前回の記事に続き、僕が転職フェアに参加した結果をお届けしていきます。
今回は市役所・町役場ブースの探訪記です。
僕が参加した転職フェアは他県で開催されたもので、出展していたのも他県自治体です。
さすがに県内市町村の説明会に乗り込む度胸はありません……
市役所・町役場ブースを訪問したのは、採用担当者から是非とも聞いてみたい事柄があったからです。
ひとつはアピールポイントです。
自治体の採用説明会や採用パンフレットでは、役所の仕事全体を幅広く取り上げるのではなく、前向きで華々しい仕事を「客寄せ」として紹介するのが通例です。
市町村の場合は、まちづくりや観光、移住定住あたりがよく取り上げられている印象です。
ただ新型コロナウイルス感染症のせいで、このあたりの「花形事業」は現在縮小中です。
そこで、代わりに何を取り上げるのか、気になっていました。
もうひとつは定年延長の影響です。
「定年退職者が減る分だけ採用者数も減るのでは?」という噂の真相を、無邪気に質問できる絶好のチャンスです。
加えて、参加者側からどのような質問が挙がるのかも興味がありました。
ブログのネタにできそうだからです。
今回の転職フェアでは、全部で3自治体から説明を伺いました。
いずれのブースも大人気で、ほとんどの民間企業ブースよりも賑わっていました。
一番混んでいた自治体では、20人ほどの待ち行列ができていて、ブースにたどり着くまで小一時間かかりました。
ただ、待ち行列の捌き方には、明らかに自治体ごとに実力差が出ていました。
ひたすら待たせるだけで放置している自治体がある一方で、
こういうところで印象が激変するんですよね。勉強になりました。
いずれの自治体も、15〜20分ほど採用パンフレットに沿って概要説明した後、質疑応答時間を設けていました。
役所自らがSDGsを実践するとか、市民にSDGs意識を浸透させる事業を展開しているとか……
「従来から存在する施策や制度を、SDGsの観点から捉え直して〜」という言い回しも、複数回聞こえてきました。
まちづくりや観光に代わる「花形事業」「客寄せ役」として、SDGsを位置付けているのかもしれません。
そこで、こちらから質疑応答時間に「最近、公務員試験予備校の案内で『これから定年延長が始まると退職者数が減るから採用者数も減り、試験倍率が上がります!』という文句をよく見かけるのですが、実際のところどうなんですか?」と質問してみました。
その結果、いずれの自治体でも、「あくまでも担当の感覚ですが……」という前置きつきで、
とのことでした。
やはり、減少幅は未知数ではありますが、採用者数が減るのは間違いないと思われます。
聞こえてきた範囲では、待遇に関する質問が多かったです。
そして「配属される部署によって様々です」と即答されていました。
全体的に質問をする人が少なく、質問するにしてもホームページを見ればわかるレベルのものばかりで、正直物足りなかったです。
やはり業務内容自体には全然関心がなく、「クビにならないし収入安定している」という理由だけで公務員を目指す方が多い、ということなのでしょうか……
機会があれば、都道府県庁の中途採用説明会にも乗り込んでみたいです。
今回は市役所・町役場ブースの探訪記です。
僕が参加した転職フェアは他県で開催されたもので、出展していたのも他県自治体です。
さすがに県内市町村の説明会に乗り込む度胸はありません……
聞いてみたいこと
市役所・町役場ブースを訪問したのは、採用担当者から是非とも聞いてみたい事柄があったからです。ひとつはアピールポイントです。
自治体の採用説明会や採用パンフレットでは、役所の仕事全体を幅広く取り上げるのではなく、前向きで華々しい仕事を「客寄せ」として紹介するのが通例です。
市町村の場合は、まちづくりや観光、移住定住あたりがよく取り上げられている印象です。
ただ新型コロナウイルス感染症のせいで、このあたりの「花形事業」は現在縮小中です。
そこで、代わりに何を取り上げるのか、気になっていました。
もうひとつは定年延長の影響です。
「定年退職者が減る分だけ採用者数も減るのでは?」という噂の真相を、無邪気に質問できる絶好のチャンスです。
加えて、参加者側からどのような質問が挙がるのかも興味がありました。
ブログのネタにできそうだからです。
捌き方に実力差あり
今回の転職フェアでは、全部で3自治体から説明を伺いました。いずれのブースも大人気で、ほとんどの民間企業ブースよりも賑わっていました。
一番混んでいた自治体では、20人ほどの待ち行列ができていて、ブースにたどり着くまで小一時間かかりました。
ただ、待ち行列の捌き方には、明らかに自治体ごとに実力差が出ていました。
ひたすら待たせるだけで放置している自治体がある一方で、
- 待っている人にQRコード付きのチラシを渡して「概要説明は動画でも見られますよ」と案内する
- 待っている人に対して「質問あったら何なりとどうぞ」と個別に声かけ
こういうところで印象が激変するんですよね。勉強になりました。
貴重なお話ありがとうございました
いずれの自治体も、15〜20分ほど採用パンフレットに沿って概要説明した後、質疑応答時間を設けていました。SDGs激推し
概要説明では、いずれの自治体もSDGsへの取組みにかなり時間を割いていました。役所自らがSDGsを実践するとか、市民にSDGs意識を浸透させる事業を展開しているとか……
「従来から存在する施策や制度を、SDGsの観点から捉え直して〜」という言い回しも、複数回聞こえてきました。
まちづくりや観光に代わる「花形事業」「客寄せ役」として、SDGsを位置付けているのかもしれません。
定年延長期間中の採用者数減は確実か
定年延長に関しては、いずれの自治体でも、概要説明では言及されませんでした。そこで、こちらから質疑応答時間に「最近、公務員試験予備校の案内で『これから定年延長が始まると退職者数が減るから採用者数も減り、試験倍率が上がります!』という文句をよく見かけるのですが、実際のところどうなんですか?」と質問してみました。
その結果、いずれの自治体でも、「あくまでも担当の感覚ですが……」という前置きつきで、
- 退職者数が減るのは確実で、その分だけ採用者数を減らさなければいけないのも確実
- 退職者数が減るのは2年に一度だが、採用者数も2年に一度のペースで減らすとなると、職員の年齢構成が乱れるので、減少幅は年度間で均したいところ
- 実際のところ、「フルタイム勤務の再任用職員」が「61歳以上の正規職員」に置き換わるだけなので、組織が急に高齢化することは多分ない
とのことでした。
やはり、減少幅は未知数ではありますが、採用者数が減るのは間違いないと思われます。
やはり待遇が一番気になるのか
順番待ちをしている間は、ずっと他の参加者がどのような質問をしているのか、耳をそば立てていました。聞こえてきた範囲では、待遇に関する質問が多かったです。
- 有給の取りやすさ
- 残業の有無
- 休日出勤の有無
そして「配属される部署によって様々です」と即答されていました。
全体的に質問をする人が少なく、質問するにしてもホームページを見ればわかるレベルのものばかりで、正直物足りなかったです。
やはり業務内容自体には全然関心がなく、「クビにならないし収入安定している」という理由だけで公務員を目指す方が多い、ということなのでしょうか……
機会があれば、都道府県庁の中途採用説明会にも乗り込んでみたいです。
コメント
コメント一覧 (8)
次の投稿も楽しみにしています。時節柄、体調にはご自愛ください。
話は変わりますが…もう8月。ゆえにお盆が終わったらすぐ9月定例会(議会)。会期途中に決算特別委員会もあり、当方、もう夏休み気分は終わっています。嗚呼っていう感じです。
そのため、残業の多さや休みの取りやすさについての情報について、現職としっかり比較したいという深層心理が働くのもやむを得ないと感じます。職務内容や採用方針は正直二の次なのかなと。
もっとも、各種の情報に長けており、様々な業界を知り尽くす優秀な人であれば、今の時代、転職先で公務員を選ばないし、転職フェアにも来ないとみられるので、あまり深く組織の内部事情を知らない人が転職フェアに訪れるのではないかと推察します。それでもブラック中小企業よりは公務員の方が全然マシだと思うので、人はたくさん集まってくるのだと思います。
世の中、公務員がマシに見えるぐらいブラック中小企業が蔓延っている証左とも言えるのではないでしょうか?
温かいお言葉ありがとうございます。ちゃんとオフィスに冷房が効いており(役所とは大違い…)、過去一番快適な夏を過ごしています。本庁にいる同僚達に申し訳ないくらいです。
8月はお偉方が盆休み前に大量に宿題を出してくるので、平職員ほど忙しい印象があります。せめて夏季休暇は取得できるよう祈っています……
あくまで印象ですが、労働そのものから逃れたい方々が集まっているようにも見えました。「頑張らずともそこそこの待遇が欲しい」という目的であれば役所はベストな選択だと思うので、ある意味、情報収集能力に長けた方々なのかもしれません(笑)
質問はしなかったと思いますが、業務内容や有給や残業などの実際の状況は所属により異なると思うのです、転職する立場として気になるのは、こんなところですかね。
・新卒で入った場合との昇進などの差はあるのか。
・配属先で新卒と何か違いや傾向はあるのか。
・研修制度はどういうものがあるか。
ただ、役所の場合、こういう論点ほど答えにくい(規則で細かく決まっているので調べないと返事しにくい)ので、転職フェアみたいなラフな場では、来場者のニーズに応えづらいのかもしれません……
特に前職でしっかりと働かれていた方については、新卒の同年齢者にすぐに追いつけるようにしないといけないと思うのですが、どうも人事の一部にはプロパー至上主義者がいるようです。
追い抜けないなら、ブラック企業脱出組しか採れなくなると思いますね。現に、中途採用も倍率が下がり始めています。