僕が新卒就活をしていた頃(2010年代前半)は、体育会系神話がまだまだ健在でした。
「体育会系は就活で強い」というやつです。
大学一年生の頃から就活を見据えて体育会系部活動に入る人もいましたし、人間関係トラブル等で居づらくなっても「就活のためだから」と嫌々ながら部活動を続けている人もいました。
今はどうなのでしょう?新型コロナウイルスのせいで、大学のサークル文化や、体育会系部活動自体が存亡の危機にあるという話も聞きますが……
僕の同期職員にも、何人か体育会系部活動出身者がいます。
入庁当時は皆さん見た目からしてバリバリの体育会系でしたが、30代になった今は人それぞれです。
そして、役所内でのポジションも、明暗が分かれています。
Wikipediaによると、体育会系とは「精神論や根性論、上下関係、体力の重視」を特徴としている人や組織のことを指します。
個人的にはさらに、「組織のために滅私奉公するのが当たり前」というポイントも追加したいところです。
またWikipediaによると、公務員組織は典型的な体育会系らしいです。
「体育会系は就活で強い」というやつです。
大学一年生の頃から就活を見据えて体育会系部活動に入る人もいましたし、人間関係トラブル等で居づらくなっても「就活のためだから」と嫌々ながら部活動を続けている人もいました。
今はどうなのでしょう?新型コロナウイルスのせいで、大学のサークル文化や、体育会系部活動自体が存亡の危機にあるという話も聞きますが……
僕の同期職員にも、何人か体育会系部活動出身者がいます。
入庁当時は皆さん見た目からしてバリバリの体育会系でしたが、30代になった今は人それぞれです。
そして、役所内でのポジションも、明暗が分かれています。
役所は体育会系組織?
Wikipediaによると、体育会系とは「精神論や根性論、上下関係、体力の重視」を特徴としている人や組織のことを指します。個人的にはさらに、「組織のために滅私奉公するのが当たり前」というポイントも追加したいところです。
またWikipediaによると、公務員組織は典型的な体育会系らしいです。
公務員組織においては特に顕著に見られ、国家公務員・地方公務員ともに上司の職務上の命令に忠実に従わなければならないことが公務員法で明確に規定されており、公務員には上司の適法な職務上の命令に服従する義務があることから、公務員組織は厳格な上意下達型の命令系統を重視する体育会系の組織文化である。※2022年9月10日閲覧
この定義に照らしてみると、僕の勤務先自治体は体育会系ではありません。
上位下達なのは間違いないありません。
ただ、上下関係が厳しいとか、根性論がまかり通っているといった他の特徴は当てはまらないです。
(何事も人海戦術で解決したがる傾向はありますが、それを「体育会系だから」と理由付けするのは何か違う気がしています)
組織の小さい市町村役場だと、お偉いさん一人のキャラクターで組織文化が決まってくるので、体育会系のところもあるのかもしれません。
ただし県庁くらい組織が大きいと、構成員の属性も様々ですし、さほど体育会系にはならないのではないかと思います。
体育会系職員は少数派
個人レベルで見ると、年齢問わずバリバリ体育会系な職員もいますが、かなり少数派です。地方公務員試験を突破するには、そこそこ長い準備期間(試験勉強期間)が必要です。
そのため、体育会系部活動と並行して公務員試験対策をするのは時間的に難しく、そもそも選択肢として入りづらいのだろうと思われます。
(部員は「部活最優先」の大学生活を強いられるので、「試験勉強に時間を割く」なんて自分勝手な判断は許容されないと思われます)
明暗が分かれる体育会系職員
僕の勤務先自治体だと、体育会系の職員は、役所組織に順応している人としていない人に、くっきり分かれています。体育会系成分をうまくコントロールできている人は、組織にばっちり馴染めています。
こういうタイプは、いざという時にしか精神論や根性論を持ち出しません。
周囲を励ましたい場面や、もう一踏ん張り必要な場面など、限られた局面でのみ、打算的に体育会系っぽく振る舞います。
一方、精神論や根性論を全面に押し出してくる典型的体育会系タイプは明らかに浮いてしまいます。
20代前半のうちは「元気な奴」として歓迎されもするのですが、アラサーになり部下や後輩ができる頃になると、彼/彼女の体育会系気質が組織の和を乱し始めます。
上司からすれば扱いづらい奴、同僚からすれば面倒な奴、後輩からすればパワハラ予備軍です。
見体育会系経験者の視点(下級生・上級生理論)
ここからは完全に伝聞です。同期の体育会系部活動出身者が、「どうして体育会系は役所内で浮くのか」を以前語っていました。
大学の体育会系部活動では、「下級生は家畜」「上級生は人間」「OBは神」というヒエラルキー構造があるようです。
下級生には一切の自由が認められず、上級生の指示に従うしかありません。
上級生は下級生を好き放題使えますが、とはいえさほど自由は無く、OBのわがままに振り回されます。
このヒエラルキー構造は役所とそっくりです。
下級生が大半の職員、上級生が管理職、OBが住民・議員・マスコミに相当します。
こう考えると、体育会系は役所生活に馴染めそうな気がします。
それなのに一定数が「異分子」になってしまうのは、彼ら彼女らが「勘違い」をするからです。
体育会系部活動はせいぜい4年間ですが、地方公務員人生は30年以上続きます。
しかも組織の構造上、圧倒的に「下級生」時代が長いです。
「上級生」になるには、本庁の課長クラスまで上り詰めなければいけません。
このことに気づかず、単に後輩ができた程度で自分を「上級生」だと勘違いしてしまう人が少なくないのです。
体育会系部活動出身者としては、「上級生」としてしっかりと成果を出してきたことが自身のアイデンティティであり、早く「下級生」を脱して「上級生」になりたく思うのでしょう。
しかし、役所組織における「下級生」期間は、部活動よりもずっと長いのです。
ただし、ひたすら周囲からの指示に耐え忍ぶ生活が長年続く、つまり他律性が強いという意味では、体育会系部活動における「下級生」と酷似しています。
「上級生」として部活動を引っ張っていった経験は活かせなくとも、「下級生」として辛酸を舐めた経験は、きっと自分の助けになるでしょう。
役所生活にはいろいろ理不尽がつきものですが、体育会系部活動の「下級生」に対する仕打ちに比べれば随分マシなのだろうだと思います。
下級生期間(奴隷生活)に耐えられたのなら役所生活も耐えられる
役所はいわゆる体育会系組織ではなく、バリバリの体育会系人材にとって過ごしやすい環境とは言えませんし、体育会系部活動経験がそのまま活かせるとも思えません。
ただし、ひたすら周囲からの指示に耐え忍ぶ生活が長年続く、つまり他律性が強いという意味では、体育会系部活動における「下級生」と酷似しています。
「上級生」として部活動を引っ張っていった経験は活かせなくとも、「下級生」として辛酸を舐めた経験は、きっと自分の助けになるでしょう。
役所生活にはいろいろ理不尽がつきものですが、体育会系部活動の「下級生」に対する仕打ちに比べれば随分マシなのだろうだと思います。
コメント
コメント一覧 (15)
「何がが起きたとしても、役人たるものはタクシーでも自転車でも、あるいは這ってでも何が何でも、万難を排して登庁する!それが役人としての心得だ!」
とのたまった上司がいたらしく、私はその話を聞いて「この職場マジキチ!」と思ったのをよく覚えていますw
ちょうど同じ時ですが、原発がメルトダウンしているにも関わらず、動かない電車の駅に並ぶ長蛇のサラリーマンの行列ができていたのを見て、私はこの人たちも「マジキチ?」だとも思いました。(電車いつ動くかもわからないのに?)
日本の職場は体育会系の問題以上に「マジキチ」になれない人は鬱になるのではないかと正直心配しましたねw サラリーマンにはマゾ気質が無いと精神衛生上にも長く務まらないと考えてます。
あれから10年以上経ちましたし、状況が変わっていることを祈るのみです。
なるほど。これを私に置き換えると、拙宅から私が会計年度任用職員として勤務している市役所まで4時間36分かかるから、もし大地震に見舞われ全ての公共交通機関が止まったら、「すみません。係長。JR、(私鉄)、バス全て止まっており、徒歩しか不可能です。何とか4時間36分後の11時16分には登城できそうです。」と電話をかけ、地図を頼りに登城すれば良い訳ですね。
そうなったら、晩は守衛室にでも泊めてもらおうかな。
「4時間36分かかるから」を「徒歩で4時間36分かかるから」に訂正します。
「4時間36分かかるから」を「徒歩で4時間36分かかるから」に訂正します。
それ以上に感じるのが学閥意識です。それも大学ではなく高校。自治体内の伝統校派閥が、ちょっとした事から様々なところまで力を持っている感じです(自分も同校出身なので恩恵に預かっている点もありますが…)。
このブログでも学歴・大学関連の記事は拝見しますし、県庁在職の友人からも高校の学閥はあると聞きますが、他所様のその辺りの様子も気になります。
ナンバーワン級が複数ある県(長野とか静岡とか)の県庁内パワーバランスがどうなっているのか、僕も気になっています。
私の住む県は警察事務(≠警察官)の倍率が低いので狙い目と言われているので候補の1つに入れていますが、私は非体育会系なので警察事務だったとしてもうまくやっていけるかな…と悩みました。
警察事務も、事務職員とはいえ①一般行政よりも人数が少なくて人間関係が固定化しがち、②上司は警察官や警察庁キャリアというガチガチ体育会系(プロパーの警察事務職員はそんなに出世できないはず)……という理由から、体育会系の雰囲気が色濃いと思われます。
ただ、富士山型の県(ダントツトップが1校)と八ヶ岳型の県(進学校が複数あり、「御三家」などと呼ばれる。)では様相が異なっているでしょう。県内の地域対立もあって複雑そうです。知事の出身校も入れ替わったりして大変そう笑
一部の省庁はヤバイと聞きます。答えはハイかyesしか許されないとか、、、
コメントを読んで、「体育会系の男性職員」はそこそこいるのに、「体育会系の女性職員」は全然いないことに気づきました。世の中には一定数いらっしゃるのに、不思議です。
自治体に来る理由がない
霞キャリアは東大の運動部多いと聞いた
前の財政課長もそうだったね
就職界隈での価値も高いでしょうし、よりよい就職先へのパイプも太そうです。