役所の昼休みといえば、照明が全部消えて真っ暗になることで有名です。
省エネのためらしいですが、来客に対して失礼なんじゃないかといつも思っています。

民間企業からの転職組と話していると、「入庁前後でギャップがあったポイント」として、昼休み時間をよく挙げられます。
役所生活に浸かってしまった僕にとっては、消灯以外のどこにギャップの生じる余地があるのか全然見当もつきませんでしたが、よくよく聞いてみると役所特有の事情がわかってきました。

全員一律で休む

窓口業務メインの部署では昼番係を設定して交代で休みを取っているところもありますが、それ以外だと全員一律で昼休みを取ります。
民間企業だと、本社のバックオフィス部門でも時間差を設けて段階的に昼休みを取るところが多いようですが、役所は一律です。

大体の自治体は、12:00〜13:00を昼休み時間に設定しています。
この時間帯は、仕事に関するコミュニケーション(報告、指示、相談など)を原則取ってはいけません。
自分一人で黙々と仕事をするのは全く咎められません。他人を巻き込むのがマナー違反なだけです。

対外的には昼休みも通常営業

ただし、役所機能そのものが休止しているわけではありません。
来客や電話があれば、この時間帯も通常通り対応します。

特定の職員しかわからない案件が舞い込んできて、その職員が離席していたら、問答無用で携帯電話に架電して呼び戻します。

呼び戻しリスクがあるせいか、昼食を外で食べる人は少数派です。
大体は自分の座席で済ませます。

運悪く昼休みが仕事で潰れてしまったら、それでおしまいです。
13:00以降は普通通り仕事に戻らなければいけません。
別の時間に代わりに休むことは認められません。

仕事してなくても拘束はされている

実際のところ、昼休みは頻繁に潰れます。
特に民間企業からの問合せ電話が多いです。ほぼ毎日かかってきます。
民間企業勤務の方にとっては、交代で休みをとるのが当たり前で、役所が全員一律で休みを取っているとは想像もしていないのでしょう。

役所の昼休み時間は、実質的には待機時間のようなものです。職員は職場に拘束されています。
優雅にランチを楽しみたいという方は、地方公務員に向いていないと思います。無理です。