公務員志望者向けの記事は「公務員になるまで」カテゴリにまとめているところですが、だいぶ記事数が増えてきて過去記事を参照しづらくなってきているので、本ページで整理しておきます。
公務員志望者(主に大学生)が抱きそうな疑問別に、僕の考えと関連記事を載せていきます。
筆記試験の勉強法は?
とにかく過去問演習が重要です。
公務員試験では「問題本文」という不親切な日本語を大量に読み解かなければいけません。
問題文を読解する力は、知識のストックとは別物です。
講義を受けたり、基本書を読み込んでも身につきません。問題演習という訓練が必要です。
予備校の必要性は、これまでの試験遍歴次第です。
これまで独学で受験や資格試験を突破してきた実績がある方なら、独学でも対応できるでしょう。
迷うなら予備校に通ったほうが無難です。
勉強法そのものは、弊ブログよりも参考になるブログや動画が多数あるので、そっちを参照してください。
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面接対策は?
志望動機に地雷を盛り込まないよう、受験する自治体が置かれている環境を調べておく必要があります。
加えて現役公務員と直接コミュニケーションをとって、「公務員っぽさ」を身につけるのが有効だと思います。
志望自治体の職員にOB訪問すれば、この二つを同時に達成できます。
あとは志望自治体でなくとも説明会に参加して、公務員との接触回数を増やせばいいと思います。
くれぐれもインターネット上の情報だけに頼ってはいけません。
自分が言うのもアレですが、偏っています。
生身の現役公務員に接触してください。
くれぐれもインターネット上の情報だけに頼ってはいけません。
自分が言うのもアレですが、偏っています。
生身の現役公務員に接触してください。
面接本番のテクニックは他のブログや動画を参照してください。
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待遇は?
大卒1年目の年収は、だいたい250万円くらいです。
(基本給+ボーナス(期末手当・勤勉手当)、残業手当・地域手当などその他手当除き)
これが30歳(勤続8年、休職なし)になると、だいたい年収400万円くらいになります。
大卒正規職員であれば、休職せず、不祥事を起こさずに淡々と仕事をしていれば、最低でもこれくらいは貰えると思ってください。
手取りだと、この金額の75%くらいです。
若いうちからバリバリ稼ぎたいなら、民間企業のほうが確実に適しています。
例えば地銀と比べると、だいたい営業成績が悪くてインセンティブが全然もらえていない行員×0.9くらいの水準だと思ってください。
よほど豪勢な暮らしをしない限り、独り身であれば黒字で生活できる給与水準ですが、結婚して子供が誕生すると厳しくなります。
黒字化するには共働き必須で、奥さんの産休中は赤字にならざるを得ません。
よほど豪勢な暮らしをしない限り、独り身であれば黒字で生活できる給与水準ですが、結婚して子供が誕生すると厳しくなります。
黒字化するには共働き必須で、奥さんの産休中は赤字にならざるを得ません。
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公務員に向いている/向いていないのはどんなタイプ?
入庁前から「やりたい仕事」がはっきりしている方は、逆説的ですが公務員に向いていないと思います。
人事異動の仕組み上、どれだけ熱心に希望しようとも、「やりたい仕事」を担当できる保証が無いからです。
用地交渉や滞納整理のような担当職員が複数いる業務なら、実際に担当できるかもしれませんが、人事異動の仕組み上、その仕事にずっと携われるわけではありません。
長い公務員人生のうち、せいぜい数年間だけです。
さらに、「やりたい仕事」を担当できたとしても、自分の意向どおりに進められるとは限りません。
公務員(行政)は、そもそも意思決定を行う立場ではなく、国民(議会)が決めたことを粛々と執行するための存在です。
つまり、たとえ担当職員自身の意向とは正反対の内容であっても、国民が決めたことを覆せません。担当職員の意見なんて風前の灯です。
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成長できるのか?
インターネット上では「公務員としていくら働いても成長できない」というのが定説になりつつありますが、僕は違うと思います。
公務員経験も、成長に寄与します。
ただしその成長は、お金稼ぎには役立ちません。
ただしその成長は、お金稼ぎには役立ちません。
転職市場では評価されませんし、独立して稼げる能力も身につきません。
「公務員の成長」の内実は、職員それぞれの異動遍歴によって決まると思います。
つまり人それぞれです。
自分がどういうふうに成長してきたのか、自分で考えてみるしかないでしょう。
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民間企業への就職活動と両立できるのか?
公務員試験対策と民間就活は両立可能ですし、たとえ公務員が第一志望であっても民間就活を経験しておいたほうがいいと思います。エントリーシートの書き方や面接本番の受け答えの練習になりますし、もしかしたらワンチャン公務員より高待遇の職に就けるかもしれません。
何より、民間就活の成果(内定を得られるかどうか)という客観的事実をもって、労働市場における自分の価値がなんとなくわかります。
内定を得られた方は「民間でも通用するけど『公務員を選んだ』」人間です。
一方、僕のように無い内定であれば「民間では使えない『公務員しか務まらない』」人間です。
公務員生活に嫌気がさして離職を考えるとき、この差は非常に大きいです。
前者のタイプはうまく転職できる可能性がありますが、後者は厳しいでしょう。
新卒時点で民間就活を経験しなかったら、自分がどちら側の人間なのかわかりません。
その結果、全然民間向きではないのに「自分は民間でも通用するはずだ」という見当外れの期待を抱いて意気揚々と離職するも、転職に失敗……という悲劇に陥りかねません。
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仕事のやりがいは?
やりがいは人それぞれです。
離職率の低い職業なので、なんだかんだで各自やりがいを見出しているのではないかと思います。僕の場合、日常に潜む闇を垣間見れるのがやりがいです。
個々人の心理だったり、古の慣習であったり、組織間の縄張り争いだったり……
「事実は小説より奇なり」という言葉を日々噛み締めています。
蓋されている「臭いもの」を暴いて、ひとつでも改善できればいいなと思っています。
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【自分語り】地方公務員稼業のやりがいとは?忙しいのか?
配属される部署次第・上司次第です。ほぼ毎日定時勤務できる部署もあれば、安定しててっぺん超えて休日も出勤している部署もあります。
多忙を避けたいなら県庁か政令市がおすすめです。
大きい自治体のほうが人員に余裕があり、閑職ポストも多いと思われます。
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モテるのか?(男性の場合)
「出会いの機会を確保できる」という意味では、地方公務員という肩書きがプラスに働きます。公務員対象の出会いの場(合コンなど)も数多くありますし、マッチングアプリでも有効らしいです。
ただし出会いを果たした後、そこから親密な関係に発展していけるかは別問題です。
あくまでも足切りライン突破までは有効ですが、そこから先は知りません。
コメント
コメント一覧 (2)
先週公務員試験を受けたのですが、経歴の説明で嘘をついてしまいました。
来年も受験したく思っているのですが、その際は真実を伝えたいです。
公務員試験の面接官は、来年も同じ人が担当することになるのでしょうか?
同じ人だと嘘をついていたことがバレて、落とされるのでしょうか?
受けたのは政令市です。
面接の運営方法は自治体ごとに様々なのではっきりとは言えませんが、面接での受け応えは記録されている(面接官がその場で合否を決めるわけではなく、終了後に記録を見ながらもっと上席の職員も交えて会議で決めるはず)と思われるので、面接官が同じ人かどうかに関係なく、喋った内容は来年度も引き継がれていると思ったほうが無難でしょう。
ただ、学歴や職歴以外は、多少嘘をついても問題ないとも思います。
(学歴・職歴は給料のグレードに直結するので、嘘をつくと処分されかねない)
かつ、できれば「嘘をついた」とは言わず、「説明不足だった」とか「わかりにくい表現をしてしまった」などと言い繕えばいいのではと思います。