キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

2018年12月

入庁前の僕は、地方公務員といえば眼鏡野郎ばっかりだと思っていました。
実際は全然違います。男女ともにコンタクト派のほうがやや多いくらいです。
ちょっとショックでした。

しかし、実際に働くうち、実際には全員眼鏡派だと言ってしまっても間違いではないくらい、全員が眼鏡頼みの生活をしていることに気づきました。
普段はコンタクトレンズ着用の職員も、大半がデスクの引き出しに眼鏡を忍ばせています。

緊急時のお守りとしての眼鏡

パソコンを長時間使う仕事は、コンタクト着用だと目がものすごく疲れます。
公務員の場合、議会やマスコミ絡みで、急に夜中までパソコン作業を強要される場合もあります。
夜中までコンタクト着用でパソコン画面を凝視していると、目が乾燥するどころか、焦点が合わなくなってくるでしょう。

こういった緊急時への備えとして、眼鏡が欠かせないのです。
頭痛薬や下痢止めと同じような位置づけですね。

これから地方公務員に就職する方の中にも、コンタクト派の方がいると思います。
夜間に車を運転できるくらいには視力矯正できる、度のあった眼鏡を用意しておきましょう。

ただ、一年目って急に視力が落ちるんですよね。
多分、パソコン画面を長時間眺める生活に慣れないせいでしょう。
既に眼鏡を持っているなら、それをそのまま使えばよいでしょう。

日経ビジネス2018年12月3日号に、「やってはいけない宣伝 「こだわりの」 は危険 商品を沈めるキャッチコピー」という特集記事が乗っていました。

詳細はこちら。 

記事の中では、「何も言っていないに等しい」ダメな宣伝文句を「空気コピー」と名付け、その典型例として

「伝統」
「こだわり」
「厳選」

など、9つの表現を挙げています。

どれもこれも、自治体広報に欠かせない必須表現です。

クレーム防止のために丸める

自治体の広報は、何よりも「クレームがこないこと」「クレームがきても弁明できること」を重視します。
そのため、後から言い訳がしやすくなる曖昧な表現、つまり空気コピーを多用します。

若干言い訳がましいですが、クレームを恐れるあまり「刺さらない広報」に逃げている、ということです。

参考:「PR」という言葉は極力使わないほうがいい?

空気コピーに逃げない姿勢

空気コピーには、クレーム回避のほかにもメリットがあります。

空気コピーを使うと、文章が簡単に仕上がります。
対象の具体的な特徴や魅力が何なのか、調べたり考える必要が無いからです。
お金も時間も手間もかかりません。

空気コピーを使えば、クレームも回避でき、予算も節約できる。
しかし、日経ビジネスの記事にあるとおり、成果が出ないんですよね。


広報戦略の巧拙は、自治体によってかなりの差があると日々感じています。
ちゃんと読み手を考えて作っているところもあれば、議会答弁をそのまま使っているとしか思えないところも結構あります。

新たなジレンマが増えてしまいました。

先日、久々にクレーム電話を取ってしまいました。
1時間はお話を聞いていたでしょうか。おかげで昼休みが消滅しました。

内容には少なからず共感できましたし、クレーム主より「社会全体を巻き込んで議論すべき」と言われたので、心置きなくブログネタにさせてもらいます。

ボランティア精神のせいでビジネスチャンスが潰されている!!

クレームの主旨は以下のとおり。

無償でやることの美徳が強調されすぎていて、本来なら対価が発生してしかるべき仕事が、どんどん無償のボランティアで担うものに格下げされている。
一度タダになってしまったものをは、再度有料化できない。
本当はその道で食っていけたはずの人が食えなくなる。
ボランティアを推し進めているのは紛れもなく行政。行政が街から仕事を奪っている。

たとえば、観光地の案内ボランティア。
お金を取ってより良いサービスを提供する道もあったのに、いつの間にかボランティアが手弁当で担うのが全国で当たり前になってしまった。

「現地でちょっとしたうんちくを聞きたい」ような、ちょっとした不満の声を議員が拾って行政にクレームした結果がこれだ。
行政はなるべくケチ臭く、税金を使わずに不満を解消したいから、自助だのと煽ってボランティアで解決する。
結果、新たなサービス業が勃興する前に、ボランティアが定着してしまう。

行政はやたらにボランティアを推進するのをやめて、無償でのサービス提供がまかり通っていないかを逐一監視すべき。
 

確かに、タダで利用できる観光案内が定着してしまうと、有料の観光案内を後から立ち上げるのはほぼ不可能でしょう。
有料の方がコンテンツ的に優れていたとしても、後出しで有料サービスを開始するという行為自体がボランティア精神の冒涜であり、社会的に許されません。

ボランティアの精神自体は素晴らしいものだと思いますが、ボランティアが担っているせいでちょっとした不満が大きなトラブルに発展していってしまった事例をいくつも聞いています。

事例として挙げられていた観光案内ボランティアでも、ボランティアによる案内、つまりタダの案内だと、どんどん利用者の質が悪くなっていくようです。
「安かろう悪かろう」という前提があるため、利用者がボランティアを見下すようになる(見下すような人ばかり来るようになる)とか。
 
ボランティアの方も、もともと善意でやっていたのに見下されてばかりでは、どんどんモチベーションが落ちていきます。結果、サービスの質が悪化し、本当に「安かろう悪かろう」に陥ってしまうのです。
最終的にボランティアへの苦情が増えて、ガイド自体が無くなってしまった事例も聞きます。

規制行政よりも…… 

僕としては、規制行政の出る幕ではなく、ボランティアが出て来る前にマネタイズの仕組みを作ってしまえる人材育成のほうが重要ではないかと思います。

クレーム主の口調からも、「逃がした魚は大きかった」という負け惜しみを感じました。
ポテンシャルのある地域や観光地を常に監視して、ちょっとした不満を敏感に察知、お金に変える仕組みを考えていくことが必要でしょう。

そろそろ年末年始の帰省スケジュールを考える頃でしょうか。
人生最後のお年玉を狙っている方もいるでしょう。

地方公務員として働き始める前に揃えておくべきアイテムをまとめてみたので、おねだりの参考にどうぞ。

働くために必要なアイテム

名刺入れ

無難なものが良いでしょう。
参考:地方公務員の名刺入れ事情とは?選び方のコツ・注意点とは?

腕時計

アナログの無難なものが良いでしょう。
参考:地方公務員の腕時計事情とは?高級時計・Gショックは避けるべきなのか?

A4サイズがすっぽり入り自立するビジネスバッグ

普段はリュックでも手ぶらでも問題ありませんが、かしこまった場所に出向く場合には、かちっとしたビジネスバッグが必須です。
就職活動で使っていたものがあれば、そのまま使えば良いでしょう。

手帳

地方公務員として働く以上、仕事のスケジュールをスマートフォンのカレンダーアプリで管理するのは、不可能だと思って間違いありません。
仕事中にスマートフォンを触るという行為自体が、まだまだ許容されないためです。

役所の中では許容されても、お客さん(来庁者)が許しません。
スマートフォンを触っているところを見られたら、高確率でクレームになります。
大人しく紙の手帳を使いましょう。

参考過去記事

地方公務員の手帳術とは?個人的最推しは「見開き1週間レフトタイプ」です

防水のアウター・シューズ

入庁早々野外イベント業務に駆り出され、丸一日雨に打たれる可能性も十分考えられます。
役所にいる限り、いずれ遭遇する場面なので、早めに買ってしまいましょう。


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内履き

入庁早々屋内イベント業務に駆り出されることもあります。
シンプルな色合いで、運動もできるものが良いでしょう。
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作業用の手袋

若いうちは頻繁に肉体労働に駆り出されます。
こういう滑り止め付きの手袋を持っていると、重いものを運ぶのがものすごく楽になります。
紙で指を切ったり等々の事故も防げます。

【在庫限り】作業用手袋 M レッド STRAIGHT/36-583 (STRAIGHT/ストレート)
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ハードタイプのキャリーケース

旅行用と兼用でも良いでしょう。とにかくしっかりしたものを買ってください。
参考:【2018.6.15追記】若手地方公務員には良いキャリーケース(ハードタイプ)を購入してほしい


【男性の場合】スーツ(最低2着)

毎日同じスーツを着続けていると、ヨレヨレになりますし、においます。
就職活動で使っていたものも含め、最低でも2着は用意しましょう。

【男性の場合】ネクタイ(最低2本)

ネクタイも毎日使い続けるとヨレヨレになります。
就職活動で使っていたものも含め、最低でも2本は用意しましょう。

職場によっては(お客さんからの視線を気にして)デザインに制限があるかもしれません。
最初は2本で様子を見ながら、徐々に買い足していけば良いでしょう。


【男性の場合】革靴2足

革靴は最低3足ローテーションさせるのがビジネスマンの常識です。
ただし、地方公務員の場合、部署によっては革靴必須ではありません。

例えば、防災や土木部局。
事務職員でも現場に出て資材を運ぶので、革靴よりも安全靴のほうが大事です。

就職活動で使っていたもので構いません。
まずは2足用意しておいて、配属先に応じて、必要があれば3足目も購入すれば良いでしょう。


職場の人付き合いのために必要なアイテム

礼服・お数珠・袱紗

一般的に、地方公務員は冠婚葬祭をとても重視します。
入庁したてで一切交流がなかったとしても、同じ部局の職員の親族が亡くなれば、普通はお通夜に参列します。
入庁当日から必要になることもありうるので、絶対に入庁前に揃えておきましょう。

入庁前には買わなくていいアイテム

夏用のスーツ

役所でもクールビズ導入が進んできているので、夏用スーツを着る機会はほとんどありません。
僕も礼服とセットで買ってしまった(店員さんにそそのかされてしまった)ものの、ほとんど着ないまま眠っています。
入庁後、周囲の様子を見て、必要に応じて購入すれば良いでしょう。

ネクタイピン

あると便利なのですが、ネクタイピン禁止の自治体も結構あると聞きます。
理由は勿論、お客さんからの視線です。

度数の合ったメガネ

就職すると、パソコン画面を眺める時間がものすごく長くなり、視力が急激に落ちます。
就職前に買ったメガネが使い物にならなくなりかねないので、買うなら就職後1年くらい待った方が良いでしょう。
参考:

地方上級と国家一般職。
数ある公務員の中でも、採用試験の難易度ではあまり差がありません。
入庁時点での能力も、ほとんど同じと思われます。

しかし、入庁後の経験の違いのせいなのか、5年も経つ頃には相当の差ができていると僕は痛感しています。
僕の感覚では、概して国家一般職のほうが優秀です。

最も差が出ていると僕が思うのが、メールの作文能力です。
国家公務員、特に本省から来るメールは、たいてい長文なのにわかりやすいです。

文章の基礎が完璧、しかも早い

国家公務員メールのわかりやすさを、自分なりに分析してみました。

一文の中では
  • 文章の主語・述語がはっきりしている
  • 修飾・被修飾の関係が明確

文章全体としては
  • 論理の飛躍が無い、適切な順序で情報が並んでいる
  • 文言の省略や代名詞が少なく、一義的な解釈しかできない

要するに、文章の基本がしっかりできています。
国家公務員は、わかりやすい文章の基本が完全に骨身に染みていて、わかりやすい長文メールを短時間で仕上げます。

僕も、メールの文面には相当気を遣っています。
僕の仕事(観光振興)は役所外部とのやりとりが多く、役所特有の言い回しなんかは厳禁です。
幸いにもこれまでメールが発端のトラブルは一度も起こしていませんが、起こさないためにメール作文にものすごく時間をかけています。

感覚的に僕だと30分くらい作文に要しそうなメールを、国家公務員は数分で返してきます。
多分、ノーチェックで仕上げているのでしょう。
それでもミスなく作文できているのです。

メールが上手くないと生き残れない?

国家公務員は、全国の自治体に一斉にメールを送る機会が多いです。
統計調査や制度改正の通知、全国会議の日程調整などなど……案件は事欠きません。

都道府県だけに送る場合でも、一気に47人に送ることになります。
この場合、メールの文面がわかりにくかったら、最大47人から電話で質問を受ける羽目に陥ります。
こんなことをされたら、電話対応だけで時間を奪われ、ほかの業務が進められません。
わかりやすいメールを書くことは、自分の仕事時間を確保するための必須スキルなのでしょう。

研修しよ?

国家公務員からのメールを見てから、庁内のメールを改めて見返してみると、目も当てられないレベルの悪文が続々出てきます。
メールが原因で外部組織とトラブルになった事例も良く聞きます。

国家公務員の場合と同じく、メールをわかりやすく書くスキルが身につけば、送ったメールに対する質疑の時間が減り、時間を有効利用できます。
しかも、どこの部署でも普遍的に役立ちます。 
手っ取り早い業務改善、生産性向上ではないでしょうか?

全体の新規採用研修あたりで、一斉にメールの書き方を指導してもいいのではないかと思います。

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