キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

タグ:受験生向け


就職活動中は「『やりたい仕事』は何なのか?」という自問自答を繰り返し、志望動機という成果品へと練り上げていきます。
一方、「やりたい仕事」を考える過程で、「やりたくない仕事」も明確になってくるでしょう。

地方公務員の場合、他の職業と比べて、配属される可能性のある業務の範囲がものすごく広いです。
そのため、「地方公務員になって〇〇の仕事をしたいけど、△△はやりたくない」というように、同じ公務員稼業の中でも好き嫌いが分かれると思います。

地方公務員の配属は運次第です。 
よくソーシャルゲームのガチャに例えられて「配属ガチャ」と呼ばれているとおりです。
ただ課金はできません。リセマラもできません。一発限りの運勝負です。
そのため、「やりたい」「やりたくない」どちらにしても、叶うとは限りません。

とはいえ、可能性を高めることは可能です。

「やりたい仕事」を担当する職員の割合が大きい自治体に就職すれば、自分が配属される可能性も高まります。
反対に、「やりたくない仕事」を担当する職員の割合が小さい自治体に就職すれば、自分が配属される可能性も下がります。


そこで、総務省が毎年実施している「定員管理調査」の数値をベースに、都道府県・市町村それぞれについて、地方上級試験の一般行政区分(いわゆる事務職)で採用された職員の部署ごとに割合を試算してみました。

この時期だと、都道府県と市区町村のどちらを優先するか迷っている方もまだいると思います。少しでも参考になれば(そして都道府県を第一志望に据えてもらえれば)至福の限りです。


部局別構成比の違い

画像用


都道府県>市町村の部局は赤色、都道府県<市町村の部局は青色で着色しています。
基本的には左側の「全体構成比」を見てください。右側の「一般行政構成比」は参考値です。

表の下にある注記でも触れましたが、この数字には技術職(土木、農林、保健師など)や現業職の方は入っていません。
あくまでも事務職だけです。

事務職が配属されなさそうな部署・ごく少数しか配属されないであろう部署(保育園とか)は、控除しました。

説明量が膨大になるので、具体的な算出方法は省略します。
結構頑張ったのでエクセルファイルをそのままアップしたいくらいなのですが、ブログシステム上無理っぽいです……

あくまでも全自治体の合計値をもとに算出した割合なので、職員数の多い大都市部の影響が色濃く出ているかもしれません。

部局別コメント


議会


いわゆる「議会事務局」の人数です。ほぼ同じ割合です。


総務・企画

市町村のほうが割合が大きいです。
住民票や戸籍管理を担当する「住民」部局の人数差が影響しています。
都道府県の「住民」部局って何なんでしょう?パスポート関係くらいしか思いつきません……

「広報広聴」が個人的に意外でした。
あくまで推測ですが、自治体の規模と広報広聴部局の人数は関係ない、つまり大きな自治体も小さな自治体も同じような人数で広報業務を回しているような気がします。

ちなみに、財政・人事・企画という出世コース御三家は、この区分に含まれます。
(財政と人事は「総務一般」、企画は「企画開発」) 


税務

都道府県のほうがやや大きいです。
出先機関(県税事務所など)の数が、都道府県のほうが多いためだと思われます。
本庁の人数だけに絞ると市町村のほうが大きくなりそうです。


民生(≒厚生労働省系の部局

市町村のほうがかなり大きいです。
国保や介護保険のような市町村特有の事業があるうえ、「民生一般」も大きくなっています。
よく話題に上る「生活保護のケースワーカー」も「民生一般」に含まれます。


衛生(≒環境省系の部署)

さほど差はありませんが、都道府県のほうが大きいです。
理由はよくわかりません。法定事務量の違い(特に許認可業務は都道府県のほうが多いはず)でしょうか?


労働

若年者の定着やUIJターン促進のような業務を担当する部署です。
労働局と一緒に仕事することが多いせいなのか、都道府県のほうが大きいです。
とはいえ全体から見ればかなり少数派です。


農林水産

都道府県のほうが大きいです。
ちなみに農林技師の人数を加算すると、都道府県と市町村の差がもっと開きます。


商工

観光はやや市町村のほうが大きく、観光以外は都道府県のほうが大きいです。
経済産業省系の法定事務を都道府県で担っているためだと思われます。


土木

都道府県のほうが大きいです。
特に用地買収は都道府県がトリプルスコアをつけています。


公営企業会計

市町村のほうが大きいです。
「公営企業会計って何?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、ざっくり「出先機関の一部で、なかなかまったりしているところ」だと思ってください。


教育

都道府県のほうが大きいです。
高校事務職員の影響が大きいです。


都道府県と市町村、どちらがいい? 

「何でも屋」が嫌なら市町村

全体構成比で見ると、市町村は上位2部局の「総務・企画」と「民生」だけで50%を超えます。
全職員の過半数がこの2部局に勤務しているわけです。

一方、都道府県は、上位2部局を足しても約42%で、5%〜10%の層にたくさんの部局が並んでいます。
市町村と比べると、都道府県のほうが職員のばらつきが大きいと言えるでしょう。

つまり、都道府県の場合はいろんな部署を転々とする可能性が高いのに対し、市町村の場合は「総務・企画」「民生」部局で過ごす期間が相対的に長くなると推測できます。

「地方公務員は数年おきに部署が変わるから専門性が身につかない!」と危惧するのであれば、市町村のほうが向いているかもしれません。

少なくとも「総務・企画」「民生」部局に関しては、都道府県職員よりも専門性が身につきやすいはずです。

具体的には戸籍関係、生活保護、国民健康保険、介護保険あたり。
将来的に公務員を辞めて士業で独立開業したり、金融関係の仕事に就きたいのであれば、このあたりの専門性が有利に働く気がします。
少なくとも、公務員でないと身につかないという意味で希少性があるでしょう。


民生関係の仕事をやりたいなら市町村、嫌なら都道府県

都道府県と市町村の差が大きく、かつ構成比も大きいのが「民生」部局です。
この分野の仕事に関心があるのなら市町村一択ですし、反対に避けたいのであれば都道府県を選んだほうが無難でしょう。


「防災」はあくまで専任職員の数

「防災」の構成比を見ると、僅差ではありますが都道府県のほうが若干大きくなっています。
この数字を見て、「防災関係は嫌だから市町村にしよう」と考えてはいけません。

この数字はあくまでも専任職員の数を集計したもので、災害発生時には部局にかからわず全職員が対応にあたります。
市町村は避難所運営のような対住民業務が多く、都道府県よりも負担が重いと思われます。

公務員である限り、防災関係業務からは逃れられません。
防災関係業務を避けたいのであれば、そもそも公務員は辞めておいたほうが無難です。


商工・観光は狭き門、民間就職も視野に入れては?

公務員志望者から人気のある商工関係部局ですが、都道府県であれば5%、市町村であれば4%しか配属されない競争率の高い部署であることをぜひ認識しておいてもらいたいです。
観光に至っては2%未満です。

商工・観光関係の仕事に就きたくて、かつ具体的にやりたいことが決まっているのであれば、公務員よりも民間に就職したほうがいいかもしれません。
「いつまで経ってもやりたい仕事に配属されない」という地方公務員人生の宿命的リスクに、わざわざ身を晒すことはありません。

地域経済全体の活性化なら金融機関・コンサル、個々の企業支援なら商工会・商工会議所、観光関連ならイベント会社……など、役所と似たような仕事をしている組織が民間にもたくさんあります。
役所でしか携われない仕事といえば、企業誘致くらいでは?


「どのガチャを引くか」を選ぶ

ソシャゲを実際に嗜んでいる方ならよくご存知でしょうが、一つのゲームの中にもいくつかのガチャがあります。
レアキャラが出やすかったり、特定のキャラクターがピックアップされていたり、普段より割安だったり…等々。
どのガチャを引くか、ユーザー達は条件を見ながら選択します。


地方公務員への就職、特に「都道府県か市町村か」の選択は、「どのガチャを引くか」の選択に近いものがあると思っています。
本記事で紹介したように、都道府県と市町村では、配属先の確率分布が異なります。
配属先そのものは運ゲーですが、運ゲーの前提にある確率分布は、志望者が選択できるのです。


ソシャゲ風に言うと、
  • 都道府県は通常ガチャ(ピックアップなし)
  • 市町村は「総務(特に住民)・企画」「民生」ピックアップガチャ
と表現できるでしょう。

ソシャゲと比較していただければ、配属ガチャのクソゲーっぷりもよくわかってもらえると思います。
人気SSRである「観光」を引くためには、一発勝負のガチャで1.3%(都道府県の場合)を引き当てなければいけないわけです。

ポケモン黄のトキワのもりでピジョンが出現する確率が確か1%だったはず。
都道府県職員として観光部局に配属される確率は、ピジョンの出現率と大差無いのです。
(アラサーしかわからない肌感覚かもしれませんが……)

広報に至っては0.6%です。まともにやってられません。

この記事を書いていて、改めて配属に真剣になったほうの負けだと痛感しました。 
どこに配属されようともそれなりに楽しくやる「楽観的達観」が役所人生には欠かせないでしょう。

地方公務員の仕事はよく「マニュアル仕事」と言われて揶揄されます。
「決まった手順通りにやれば誰でもできる簡単な仕事」「画一的で柔軟性欠ける」「単純なルーチンワーク」というイメージが強いのでしょう。

役所の仕事は基本的に法令という(広義の)マニュアルに基づいて執行されるものであり、なんでもありの民間企業と比べれば間違いなくマニュアル仕事です。

ただし、役所が参照するマニュアルは、業務の手順が全て書かれている親切丁寧なものではありません。

地方公務員は日々、マニュアルの行間を埋めて具体的な作業へと落とし込んで行くプロセス、つまりマニュアルの解釈に膨大な時間と労力を注いでいます。
 
「マニュアルの解釈」の方法を説いたマニュアルはありません。ケースバイケースかつコミュニケーション能力が問われる仕事です。

地方公務員の仕事は「作業ゲー」というよりは、むしろ「作業ルールの解釈ゲー」です。



「要綱」「要領」「手引き」「ガイド」「詳説」「解釈指針」「心得」などと題される、業務の手順や判断基準を説明した文書のことを、便宜上全部ひっくるめて「マニュアル」と称します。

マニュアルは不完全、だから事後的コミュニケーションで補完する

役所の仕事はとにかく「正確さ」を追求します。

マニュアルに書かれていない例外事案が生じた場合、どんなに些細な事象であっても決して無視しません。
 

民間企業であれば「その例外事案について真剣に検討することのコスパ」をまず考え、ごくわずかな影響しかない事象であれば無視するでしょうが、行政は違います。
どれだけの労力がかかろうとも、正確に把握しようとします。

良し悪しは別にして、役所らしいポイントだと思います。


そのため役所は、マニュアルに書かれていない例外事案と日々格闘しています。

マニュアルの文言を拡大解釈して適用しようと試みたり、例外事象そのものを深く調べて本当に例外なのかを確認したり……

どんな方法を採るにしても、一人では完結しません。

マニュアルの作成者をはじめ、いろんな関係者とのコミュニケーションが生じます。



さらにそもそも「読めば誰でも作業できる」ような親切なマニュアルを作成するのは、ものすごく大変です。実際にマニュアルを作ったことがある方なら重々ご存知でしょう。

個人的には作業を文章化することが大変に困難です。
単語の定義は人それぞれです。
どれだけ言葉を尽くして丁寧に文章に認めたとしても、文章を構成する個々の単語の意味が異なれば、文章の意味も変わってしまいます。

マニュアル作成者としては単純作業のレベルまで落とし込んだつもりでも、作業者にとっては曖昧な表現にしか映らない。こういうケースが頻繁に生じます。

マニュアルの文意が汲み取れないのであれば、作業の進めようがありません。
作成者に解説してもらうしかありません。

マニュアルを補完するコミュニケーション

  • マニュアルに書かれていない事態が生じている
  • マニュアルの文章の意味がわからない、または複数パターンの解釈が可能でどちらが正しいのかわからない
マニュアルを解釈するプロセスでは、こうしたマニュアルに対する疑義が頻繁に生じます。
自力ではどうしようできません。疑義を解消するにはマニュアルの作成者に尋ねるしかありません。

ここでコミュニケーションが必要になります。
マニュアル作成者に疑義内容を伝え、回答を求めるのです。
自分が現に直面している状況を正確に伝えるだけの説明能力が問われます。

県庁職員は「疑義に答える」側でもある

市町村役場職員と県庁職員との大きな違いの一つが、マニュアル解釈に関係する業務の中身かもしれません。

市町村職員は、主にマニュアルを解釈して作業する立場です。
 
一方、県庁職員は、マニュアルを解釈して作業するだけでなく、市町村職員からの疑義に答える立場でもあります。
県庁(特に本庁)では、市町村役場にマニュアルを送って作業してもらい、作業結果を集計・分析するという業務がたくさんあります。
県庁主体で実施している業務もあれば、国の事業を仲介しているだけの場合もありますが、いずれにしても県庁はマニュアルを司る側であり、市町村役場からの疑義に答える立場です。
県内の各市町村役場から寄せられる疑義を正確に把握し、回答しなければいけません。

国の事業を県が仲介して市町村に作業してもらう場合でも、市町村からの疑義は県が答えなければいけません。
市町村が直接国に質問するのはご法度です。
市町村も怒られますし、県も怒られます。

疑義にまつわるコミュニケーションの量は、市町村役場よりも県庁のほうが圧倒的に多くなります。
県庁には県内全市町村からそれぞれ疑義が寄せられ、ひとつひとつ対応していきます。
ざっくり市町村数の分だけ疑義数が倍増し、疑義数増に伴ってコミュニケーション量が増えます。

「マニュアル→作業へと具体化するためのコミュ力」こそ地方公務員の適正

地方公務員の仕事の多くが何らかのマニュアルに従って行われているのは、まぎれもない事実です。
ただし、マニュアルに書かれているとおりの作業を淡々とこなしているだけではありません。
マニュアルの解釈に相当の時間と労力を割いています。

マニュアルの解釈は、自分一人で完結するプロセスではありません。
他者とのコミュニケーションが必ず生じます。

一見するとただの単純作業のような業務であっても、自分一人で最後まで仕上げられるとは限りません。
手順に疑義が生じるたびにコミュニケーションが生じます。
そして、「自分の疑義を正確かつわかりやすく相手に伝える」というコミュニケーション能力が求められます。

さらに県庁職員の場合は、「相手が抱いている疑義を正確に把握し、わかりやすく説明して疑義を解消する」というコミュニケーション能力が必要です。

公務員志望者の中には、「マニュアルに従って淡々と作業するのが役所の仕事、自分はマニュアルを理解するのが得意で作業スピードにも自信がある、だからきっと公務員適性があるはずだ」と考えている方もいるかもしれません。

文章読解能力や作業速度が公務員適性のひとつであることは間違いありません。
ただ、前述したようなコミュニケーション能力のほうがもっと重要です。
他者とのコミュニケーションを経なければ、やるべき作業の中身が特定できず、作業に着手することすらできないのです。

こういう「作業内容を確認するためのコミュニケーション」を無駄だと思うなら、きっと地方公務員には向いていません。
何をするにも煩わしく感じられ、ストレスが溜まるでしょう。 

最近の流れを見ていると、マニュアルに基づく作業は今後どんどん会計年度任用職員に任せるようになり、正規職員の役割は「マニュアル作成」「マニュアルの解釈を会計年度任用職員に教える」ほうへとシフトしていく気がしています。


直近だと、札幌市が「比較的簡単な手続き業務」を民間委託するとニュースになっていました。

こういう流れがどんどん進んでいくような気がしています。



こういう路線で実際に進んでいけば、正規職員の仕事に占めるコミュニケーションの割合が大きくなり、より一層コミュニケーション能力が要求されるでしょう。

黙々と作業したいタイプの方にとっては働きづらい環境になるかもしれません。



自治体の採用活動が本格化してくる頃合いです。
今年の情勢を見るに、自治体主催の個別説明会や大学主催の交流会のようなイベントごとは縮小されるかもしれません。
その分、インターネット経由で閲覧できる採用ホームページやパンフレットの重要性が増すでしょう。

採用情報に限った話ではありませんが、役所には独特の語彙体系があり、役所内でしか通用しない用語(サブロジ、問取りなど)もあれば、世間一般で広く使われている用語であっても役所特有の意味合いで用いられているケースも多々あります。
 

採用関係のような対外的に積極開示する情報の場合、役所内でしか使われない用語は念入りに除去(言い換え)します。
しかし、一般的に使われている単語までは気が回らず、特段補足することなくそのまま使われがちです。

対面での説明会であれば、その場で質問して深掘りできますが、インターネット上ではなかなか難しいです。
 
本稿では、自治体の採用パンフレットに頻出で、かつ一般的な用法通りに解釈したら誤解になりそうな単語について補足していきます。

企画:枠組み・計画づくり

企画業務はあくまでも大枠を決める段階を指します。
大枠を決めた後の段階、例えば「具体的な内容を詰める」「実際に運営する」段階は、企画業務には含まれません。
採用パンフレットには「●●の企画と実施を担当しました」みたいな文面がよく登場します。
「企画」と「実施」を併記する意味がよくわからないかもしれませんが、役所的には全くの別物です。


さらに、役所の担当職員が主役というケースはごく稀です。
政治家、経済界、地域住民といった利害関係者の意見を聞いて、大学教授のような有識者からの助言も受けつつ、落とし所を探るようなプロセスが採られるケースが多く、事務職員はあくまでも裏方に徹します。
担当職員の知見やアイデアが活かされるわけではありません。

もちろん、何事も裏方がいなければ回りません。目立ちはしないものの重要な仕事です。


支援:ルールに従ってカネとコネを提供する

事務職が担当する支援業務は、自ら所管している助成制度を使ってもらったり、別団体が運営している助成制度を紹介することを指します。
事務職員自らが専門家として知識やノウハウを提供するわけではありません。
行政という立場上、あくまでどの支援先に対しても原則公平に接しなければいけません。
そのため、支援先との距離感はあまり近くなく、俗にいう「伴走型支援」「プッシュ型支援」のようなスタイルではなく、基本的には受け身です。

事務職員の仕事は、助成制度の設計や運用です。
制度運用はルーチンワーク的なところもあり閑職枠でもありますが、制度設計は花形業務です。


会議:2種類ある

役所における会議業務は、個々のイベントとしての会議運営組織体としての会議運営という二つに大別されます。

前者の業務は資料づくり、会場設営、参加者の出欠管理あたりがメインで、後者は組織体の経理や文書管理がメインです。

いずれにしても社会的ステータスの高い方々を集める業務であり、揉め事が起きないよう気を遣います。
(下っ端だけの集いは「打合せ」「ミーティング」などと称し、「会議」とは呼びません)

PR:なんらかの情報を対外的に積極的に開示すること&開示される情報(コンテンツ)作成

PRという単語は辞書的な意味よりも幅広く使われています。

広報活動そのもののみならず、広報活動に使う冊子・動画制作や観光施設運営のような業務、つまり広報されるコンテンツの作成も、ざっくりPRの一言で片付けがちです。

しかも、こういうPR業務の実態は、役所ごとにバラバラです。
職員自らが手を動かしている自治体もあれば、民間企業に丸投げしている自治体もあります。
職員に裁量がありボトムアップで作り上げている自治体もあれば、広報やブランディングの専門家に順服して職員は単純作業するだけの自治体もあります。

つまり、PR業務という言葉だけでは「役所外部に情報開示するプロセスのどこかに何かしら関わっている」程度の情報量しか無いのです。
具体的な内容は読み取れません。詳しいことが知りたければ、担当職員に直接尋ねるしかないと思います。

調整:全て

PR以上に幅広く、無秩序に使われている単語が「調整」です。
具体的に説明すると長ったらしくなるものは全て「調整」の一言で済ませている、と理解して差し支えないと思います。

 

公務員志望者向けの記事は「公務員になるまで」カテゴリにまとめているところですが、だいぶ記事数が増えてきて過去記事を参照しづらくなってきているので、本ページで整理しておきます。

公務員志望者(主に大学生)が抱きそうな疑問別に、僕の考えと関連記事を載せていきます。

筆記試験の勉強法は?

とにかく過去問演習が重要です。
公務員試験では「問題本文」という不親切な日本語を大量に読み解かなければいけません。
問題文を読解する力は、知識のストックとは別物です。
講義を受けたり、基本書を読み込んでも身につきません。問題演習という訓練が必要です。

予備校の必要性は、これまでの試験遍歴次第です。
これまで独学で受験や資格試験を突破してきた実績がある方なら、独学でも対応できるでしょう。
迷うなら予備校に通ったほうが無難です。

勉強法そのものは、弊ブログよりも参考になるブログや動画が多数あるので、そっちを参照してください。

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面接対策は?

志望動機に地雷を盛り込まないよう、受験する自治体が置かれている環境を調べておく必要があります。
加えて現役公務員と直接コミュニケーションをとって、「公務員っぽさ」を身につけるのが有効だと思います。
 
志望自治体の職員にOB訪問すれば、この二つを同時に達成できます。
あとは志望自治体でなくとも説明会に参加して、公務員との接触回数を増やせばいいと思います。

くれぐれもインターネット上の情報だけに頼ってはいけません。
自分が言うのもアレですが、偏っています。
生身の現役公務員に接触してください。

面接本番のテクニックは他のブログや動画を参照してください。

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待遇は?

大卒1年目の年収は、だいたい250万円くらいです。
(基本給+ボーナス(期末手当・勤勉手当)、残業手当・地域手当などその他手当除き)
 
これが30歳(勤続8年、休職なし)になると、だいたい年収400万円くらいになります。

大卒正規職員であれば、休職せず、不祥事を起こさずに淡々と仕事をしていれば、最低でもこれくらいは貰えると思ってください。
手取りだと、この金額の75%くらいです。

若いうちからバリバリ稼ぎたいなら、民間企業のほうが確実に適しています。
例えば地銀と比べると、だいたい営業成績が悪くてインセンティブが全然もらえていない行員×0.9くらいの水準だと思ってください。

よほど豪勢な暮らしをしない限り、独り身であれば黒字で生活できる給与水準ですが、結婚して子供が誕生すると厳しくなります。
黒字化するには共働き必須で、奥さんの産休中は赤字にならざるを得ません。


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公務員に向いている/向いていないのはどんなタイプ?

入庁前から「やりたい仕事」がはっきりしている方は、逆説的ですが公務員に向いていないと思います。
人事異動の仕組み上、どれだけ熱心に希望しようとも、「やりたい仕事」を担当できる保証が無いからです。

用地交渉や滞納整理のような担当職員が複数いる業務なら、実際に担当できるかもしれませんが、人事異動の仕組み上、その仕事にずっと携われるわけではありません。
長い公務員人生のうち、せいぜい数年間だけです。

さらに、「やりたい仕事」を担当できたとしても、自分の意向どおりに進められるとは限りません。
公務員(行政)は、そもそも意思決定を行う立場ではなく、国民(議会)が決めたことを粛々と執行するための存在です。
つまり、たとえ担当職員自身の意向とは正反対の内容であっても、国民が決めたことを覆せません。担当職員の意見なんて風前の灯です。

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成長できるのか?

インターネット上では「公務員としていくら働いても成長できない」というのが定説になりつつありますが、僕は違うと思います。
 
公務員経験も、成長に寄与します。
ただしその成長は、お金稼ぎには役立ちません。
転職市場では評価されませんし、独立して稼げる能力も身につきません。

「公務員の成長」の内実は、職員それぞれの異動遍歴によって決まると思います。
つまり人それぞれです。
自分がどういうふうに成長してきたのか、自分で考えてみるしかないでしょう。

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民間企業への就職活動と両立できるのか?

公務員試験対策と民間就活は両立可能ですし、たとえ公務員が第一志望であっても民間就活を経験しておいたほうがいいと思います。
エントリーシートの書き方や面接本番の受け答えの練習になりますし、もしかしたらワンチャン公務員より高待遇の職に就けるかもしれません。

何より、民間就活の成果(内定を得られるかどうか)という客観的事実をもって、労働市場における自分の価値がなんとなくわかります。
内定を得られた方は「民間でも通用するけど『公務員を選んだ』」人間です。
一方、僕のように無い内定であれば「民間では使えない『公務員しか務まらない』」人間です。

公務員生活に嫌気がさして離職を考えるとき、この差は非常に大きいです。
前者のタイプはうまく転職できる可能性がありますが、後者は厳しいでしょう。

新卒時点で民間就活を経験しなかったら、自分がどちら側の人間なのかわかりません。
その結果、全然民間向きではないのに「自分は民間でも通用するはずだ」という見当外れの期待を抱いて意気揚々と離職するも、転職に失敗……という悲劇に陥りかねません。

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仕事のやりがいは?

やりがいは人それぞれです。
離職率の低い職業なので、なんだかんだで各自やりがいを見出しているのではないかと思います。

僕の場合、日常に潜む闇を垣間見れるのがやりがいです。
個々人の心理だったり、古の慣習であったり、組織間の縄張り争いだったり……
「事実は小説より奇なり」という言葉を日々噛み締めています。

蓋されている「臭いもの」を暴いて、ひとつでも改善できればいいなと思っています。

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忙しいのか?

配属される部署次第上司次第です。
ほぼ毎日定時勤務できる部署もあれば、安定しててっぺん超えて休日も出勤している部署もあります。

多忙を避けたいなら県庁か政令市がおすすめです。
大きい自治体のほうが人員に余裕があり、閑職ポストも多いと思われます。

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小さい(職員数の少ない)自治体に勤務する構造的なリスクとは?

モテるのか?(男性の場合)

「出会いの機会を確保できる」という意味では、地方公務員という肩書きがプラスに働きます。
公務員対象の出会いの場(合コンなど)も数多くありますし、マッチングアプリでも有効らしいです。

ただし出会いを果たした後、そこから親密な関係に発展していけるかは別問題です。
あくまでも足切りライン突破までは有効ですが、そこから先は知りません。





この記事を開いたということは、予備校に通わず独学で公務員試験にチャレンジしたいと少なからず考えていることでしょう。独学のほうが圧倒的にローコストですし、時間の融通も効きます。

他のブログでも語られているとおり、「新スーパー過去問ゼミ」(以下「スー過去」)の中身をマスターできれば、独学でも地方上級の筆記試験なら合格できると思います。
(時事問題と論文対策は別途対策が必要ですが)
僕自身、この方法で独学合格しました。

とはいえこの方法は簡単ではありません。
ある程度の「独学適性」が必要であり、誰もが達成できるものでもないと思います。


独学で「スー過去マスター」の域に到達できる人の条件を考えてみました。
独学での公務員試験チャレンジを考えているなら、自分が以下の条件を満たしているのかを冷静に考えてみるといいと思います。

「スー過去」要点解説パートの文章をすらすら理解できる

独学での試験勉強の王道戦略は、
  • 入門書(概説書)を読んで大枠をつかむ
  • 過去問を解きつつ基本書を読み、知識をつける
  • 模擬試験を受けて自分の相対的順位を把握する
  • 「過去問を暗記」「基本書をほぼ理解」という状態に仕上げる

という方法です。
マークシート形式の試験なら、この方法でなんとかなると思います。
地方上級試験も基本的にはマークシートであり、他のサイトでも似たような勉強法が推奨されています。

ただし公務員試験対策でこの方法を採ろうとすると、
  • 試験範囲がものすごく広い(科目数が多い)ため、全科目でこの方法を採っている時間がない
  • 科目によっては公務員試験向けの「入門書」「基本書」が無く、そもそもこの方法が使えない

という公務員試験特有のネックがあるために、うまくいきません。

このネックを「スー過去」がうまく補ってくれます。
「スー過去」は単なる問題集ではなく、しっかりした要点解説パートがあります。
このおかげで、入門書の役割も果たしてくれるのです。

しかし、「スー過去」の要点解説パートは、決して読みやすい文章ではありません。
限られた紙面に重要事項を詰め込んでいるために、文章は固く、ビジュアル的な解説も少なめです。
万人が初見で理解できるとは思えません。

独学での地方公務員試験対策は、まずは「スー過去」の要点解説パート読み込みから始まります。
ここの文章が頭に入ってこないと、先に進めません。
要点解説パートの文章が理解できないなら、独学は諦めたほうが無難です。

予備校に通えば、要点解説パートと同等かそれ以上の内容を、丁寧に講義してもらえます。
講義を受けても理解できなったとしても、個別に質問して教えてもらえます。
一人で「スー過去」を読み込むよりは、確実に知識が身につきます。

独学に興味があるなら、本格的に勉強を始める前に、「スー過去」の要点解説パートを独力で理解できるかどうか実際に試してみることを勧めます。
初学だとわかりづらい「民法」「ミクロ経済学」あたりの科目で試すのがおすすめです。
理解できなかったら予備校に通ったほうが無難です。 

僕は高校生の頃から授業を聞かず参考書で自習(内職)ばかりしている嫌な生徒で、もともとテキストベースの学習に慣れていました。
そのため「スー過去」にもすぐ馴染めました。


数的処理がそれなりにできる

捨て科目を作るのが常道である地方公務員試験ではありますが、数的処理を捨てて合格するのは至難の技です。配点が大きすぎます。
逆にいえば、数的処理を味方にできれば合格に近づけます。

独学推奨ブログではたいてい「解法さえ暗記すれば数的処理は余裕」という解説がなされていますが、これは典型的な生存バイアスだと思っています。誰もが実行できる芸当ではありません。

試験本番で得点を稼ぐには、解法を暗記するだけでなく、問題に対してどの解法を適用すべきかを判断する「直感」のようなものが必要です。
これを独学で習得できる人は限られるでしょう。

そもそも解法を暗記すること自体、人によっては困難です。
解法の理解すらままならない方、解答の解説を読んでも意味がわからない方も少なからずいると思います。

つまるところ、独力では数的処理を学習できない方も相当数いるのです。

独力で数的処理をマスターできるかどうか、いわば数的処理適性を測るには、実際に「スー過去」で過去問を解いてみればいいでしょう。
正答できなくても大丈夫です。解説を読んで納得できれば、独学でも伸び代があります。
解説を読んでも意味がわからなければ、予備校に通って講義を受けたほうがいいと思います。

僕の場合、中学受験を経験しており、そこで数的処理みたいな問題を散々叩き込まれていました。
小4〜小6の3年間にわたって数的処理の勉強をしていたようなものです。
(そのせいで友人と遊ぶ時間が全く無く、遊戯王・ミニ四駆・ビーダマン・ハイパーヨーヨー・ベイブレードあたりの男子小学生カルチャーを全く経験していません)
 
このおかげで、公務員試験の数的処理は初見でだいたい解けました。
試験勉強もほとんどしていません。直前期に肩慣らし感覚で過去問を解いた程度です。 
正直、数的処理が得意というバフ要素が無ければ、独学合格は無理だったと思います。

あくまでもボーダーライン

どんな試験であれ、独学で突破するには、テキストベースの学習が必要です。
そして、テキストベースでの学習で成果を上げるには、読んで理解する能力が不可欠です。

地方上級試験の場合は、本稿で紹介した
  • 「スー過去」要点解説パートを読んで理解できること
  • 数的処理の解答解説を読んで理解できること
この2つが絶対必須だと思います。

超高偏差値大学に合格できるレベルの方であれば、このくらいは余裕でしょう。
しかし、地方上級試験のボリューム層である地方国公立大学・中上位私立大学の方だと、全員がこの能力を持っているとは限りません。

インターネット上では「地方上級試験に独学で合格には1,000〜1,500時間の勉強が必要」という定量的な基準がよく用いられていますが、誰もがこれだけの時間勉強すれば合格できるとは思えません。

本稿で挙げた2つの条件を満たしている方でないと、1,500時間どころでは足りないでしょう。
 
地方公務員試験の受験者は、勉強開始前のスタート時点の知識量では大差ないと思っています。
自分に合う方法で知識を身につけていけば、誰にでも勝ち目があります。
独学にこだわるあまり、せっかくの勝ち目を逃すのはあまりに勿体無いです。
不安を感じるなら予備校に通うことを勧めます。

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