キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

2020年10月

これまで、職場に持ち込む自前電子機器の記事をいくつか書いてきました。








ひととおり書いたつもりでいましたが、ひとつ重要なアイテムを失念していました。
外付けのテンキーです。
 
ガジェットオタクのみならず誰もが自腹購入して持ち込んでいるために、すっかり見落としていました。

テンキーレスタイプのキーボードしか使えない

地方公務員が仕事で使うパソコンは専らノートパソコンです。
テンキー付きの特殊なノートパソコンもありますが、役所で使っているのはロースペックな機種ばかりで、普通はテンキーがありません。
数字を入力するときは、キーボード上部に横一列に並んでいるキーを使うしかありません。 

ノートパソコンのキーボードには満足できず外付けキーボードを使っている職員の中でも、テンキー付きのフルサイズキーボードユーザーは少数派です。
机が狭いので、フルサイズキーボードを置くスペースが無いのです。

そのため、縦3×横3の数字キーを使いたい場合は、外付けのテンキーに頼らざるを得ません。


単純入力作業の多いこと……

地方公務員の典型的な仕事として、紙資料のデータ化があります。
FAXや封書で提出されてきた調査票などの資料の内容をひたすら転記する、マジモノの単純入力作業です。

こういう仕事があるために、地方公務員の仕事にテンキーは欠かせません。

横一列に並んでいる数字キーだと、作業効率がかなり落ちます。
ただでさえ不毛な作業なのに、遅々として進まないとなると、正気を保てません。

いずれRPAの価格が安くなっていけば無くなる業務なのでしょうが、当分は職員が手を動かすしかないと思います。

 
紙媒体での情報のやりとりそのものは無くならないと思います。
役所側としてはデータで完結させたいのですが、回答者側が全然対応できていません。

よく「役所はいまだにFAXに頼っている」と嘲笑されていますが、一太郎と同じく好きで使っているわけではなく、FAXでないと連絡をとれない相手が大勢いるから使っているのです。
紙媒体でしか得られない情報をデータに変換する役割、紙から電子への変換役を担っているのだと思います。


テンキーの選び方 

現役の地方公務員なら、ほぼ全員が既にテンキーを導入済みだと思われます。
わざわざ自腹で準備しなくとも、職場でまとめて購入してくれるところもあるでしょう。

そのためここでお勧め機種を紹介しても今更感がありますが、ガジェットオタクなので語らせてください。
 
まず、TabキーとEnterキーは必須です。
前述した「マジモノの単純入力作業」の中には、紙の表をそのままエクセルに転記していく業務がよくあります。
こういう作業をする際には、セルの移動をスムーズに行うため、これらのキーが欠かせません。

あとは強めにキーを叩いてもずれにくいものを勧めます。
単純作業に慣れてくると、どんどん入力のスピードが上がってきます。
柔な端末だと高速タイピングに耐えられません。
特にキーを叩くたびに端末がずれてしまうと、相当なストレスになります。

そのため、端末自体に重みがあるものか、滑り止めのついているものを勧めます。
キーストロークは浅めのほうが良いでしょう。

どこの自治体も、そろそろ異動希望の調査がある頃合いでは?
僕は今年の4月に異動したばかりですが、「とにかく出先機関に異動したい」と回答するつもりです。

今の部署に不満があるわけではありません。
1年スパン異動を繰り返しているので、久々に同じ部署に腰を落ち着けたい気持ちもあります。
 
しかし今後の自分のキャリアのため、そして組織のために、僕は早急に出先機関に転出するべきだと思っています。

40代以降はずっと出先機関

同期入庁職員の出世ヒエラルキーが概ね決まり、僕が本庁で出世する可能性はほぼゼロに固まりました。
係長以上のポジション、つまり部下を持つ役割を本庁で拝命することはあり得ないと思われます。

僕の勤務先の場合、本庁勤務のヒラ職員は、せいぜい30代までです。
僕もこの流れに従い、40代以降はずっと出先勤務になると思われます。
出先機関であれば、部下を持つ機会もあるでしょう。

しかし僕は、これまで出先機関で勤務したことが一切ありません。ずっと本庁にいました。
そのため、出先機関の仕事に関しては、中身も進め方も職場の雰囲気も一切わかりません。

自分が出世コースから漏れたと自覚した際、「出世コースであれば不可避であるストレスフルな調整業務から逃げられた!」と歓喜したものの、同時に「出先機関にいきなり放り込まれて右往左往するかもしれないのか……」という不安に駆られました。

ヒラ職員である今のうちであれば、「あの人いい歳してこんな簡単なことも知らないんだ」と嘲笑されるだけで済みます。
失敗しても損害は大きくありません。所詮下っ端です。

しかし、もし40歳手前で初めて出先機関に配属されて、しかも部下を持つポジションだったら、僕の失敗の影響は僕一人に止まりません。
部下をはじめ方々に迷惑をかけることになりますし、組織の名前にも傷をつけます。

つまるところ、職員人生の後半はずっと出先機関で過ごすことになる(しかも責任ある立場を務めるかもしれない)んだから、今のうちから経験を積ませてほしいのです。
このままだと大惨事を引き起こしかねません。ものすごく不安です。


本庁感覚を伝えたい

僕が出先機関に行けば、出先勤務の若手職員の成長にも貢献できると思っています。

出先機関(特に大きなところ)では、自分より若い職員も大勢います。
彼ら彼女らの多くは、本庁での勤務経験がありません。
そのため、本庁職員が置かれている状況を理解できず、本庁からの指示や依頼をとにかく疎む傾向が強いです。

マスコミ対応がその典型です。
取材対応に必要なデータを至急送るよう出先機関職員にお願いすると、たいていかなり渋られます。
「どうしてマスコミを優遇しなければいけないのか、自分たちの平時の仕事を軽んじるのか」と言わんばかりの剣幕です。

本庁勤務経験があれば、マスコミには即時対応しないと揉めることを知っています。
対応が遅れると「対応が遅い、きっと裏に何か隠している」と騒ぎ立てられますし、そもそもマスコミから取材がある時点で、そのトピックに関して誰か黒幕が存在しています。
すぐに現状を調べ上げて幹部に報告して臨戦体制を整えておかないと、その黒幕が本格的に動き出した際に手遅れになってしまいます。

僕のような本庁勤務経験が長めの職員であれば、「マスコミ」と聞いた瞬間に上述のような連想がひらめいて、ヒラ職員の慌てふためく様子と、眉間に皺を寄せて嫌な汗を滲ませる管理職の姿が浮かんできます。
この感覚を出先勤務の若手職員に教えてあげることが、彼ら彼女らの成長に繋がり、ひいては組織のためにもなると思うのです。
 
特に僕の場合、本庁のいろんな部局を経験させてもらったおかげで、いろんな事態を目にしてきました。
本庁の感覚を出先の若手職員に伝える役割なら、我ながらなかなかの適任だと思っています。

出先機関経験を経て本庁に来た職員は、口を揃えて「出先にいた頃は本庁の意図がわからなくてイライラしたし、本庁職員に対して暴言を吐いてしまったこともある」と悔いています。
こういう職員間のすれ違いや、結果として生じかねないトラブル・後悔を未然防止すべく、自分の感覚や経験を若手職員に伝えることが、結果として組織への貢献になると思います。



というわけで、出先機関への異動、特に農林事務所か整備事務所(土木)を希望しています。
いずれも大所帯で、本庁経験のない若手職員もたくさんいますし、何より埋没できるので精神的に楽です。

来年度すぐに異動できなくとも構いません。同じ希望を来年度も提出するだけです。
信念を貫く、ブレないことが大事だと思っています。

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