キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

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2018年07月


公務員予備校

以前にも記事にしたとおり、僕は独学で県庁地方上級試験に合格しています。
予備校は一切利用していませんし、模擬試験すら受けていません。

今回は、予備校不使用者の観点からみた、予備校に通うメリット・デメリットについて書いていきます。

僕の場合、元々民間志望だったところを諦めて公務員に転向、短期間の詰め込みでの公務員試験を受けました。予備校に通って勉強するだけの時間的猶予が無かっただけで、「予備校は不要だ」と思っているわけではありません。

もし県庁試験に落ちていたら、次年度の公務員試験に備えて、すぐに予備校に通い始めるつもりでいました。

予備校利用者の割合は?


本論の前に、僕の周囲の予備校利用状況を紹介します。
同期採用職員のうち、大卒ストレート合格者に限っていえば、8割近くが予備校を利用していたようです。
特に地元大学組は、ほぼ全員が予備校を利用していて、初任者研修の時点で既に人間関係が出来上がっていました。予備校時代からの顔なじみなんですね。

一方、都会の超有名大学からのUターン組は、利用していない人が多いです。

メリット:試験情報が手に入る

 
予備校を利用する最大のメリットは、受験自治体の正確な試験情報が手に入ることだと思います。
僕は遠方からの単独参戦だったため、過去の論文試験の主題も、面接の形式も知らないまま、本番に臨みました。ものすごく不安でした。

予備校に通う代わりに、僕は現役職員と直接交流して情報を集めようと考え、実際に何名かの現役職員とお話しさせてもらいました。
結果、自分に向いているかどうかの判断には大いに役立ちましたが、試験そのものにはあんまり役立ちませんでした。

大抵の職員は、試験のことを覚えていません。
僕みたいにツイッターで勉強ログを取っていれば別ですが、そんな人間はごく稀です。

試験の様子は、現役職員に聞くよりも、多くの受験者からの情報をとりまとめている予備校のほうが豊富に知っています。
論文添削や面接対策も、大学の就職サポートセンターみたいなところでも対応してくれますが、受験自治体の情報を持っている予備校であれば、受験先の特色に合わせて実施してくれます。

逆に言えば、受験自治体ピンポイントの情報収集や試験対策をしてくれない予備校には、通うメリットは薄いともいえそうです。
Uターン受験する場合には、面接対策だけでも、帰省したタイミングあたりに地元予備校を利用したほうが良いでしょう。

デメリット:費用とコミットメント


予備校のデメリットは、独学と比べかなりの費用がかかることです。
 
予備校で得られるサービスに比べて費用が高すぎるという意味合いではなく、前もってコストを投じてしまうことで、公務員試験に縛られてしまい、公務員以外の魅力的な選択肢が閉ざされかねないことのほうを、僕は問題視しています。

有名な心理効果に、サンクコストやコミットメントというものがあります。
ざっくり言うと、一度コストを投じてしまった(コミットしてしまった)物事に対しては、冷静に考えて悪手だと後々解っても、手を引きづらくなるというものです。

公務員よりも魅力的な就職先は、世の中たくさんあります。
そういうものに出会ったら、「せっかく払った予備校代が勿体無い」と思わずに、挑戦してみるべきです。
公務員は年齢制限さえ超えなければ、またチャンスがありますが、民間就職は新卒勝負です。

学科試験対策としての予備校

学科試験対策という観点では、予備校に通うべきか否かは、完全に人によると思います。

僕の感覚では、大学入試のセンター試験に近いです。
思考力よりも知識量、浅いけど幅広く知識をストックできるかどうかが試されていると思います。
以前、独学合格の超有名大学卒の同期も、「公務員試験はセンター以上に暗記ゲー」と話していました。

そのため、予備校に通っても通わなくても、勉強時間の大半は問題集の周回に充てることになると思われます。
自分で調べ物をしたり、文献を探したり読み込んだりするのではなく、暗記と想起の訓練です。
これが自力でできる、つまりテキストや問題集の内容を一読して理解できるのであれば、予備校は不要かもしれません。

実際に初学科目の『スーパー過去問ゼミ』を解いてみるのがおすすめです。





ただし、公務員試験は大学受験よりも科目数が多いので、試験勉強のスケジューリングが難しいです。
試験勉強慣れしていないのであれば、予備校に通う方が安全でしょう。
 

以上、予備校不使用者なりに予備校のメリット・デメリットを考えてみました。

つまるところ、
 
・利用するなら地元予備校
・公務員よりも魅力的な就職先を見つけたら、予備校代を勿体無いと思わずに真剣に比較考量しよう
・よっぽど試験勉強慣れしている場合を除き、予備校に通ったほうがいい 

というのが、僕の思いです。

僕が採用された年度は、地方上級(大卒程度)の同期職員が50人弱います。
このうち一度もダブっていない22歳組は3分の1程度だったと思います。
ほかは院卒だったり職務経験ありだったり、履歴書に書ける期間を挟んでいる場合もあれば、俗にいう空白期間だった場合もあり、まちまちです。

今回は「空白期間」について書いていきます。
例によって僕の周辺情報がベースなので、地域によって事情が異なるかもしれません。

大学受験時の浪人・留年……影響なし

 
大学卒業までの遅れは、2年程度の遅れであれば、全然影響無いようです。
採用後の待遇も、最初は採用年次で横並びになっていたのが、いつの間にか年齢横並びに調整されていきます

無浪人22歳のAさんと、1浪23歳のBさんが同じ年度に採用されたとします。
初任給時点では、年齢的にはBさんの方が1歳年上ですが、給料は同額です。(採用年次横並び)
しかし、定期昇級のタイミングで少しずつ調整されて、いつの間にかBさんのほうが高給になります。(年齢横並び)
昇進のペースも同様に、気がついたら年齢横並びになっています。

大学卒業後の空白期間……待遇面では影響なし

大学卒業後に空白期間がある職員もたくさんいます。
特に多いのが資格試験浪人(弁護士・税理士あたり)ですが、ガチニート経験者も結構います。
なぜかポケモンを極めていた方も多いです。

採用後の待遇についても、大学浪人・留年の場合と同様の、いつの間にか年齢横並びに調整されていきます。

公務員試験浪人は……

一方、「2回目以上の受験で合格した」という話は一切聞いたことがありません。
みなさん、初回挑戦の地方上級試験で合格しています。
公務員試験浪人を経験している人が、全然いないのです。

「一度落ちた自治体に翌年再チャレンジする」こと自体が、公務員試験界隈ではレアなケースだからで、同じ自治体を再受験している総数自体が少ないせいだと思われます。

ただ、「前回の地方上級試験では都会の政令市を受験したけどダメで、翌年県庁受けて合格」というパターンも一切聞いたことがありません。あってもよさそうなんですが……


以上、僕が見聞きしてきた範囲内での紹介です。
定量的な分析ではないので、空白期間が採用に全く影響が無いとは断言できません。
大卒ストレート組と比較して合格率が低いという可能性も、否定できません。

ただし、空白期間があっても合格している人は、少なからず実在します。
空白期間ありのほうが人間としては絶対豊かですし、組織として強くなるためには、大卒ストレートに偏ってはいけないとも思います。

7月半ばの3連休から10月の3連休までの期間は、だいたいどこの自治体でも週末イベントが続きます。
役所内の人間関係から解放されて気楽でありつつも、慣れない外作業が続いて、体力的にはきつい時期です。

3ヶ月予報によると、今年の夏は暑いみたいですね。
近年、全国的に極端に暑い日が増えてきているみたいですが、今年は特に7月が暑い様子。

イベント業務では特に、熱中症に気をつけなければいけません。
実際、僕も去年7月のイベント業務にて、軽度の熱中症で倒れてしまいました。

塩分が足りなかった

熱中症に倒れた当日、僕の役回りは「ゆるキャラの中の人」でした。

炎天下でのゆるキャラは想像以上に暑く、ものすごく汗を書きます。
水分はしっかりと補給していたものの塩分補給の方が追いつかなかったようで、昼過ぎから軽く吐き気と頭痛が始まり、夕方には立ち上がれなくなってしまいました。
その時点でゆるキャラの出番は終わっていたので、遠慮なく日陰で倒れていたのですが……夜になっても頭痛・吐き気ともに収まらず、経口補水液(ペットボトルとゼリータイプ)を飲んですぐ寝ました。
 

翌日以降も頭痛が残り、完全回復には3日ほどかかりました。

熱中症対策に「スープ完飲」!?

熱中症対策には、水分だけでなく塩分摂取も必要です。
最近の暑さは半端ないので、水分も塩分もやり過ぎくらい補給したほうが安全でしょう。 
とにかく水分を補給して、塩分タブレットを舐めましょう。

あとは、実際効くのかどうかはおいといて、経口補水液もお勧めです。
少なくとも僕の場合は効きました。 
体内の塩分が不足していたせいか、熱中症の夜に飲んだ経口補水液はものすごく美味でした。


プロのゆるキャラの中の人曰く、「昼食は立ち食いそばがベスト」とのこと。
手早く食べられて消化も良く、出汁を完飲すれば塩分もバッチリ補給できるんだそうです。
田舎だと立ち食いそば店自体が少なく、現実的な対策ではありませんが……こういうプロっぽい行為にはどうしても憧れてしまうので、一度は試してみたいですね。

高卒大卒

このブログ開設当初に書いた、出身大学による差についての記事
常にアクセス数上位をキープしています。
やっぱり皆さん気になるんですね……

記事タイトルを見て「わざわざ記事にするということは、高卒と大卒だと随分待遇差があるんだろうなあ」と思った方も多いかと思うので、先に結論を申し上げますと、
新規採用時の配属先から最初の人事異動までは明らかに差がありますが、その後はほとんど見られませんという趣旨の記事になります

あくまでも僕の知る範囲での紹介になります。
「同じ自治体でも、学歴によって全然違うルートを歩む」と説いているブログもあるので、自治体によって扱いがかなり違うのかもしれません。あくまで一事例ということで。

最初の配属は「自宅近辺の出先の庶務」

高卒者の初期配属は、明らかに自宅近辺の出先機関が多いです。
中でも、県立学校、土木・農林事務所、〇〇会館のような小規模県立施設が多く、反対に県税事務所はいません。
どういう意図が働いているのかは不明です。未成年者に一人暮らしや遠距離通勤を強制させたくないという意図かなと僕は推測しています。
出先機関では、事務方の仕事は庶務系ばかりに限られるため、担当業務も自然と庶務系になります。

大卒の場合は、最初から本庁配属になる場合も多々あります。担当業務も庶務に限りません。
出先機関では、県立学校や小規模県立施設は滅多に無く、逆に県税事務所が多いです。

出先の次は本庁

 
出先機関で3年程勤務した後、最初の人事異動で、ほぼ確実に本庁に配属されます。
本庁での仕事は様々です。引き続き庶務系を担当する場合もあれば、いきなり事業担当を任されることもあります。
部局もバラバラです。土木事務所から福祉系部局だったり、県立学校から農林系部局だったり、いろいろです。
もちろん、出先機関と同系列の部局に異動するパターンもあります。

大卒の場合は、規則性が全然ありません。

初任給は異なるが、年齢ベースでは一緒

初任給を見ると、高卒者の方が大卒者より2万円ほど給料が安くなっていますが、これは学歴による差ではなく、年齢によるものです。
高卒5年目の23歳と、大卒1年目の23歳は、ほとんど同じ額になります。
5年間の中で一度でも高評価をもらい、追加昇級していれば、高卒5年目のほうが給料が高くなっているかもしれません。

結論:待遇差は最初だけ


「初期配属では出先機関で庶務を担当、初めての人事異動で本庁に来る」までは、明らかに差がありますが、その後はほぼ一緒です。
高卒者でも財政課や人事課のような出世ルートにも乗りますし、国の省庁へも派遣されていっています。

事務職の場合、大卒でないと務まらない仕事(学士レベルの学識が必要な仕事)は、ごくわずかだと思います。
僕の経験では、大学教授からのクレーム対応くらいでしか役立った記憶がありません。
そのため、高卒と大卒で待遇差がほとんどないという実態は、理に適っていると思います。

部局長クラスになると、高卒者はわずかになりますが、そもそも大卒者よりも高卒者のほうが人数が少ないので、学歴のせいとは言いづらいです。

面接

以前、僕の採用試験受験記録を記事にしたことがありました。
必死過ぎてあんまり覚えていないため、かなり具体性に欠ける記事になってしまいました。
今回は採用面接について書いてみたいと思いますが、こちらも正直あんまり印象に残っていません。

他にもたくさんの面接経験談がある中、僕のおぼろげな記憶を記事にする必要は果たしてどれほどか?という疑問はありますが、もしかしたら誰かの役に立つかもしれないので、完全に忘れる前に書き残しておきます。

ちなみに、僕が採用面接を受けたのは2012年、東日本大震災の翌年です。
現在と比べて民間企業も公務員も採用数が少なく、俗にいう「圧迫面接」が罷り通っていました。

僕は県庁の面接までに20社弱の民間企業の採用面接を経験しており、その中で圧迫面接も何度か経験していました。
(罵声張り上げ、目の前でエントリーシートを破られるとか)

以下、人によっては「圧迫では?」と思う方もいるかもしれませんが、僕としてはぬるかったです。
某建設機械メーカーはマジで怖かった……


面接の雰囲気

面接官は全員で5人いて、みなさんかなりの御年配でした。
みなさん相当くつろいでいたので、面接部屋に入った瞬間は和やかでした。
ただ、面接が始まった途端、空気が一変します。

質問内容

志望動機

初っ端の質問は「志望動機」でした。
エントリーシートに書いた通り「首都圏で大学生活を過ごすうちに、地元の魅力に改めて気づいたので、観光系の部署でその魅力を首都圏住民の琴線に触れるような形で発信していきたい」みたいなことを答えると、即座に「意味がわからん、論理が破綻している」と全否定されました。

鼻っぱしを折られるのは民間の面接で慣れていたので、冷静に志望動機の肉付け(地元の魅力の詳細、首都圏住民の趣向、発信の方法など)を答えます。途中で「もういい」と切り上げられました。多分、突然否定されても動揺しないかを見たのでしょう。

民間就活の結果

続いて、民間就活の結果について聞かれました。
エントリーシートに専願か民間併願かを書く欄があり、僕は正直に「民間併願」と書いていたので、尋ねられたようです。
入庁後、「あの欄は嘘でもいいから『専願』って書くのがセオリー」だと、地元国公立大学の同期職員から言われました。
Uターンかつ独学だと、こういう受験常識にどうしても疎くなってしまうんですよね……

正直に「全部落ちた」と答えたら、「立派な経歴なのに地元企業もダメだったの?」と聞かれました。
※ここでいう「立派な経歴」とは、出身高校のことと思われます。大学名は世間一般では「立派」とは言い難いので……

実際に落ちていたので、素直に「はい」と答えました。
すると、「経歴から見ると正直信じられないんだけど、どうして落ちたと思う?」と聞かれました。
「こっちが聞きたい」と返したいのを堪え、「熱意の低さを見抜かれたのだと思います。県庁が第一志望なので」と返したところで、この質問も打ち切られました。

この質問も、梯子を外された際の反応(動揺しないか)を見る意図だったものと思われます。

あと2つくらい質問されたような気がするのですが、覚えていません。
無難な質問で、淡々と答えたのでしょう。
面接時間は、全体で15 分弱だったと思います。

受験にあたっての留意点

何を言われても動揺しないことが一番大事かと思います。

 否定的な口調で返答されると、どうしても怯んでしまいがちです。
しかし、相手がどのような意図でそう喋っているのかは、わかりません。
僕のときのように、喋っている内容を否定しようとしているのではなく、単なるブラフである可能性も高いです。


同期職員に聞いても、雑な質問が多かったとのこと。
筆記試験で思い切り受験者を絞り、面接ではほとんど落とさないタイプの試験だったので、喋る内容よりも基本的な受け答えができるかどうかをチェックするだけが目的だったのかもしれません。

一方、他県庁の知人によると、低倍率でもガチプレゼンさせられるところもあるみたいです。

一般的な面接対策だけでなく、受験自治体の面接試験情報も仕入れていったほうが安全でしょう。

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