キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

2018年12月

ブログあるあるの年末総括記事です。
オタクネタ中心になってしまいますが、最後の方にちょこっと読書全般の総括もあります。
※仕事のまとめは年度末に書きたいと思ってます。
※ネタバレはありません。

オタク総括

年末年始の暇なときにどれか一つでも触れてもらえたら、オタク冥利に尽きます。

アニメの話

昨年に続きオリジナル作品が特に豊作でした。
原作あり作品では、作品の雰囲気を動画と音声でさらに盛り上げたような作品が多かったように思います。

カードキャプターさくら クリアカード編
語るだけ野暮というものです。生きていてよかった。


ポプテピピック
パロディどうこうは別にして、ものすごくクオリティの高い映像作品だったと思います。
LET'S POP TOGETHERが特に好き。


宇宙よりも遠い場所
今更僕が語るまでもなく傑作です。
お話は勿論素晴らしいのですが、メインキャラを演じる声優さんのキャスティングが絶妙です。
各人の強みを活かしつつ、新境地にも到達しているんです。
特に、早見沙織さん演じる白石結月ちゃん。
そういう意味で、ある程度アニメを嗜んでいるオタクのほうが楽しめるタイプの作品だと思います。


ゆるキャン△
1月からBS11で再放送します。人間関係に疲れた社畜全員に見てほしい作品です。
志摩リンちゃんみたいな生活が理想という人はたくさんいるのではないかと思います。まさに僕もそう。
本作を見て東山奈央さんのボソボソ喋りの虜になってしまった方は、続けてヤマノススメサードシーズン5話もどうぞ。 
同じボソボソ系CV東山奈央なのに全然印象が違う黒崎ほのかちゃんを堪能してください。



ソードアートオンライン ガンゲイル・オンライン
深く考えずに楽しめるエンターテイメント作品というジャンルでは、本作が今年一番でした。

ゾンビランドサガ
自治体のメディア戦略という観点からも面白い作品でした。
個別記事も書きました。

色づく世界の明日から
今年一番感情移入してしまい、ヘッドホン装着してハァハァ言いながら視聴していました。
これぞP.A.Worksという作品です。
主人公がいじらしすぎるんですよね。石原夏織さんの薄幸演技も素晴らしいです。


2019年の予想

有名ラブコメ漫画のアニメ化が話題になりそうです。
冬クールには早速「かぐや様は告らせたい」「五等分の花嫁」「上野さんは不器用」が始まりますし、その後には「僕たちは勉強ができない」も控えています。
「あつまれ!ふしぎ研究部」あたりもそろそろではないかと思っています。

このあたりの作品って、ファンの間で既に声のイメージが出来上がってるんですよね。
(ちなみに僕の場合、「かぐや様は告らせたい」のナレーションは新井里美さん一択だと思っていました) 
そのため、キャスティングがとても難しい。

新人さんを積極起用した「かぐや様は告らせたい」と、有名実力派で固めた「五等分の花嫁」という正反対のアプローチがどう転がるか、とても楽しみです。


漫画の話

微熱空間
拙者、蒼樹うめ先生の描くブラウン系女の子大好きオタク。
「姉」「弟」「親友」のような役割や立場と、本心の葛藤。
読んでるこっちは微熱どころでは済みません。
微熱空間 2 [ 蒼樹うめ ]
微熱空間 2 [ 蒼樹うめ ] 

僕の心のヤバイやつ
桜井のりお先生がついに男主人公でエッチなお話を描くのか……と思いきや、ガチなラブストーリーでした。
公式サイトで全話読めるので是非。 
 

アイドルマスターシンデレラガールズ U149
ハーレムものの主人公は、読者から妬まれないよう、高感度の高い人物である必要があります。
スピンオフ作品なら尚更、既存のキャラクター達が作り上げた秩序に入り込みつつ、自らの存在感を発揮しなければいけません。
この点、本作は完璧です。既存のキャラクターを大事にしながら、新たな一面を描き、新たなストーリーを創造しています。

エモかった諸々

夢に続くプロムナード(バンドリ!ガールズバンドパーティ!) 
「ちさかの」の関係性って、物語開始時点で相当完成しているんですよね。
スタート地点からいろいろ紆余曲折を経て、さらに良い形に進んでいくのが「物語」の基本なので、この二人の扱いってものすごく難しいんです。
それをうまく漸進させるという離れ業エピソードでした。本当に上手いです。

「ガルパ × シナリオ塾 ~【ガルパ】ゲームと一緒に成長するキャラクターについて~」Craft Eggシナリオチームが語るシナリオの書き方
開発チームの「この二人だからこんな会話になる、という関係性からくる必然性を大切にしています」というコメントにもいたく感動しました。「必然」を見つけるのがどれだけ難しいことか。


内田彩キャラソンLIVE 『〜chara・melt・ room〜』
会場には行けず、後からセットリストを眺めるだけでしたが……
魂が震えるセットリストです。
もし会場にいたら、「Stray sheep story」のイントロで昇天していたでしょう。

今日は一日“ラブライブ!”三昧
久々にツイッターに張り付いてガチ実況。
同じようなことをしているオタクが大量発生していて、ちょっとした同窓会気分でした。


読書総括

Kindle Oasisを導入したので、流行りのビジネス書を例年よりたくさん読みました。
刺さるものはほとんどありませんでしたが……
ビジネス書は話題の新刊よりも、古典的名著の方が役立つのかもしれません。

以下、今年読んだもののうち、地方公務員の仕事にも役立ちそうな本を紹介します。


文章を仕事にするなら、ポルノ小説を書きなさい
読者の望むものを書く、つまりマーケットインの発想で文章を書くという技術は、地方公務員にも欠かせません。
地方公務員に欠落しがちなこの発想を、わかりやすく説明しています。
文章を仕事にするなら、まずはポルノ小説を書きなさい [ わかつきひかる ]
文章を仕事にするなら、まずはポルノ小説を書きなさい [ わかつきひかる ]

ちょっと気になる医療と介護 増補版
厚生労働省の審議会等で、有識者として活躍されている筆者による2冊目の著書。
福祉施策の考え方(特に数理的な部分)を、省庁寄りのスタンスで説明しています。
福祉部署にいる地方公務員なら常識のような内容なのでしょうが、福祉とは縁遠い自分には大変勉強になります。


独裁者のためのハンドブック
役所のあり方を考えるにあたり、非常に参考になりました。別途感想を書きます。
1月から投稿する一連のシリーズ記事に、本書から得た知見がかなり混ざっています。
独裁者のためのハンドブック [ ブルース・ブエノ・デ・メスキータ ]
独裁者のためのハンドブック [ ブルース・ブエノ・デ・メスキータ ] 

来年は分厚い本を消化するように読み込みたいです。


ゾンビランドサガ、最終回まで神作でした。
自治体コラボアニメという観点から見ても、本作は間違いなく伝説になりました。

佐賀じゃなくてもできるのに、佐賀抜きでは成り立ち得ない 

「ゾンビランドサガ」のメインテーマは、ゾンビの方にあります。
佐賀県ご当地ネタがふんだんに盛り込まれてはいるものの、ストーリー展開上必須かといえば、そうではありません。
極端な話、「ゾンビランドシガ(滋賀)」でも、「ゾンビランドカガ(加賀)」でも、同じくらい面白く、話題になったでしょう。
もっと極端にいうと、架空の街でも問題なかったはずです。

お話がしっかり出来上がっているところにご当地要素を詰め込もうとすると、不自然になります。
作中人物の感情や言動と、ご当地要素が衝突するのです。

特に、有名な観光地や名産品を無理矢理入れると、ものすごく浮きます。
かつてはこの浮きっぷりが逆に話題になって功を奏したこともありました。

しかし、最近は逆です。
ノルマのように詰め込まれたご当地要素を見ると、オタクは萎えてしまいます。
「聖地巡礼してね」「お金落としてね」というメッセージが見え透いているのです。


そんな中、「ゾンビランドサガ」は、ご当地要素とメインテーマ(ゾンビ)を見事にマッチさせ、ご当地要素を活用しながらストーリーを展開しました。
無くてもいいはずの佐賀要素を上手く調理して、展開に不可欠なパーツへと仕上げているのです。
ドライブイン鳥の使い方は、本当に見事でした。

もし「ゾンビランドシガ」だったとしても、琵琶湖や彦根城をうまく使って、それはそれで神作品になったことでしょう。
ここまでうまくいったのは、ひとえにスタッフの力量だと思います。

ゾンビという死後の存在を題材にしたアニメに表立って協力する決断をした佐賀県にも感服です。
うちの自治体だったら「寺社仏閣から苦情がくるから絶対だめ」と即断されそう。

「色づく世界の明日から」と比べて

同じく2018年秋クールに放送された、これまた同じく九州地方(長崎県)を舞台にしたアニメ「色づく世界の明日から」は、「ゾンビランドサガ」とは異なり、長崎舞台でないと描き得ない作品でした。

  • 出島があった名残で西洋イメージが強く、「魔法」が出てきても違和感ない
  • 舞台を色彩豊かにするための「海」「広い空」「夜景」が揃っている
  • 60年後でもあんまり街が変わっていなさそう(都会すぎない)

パッと思いついたものを列記してみました。
どれが欠けたとしても、本作は成り立ちません。

新感覚ご当地アニメ

これまでの自治体コラボアニメは、「色づく世界の明日から」タイプの作品ばかりでした。
地域の魅力を最大限活かしたアニメ、とでもいえばよいでしょうか。

前述のとおり、ご当地要素とストーリーを融合させるのは、とても難しいです。
過去の伝説級作品は、「true tears」「たまゆら」のように地域と完全融合するか、ご当地要素を薄くしてストーリーで魅せるかのどちらかでした。

そんな中、「ゾンビランドサガ」は、ご当地要素をふんだんに使ってストーリー(ご当地要素関係なし)を進めていくという難業を成し遂げたのです。
そして見事に、佐賀県をPRしました。広報戦略としても大成功です。

観光や広報に携わる地方公務員なら、視聴必須の作品だと思います。

12月はひどい値動きでした。
ボーナスで高配当株を買うぞと意気込んでいたものの、びびって手を出せないまま終わってしまいました。

基本的な考え方
田舎地方公務員の生涯賃金(僕の場合、退職金込みで1.5億くらいと思われる)では、十分に分散された個別株ポートフォリオを組めません。
そのため、
  • インデックスファンドの積立メイン
  • トッピングで高配当株(セクターが偏っても構わない)
  • キャッシュを厚めに持ってリスク低減
という方針で運用しています。

キャッシュを厚めに持つかわりに債券で運用する方向も検討中。


2018年の収入状況


2018給与


給与総額は437万円、うち手取りは350万円でした。
残業手当は350時間分です。実際の残業時間は600時間くらいでしたが……

このほか、配当収入が5万円ほどありました。

年末時点の資産状況

評価額ベースでこんな感じです。
2018末資産


日本株も米国株も、個別株はとにかく配当重視です。
銘柄は以下のとおり。
  • キヤノン
  • SUBARU
  • 大和証券
  • 三井物産
  • アルトリア・グループ
  • ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
  • ビザ(これだけ配当関係なし)
  • AT&T
JTを買おうかとも一瞬迷ったのですが、配当性向が高すぎるので止めました。

「投資信託」の大部分が、iDeCoとつみたてNISAになります。
つみたてNISAは「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」、iDeCoは「DCニッセイ外国株式インデックス 」メインです。

「新興国債権」は上場インデックスファンド新興国債券(1566)です。
高利回りかつ株価との連動性が低いのですが、信託報酬が高め(0.5%弱)なので、あんまり増やせません。加えて、先行き不透明すぎるというリスクもあります。

スイングトレードの結果

マイナス50万円でした。
7〜8月のボックス相場で結構稼がせてもらったものの、新規上場株の暴落に巻き込まれてしまい、初めての年間マイナスです。
適当に買って、含み損が出ても握っていればいつの間にか復活してた時代が終わりそうなので、来年はやりません。
確定申告して損失を繰り越すので、来年は配当全部非課税になります。上限なしNISA状態ですね。

FXは微益

今年から始めたFXは、プラス2万円でフィニッシュです。
12月に入ってからはノーポジで放置しています。
株式市場が混乱しているのに、やたらと円安な気がするからです。

円高に傾いたときにドル円をロングしておく作戦で今年は安定しましたが、来年以降はどうなるんでしょうね……こちらも当分様子見します。

BTCは冬眠しました

いつの間にか評価額が10万円まで落ちていた仮想通貨。
当分放っておきます。

含み損は気にならない

ポートフォリオ全体で15%くらいの含み損が出ています。
信用取引で元本以上に含み損が発生した経験があるので、このくらい全然平気です。
現物ならどれだけ含み損が出ようとも構いません。

2019年は守りの姿勢で

2019年は下落基調のような気がするので、機械的なインデックス積立メインで、現金ストックも増やしていきたいと思っています。 
ポートフォリオに占める個別株の比率が高すぎるので、個別株はこれ以上増やさないつもりです。投資信託やETFメインで分散投資を進めていきたいです。

ルール1
メイン証券口座(SBI)にて年間約52万円、米国株式インデックスファンドへの積立投資(つみたてNISA、iDeCo)

ルール3
サブ証券口座(楽天)にて年間12万円、米国株式インデックスファンドへの積立投資

ルール3
メイン証券口座に25万円、サブ証券口座に年間10万円分のタイミング投資。ただし日本株は買わない

サブ口座では、「楽天VTI」と「eMaxis slim 全世界」を5千円ずつ積み立てます。

タイミング投資35万円分は、メイン証券口座ではVYMかHDV、サブ口座は米国REITのインデックス(1659)を考えています。
購入するのは、少なくとも12/25よりも5%は下げたタイミングです。
待ち続けた結果買えなくても仕方ないかなと思っています。

ちなみに、証券口座を2つに分けているのは、結婚後のへそくり用です。
職場の先輩から強く勧められて、今年から分けることにしました。結婚の予定はありませんが……

今となっては淡々と地方公務員稼業に励んでいる僕ですが、入庁前は1年で辞めて東京都庁に転職しようと思っていました。

できればこちらの過去記事をご覧になってから、本記事をどうぞ。
(自分語り)公務員試験・就職活動の足跡

未練の再燃

僕が就職活動していたのは、東日本大震災の翌年で、どこの企業も採用数を減らしていた時期でした。
無い内定の人間は、就職留年するか、大学院に進学するか、僕のように公務員試験に転向するかを迫られました。

なんとか地元県庁に合格できたわけですが、民間全落ちのショックは大きく、自己肯定感はズタボロ。
その上地元に帰ることになり、「民間大手企業で働くこと」「東京で働くこと」への強烈な劣等感を抱えることになりました。

「このまま地元県庁で働いても、劣等感は一生消えないだろう」
「劣等感全開で働かれても、かえって迷惑だろう」

そう思った僕は、公務員試験の勉強を再開しました。
12月の半ば頃でした。

狙うは都庁と特別区です。
どちらかに合格すれば、「東京で働くこと」への劣等感からは解放されるし、どちらも落ちれば諦めがつくはずだと思いました。

ちなみに、県庁内定後〜勉強再開までの期間も悶々と悩み続けていたのですが、「Fate stay/night」をプレイするのに忙しく、勉強には手が回りませでした。長いんですよねあれ。

それぞれが好きなことを頑張れるなら

大学4年の12月から仮面公務員受験生?生活が始まったわけですが、結局2ヶ月で思い直しました。

きっかけは「ラブライブ!」との出会い。
 
1月から始まったアニメ版を、当時は各話3回は見ていました。
 
どうしてあんなにハマったのか、今から思い返せば、舞台が神田エリアだったのが非常に大きかったと思います。
μ’sのメンバーは、東京のいいところのお嬢さんばかりです。言動の端々にお上品さが見て取れます。
こう言ったディテールが僕の東京コンプレックスを刺激したのでしょう。


毎日のようにオープニングを毎回飛ばさず見ているうちに、歌詞が暗記を通り越して、心にすっーっと染み込んできました。

それぞれが好きなことで頑張れるなら
 新しい(場所が)ゴールだね
それぞれの好きなことを信じていれば
 ときめきを(抱いて)進めるだろう

僕らは今の中で 作詞:畑亜貴 

そして、このサビに救われました。

地元のことは嫌いではありません。むしろ大好きです。
ここしか内定もらえなかったこともあり、やる気もありました。
 
僕に足りていなかったのは、「新しいゴール」という視点。
これまで無意識に囚われていた「東京で働く」というゴールを捨て、新たなゴールを探す。
これが今必要だと気づかされました。

僕にとっての新しいゴールは、探すまでもなく、自分の時間を何より大切に生きることでした。

これが見えた瞬間、劣等感が消えました。
「自分の時間を何より大切に生きる」ためには、東京に残る必要も、民間大手企業で働く必要もありません。

そもそも、就職ビジネスの闇に呑まれたせいで、人生における仕事のウェイトを大きく見積もりすぎていたでしょう。
そもそも僕の場合、仕事は生活の糧を得るための手段であって、自己実現の手段ではありません。
コスト(時間・メンタル)パフォーマンスが良ければ、それで十分なのです。

こういう経緯があるので、今でも「ラブライブ!」は特別な作品です。
1月4日上映のラブライブ!サンシャイン!!劇場版も勿論楽しみにしています。
今回はどこに遠征しようか……
参考: 絶対オタクバレしたくない地方公務員が常時気にしている鉄則とは?

※今年のクリスマスイブも予定が無いので、僻み100%のネタ記事をお送りします

記念すべき初記事から丸一年が経ちました。
地方公務員の婚活事情とは?出会いの場ではモテるのかどうか?

今年もそこそこ婚活してましたが、全く実りはありませんでした。
ただ、重大な真理に達しました。 

有名企業に就職したいならまともに就活してはいけない(就活が始まる前に事実上の内々定をもらう)のと同じく、本気で結婚したいなら婚活市場から脱出するのが先決です。

田舎の婚活市場=敗者復活戦

そもそも平均以上の人間は、婚活市場にお世話にならず、過去に所属したコミュニティのいずれかで相手を見つけ、結婚します。

つまり、婚活市場を利用している人間は、
①これまでに所属したコミュニティの誰からも、結婚相手として認められなかった
②これまでに所属したコミュニティの誰に対しても、配偶者としての魅力を感じなかった
③直近まで結婚に関心が無かった
④これまでに所属したコミュニティが少なく、品定めを受けた回数が著しく少ない

いずれかのカテゴリに分類されるでしょう。
複数を兼ね備えているパターンも多々あるでしょう。

①の場合は、配偶者としての資質に欠けることを意味します。
②の場合は、配偶者に求める理想が相当高いのでしょう。
③④の場合は、自己分析ができていません。自分の資質がどれほどなのか、配偶者にどんな性質を求めるのか、自分でもよくわかっていないでしょう。

いずれにしても、婚活市場に身をおいているという時点で、普通のルートから振り落とされた存在であることには変わりません。敗者です。
通常のルートで結婚できなかった敗者たちがワンチャンを狙う敗者復活戦のフィールドが、婚活市場なのです。

都会とは違う

都会の場合であれば、「仕事や学業に打ち込んでいて結婚どころではなかった」という方も多いでしょう。
しかし、地方ではこの理由は通用しません。
都会と比べ、結婚の優先度がものすごく高いからです。

田舎の場合、仕事や学業がどれほど忙しくとも、結婚願望があるきちんとした人間は普通に結婚しています。
僕みたいに「忙しくて結婚できない」と弁明する人もたくさんいますが、同じ状況下でも結婚している人の方が多数派です。
「忙しい」は言い訳にすぎず、敗者であることに変わりはありません。

スティグマを背負うもの達の戦い

基本的に敗者しか流入してこないため、婚活市場に上玉はいません。
婚活市場にいるということ自体がスティグマとして機能しています。

そのため、婚活市場においては、万人から愛される上玉には期待せず、スペック的には今ひとつだけどなんだか好きになれる、俗にいう相性が良い相手を探そうとします。
結果、数打てば当たるかもしれないという期待の下、とにかく短時間で大人数との接触を試みようとします。
婚活パーティーなんかはまさにこれで、十数分での席替えがデフォです。

ただし、婚活市場の参加者は敗者です。
通常の評価基準では評価されなかったために敗者なのであって、短時間のスキャニングで表面だけなぞっても、高く評価できるわけがないのです。

端的にいうと、婚活市場に出てきている人間はどいつもこいつも「ぱっと見イケてない」連中で、真価を測るなら深いお付き合いが必要なのです。

もっと具体的に。
かつての同級生の異性を思い出してください。
卒業アルバムが手元にあったら、紐解いてみてください。

「同級生のうち、全然ときめかない相手から結婚相手を選べ」と言われたら、どうしますか?
これまで知り得た情報ではときめかなかったのですから、「新たな一面」「意外な一面」を探ろうとは思いませんか?

婚活市場も同じようなものだと思います。
ぱっと見でときめいてしまうような人は、すでに結婚しています。
婚活市場にいるのは、同じクラスにいたとしてもときめきを感じないような相手ばかりです。
そういう相手の魅力を見つけるには、通常以上に深いお付合いが必要ではないでしょうか?


現状、婚活市場はとにかくマッチングの試行回数を優先します。
加えて、「お互い敗者なんだからゆっくりお話ししようぜ」という発想の人間は少数派で、「試行回数を増やせばいずれ運命の人に出会えるだろう」という楽天家が大半です。

こんな場を何度繰り返しても、有益な出会いは得られないだろうと思うようになりました。
それどころか、時間とお金を搾取されているだけのようにも思います。


婚活市場に頼らない配偶者探し

婚活市場では深いお付き合いができないのであれば、婚活市場以外の出会いの場を探すしかありません。
つまり、新たなコミュニティに所属し、婚活市場に費やしているお金と時間を新たなコミュニティでの活動に振り替えるのです。

ちなみに、友人のアラサー独身連中も薄々感づき始めたのか、最近続々と地域のスポーツクラブに加盟し始めました。
そこで新たな出会いを求めているのでしょう。 

加えて、職場結婚もかなり現実的な方法なんじゃないかと思っています。
職場というコミュニティは、人事異動という仕組みによって、毎年メンバーが入れ替わります。
一緒に過ごす時間も長く、そこそこ深いお付き合いが可能です。

結婚願望は人並みにあるので、来年も頑張っていきたいなと思いつつ……
アラサー独身オタク生活、めっちゃ楽しいんですよね……

個人的問題

最近、異性の好みがどんなタイプなのかが全然わからなくなりました。
一方で、異性の好き嫌いがどんどん激しくなってきています。

つまるところこじらせてるわけですが、ちょっと言い訳させてください。

「アニマ」という概念を聞いたことがある方は多いと思います。
ざっくりいうと、ドイツの心理学者ユングが提唱した「無意識の中にいる理想の女性像」のことです。
『惑星のさみだれ』に出てくるキャラクターの由来でもありますね。


このアニマ、人生経験を積むにつれ、
  1. 母親
  2. えっちなお姉さん
  3. 一人の女性(ロマンチックアニマ)
  4. 概念

という順番で進化していきます。

30歳に近づくにつれ、僕の無意識内のアニマも「一人の女性」段階へと進化しつつあるのでしょう。
えっちなお姉さんなら誰でもよかった段階を通過し、理想的な「一人の女性」像が作られ始めたせいで、好き嫌いが激しくなってきたのではないかと思っています。

精神分析界隈では、無意識が自我に干渉してくる事例に事欠きません。
僕の異性への意識の変化も、きっとそうなのでしょう。

昭和42年に書かれた名著「ユング心理学入門」では、「西洋とは異なり、『一人の女性』段階までアニマを発達させられる日本人は、ごくわずか」と言われていますが、現代ではだいぶマシになっていると思います。
日本でも「一人の女性」を描く作品が急速に増えてきていますし。
『言の葉の庭』の先生とか……


ユング心理学入門
河合 隼雄
培風館
2010-04





結婚という観点では、発達したアニマは邪魔者です。

「理想の女性」は、あくまでも無意識の住人であり、現実には存在しません。
「理想の女性」っぽい人がいたとしても、それは自分が一方的に「理想の女性」像をその人に押し付けているだけで、その人そのものを見ているわけではありません。
自分の理想を押し付けるあまり、トラブルにも発展しかねません。
アニマと現実の人間、特に配偶者は別物として考えるべきです。

本来結婚は、アニマが「えっちなお姉さん」の段階で済ませなければいけないのでしょう。
この段階では、えっちでさえあれば無意識は何も干渉してきません。

歳をとってくると、「理想の女性」アニマが確立してきます。
「理想の女性」アニマは、ある意味自分と一番近い距離の女性です。
現実の女性を見ると、無意識に「理想の女性」アニマと比較してしまいます。

もちろん、「理想の女性」を超える存在は滅多にいません。

結果として、全然モテないのにやたらと好みに厳しいこじらせ野郎が誕生するわけです。

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