開設以来、順調に PV数を伸ばしてきた本ブログですが、ここ3ヶ月間、月間PV19000で頭打ちを迎えています。
せっかくなのでPV20,000の壁を超えたいなと思い、新規記事の投稿だけでなく過去記事もちょくちょく点検しています。
同時並行で勉強もしています。
諸先輩方のブログ運営術を拝見したり、本を読んだり……
最近読んだ中では、『沈黙のWebライティング - Webマーケッター ボーンの激闘』が特にわかりやすく面白く実用性に富んでいました。
![沈黙のWebライティング Webマーケッター ボーンの激闘 [ 松尾茂起 ]](http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/6232/9784844366232.jpg?_ex=128x128)
沈黙のWebライティング Webマーケッター ボーンの激闘 [ 松尾茂起 ]
以前の記事で、自治体ホームページの欠点について触れました。
『沈黙のWebライティング - Webマーケッター ボーンの激闘』を読んで、どうして自治体関係のホームページが検索上位に表示されないのか、新しい理由がわかりました。
感情表現の欠落です。
感情を揺さぶらないのが役所的名文
文章を読んでもらうために必要な3つの視点
- 感情表現を入れ、自分事化による“共感”を誘発する
- 伝えたいことがきちんと伝わるよう、“見やすさ”“わかりやすさ”にこだわる
- ファーストビュー(冒頭文)で、伝えたいことをまとめる
『沈黙のWebライティング ーWebマーケッター ボーンの激闘ー p.236』
読みたくなる文章作りの視点として、同書では3点を挙げています。
人間が読みたくなる文章であれば、SEOにおいても高評価を得られ、高PVに繋がります。
役所の作る文章では、第一に挙げられている「感情表現」「共感の誘発」は厳禁です。
感情表現は徹底的に排除します。
読み手が一切感情的に揺れず、単に情報伝達だけが実現する、そういう文章が役所的な名文です。
ホームページに掲載する文章でも同様です。
不特定多数が目にするので、一層気を遣って感情表現を排除し、事実の羅列に徹します。
反感ゼロ>>>超えられない壁>>>共感されてバズる
この事情は、役所のトップ、つまり首長が選挙で選ばれた立場だという性質が影響しています。
感情を揺さぶる表現は、それに共感する人もいれば、反感を抱く人もいます。
役所は反感を恐れます。反感がそのまま首長のマイナスイメージになり、次の選挙への悪影響が懸念されるからです。
このあたりの危機管理が上手い職員はガンガン出世します。
書けるのにもったいない
共感狙いの文章を発射したいときには、ペイドパブリシティを使います。
役所発の文章ではなく、取材したライターの個人的感想という体裁であれば、たとえ反感を持たれても首長へのダメージは軽く済みます。
観光部局で仕事していた頃、僕もよくペイドパブリシティを利用しました。
自治体が提供した資料をベースにプロのライターが文章を作ってくれるのですが、正直物足りなかったです。
内容に具体性が無く、固有名詞を入れ替えれば他の自治体でも使い回せるものばかり。
担当職員の雑談の方がずっと面白い。
ライターが悪いのではなく、自治体の担当職員の方が詳しすぎるのだと思います。
担当職員は、誰よりも長い時間、題材と接しています。
常人には見えない魅力まで見えて当然です。

共感を誘発する文章を書くためのネタはたくさん持っているのに、封印せざるをえないという現状。勿体無いなといつも思います。