<これまでのあらすじ>
同じ地方公務員で、共通点が多く安心感を与えてくれるウイさん。
東京生まれ東京育ちのエリート専門職で、知的刺激に満ちているナギサさん。
二人から本交際を希望されたキモオタクは、人生観を問い直す。
「再上京」という積年の夢を、ナギサさんと一緒に叶えにいくか。
それともこの夢を手放して、安心で快適な「停滞関係」をウイさんと享受するか。
迷いに迷った末、キモオタクは夢を捨てることにしました。
それほどにウイさんとの地味な関係が心地良かったから。
そして、いったん夢を捨てることが、新たな夢のスタートになるのでは——
こんな希望を抱きながら、ウイさんとの本交際を申告しました。
「再上京」という積年の夢を、ナギサさんと一緒に叶えにいくか。
それともこの夢を手放して、安心で快適な「停滞関係」をウイさんと享受するか。
迷いに迷った末、キモオタクは夢を捨てることにしました。
それほどにウイさんとの地味な関係が心地良かったから。
そして、いったん夢を捨てることが、新たな夢のスタートになるのでは——
こんな希望を抱きながら、ウイさんとの本交際を申告しました。
あっという間の本交際
4月からウイさんとの本交際が始まりました。
本交際とは、「お互いに一人しか相手がいない」と結婚相談所に保証されている状態での交際期間です。仮交際までにあったいろいろな制約が無くなり、比較的自由に関係を進められるようになります。
最大の違いはデート時の費用負担ですね。仮交際期間中の「デート費用は男性側が全額負担」という枷が無くなるので、金銭的にだいぶ楽になります。
本交際に入ってもウイさんとの関係は変わらず、仕事仲間の延長線上みたいなフランクな関係が続きます。お金のほうも快く「割り勘」を受け入れてくれて、ますます安心感があります。
これまでの記事のコメントで「ウイさんみたいな普通な人がどうしてその年齢まで独身なのか不思議」というご意見を何度かいただいていましたが、その理由もわかりました。
20代後半から一昨年まで財政課に幽閉されていて、仕事が忙しすぎて結婚を考える暇が無かったせいらしいです。
今は出先機関でのんびりしているらしいですが、女性で5年間くらい財政課勤務に耐えてしまった実績があるので、いずれまた忙しい部署に招集されるのでは……と内心思っていますが、口にしたら怒られそうなので黙っています。
すぐにプロポーズ準備に着手
前回記事のとおり、僕は仮交際段階で迷いに迷った挙句にウイさんを選びました。
そのため、よほどのことがない限り、ウイさんにプロポーズするつもりでいました。
それに何より、僕には時間が残されていませんでした。
僕が利用している結婚相談所には、「最初の面会時から6か月が経過した時点で強制終了」というタイムリミットがあります。
6か月が経過した時点で、成婚手数料を払って相談所を退会するか、交際中の相手と別れなければいけません。
結婚相談所はあくまでも「結婚するための場」で、運営側としてもだらだらと居残ってほしくないので、このようにタイムリミットを設けることで、半ば強制的にプロポーズさせるか、次の相手に移るように促しているようです。
ウイさんとの初回面会は11月の半ば。つまり5月中旬までにプロポーズをしなければいけません。
一般的な結婚相談所ユーザーの場合、仮交際2か月→本交際3か月というスケジュール感で進むらしいのですが、僕はウイさんのほかにナギサさんともどっぷり仮交際しており、本交際に進むのが遅れたせいで、だいぶタイトなスケジュールになってしまいました。
そのため、本交際に入ると同時に、相談所のカウンセラーさんから「早急にプロポーズの始めてください!」と急かされることになりました。
プロポーズの結果
土日いずれかでウイさんと面会、もう片方でプロポーズの準備という慌ただしい4月を経て、ゴールデンウィーク最終日にプロポーズして……あっさりOKをもらえました。
県内屈指の高級レストランのディナーコースを予約しておいて、デザートが来る前の箸休めタイムに、ダイヤの婚約指輪とバラ100本の花束を渡す……という超古典的なプロポーズを、ウイさんはちょっと恥ずかしそうに受け入れてくれました。
プロポーズといえば、フィクションであれば古今東西どこでもクライマックスを飾るシーンなのですが、いざ自分がやるとなると事務的な意思確認で終わってしまいました。ウイさんからも「あっはい」みたいな気の抜けた返事しかなく、お互いにドラマチックとは無縁な地味な人間ということで、改めて似た者どうしであることを確かめ合うことになりました。
緊張もプレッシャーも無いプロポーズ
こんな感じで僕のプロポーズはとてもつまらない形で終わってしまったので、これ以上の詳述は避けます。
一方で、本交際に入ってからの結婚相談所は、これまで以上に手厚いサービスを提供してくれました。
相談所サービスを実際に利用しないとわからない世界だと思うので、詳しく紹介していこうと思います。
相談所サービスを実際に利用しないとわからない世界だと思うので、詳しく紹介していこうと思います。
まず、一般的な恋愛関係と同じ「お互いに1人の相手しかいない状態」である本交際に入ってから、わずか1ヶ月あまりでプロポーズするというハイペースさに、驚いた方がいるかもしれません。
先述のとおり、結婚相談所のルール的に5月半ばまでにプロポーズしなければいけなかったので仕方ないのですが、「それでもよくこの短期間で心の準備ができたな」と、僕の度胸を買ってくれている方も、ひょっとしたらいるかもしれません。
実は僕の場合、ウイさん側のカウンセラーさん経由で、「プロポーズされたらOKするつもりでいる」という意思確認が既にできている状態だったんですよね。いわば与党系議員への答弁みたいな感覚で、全く気負うことなく本番に臨めました。こういうチートじみたサポートは結婚相談所ならではのサービスですよね。
(だからお互いにロマンス皆無なプロポーズになったともいえます)
プロポーズの品もルール通り
プロポーズにあたっては「ダイヤの婚約指輪」と「100本のバラの花束」を用意しましたが、これは僕の意思ではなく、結婚相談所のルールです。
どちらも相談所と提携しているお店があり、そこを利用しなければいけません。
どちらも相談所と提携しているお店があり、そこを利用しなければいけません。
バブルな時代はこれくらいしっかり準備するのが当然だったのでしょうが、僕の同世代になると(特に地方公務員は)お金に余裕が無いので、結婚指輪を贈る人は少数派です。
僕も少し抵抗したものの、「じゃあどうするんですか?もっと良いプロポーズのアイデアがあるならそれでもいいですけど、どんな感じかお聞かせ願いたいです」等々と食い下がられ、結局大人しく婚約指輪を準備することになりました。
なお指輪のサイズも、ウイさん側のカウンセラーさん経由で教えてもらえました。
僕はただブライダルショップに行って、相談所から貰った仕様書みたいなものを渡して、ちょっとデザインを選ぶだけです。お金は飛びますが簡単でした。むしろ呆気なさすぎて不安になるくらいでした。
僕はただブライダルショップに行って、相談所から貰った仕様書みたいなものを渡して、ちょっとデザインを選ぶだけです。お金は飛びますが簡単でした。むしろ呆気なさすぎて不安になるくらいでした。
関連サービスに猛打される退会手続き
プロポーズが受諾された翌週、結婚相談所のオフィスに赴き、成婚退会の手続きを取りました。
成婚手数料を支払って、あとは事前に依頼されていた体験談(今も相談所のホームページにアップされています)を提出するだけなので、すぐ終わるだろう……とたかを括っていたら、結局3時間ほどかかりました。
手続き自体はすぐに終わったものの、その後、ブライダル関係の激しい営業が始まったのです。
結婚式場に始まり、結婚指輪や家族親族間の顔合わせ、引き出物、ブライダルフォト、新婚旅行などなど……結婚にまつわる関連商品やイベントを、ひと通り紹介されました。
結婚相談所は、単にマッチングサービスを提供するのみならず、成婚したカップルを他のブライダル関連サービスへと繋げていくハブ的な役割もある(多分それなりに手数料取っている)のだと思います。
手続き自体はすぐに終わったものの、その後、ブライダル関係の激しい営業が始まったのです。
結婚式場に始まり、結婚指輪や家族親族間の顔合わせ、引き出物、ブライダルフォト、新婚旅行などなど……結婚にまつわる関連商品やイベントを、ひと通り紹介されました。
結婚相談所は、単にマッチングサービスを提供するのみならず、成婚したカップルを他のブライダル関連サービスへと繋げていくハブ的な役割もある(多分それなりに手数料取っている)のだと思います。
最後に、パンフやチラシがびっしり綴られた10センチ幅のドッジファイル(まさか職場以外で使うことになるとは……)を渡されて、僕は結婚相談所から卒業しました。
振り返ってみると、相談所からは結構厳しいことも言われましたが、もともと僕は面倒くさがりで(特に人間関係に関して)、だいぶ叱咤されないと動かないタイプなので、厳しく指導してもらってむしろ感謝しています。
何より、初回記事でも書いたとおり、担当カウンセラーさんの外見がものすごく好みなので、厳しく指導されるのは正直ご褒美でした。いろんな意味でありがとうございました!
結婚相談所活動 まとめ
最後に、結婚相談所での活動に要した費用をまとめます。
10月から5月までの8ヶ月間で、ざっくり100万円かかりました。
内訳は、
内訳は、
- 相談所サービスへの手数料 35万円(初回登録料、月会費、成婚手数料)
- デート費用 20万円
- プレゼント 45万円(うち結婚指輪が40万円)
賞与1年分が吹き飛びましたが、半年ちょっとの期間で累計10人と面会し、うち5人と仮交際(二人きりデート)するという得難い経験ができたと思うと、僕は決して高くないと思います。
結局のところ結婚相談所はおすすめできるのか
結婚相談所といえば、男女ともに高望みしすぎているやばいやつが鎬を削り合う蠱毒みたいな場所だと評されていますが、僕が出会った方々は皆さんまともでした。
やばい人も実際いるのでしょうが、まともな人もいるという点はまず強調しておきたいです。
やばい人も実際いるのでしょうが、まともな人もいるという点はまず強調しておきたいです。
結婚相談所サービスの最大のメリットは、交際の進め方がルール化されている点だと思います。
出会うこと自体は、結婚相談所に大金を納めずとも、マッチングアプリを使えば可能です。
しかし、僕みたいなまともに恋愛経験のない人は、たとえマッチングできたとしても何をすればいいのかわかりません。
こういう人がちゃんと交際を進めるために、結婚相談所はいろいろなルールを敷いています。
自分で考えたり気を効かせたりする代わりに、ルールに縛られて言われるがままにしていれば、着実に関係を深められるように、サービスが組み立てられているのです。
まともに恋愛経験を積んでこなかった人が再起を図るには、うってつけのサービスだと思います。
出会うこと自体は、結婚相談所に大金を納めずとも、マッチングアプリを使えば可能です。
しかし、僕みたいなまともに恋愛経験のない人は、たとえマッチングできたとしても何をすればいいのかわかりません。
こういう人がちゃんと交際を進めるために、結婚相談所はいろいろなルールを敷いています。
自分で考えたり気を効かせたりする代わりに、ルールに縛られて言われるがままにしていれば、着実に関係を深められるように、サービスが組み立てられているのです。
まともに恋愛経験を積んでこなかった人が再起を図るには、うってつけのサービスだと思います。
一方、外見重視の面食いにはお勧めできません。男女ともに外見のレベルは高くありません。
結婚相談所での活動を始めてから、職場の若い女性が全員可愛く見えるようになりました。それくらい外見には期待しないほうがいいです。
結婚相談所に興味のある方は、以下の2冊をぜひ読んでみてください。だいたいこのとおりでした。
僕もウイさんもそれなりの年齢なので、さっさと入籍して同居しようと思っています。
その準備で当分忙しい&同居を始める前に積んでいるオタクコンテンツを消化しておきたいので、ブログの更新はちょっとお休みします。
結婚相談所での活動を始めてから、職場の若い女性が全員可愛く見えるようになりました。それくらい外見には期待しないほうがいいです。
結婚相談所に興味のある方は、以下の2冊をぜひ読んでみてください。だいたいこのとおりでした。
ちょっとブログお休みします
僕もウイさんもそれなりの年齢なので、さっさと入籍して同居しようと思っています。その準備で当分忙しい&同居を始める前に積んでいるオタクコンテンツを消化しておきたいので、ブログの更新はちょっとお休みします。
