「県外出張を楽しめなくなってきたら、中年だよ。」
かつて上司が飲み会で放った一言。なぜか心に残っています。真意はよくわかりません。

僕はまだ楽しくて楽しくて仕方がありません。
楽しいあまり、出張先でつい散在してしまいます。
そして、クレジットカードの明細を見て絶望。

交通費分は出張手当で後々賄えるとはいえ、毎月限度額ギリギリの請求が続くのはなかなかスリリングです。

出張手当の性質


公務員の出張手当は、出張業務そのものへの見返りというよりは、自腹負担した交通費の事後的補填に近いです。
そのため、公用車を運転した出張では、基本的に手当はありません。
公用車利用の場合、出張費用を職員個人が負担することはないためです。

基本的には、公共交通機関を使った場合のみ、手当が発生します。

出張手当の金額


地方公務員の場合、手当額は自治体ごとに条例や規則で決められています。
今回は一例として、僕の働いている自治体のケースを紹介します。

手当額は、申請した交通機関を使った場合の最低グレードの最安値が基本です。
たとえば飛行機の場合だと、勿論エコノミークラスで、事前予約&キャンセル不可&席数に限りアリの特別割価格になります。

そのため、株主優待や交通各社のクレジットカード割引でさらに安くチケットを手配できれば、差額分だけお得になりますが……実際はそう甘くはありません。
自腹で払う分となんとか相殺できれば御の字です。

自腹負担分

使用した公共交通機関全部に対して手当がもらえるわけではありません。

例えば、東京出張。
僕の自治体では、新幹線利用の場合は、東京駅までの交通費しか支給されません。
在来線で移動した分は、全額自己負担です。

東京→横浜往復くらいになると結構きついです。支給していただけないでしょうか……

宿泊手当


宿泊が伴う場合には、別途「宿泊手当」が出ます。

1泊あたりの支給額は、出張先の都道府県によって異なります。どこの地域であっても、安めのビジネスホテルになんとか泊まれる程度の額です。

最近は安いホテルが訪日外国人客に早々に抑えられてしまっていて、周到に準備しないと宿泊手当では賄いきれません。

大都市への出張であれば、あえてベッドタウンの近隣県に泊まることで宿泊費圧縮も可能ですが、今度は宿までの交通費が発生します。
勿論、宿までの交通費は一切支給されません。

東京出張の場合でいうと、戸田公園や西川口あたりなら候補になります。
もっと離れると、時間・交通費的に厳しいです。諦めて都内でお高いホテルを探す羽目になります。

税法上の取り扱い

この記事を書くまで、出張手当・宿泊手当分も給与としてカウントされて課税対象になっているものと思い込んでいました。
公費で移動させてもらう以上、所得税くらいは出血しても仕方ないかと堪えていましたが……対象外だったんですね(国税庁HP)。

安心しました。


【ポイントについて】

僕の自治体では、移動代も宿代も職員が自分で支払います。
そのため、クレジットカードやポイントサイト経由で支払えば、ポイント分が自分の懐に転がり込んできます。

ただ、前述のとおり、交通費・宿代ともに満額支給ではなく自腹負担分が発生しています。
僕の場合、1泊東京出張であれば、3,000円前後の自腹負担です。
ポイント込みでも賄いきれていません。

自治体によってはポイント取得を禁止しているところもあるみたいですが、
それだと完全に赤字なので、 気の毒だなーと思っています。