キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

タグ:オタク

最近めっきりニュースからスマホゲームの話題が消えました。 
コンプガチャとか課金額とか依存性とか、一時期は連日放送されていたのに。

あくまでも僕の感覚ですが、一般人向けのゲームはだいたい下火なのではないかと思います。
一方、イケメンや可愛い女の子キャラクターがたくさん出てくるタイプの、いわゆるオタク向けのゲームは相変わらず盛り上がっています。
これまでグッズにつぎ込んでいた分が、ゲーム課金に回っているのかもしれません。

オタクの嗜みになりつつあるスマホゲームですが、地方公務員はスマホゲーム界隈を注視すべきだと思っています。

タイアップ事業

冒頭で「スマホゲームは下火」と書きましたが、定着して安定期に入りつつあると言う方が正確かもしれません。
社会におけるスマホゲームの位置付けが変わるにつれて、自治体の見方も変わりつつあります。

典型的なのがPokémon GOです。
リリース当初は「ユーザーがたむろして迷惑」という文脈で、いかに規制するかばかり語られていました。
しかし最近は好意的な見方も出てきています。

一足先に鳥取県が堂々と事業展開していますが、こういう取組が今後全国に広がっていくでしょう。
とっとりGO-鳥取県ポケモンGOポータルサイト-



最先端技術が生まれる界隈

スマホゲーム界隈は進化の著しい業界だと思っています。

CG技術のようなゲームコンテンツ部分はもちろんのこと、ユーザーの動きを分析して利益に結びつけていくデータサイエンス部分でも、界隈は日々着実に進歩を重ねています。
少なくとも、能力と野心を兼ね備えた優秀な人材が集まっています。

今後、役所の施策でも、スマホゲームとのタイアップに止まらず、スマホゲーム開発・運営で得た知見を利用する事例が出てくるでしょう。
ゲーム自体が自治体PRになるスマホゲームそのものを作ってみたり。 
 
単なるプレイヤーとしてだけでなく、作り手側の事情も一緒にフォローしていくことで、大いに勉強になると思います。
 
ゲームの開発費がどれくらいかかるのかは知りませんが、東京の一等地で建物を借りるアンテナショップよりは安上がりな観光振興施策なのでは?



スマホゲーム界隈との関わり方

本当はここで「必見!地方公務員におすすめのゲーム一覧」などと謳ってアフィリンクを貼りたいところ。
しかし本ブログは非収益ブログです。
なので収益関係なく本当にためになるゲームを貼りたいところなのですが……これが難しい。

日本が誇る優秀なデータサイエンティストたちが日々知恵を振り絞って考案したトラップが、スマホゲーム内の至る所に張り巡らされています。

狙いはユーザーの時間とお金。
右肩上がりだった数年前とは異なり競争が激化しているからこそ、トラップの精度も増しています。
いくら勉強なるとはいえども、安易におすすめしてはいけないものだと思っています。

それに、冒頭で書いたとおり、最近勢いに乗っているゲームはどれもこれもオタク向け作品ばかりです。
オタク趣味に普段から慣れ親しんである程度の素地ができていないと、凄さも面白さも理解できないと思います。

というわけで、非オタクだけどソーシャルゲーム界隈に関心のある方は、youtube等でプレイ動画でコンテンツの進歩具合を見つつ、開発側のブログなんかを見てデータサイエンスの最前線の雰囲気をつかめば
いいでしょう。





無料コンテンツでこのレベルです。

オタクは毎日ログインして、課金したくなったタイミングで冷静に自己分析してみると良い勉強になるでしょう。
どうして課金したくなったのか?
ゲームのせい(魅力的なキャンペーン、イベント等)なのか?
ゲームとは関係のない外部環境(仕事でストレス溜まってる等)なのか?
自己分析の積み重ねが、いつか知識体系として役に立つかもしれません。

前回記事では、
  • 就職してしまうと余暇時間が著しく制約される
  • 地方公務員の場合、立場的にできなくなることがある
という前提に立ち、自由な大学生のうちにやっておくべき事柄を列記しました。

今回はその続き、いわばダークサイドです。

前回記事: 現役県庁職員が日々悔やんでいる「学生時代にやっておくべきだったこと」とは?


就職したらオタク趣味に費やすエネルギーがどんどん失われていき、いつの間にか単に気持ち悪い外見をした無趣味な人間に堕していた……という話は実際よくあります。
仕事をしながらがっつりオタクしている人は本当に尊敬します。

聖地巡礼

旅行と同じじゃないかと言われそうですが、

僕の場合、聖地巡礼の目的は、作中で描かれる感情や言動が一体どういう環境下で生じたのかを体験することです。
単に作中に出てきた場所や名物を味わいたいだけでなく、土地の雰囲気を感じたいのです。

そのためには地域の日常を体験する必要があります。
住民と同じように寝て起きて通学通勤して買い物して……等々、やることはたくさんあります。

これには時間がかかります。できれば2泊3日欲しい。
しかも平日も絡めないといけません。
就職してしまうとなかなか時間が取れません。年1回できれば上出来なくらいです。

長編シリーズの履修

実は僕、スターウォーズを一作も見たことがありません。
これがオタクする上で相当なハンデになっています。
同作絡みのパロディや伏線が全くわからないのです。

単発作品なら就職してからでも視聴できるものの、長期の休みが取れないせいで、スターウォーズみたいなシリーズ作品は手出しができずにいます。

最近の作品は最新作だけ見ても面白いように配慮して作られているものも多いですが、過去作全部見ていると別格です。
今だとアベンジャーズ作品あたりでしょうか?
少しでも興味があるのなら、学生のうちに全部見ておくことを強くおすすめします。

難解な作品を味わう(特にPCゲーム)

地方公務員として就職すると、作品を堪能するための基礎能力(鑑賞力)がどんどん劣化していきます。

審美眼や抽象的思考力、想像力等々の鑑賞力は、いずれも地方公務員稼業には不要です。
むしろ邪魔でしょう。
こういった能力があると仕事中の自分の言動に違和感を覚え、かえって仕事に差し支えます。

鑑賞力が低下していくと、難解な作品を理解できなくなります。

表現の機微を味わえなかったり。
伏線に気づかないどころか、種明かしをされても関連性が理解できなかったり。
作品のテーマそのものが何言っているのか理解できなかったり。

コミックマーケットに参加

独身若手地方公務員にとって、コミケの開催時期は、夏冬ともに休みにくいです。
夏はお盆、冬は年末と、家庭を持つ中堅公務員に休みを譲らないといけません。
その代わりに、独身若手が出勤せざるを得ないのです。

これまで何度か、地方公務員に向いている/向いていない人間の特徴を取り上げてきました。
参考:地方公務員の適性とは?「有能」と「向いてる」は別問題?
参考:中学・高校の文化祭の準備に黙々と取り組んでたタイプの人間は地方公務員(特に県庁)に向いている?

ニーズがある話題だと思うのですが、書くのがものすごく難しい
どれだけわかりやすく正確に書こうとしても、それぞれの単語の解釈は読み手次第です。
僕の意図が伝わっているとは限りません。
言葉の力の限界を感じます。

そこで今回、公務員への向き不向きを説明する新たな手法として、アニメの登場人物を挙げて、公務員適正を考えてみることにしました。
現実と虚構の区別がついていないオタクなので。

公務員適性を言葉で定義するよりも伝わりやすいのではと期待しています。

オタクの戯言はどうでもいいから結論示せという方は、最後のまとめをご覧ください。

第一回はラブライブ!シリーズより黒澤ルビィちゃんです。
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ラブライブ!というコンテンツは複雑で、雑誌連載・漫画・アニメ・ゲームそれぞれで若干キャラクター設定が異なります。
本稿はアニメ版に準拠します。

黒澤ルビィちゃんとは 

浦の星女学院の1年生。花丸とは仲良しで、いつも一緒にいる。泣き虫で臆病だけれど、名家のお嬢様だけあって芯は持っている。ずっとアイドルに憧れていた。唯一の得意は裁縫。

もっと詳しいプロフィールはピクシブ百科事典をどうぞ。

弱気だけど一本気が通っていて、大事な時には譲らない。
ハイカラな名前に反し、彼女は王道クラシックなキャラクターです。
黒澤ルビィちゃん以外にも思い当たるキャラクターがたくさんいるでしょう。リアルなお知り合いでもいるのでは?

アニメ版は彼女の成長物語でもありました。
最初は「与えられる」「守られる」側だった彼女が、周りの助けを借りながら少しずつ弱気を乗り越えていって、2期ではしっかり「与える」「守る」側として役目を果たします。

アニメシリーズはいくつものテーマが輻輳する物語であり、黒澤ルビィ成長譚はサブテーマの一つという位置付けです。
解釈が難しいサブテーマもある中、ほぼ満場一致で視聴者から歓迎されました。
 

役所勤務との相性は……

弱気だけど一本気が通っていて、大事な時には譲らない。

かっこいい生き様です。
現実であれフィクションであれ、憧れられる存在です。

しかし、こういうタイプの人間は、残念ながら地方公務員には向いていません。
黒澤ルビィちゃんがもし役所に入ったら、「仕事できないのに頑固な子」という烙印を押されてしまいそうです。

能力的に適性がない

自分の意志・理想をしっかり持っているけど、それをうまく外部に発信するだけの度胸や器用さ、手際に欠ける彼女。
2期4話のアルバイトしてるシーンなんかが典型ですね。

地方公務員に求められるのは、意志や理想よりも実務能力です。
素質としては真逆です。

役所全体で見ると、彼女のようなパッションを秘めた人材も必要です。
ただし、その役割を担うのは管理職です。ヒラの担当職員ではありません。

ヒラ職員の仕事は、パッションを実現するための実務。
他者のパッションをただ受け入れるだけでよく、自ら考える必要はありません。
 

性格が合わない

さらに地方の役所では、担当職員の考えよりも政治的事情の方が優先されます。
自分の意志をしっかり持っているほど萎えてしまう世界です。

与えられた既定路線に従って淡々と実務をこなして行くのが地方公務員。
自分の意志に反した仕事もたくさんあります。
彼女のように自分の意志をしっかり持っていて譲らないタイプには、やりがいを感じないどころか、ストレスを抱えやすい環境でしょう。

そもそも彼女は大きな組織自体に向いていないのかもしれません。

彼女の良さを引き出すには、周囲の人間のサポートが不可欠です。
内気な彼女と打ち解けるには時間を要します。
作中では、中学校時代からの親友である国木田花丸ちゃんがいたから、彼女は一歩踏み出すことができました。

彼女の本質を知るには、時間をかけて密なコミュニケーションをとらなければいけません。
しかし、定期人事異動で周囲の人間がごっそり入れ替わる環境では、彼女の良さを引き出す前に人間関係がリセットされてしまいます。

役所適正=乗り越えるべきハードル、捨てるべきネガティブ要素

アニメシリーズ1期4話にて、彼女にとっての第一のターニングポイントが訪れます。
以前から興味があったスクールアイドル活動(≒部活動)を始める機会に巡り会えたのに、色々理由をつけて躊躇します。

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そんな彼女に、親友の国木田花丸ちゃんが投げかけた一言。

「ルビィちゃんはもっと自分の気持ち、大切にしなきゃ。自分に嘘ついて、無理に人に合わせても辛いだけだよ」

自分に嘘ついて、無理に人に合わせる。
これこそ、地方公務員業務に求められる素養です。
辛さを感じていたら仕事になりません。

作中でネガティブ要素扱いされたものが適性という皮肉。
地方公務員はダークサイドの存在だった……?


まとめ

黒澤ルビィちゃんみたいな人、つまり
  • ドジで手際が良くないけど
  • 芯が通っていて自分なりの信念を持っている
こういうタイプは地方公務員に向いてないと思います。
地方公務員に求められる資質はむしろ上記の真逆、信念は無くとも実務能力が高い人です。

この結論だけを示しても伝わりにくいかと思い、黒澤ルビィちゃんという実例を引用してみました。

ちなみに、Aqoursで一番地方公務員に向いてるのは津島善子ちゃんだと思います。
彼女も信念をしっかりと持っていますが、仕事は仕事と割り切れそう。

SNSの鍵垢で毎日愚痴るけど、職場ではそんな素振りを見せず的確にこなしてる姿が目に浮かびます。

最後に

本稿に着手したのが4月頃で、書き上げるまでに3ヶ月もかかってしまいましたが、なんとか劇場版ブルーレイ発売までに間に合いました。
ラブライブ! サンシャイン!!劇場版ブルーレイ、ついに7月26日発売です。
アニメシリーズ26話かけて成長した黒澤ルビィちゃんの集大成がここにあります。
 


ドラゴンボールで例えるなら、ギニュー特選隊を倒したところで終わったような作品でした。 
後ろに肝心のフリーザ様が控えているのに、謎の余韻を残してEND。こんな感じ。
続編があるものと信じています。頼むよ……


地方公務員に向いているアニメキャラも現在執筆中です。
まずは羽沢つぐみちゃんの予定なのですが、キャラクターの解釈が難しくてなかなか進みません。

京都アニメーション火災の件がショックすぎて、今日は急遽年休取りました。
ショックというか、ひどく気分が滅入っている。

オタクならだれもがショックな事件ではあるものの、僕の場合はそれだけではない。
もっと根源的な悲しみがある。
気分を紛らすために、朝からずっとこの文面を書いています。

次世代創作分野を担うはずだった

以前、僕は同社のことを、超有名原作を圧倒的ハイクオリティな作画(映像)で忠実にアニメ化する制作会社だと思っていた。

この印象を改めたのがCLANNAD AFTER STORY第3話「すれちがう心」の春原芽衣ちゃん描写。

AFTER STORY というタイトルのとおり、本作は「CLANNAD」という作品の続編という位置づけで、実質25話目である。
しかし、過去24回とは明らかに雰囲気が違う。

ゲーム業界屈指の傑作感動巨編「CLANNAD」のアニメ化であり、素直にやるだけで傑作になるのは間違い無しなところ、いきなり場違いなクッソあざとい描写が続く異色回である。



最初視聴したときは「これいる?」って疑問だったが、次の回で即納得。
全ては視聴者に「春原芽衣ちゃん超可愛い」と思ってもらうための作戦だった。
超可愛いいい!というテンションのまま次の回に突入することで、CLANNADの本領である感動が際立つ。
まんまと引っかかった僕は4話「あの日と同じ笑顔で」でしこたま泣いた。クライマックスエピソードの次に泣いた。

興味のある方は3話4話だけでも視聴してみてほしい。僕の意図は伝わるはず。

単にハイクオリティな映像を作るだけでなく、その技術を生かして表現のアレンジもできる制作会社なのだと、この2話を考えを改めた。

アレンジの匠

以降、同社は原作ものを中心にヒット作を連発していく。
マスコミの報道だと「ハイクオリティな映像が支持された」くらいの説明しかされていないが、僕が思うに、原作の良さを残しつつも映像の力をフル活用してアレンジしたのが鍵だと思っている。

例えば「けいおん!」(1期のほう)。
同作は俗にいう日常もので、物語というよりは登場人物の淡々とした日常を楽しむ作品である。
原作(4コマ漫画)で描くのは、主に登場人物の言動であり、彼女らの周囲に漂う雰囲気は描きにくい。
(その意味で4コマながら空気感が伝わってくる『あずまんが大王』はガチな天才だと思う)

同社は同作アニメ化にあたり、その雰囲気を見事に映像化した。
アレンジ力の賜物だと思う。

原作をアレンジしつつアニメ化するという手法では、今や他の追随を許さない制作会社だと思っている。(好みにもよる)
例えば「響け!ユーフォニアム」シリーズを他の制作会社で作るのは無理だろう。

総合フィクション制作企業

ここ数年、同社はオリジナルアニメに力を入れてきた。

今や同社はただのアニメーション制作会社ではない。
自社で出版レーベル(KAエスマ文庫)を擁し、原作も自社から輩出する体制を確立しつつあった。
グッズも制作している。
役所っぽい言い回しになるが、アニメを中心とした総合的なフィクション作品制作会社なのだろう。

かなり私見が混じっているが、要するに同社はアニメーション制作会社の垣根を越えた日本アニメのリーディングカンパニーであり、今後の活躍がものすごく楽しみだった。


ティム・クック氏の言う通りだよ。

加えて技術研究や人材育成にも熱心で、業界に強くポジティブな影響を与えていたといわれる。
どういう業界においても、こういう会社が躓くのは、社会全体にとって大いに損失である。

文化の破壊

前章で述べたとおり、同社は社会全体にとって重要な存在である。
そんな社会的に大事な存在が一個人の暴力によってあっけなく壊滅したという事実がキツい。
滅入る。

感情的には東日本大震災の直後に近い。
僕は関東にいて、震度5強の揺れを食らった。

その後仙台に行く機会があり、駅近くの展望台から海側を眺めたら、ある一線から更地が広がっていた。
津波の威力を肉眼で見た瞬間。あの時のやるせなさに近い。

その後県庁に入り、防災部局で勤務したことで、いろいろな天災の事例に触れることができた。
天災の破壊力は計り知れない。人智が及ぶレベルではなく、時には「どうしようもない」と言わざるを得ないケースもある。

だが、今回の火災の原因は人である。しかも一個人。
たかが一個人が、これまで同社が築き上げてきた技術と人材と、これからの輝かしい未来を、一瞬でぶち壊したという事実が実に堪える。

天災でも組織でもなく、一個人による文化の破壊である。
そんなことが犯せる世の中だとは思ってもいなかった。

今はただ、一人でも多くの方の無事を祈るしかない。



(追記)
犯人がデジカメ板の撮り鉄の掟コピペ野郎なのではという説を見かけて背筋が凍った。
僕がデジカメ板にいた頃(ちょうど2年前くらい)にEOS1DXmk2スレなんかで「バリ順・シチサン・カツカツ・日の丸」をお題目だと言って連呼していた人がいたけど、まさか……

観光部局を経験したオタクとして、自治体のアニメタイアップネタは絶対書かなきゃと思ってはいるものの、難航しています。
ここ半年くらい書いては消してを繰り返してきました。

とうとう観光部局から異動になってしまったので、ここで一回切り上げて投稿します。
現時点でのまとめです。もっといい展開が思いついたら加筆修正していきます。


アニメタイアップは難しい

ここ最近、アニメとタイアップした地域振興や観光誘客が下火になってきているような気がしています。
一見簡単なようで実際は非常に難しいことが知れ渡ってきたのでしょうか?

短期的にオタクを呼び寄せるだけなら簡単です。
声優さんを呼んだイベントを開催したり、駅近物件でコラボカフェを期間限定で開いて限定グッズを配布すれば、大抵集まります。

ただ、これだけだと地域は潤いません。
アニメの版権側の取り分が大きく、地元業者はほとんど稼げないでしょうし、何より一時的な盛り上がりで終わります。持続性がありません。

アニメをきっかけに来訪した新規観光客に対しては、本地域の魅力を最大限PRすることを通して、アニメ効果抜きでもリピートしてもらえるよう、努めてまいりたい」

あえて議会答弁風に書いてみました。
こういうふうに考えている自治体も多いでしょうが、実際は難しいです。

オタクは浮気性な存在です。
新しいアニメが始まったら、そちらに気を取られてしまいます。
舞台となった土地に足を運んで一泊2日で観光したくらいでは、よほど印象に残らない限り、忘れてしまいます。

オタクの心を掴むには?

どうやったらオタクにリピートしてもらえるのか?
僕もずっと考えているところです。

僕自身、そこそこ聖地巡礼(アニメの舞台となった地域を実際に訪問すること)しているほうですが、また行きたいところもあれば、もういいやと思うところもあります。
その違いは何なのか?自分にもよくわかりません。

インフルエンサーオタクは必ず取り込む


イラストレーターや評論家(空想家)のようなインフルエンサーのオタクを早々に取り込んでおくことが重要なのは、断言できます。
こういう人たちに好かれる作品は、寿命が伸びます。

通常のアニメ作品は、テレビオンエアが終わると、一気に話題に上らなくなります。
話題にならなくなると、どんどん忘れられていきます。

しかし、インフルエンサーのオタクがイラストや評論を投稿しているうちは、作品がオタクの目に触れます。定期的にリマインドされることで、オタクの記憶に残ります。

しかも、俗にいう単純接触効果も働きます。
「放送当時は興味が無かったけど、頻繁にイラストが流れてくるこの作品、今になって気になってきたな……」という経験。オタクならわかってもらえると思います。

インフルエンサーのオタクを取り込むにはどうすればいいのか?
これは作品次第です。地域サイドで取り組める対策は、今のところ思いつきません。
「我々もこの作品好きだぜ!」とアピールするくらいでしょうか?


アニメツーリズム関係の記事には、「ファン同士の交流の場として定着する段階までいけば成功」というゴール設定が多いように思います。
これは僕も全面的に同意です。

難しいのは、そこに至るまでの過程。
「地域が自主的に、アニメファン向け集客策(イベントなど)を地道に続けることが肝要」という分析が主流のようですが、これには正直物足りなさを感じます。

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