キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

2023年06月

この4月から、地方公務員歴11年目にして初めて庶務を担当することになりました。
しかも、庁内でもかなりの大所帯で、いろんな国庫補助金やら交付金やらが入り混じる課です。

庶務経験のある職員であれば、単に作業量が多くてめんどくさいだけなのでしょうが……
僕はマジでズブの素人なので、そもそも何をどう作業すればいいのかすら全然わかりません。
過去の資料を見ても、他人に質問しても、そもそも用語がわからないので理解できません。
右往左往しているだけで時間が過ぎていきます。こんなに辛い人事異動は初めてです。

全国の庶務ガチ勢の皆さんには大変申し訳ないのですが、庶務の仕事をやればやるほど、どうして人間がこんなことをやらなければいけないのか……と疑問に思えてきます。
庶務のルールを作っているのは会計課だったり財政課だったりするのでしょうが、彼ら彼女らが「こんなに精緻で美しいルールを作った自分たちすげえ!」と悦に浸るための生贄にされているとしか思えなくなってきました。
新採でこんなことをやらされたら、そりゃ辞めたくなりますよ……

とはいえ、住民対応が無いという点だけは非常にありがたい。
3ヶ月間も苦情対応してないなんて、入庁以来初めてです。
ここで庶務担当になれたことで、40代以降は出先の庶務係長ポストで悠々過ごすというキャリアプランも現実味を帯びてきました。

この一年をなんとか乗り切れば、以降はルーチンワークとして処理できるはず……と信じて、目の前の仕事に向き合っていきます。

アクセス数が激減

今年から不定期更新(と言いつつも月2回ペースをキープ)で運営している当ブログ。
ついにPVが前年割れするようになりました。
だいたい3割くらい落ちています。予算のシーリングみたいです。
 
更新が減ればPVも減るのは当然なのですが……
Googleアナリティクスを見るに、更新頻度のほかにも原因がありそうな気がしています。

Googleアナリティクスでは、閲覧者の属性(住所、性別、年齢帯など)がわかります。
属性別に前年比を調べてみると、「18~24歳」が激減していました。

10代後半から20代前半。
勘の良い方はピンと来ているかもしれません。

そう……公務員試験受験者の主要受験層と重なっています。

ここからは完全に仮説です。
公務員試験受験者の減少が、当ブログのPVにも影響しているんじゃないかと思っています。
公務員試験に興味のある人が減ればそれだけ公務員ブログへのニーズも減る……という因果関係も成り立ちそうです。

公務員試験の受験者減少は、今に始まった話ではありません。
それでも当ブログのPVには表れてきませんでした。
今年ついにPVにまで影響が及んできたのだとしたら、今年の公務員試験の倍率は例年以上に激しく落ち込むかもしれません。

ちなみに、「18~24歳」閲覧者の性別をみると、男性も女性も同じく減少しています。
女性の公務員試験受験者は増えているはずなのですが、ブログタイトルのせいで敬遠されているのでしょうか……?

公務員試験受験者のみならず、実際に採用される職員でも、女性がどんどん増えています。
これから地方公務員ネタでPVを稼ぐには、女性受けを意識する必要があるんでしょうね……僕には無理です。何もわからない。

今年もそろそろ新規採用職員の方々から「放置されている」という怨嗟が漏れ聞こえてくる頃合いでしょうか……
 
研修が適当な理由は過去にも記事にしています。


「4月1日付で一斉に人事異動」「議会のスケジュール」「出納整理期間」といった制度的な理由のために、役所はどうしても新人教育に注力する余裕がありません。

組織的なOJTが機能しづらいからこそ、直属の上司のみならず先輩ポジションの職員が草の根的に新人をサポートする必要があると思います。
しかし、新人の怨嗟が止まないということは、こういうサポートもうまく機能していないのでしょう。

先輩によるサポートが機能していない理由は、昔と今とで異なります。
以前は「サポート役がそもそもいない」という組織構成が原因でしたが、最近は「ノウハウ不足」というより低レベルな原因に堕しています。

かつて:先輩がいない

僕が採用された頃(2013年頃)は、「先輩」と呼べる職員が周囲にほとんどいませんでした。
平成10年代後半に総務省主導で厳しく採用抑制されたせいで、ちょうど先輩にあたる世代(20代後半〜30代)の採用人数が極端に少ないからです。
僕が配属された職場だと、僕の次に若い職員が「40代前半」の係長でした。

つまるところ、新人をサポートしてやれる先輩的なポジションの職員がそもそもいなかったのです。
先輩ポジションがいる職場であっても、先輩一人当たりの新人数が多すぎて、十分なサポートができていなかったでしょう。

僕の場合、たまたま補佐級のおじさんたちがみんな面倒見が良かったおかげで色々助けてもらえましたが、同期入庁職員の多くは見事に放置プレイを食らっていたようで、当時は飲み会のたびに愚痴が飛び交っていました。

今:サポートスキルが無い

平成20年代後半からは採用数も増えてきて、今はどんな職場でもそれなりに「先輩的ポジション」のアラサー職員が在籍しています。
新人をサポートする人的体制は相当改善されたといえるでしょう。

しかし今度は「新人をサポートするスキルが不足している」という新たな問題が生じています。

今のアラサー職員は「先輩にサポートしてもらった」という経験に乏しいです。
そのため、何をどのように教えればいいのかよくわかっていません。
頼りになるのは自分の経験だけであり、サポートするにしても単なる経験談の押し売りになりがちです。

経験談ベースのサポートだと、情報が体系化されていなくて抜け漏れだらけですし、少しずつ段階を踏んで教えていくという観点が抜け落ちていたりします。
いずれにしても新人職員のためにはなりませんし、かえって余計に混乱させてしまうかもしれません。

経験談はあくまでも「一事例」であり、定石とは限りません。
それなりに経験を積んだ職員であれば役立てるかもしれませんが、判断能力に乏しい新人職員にとっては毒にもなりかねません。

何より問題なのが、今のアラサー職員には「自分は誰からもフォローされなかったがなんとかなった、だから新人のフォローはそもそも不要」というマッチョ思考な職員が少なくない点です。
つまるところ、指導するスキルも無ければ、指導する気も無いのです。 
これは典型的な生存バイアスでしょう。


今回取り上げたのは、あくまでも僕の勤務先県庁で生じている事案です。
ただ、原因の大元は「平成10年代後半に採用数を極端に絞ったこと」であり、これは全国共通の事象なので、同じような事態が全国で発生しているのではないかとも思います。

かつては先輩という立場から新人に伝授されていた「アンオフィシャルな仕事のノウハウ」みたいなものが存在したようなのですが、僕らの世代には引き継がれていません。
一旦ノウハウが途絶えてしまうと、復活させるのは本当に難しいです。
 
とはいえ、役所は日々変化していますし、新人職員の性質も変わってきています。
今と昔では、新人に教えるべき事柄も教え方も、ずいぶん違うでしょう。
新しいサポートのあり方を考えていく良い機会なのかもしれません。

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