、受験自体に思い出があんまりありません。

戦略的に計画を組んで勉強したわけではなく、本気で公務員になりたい人には全然参考にならないでしょう。


ただ、
民間企業の採用数が増えて公務員の倍率が下がっている最近の状況では、民間企業と併願する人も増えていそうで、自分の経験も役立つかもしれないので、書き起こしてみようと思います。


大学3年の9月:公務員試験の勉強開始

8月に所属サークルの一大イベントがあり、これを終えたタイミングで勉強を始めました。


10月:民間就職活動スタート


説明会解禁の少し前から、就職活動もスタート。
大手情報サイトの解禁は12月だったのですが、前年までは10月解禁だったことから、小規模な説明会は10月から続々と開かれていました。

ちなみに民間一本の友人たちは、大学3年の6月頃から動き始めていました。外資系企業の説明会やインターン、日系企業のOB訪問の足繁く通っていたようです。


11月~2月:試験勉強・民間企業の個別説明会・エントリーシート提出


2月に入ると、大手日系企業の内々定を貰える友人が出てきます。本当は4月に面接解禁なのですが、「面接に来てくれたら絶対通すよ」という形で、事実上の内々定を貰えていたようです。
東日本大震災の翌年だったこともあり、採用数自体は激減していました。企業側としても「採用数を絞るからこそ優秀な人間を採らなきゃ」というプレッシャーがあったのでしょう。経団連の取決めは機能していませんでしたね。
自分はどこからも声がかかりませんでした。

3月:リクルーター面接


民間企業の選考が本格化してきて、公務員試験の勉強がおろそかになっていた時期です。エントリーシートを提出した企業から非通知の電話がようやくかかってくるようになり、社員との懇親と言う名の足切り大会が始まります。

「面接の日程は後日連絡するね」と言われたきり二度と連絡が無かった企業がいくつあることか。精神的に一番きつい時期でした。

後からわかったことですが、この時期までリクルーターから声がかからなかった時点で、補欠扱いです。本当に採用したい人材は、前述のとおり2月中に内々定が出ています。辞退されたとき用にキープされてたんですね……

5月上旬:民間全滅


4月から面接スタート。前述のとおり3月までに補欠含めて内々定者を囲っている企業が多く、形式的な面接が続きます。
そのためか、面接の合否連絡がものすごく遅かったです。結局合否を連絡してこなかった会社も多数あります。

5月に入った直後、公務員より志望度の高かった民間企業すべてに落ちたことがはっきりしました。


【2018.2.25追記】

「落ちたことがはっきりした」という表現について追記します。

当時、面接結果の連絡は、通過した場合のみ即日電話連絡、落ちた場合は月末に一斉にメールで届くのが一般的でした。

僕が強く志望していた企業はどこも、4月上旬に一時面接がありました。

面接後、どの企業からも電話がかかってこなかったので、落ちたのだろうと思わざるをえませんでしたが、正式な落選通知が来ないため、「もしかしたら通っているかもしれない」という期待がわずかながらありました。

結局、5月上旬までで全社から落選通知が届き、「落ちたことがはっきりした」わけです。



この時点でかなり精神的に参ってしまい、このまま就職活動を続けても内定出る予感がしなかったし、このままだと公務員試験も落ちそうだったので、就職活動をやめて公務員一本に絞ることにしました。


5月~:猛勉強


あとは必死に公務員試験の勉強をしていました。
5
月下旬国家一般職と特別区一次試験、6月下旬県庁一次試験を受験。国家一般職・特別区は落ち、県庁は通過。

国家一般職・特別区は単純に勉強が足りませんでした。県庁のほうも不安でしたが、なんとか滑り込めたようです。

僕が受けた県庁は二次試験の倍率がものすごく低いところだったので、一次試験が最大の関門。一安心です。

8に県庁二次試験を受け、当月中に最終合格の連絡を貰いました。



民間企業と併願していたために、勉強時間が足りなくて国家一般職・特別区に落ちてしまったわけですが、民間企業の就職活動をして良かったと思っています。

大手企業から地銀まで幅広く落とされたということは、僕はとことん民間企業に向いていないということなのでしょう。

これがわかっただけでも大きな成果です。

履歴書でも面接でも絶対に問われる志望動機。
自分は公務員ならなんでもいいという発想ではなく、県庁の志望順位が圧倒的に高いというやや珍しいタイプでした。
どうしてこんな発想に至ったか、ポジティブ(積極的に県庁を選んだ理由)、ネガティブ(県庁以外を敬遠した理由)の両面から書いていきます。

隙あらば自分語り。オタクだからしょうがないね。


県庁を第一志望にした理由


住民対応から事務経理、施策の立案まで、業務内容の幅広く、それぞれの人数もまんべんなく分散していたからです。

公務員試験に臨む段階では、自分がどんな業務に向いているのか、もっと正直にいえばどんな業務ならストレスを感じずに済むかがわからなかったので、入庁後に逃げ道を残しておきたく、県庁を第一志望にしました。


市役所や町村役場だと住民対応にあたる割合が大きくなります。もし自分が住民対応に向いていれば問題ありませんが、向いていなかったら苦痛でしかありません。

反対に国家公務員だと施策立案が多いですし、裁判所だと事務作業が多くなります。


なんとなく事務作業が一番向いているような気がしたものの、本当にそうなのかは実際働いてみないとわからないと思いました。


この点、県庁はいずれかの業務に特化しているわけではなく、「◯◯業務はやりたくない」という希望が通りやすいとのOB情報を信じ、県庁を第一志望にしました。



その他公務員を敬遠した理由


・国家公務員……国家総合職は難易度的に無理、国家一般職も激務薄給人権無しとの噂が根強い本省勤務リスクが怖く、受験はしたものの優先順位低い。


・裁判所事務官……現役で勤めてる友人から「マジでやめとけ」と言われたため。一般的にはホワイトと言われてますが、狭い世界なので人間関係が難しいとのこと。


・国税専門官……徴税用務一色になるのが嫌だったため。離職率も高いですし。


・都庁……試験科目が多かったため。 民間就職活動と並行していて勉強時間があまりとれなかったんです。就職留年したら第一志望にしていたかも。


・特別区……2希望


・市役所、町村役場……住民対応ばかりになるのが嫌だったため。



以前の記事で「超高学歴の県庁職員は一定数いる」と書きました。
別の記事では「出世と出身大学は関係ない」とも書きました。

出世とは関係ないとしても、彼らの人事異動経歴には、はっきりした特徴があります。

これまでに20名ほど東大卒・京大卒の地方公務員と話したことがありますが、彼らから聞き取った内容をまとめたいと思います。

一般的な傾向といえるほどのサンプル数ではありませんが、何かの参考にはなるかと。

参考1:【2018.8.19更新】地方公務員の学歴(出身大学)はどのあたり?
参考2:地方公務員の出世に出身大学はどれくらい影響するのか?(県庁職員ケーススタディ)

異動ペースが遅い

県庁の場合、だいたい3年に1回のペースで人事異動がありますが、超高学歴職員は4年以上同じ部署で同じ業務を担当することが多いようです。
これはかなりあてはまるようで、年齢を問わず聞かれました。


調整系・総務系の仕事は担当しない

役所という組織を円滑に動かすためのバックオフィス的業務は、あまり任されないようです。
具体的には、調整(各部局の意見とりまとめ)、庶務、予算のような仕事です。
これら業務は俗にいう出世コースなのですが、超高学歴職員が担当しているところはほとんど見かけません。
超高学歴職員は、制度・法律を所管したり、事業を進めたりなど、自分の世界を作っていくタイプの仕事をよくやっているようです。


花形部署には行かない

外部への露出が多い主要施策を担う部署には行かず、どちらかというと地味な部署を回ることが多いようです。


僕が話を聞いた方々は、総じて楽しそうに仕事をしていて、これらの異動の特徴を不服に思っている様子はありませんでした。
何らかの合理的な理由があるのか、それとも単なる偶然なのか……

今回は贖罪記事です。

観光系の仕事をしていると、外部のデザイナーさんにチラシやパンフレットのデザインを発注することがよくあります。
素材(写真とテキスト)はこちらから提供して、僕がパワーポイントで作った骨格をもとにデザインをしてもらい、だいたい6回ほど校正を経て校了します。

6回という校正回数。いつも本当に申し訳なく思っています。
校正回数が多くなってしまうのは、地方自治体の決裁システムに原因があります。


ラフスケッチでは上司に見せられない


民間企業からの転職組の同期職員がかつて話していました。

「行政は最初から案を煮詰めすぎだ。上司の一声で無駄になりかねないものに、どうして最初から労力を割かないといけないのか?」

彼いわく、上司に伺いを立てる際に、無駄に案を作りこまないといけないとのこと。
了解が貰えるかどうかわからない、下手をすると一蹴されるかもしれないラフ案に、時間もエネルギーも費やしすぎだというのです。
地方自治体にしか務めたことのない自分には、目から鱗の感覚です。

観光系や産業振興系の部署であれば、「上司に伺いを立てるための資料」を作るために、外部の方々にも労力をかけざるをえません。
見積もりを用意してもらったり、組織内で稟議してもらったり……心が痛みます。

話をデザインに戻します。
デザインの場合も、ラフ案の時点で上司に見せても、「こんなの見ても判断できない」と却下されてしまいます。そのため、初めて上司に見せる段階で、一応の完成形でなければいけません。
このため、上司未チェックの時点で、何度か校正を入れることになります。
この「担当者校正」の段階を終えてからから上司のチェックが入るので、どうしても校正回数が増えてしまいます。

「働き方改革」というワードが叫ばれていますが、単なる時短の取り組みだけでなく、稟議体制のような構造的な部分も変えていかないと、抜本的な改善にはなかなかつながっていかないように思いました。

「無駄な作業を強いて申し訳ない」という思いと、そんな自治体に付き合ってくれることへの感謝を、決して忘れないようにしたいと思います。

爆サイ.comというサイトをご存知でしょうか?

北海道から沖縄まで日本全国の気になる話題を網羅したローカル掲示板。掲示板カテゴリ数2500以上。ニュース速報・スポーツ・動画・政治・経済・芸能から、パチンコ・スロット・キャバクラ・ホスト・風俗・ギャンブルまで幅広い。
http://bakusai.com/

「ローカル掲示板」という説明のとおり、様々な話題について市町村単位で掲示板が用意されていて、特定地域に絞って意見交換が交わされています。
過疎掲示板も多いですが、賑わっている板は結構な頻度で書き込みがあります。
SNSが勢いづくなかでも投稿数を保っているあたり、少なくない固定ユーザーがいるようです。

僕を含め、地方公務員は、この掲示板を結構参考にしています。


アウトローの意見を収集できる貴重な場所

書き込みはかなりアウトローです。「まぢゥケる笑」みたいな感じ。オタクとは正反対の、言ってしまえばヤンキーばかりです。
アウトローゆえに、行政がなかなかアプローチできない層、リアルでは接点が薄い存在ですが、人口の割合としては無視できません。施策を考える際には、彼らの意見も認識しておく必要があります。

彼らの意見を直接かつ効率よく観察できるのが、爆サイ.comす。
僕の仕事(観光振興)では、主に飲食店や観光施設の評判を観察しています。

もちろん匿名掲示板なので投稿内容を鵜呑みにはできませんが、全体的な雰囲気をつかむ分には、何らかの意向が働いていそうなまとめサイトやキュレーションサイトよりは信用できるかなと思っています。

このページのトップヘ