僕は現在、X(旧ツイッター)のアカウントを2つ持っています。
かれこれ15年近く使っているオタク趣味アカウントと、このブログ開始と同時期に作った公務員関係者しかフォローしていないアカウントです。
Xの仕様が変わったのか、昨年夏頃から、自分がフォローしているアカウントのとは関係なく、バズったツイートが「おすすめ」としてよく表示されるようになっています。
その結果、オタクアカウントのほうに、おすすめされるツイートとして地方公務員の愚痴が頻出するようになりました。
多分、X全体で見ても、地方公務員の愚痴ツイートがバズっていると認定されているのだろうと思われます。
中身は「電話で長時間クレームを受けた」とか「てにをは直すだけで一日が終わった」「我儘老人の相手ばっかりで生産性皆無」みたいな地方公務員あるあるネタで、だいたい1000fav、1000RTくらいを達成しているものです。
「変な客がいた」とか「上司からハラスメント受けた」みたいな、どんな仕事にも共通する仕事の愚痴ツイートは、ほかにもよく流れてくるのですが、特定の職種の「あるあるネタ」がバスって流れてくるのは、今のところ地方公務員と公立学校教員だけです。
このような現象が生じているのは多分自分だけではなく、他の方にも生じているようで、「愚痴ツイートが頻繁にバズるという」現象を捉えて、「地方公務員/教員という仕事はクソだ」と評価を下すツイートがまたバズる……という派生系まで見られるくらいです。
地方公務員にしても教員にしても、手放しに「素晴らしい仕事だ」と褒め称えることはできないと思います。
とはいえ、他の職種と比べて極端に悪いかと言われると、そうでもないと思います。
どうして地方公務員や教員の愚痴ツイートがバズりやすいのか、考えてみます。
まず、地方公務員や教員の人数を見ていきます。
他の業界と比べて母数が多いのであれば、その界隈のツイートがバズっても不自然ではありません。
国の統計によると、正規職員の地方公務員(一般行政)の人数は約94万人、教員は約100万人です。
※一般行政職員は総務省「定員管理調査」、教員は文部科学省「学校基本調査」より
この人数は、他の業種と比べても大して多くはありません。
例えば製造業や卸売業・小売業には1000万人以上が就業しています。
この数字には非正規雇用の人数も含まれていますが、正規雇用の人数だけを比較しても、地方公務員よりも多いです。
例えば製造業の正規雇用率は76.7%なので、正規雇用の人はだいたい760万人くらい存在することになります。やはり地方公務員・教員よりも圧倒的に多いです。
ということは、製造業あるある愚痴ツイートを投稿すれば、従業者=当事者が7倍存在するために、地方公務員の愚痴ツイートの7倍バズってもおかしくなさそうですが、実際のところ製造業ネタはそれほどバズっていないと思います。
逆にいえば、製造業の1/7しか従業者がいないのに愚痴ツイートがバズる地方公務員という仕事は、製造業よりも圧倒的にブラックな仕事、ということなのでしょうか?
僕は違うと思います。
実際、地方公務員の愚痴ツイートがバズりやすいのは、母数(=当事者)が多いのがひとつ理由として存在すると思います。
地方公務員の約94万人は、(一部技術職も含まれていますが)大部分が「いつどこに異動させられるかわからない」事務職の職員です。つまり同類であり同じ穴の狢です。
同じ境遇に置かれていて、似たような仕事をしているわけで、琴線も近似していて、刺さるツイートの傾向も近しいと思われます。
教員の約100万人も言わずもがな、教壇に立って児童生徒を教えるという仕事をしている同一集団です。
一方で、製造業の約760万人には、いろいろな職種の方がいます。
工場の現場の方はもちろん、経理だったり営業だったり……しかも地方公務員とは異なり、職種間での人事異動は稀です。そのため、いくら同じ製造業に従事している人とはいっても、感覚はだいぶ異なると思います。
別の言い方をすれば、約760万人の中に、業務内容や勤務条件が大きく異なるクラスターが複数存在していて、それぞれのクラスターの人数は、地方公務員よりも小さいのだろうと思われます。
かれこれ15年近く使っているオタク趣味アカウントと、このブログ開始と同時期に作った公務員関係者しかフォローしていないアカウントです。
Xの仕様が変わったのか、昨年夏頃から、自分がフォローしているアカウントのとは関係なく、バズったツイートが「おすすめ」としてよく表示されるようになっています。
その結果、オタクアカウントのほうに、おすすめされるツイートとして地方公務員の愚痴が頻出するようになりました。
多分、X全体で見ても、地方公務員の愚痴ツイートがバズっていると認定されているのだろうと思われます。
中身は「電話で長時間クレームを受けた」とか「てにをは直すだけで一日が終わった」「我儘老人の相手ばっかりで生産性皆無」みたいな地方公務員あるあるネタで、だいたい1000fav、1000RTくらいを達成しているものです。
「変な客がいた」とか「上司からハラスメント受けた」みたいな、どんな仕事にも共通する仕事の愚痴ツイートは、ほかにもよく流れてくるのですが、特定の職種の「あるあるネタ」がバスって流れてくるのは、今のところ地方公務員と公立学校教員だけです。
このような現象が生じているのは多分自分だけではなく、他の方にも生じているようで、「愚痴ツイートが頻繁にバズるという」現象を捉えて、「地方公務員/教員という仕事はクソだ」と評価を下すツイートがまたバズる……という派生系まで見られるくらいです。
地方公務員にしても教員にしても、手放しに「素晴らしい仕事だ」と褒め称えることはできないと思います。
とはいえ、他の職種と比べて極端に悪いかと言われると、そうでもないと思います。
どうして地方公務員や教員の愚痴ツイートがバズりやすいのか、考えてみます。
母数が多い
まず、地方公務員や教員の人数を見ていきます。他の業界と比べて母数が多いのであれば、その界隈のツイートがバズっても不自然ではありません。
国の統計によると、正規職員の地方公務員(一般行政)の人数は約94万人、教員は約100万人です。
※一般行政職員は総務省「定員管理調査」、教員は文部科学省「学校基本調査」より
この人数は、他の業種と比べても大して多くはありません。
例えば製造業や卸売業・小売業には1000万人以上が就業しています。
この数字には非正規雇用の人数も含まれていますが、正規雇用の人数だけを比較しても、地方公務員よりも多いです。
例えば製造業の正規雇用率は76.7%なので、正規雇用の人はだいたい760万人くらい存在することになります。やはり地方公務員・教員よりも圧倒的に多いです。
ということは、製造業あるある愚痴ツイートを投稿すれば、従業者=当事者が7倍存在するために、地方公務員の愚痴ツイートの7倍バズってもおかしくなさそうですが、実際のところ製造業ネタはそれほどバズっていないと思います。
逆にいえば、製造業の1/7しか従業者がいないのに愚痴ツイートがバズる地方公務員という仕事は、製造業よりも圧倒的にブラックな仕事、ということなのでしょうか?
僕は違うと思います。
実際、地方公務員の愚痴ツイートがバズりやすいのは、母数(=当事者)が多いのがひとつ理由として存在すると思います。
地方公務員の約94万人は、(一部技術職も含まれていますが)大部分が「いつどこに異動させられるかわからない」事務職の職員です。つまり同類であり同じ穴の狢です。
同じ境遇に置かれていて、似たような仕事をしているわけで、琴線も近似していて、刺さるツイートの傾向も近しいと思われます。
教員の約100万人も言わずもがな、教壇に立って児童生徒を教えるという仕事をしている同一集団です。
一方で、製造業の約760万人には、いろいろな職種の方がいます。
工場の現場の方はもちろん、経理だったり営業だったり……しかも地方公務員とは異なり、職種間での人事異動は稀です。そのため、いくら同じ製造業に従事している人とはいっても、感覚はだいぶ異なると思います。
別の言い方をすれば、約760万人の中に、業務内容や勤務条件が大きく異なるクラスターが複数存在していて、それぞれのクラスターの人数は、地方公務員よりも小さいのだろうと思われます。
つまるところ、地方公務員や教員の愚痴ツイートがバズりやすい理由のひとつは、同質的な人が他職種と比べても多いから、だと思います。
同じような仕事をしている人がたくさんいたとしても、就業条件が異なれば、愚痴の中身も変わってきます。そうであれば、愚痴ツイートがバズるという現象は生じないでしょう。
愚痴ツイートがバズる、つまり共感されるのは、地方公務員や教員が、全国どこでも同じような境遇にいるからなのだと思います。
愚痴ツイートに頻出する「クレーマー住民」とか「高圧的な上級官庁」、「横柄な高齢者」、「サービス残業」あたりの要素が全国どこの役所にも遍在していて、全国どこの地方公務員も同じような不満を抱いているから、その不満を言語化した「愚痴ツイート」がバズるのです。
このような点も、他の業種には見られない特徴なのだろうと思います。
今回、地方公務員や教員の愚痴ツイートがバズりやすい理由として、2点の特徴をピックアップしてみました。
正直、どちらも改めて考えなくても当たり前のことで、この記事を読んでいる皆様も、特に新鮮には感じなかったと思います。
地方公務員や教員の愚痴ツイートがバズりやすいのは、全国の同類たちが同じような悩みや不安、苛立ちを抱えているからに他なりません。
つまり、自分が今苦しめられている状況には、他の人もきっと同じように苦しめられているはずです。
精神が参ってくると、「これは自分だけの問題だから他の人にはどうしようもない、自分でなんとかするしかない」と、他者に頼るのを諦めようとしてしまいがちです。
しかし実際のところ、地方公務員や教員が抱える悩みはけっこう類型化されていて、SNSを覗いてみれば、同じように苦しんでいる人が見つかると思います。
「一人じゃない」とわかるだけでも気が楽になりますし、いざとなれば相談することもできます。
同時に、もし自力で何か困難を解決したことがある人は、その経験談を発信すればいいと思います。
その困難もまた自分固有のものではなく、きっと他の人も直面しているはずだからです。
経験談を披露することが、きっと誰かの助けになるはずです。
地方公務員にしても教員にしても、常に四面楚歌の環境で仕事をせざるを得ません。
周囲が敵だらけだからこそ、仲間内では助け合う必要があると思います。
環境が同じ
同じような仕事をしている人がたくさんいたとしても、就業条件が異なれば、愚痴の中身も変わってきます。そうであれば、愚痴ツイートがバズるという現象は生じないでしょう。愚痴ツイートがバズる、つまり共感されるのは、地方公務員や教員が、全国どこでも同じような境遇にいるからなのだと思います。
愚痴ツイートに頻出する「クレーマー住民」とか「高圧的な上級官庁」、「横柄な高齢者」、「サービス残業」あたりの要素が全国どこの役所にも遍在していて、全国どこの地方公務員も同じような不満を抱いているから、その不満を言語化した「愚痴ツイート」がバズるのです。
このような点も、他の業種には見られない特徴なのだろうと思います。
個人的経験が救いになりうる
今回、地方公務員や教員の愚痴ツイートがバズりやすい理由として、2点の特徴をピックアップしてみました。正直、どちらも改めて考えなくても当たり前のことで、この記事を読んでいる皆様も、特に新鮮には感じなかったと思います。
地方公務員や教員の愚痴ツイートがバズりやすいのは、全国の同類たちが同じような悩みや不安、苛立ちを抱えているからに他なりません。
つまり、自分が今苦しめられている状況には、他の人もきっと同じように苦しめられているはずです。
精神が参ってくると、「これは自分だけの問題だから他の人にはどうしようもない、自分でなんとかするしかない」と、他者に頼るのを諦めようとしてしまいがちです。
しかし実際のところ、地方公務員や教員が抱える悩みはけっこう類型化されていて、SNSを覗いてみれば、同じように苦しんでいる人が見つかると思います。
「一人じゃない」とわかるだけでも気が楽になりますし、いざとなれば相談することもできます。
同時に、もし自力で何か困難を解決したことがある人は、その経験談を発信すればいいと思います。
その困難もまた自分固有のものではなく、きっと他の人も直面しているはずだからです。
経験談を披露することが、きっと誰かの助けになるはずです。
地方公務員にしても教員にしても、常に四面楚歌の環境で仕事をせざるを得ません。
周囲が敵だらけだからこそ、仲間内では助け合う必要があると思います。