前回記事に続き、大学時代の課外活動について考えていきます。
今回はサークル活動について書いていきます。


色々な組織と関わるサークル


地方公務員の仕事に直結するサークル活動は、正直なところ思いつきません。
ただ、地方公務員としてよりよく働くための基礎力が身につくという観点からは、おすすめのサークルがあります。
それは、大学外の人間(できれば学生ではなく、企業人)と関わるサークル、中でも渉外活動です。

俗にいう社会人の必須のスキルの一つが、自分と相手の文化的な違いを素早く察し、相手の文化を尊重しながらコミュニケーションを進める能力です。
長ったらしいので「異文化理解能力」と呼ぶことにしますが、これを養うには、とにかくいろいろな人と組織に触れるしかありません。

地方公務員として働き始めてしまうと、同じような文化の相手、しかも自分と同質の相手としか触れられません。
似た者同士のコミュニケーションばかりに甘んじていると、異文化理解能力がどんどん衰えていき、視野が狭くなってしまいます。

つまり、地方公務員として一旦働き始めてしまった後では、社会人の必須スキルである異文化理解能力が伸び悩むのです。

そのため、学生のうちに異文化理解能力を伸ばせるサークルに入っておくことをおすすめします。
サークルでなくとも構いません。バイトでもボランティアでも、なんでもいいと思います。

こういうサークル活動が豊富という意味では、地元大学よりも都会大学のほうが圧倒的に有利なんですよね。



面接でも使える?


さらに、このようなサークル経験は採用面接でも役立ちます。
「サークルの代表を務めていました」は、自己PRの定番ネタです。
この発言により、代表として組織をまとめた経験・能力があることをPRしているわけです。
しかし、内輪だけで楽しくやっているサークルで代表を務めていたとしても、組織人として役立つスキルが養われているとは、必ずしも言えないと判断されるのが、最近の通例です。

ここで一歩進んで、「サークルの代表として対外交渉に臨み、相手方の意図も汲み取りつつ、自サークルにとってのメリットを達成しました」まで言えたら、一気に魅力的に映ることでしょう。


体育会系は有利?


「体育会系は就活で有利」とよく言われますが、僕はよっぽど優秀な選手でなければ逆に不利になると思っています。一度就職してしまえば、役に立つ経験だと思いますが…… 

体育会系経験者の声を聞いて別途記事にしたいと思っています。


僕の本音


ここまで「べき論」を語ってきたわけですが、最後に僕の本音を書いておきます。

僕はオタクなので、似た者同士の内輪ノリの楽しさも勿論知っています。

 
先日、大学時代のサークル員どうしが結婚し、式に参加してきました。
閉鎖的なサークルだったため同世代はサークル員しかおらず、2次会以降は親戚もいなくなり、完全にサークルの同窓会です。
久々に集まって内輪ノリをぶつけ合うの、最高に楽しいです。

将来的に役立つという意味では、対外的にオープンなサークルを勧めたいところなのですが、大学のサークルは損得抜きの友人関係を築く最後の機会だとも僕は思っているので、何より居心地の良さを最優先すべきではないかとも思います。