キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

タグ:自分語り

全国でコロナ対応に従事している地方公務員各位には本当に本当に申し訳ないのですが、個人的に2022年は超楽しい一年でした。体感だと4ヶ月くらいで終わっちゃいましたね。
コロナが若干落ち着いてきて自由に行動できたおかげなのも大きいですが、仕事のストレスが過去最少だったのも大きいです。

外様でいるのがこんなに楽とは……

僕は昨年度からとある民間団体に出向しておりますが、そこでの扱いは完全に事務バイトです。
この2年、雑用とルーチンワークしかやっていません。
ひたすら業務量が多いのでだいぶ残業している(年末年始は今日明日しか休めません)とはいえ、業務自体は単純ですし、自分だけでほぼ完結するので面倒なコミュニケーションがありません。
「調整」から解放された生活、控えめに言って最高です。

何より、組織内のいざこざから無縁でいられるのが本当に気楽です。
プロパー職員どうしのドロドロした人間関係(20代のうちから謎のマウント合戦が展開されている)とか、部署間のパワーバランスとか、幹部への忖度とか……こういう面倒ごとは実質バイトである僕には何の関係もありません。

僕の前任者は「プロパーから見下されるのが辛い」「やりがいが無さすぎる」と嘆いていましたが、僕としてはむしろ楽なのに給与据え置き、しかも残業代がちゃんと貰えるという神環境です。

仕事のストレスが少なく精神的にゆとりがあるおかげで、例年よりもアクティブに活動できました。
このブログでもネタにしたように転職活動してみたり、久々に旅行に出かけたり、弁当男子を始めたり、暫時中断していた小説執筆を再開したり……他にも色々とやりたいことができました。
残業や休日出勤のせいで余暇時間自体は短いはずなのに、心が元気だから精力的に動けるんですよね。

来年4月に県庁に復帰したら、これまでの反動で今度は苦労するのでしょうが、それまではぬるま湯環境に浸かっています。

基本をとことん丁寧に

今年は漫画作品のアニメ化が大いに盛り上がりました。
ヒット確定の超有名作のみならず、ややマイナーな作品がアニメ化された途端に人気爆発する……というパターンも散見されたのがとても喜ばしいです。それだけ「動き」と「音」の付加価値が高まっているということなのでしょう。

漫画作品をアニメ化する場合、コマとコマの間隙を埋める必要があります。
間隙の埋め方次第で、同じ原作でも全然違うアニメになり得ます。
今年の作品はこの「間隙の埋め方」がものすごく良かった。

その典型例が「ぼっち・ざ・ろっく」です。
間隙を埋めるリソースを「1対1の人間関係構築過程」につぎ込んでいたように思われます。
ここが丁寧に補足描写されていたおかげで、主人公達の感情を機微に至るまでトレースできるようになり、何よりキャラクターがとても魅力的に見えました。
漫画原作アニメのひとつの極地だと思います。

今年は他にも「1対1の人間関係」にスポットを当てた良作が多かった気がします。
「リコリス・リコイル」とか「明日ちゃんのセーラー服」とか。
組織やチームを描くにしても「1対1の人間関係の総体」として描かれていて、組織・チームありきで人間関係が決まるわけではありません。

つまるところ今年は、「魅力的なキャラクターどうしが交流することで、魅力的な人間関係が生まれる」というフィクションの基本中の基本がしっかりできている、地に足のついた良作が多かったのだと思います。
視聴者として楽しめたのみならず、創作者の端くれとして、とても勉強になりました。

一方で悩まされたのがラブライブ!スーパースター!!2期(以下「星2期」)です。
7月から10/9まで放送されていましたが、終盤2話の怪作っぷりをいまだに消化できず悶々としています。

とにかくメインテーマが何だったのかが釈然としないんですよね……
途中まで「リベンジ的な勝利をチームで獲る」がメインテーマだったはずで、これに沿って個々のエピソードが積み重ねられてきたところだったのに、終盤でいきなり留学という縁遠い要素が登場、さらにラストでその留学要素が台無しにされるという……というドタバタ劇で締められたせいで、「リベンジ的な勝利をチームで獲る」というテーマも中途半端、留学要素は何したかったのかがよくわからずにいます。

個々のエピソードは良いんですよ。特に「UR葉月恋」と「オニナッツ関係」あたり。

あとはキャラクター描写がいつになく淡白だったのも、消化不良の原因だと思っています。
(特に一年生メンバー、誰かに同調するだけなシーンが多かったのと、変化らしい変化が生じていないせい?)

正直これまでのシリーズもメインプロットが迷子になりがち(あるいは希薄)ではありましたが、それでもキャラクターがしっかり立っていたので、視聴者がキャラクターの意図や思考をトレースして、物語を「補完」することができました。(2010年代以降にヒットした作品は、いずれもこういう性質を備えていると思います。)
しかし星2期は、キャラクターの言動の意図を探ろうとしても、手がかりが足りないのです。

とはいえ少なからず感情を揺さぶられたのは事実であり、このまま忘れるのは勿体無いです。
腑に落ちるまで感想漁りを続けていこうと思います。 

 

2022年の婚活も一切進捗ありませんでした。
今年はようやく重い腰を上げてマッチングアプリなるものを使ってみたのですが、全く成果はありませんでした。
登録直後に40代以上の方々から多数♡が飛んできた後は全く動きがなく、こちらが♡をつけた相手からは誰からも反応されず……という状況で、課金して入手した♡を使い切った後は放置しています。
やはり田舎なので、婚活している同年代女性がそもそも枯渇している説が濃厚です。

役所にいる独身男性の諸先輩方を見ていると、35歳前後で狂っていく人が少なくありません。
30歳過ぎくらいまでは普通に良い人で「どうして結婚できないのだろう?」と思われていたのに、35歳前後で心身ともによろしくなくなってしまい、「これじゃあ結婚できなくても仕方ないわ……」という評判に堕してしまうのです。

先輩方には申し訳ないですが、僕は狂いたくありません。
明日は我が身なので、狂わないための傾向と対策を考えてみました。

フィジカル編:老化に対応する

30代になると、どこかしら身体がおかしくなってきます。
ピークを過ぎて「下り坂」に入った……という表現がまさにしっくりきます。
これが老化の始まりなのでしょう。
 
老化現象自体はどうしようもなく、少しでもペースを緩め、実害が生じないように対処するのが精一杯です。
独身者の場合、既婚者よりも生活の自由度が高く、自分の思い通りに老化対策にも取り組めます。
せっかくなのでしっかり老化対策して、独身ならではの自由を謳歌できるよう健康を維持していきたいです。
 

自炊メインの「質素な食生活」

「30代になると代謝が落ちる」とよく言われますが、これは本当です。日々実感しています。
食べたものを消費できなくなるし、そもそも食べられなくなってきます。

「燃費の低下」と「食欲の減退」、どちらが先行するかは人次第です。
前者が先に来れば、食欲が消費を上回ることになり、どんどん太っていきます。
後者が先に来れば、必要なエネルギーを食事で補いづらくなり、どんどん痩せていきます。

いずれにせよ30代になると、食事に気をつけていないと健康体からすぐに遠ざかってしまいます。
野菜とタンパク質中心の、シンプルで健康的な食事を心がける必要があるようです。

「食欲の減退」とリンクして、食の好みも変化していきます。
特に油っこいものが苦手になる人が多く、牛肉よりも鶏肉が好きになったり、コンビニ飯の油感がきつくなってきたりします。
たまに食べる分には美味しいのですが、毎日となると逆にしんどいです。

つまるところ、健康面のみならず嗜好面でも、あっさりした質素な食生活を送りたくなってくるのです。

質素な食生活ほど、外食や中食よりも自炊した方が簡単ですし安上がりです。
野菜とタンパク質は、外食やコンビニだと結構高くつきます。

自炊というとハードルが高く見えるかもしれませんが、独身男性の場合は凝ったものを作る必要はどこにもありません。
誰かに振る舞うわけではなく、あくまでも自分自身の健康のための、一汁一菜プラスアルファのシンプルな食事さえ準備できれば十分すぎます。
豪華なものが食べたくなれば外食すればいいだけです。
 




この本に出会ってから、基本的に
  • 玄米ご飯
  • たんぱく質系のおかず
  • 具沢山味噌汁
というシンプルな食生活を続けていますが、今のところ快調です。
最初は「栄養失調になるのでは?」と心配でしたが、むしろ元気です。

自炊習慣が無いゆえに外食や中食を続けていると、どんどん健康を害していきますし、昔ほどは美味しく感じられないのに高いお金を払い続けることにもなり、金銭的にも無駄です。
当面はこの一汁一菜生活を続けていこうと思います。

実はみんなやってる「ボディケア」

30代になると外見的な老化が急加速します。
よく「肌のハリがなくなる」とか「髪や爪から潤いが消える」とか「体型が崩れてファストファッションが着れなくなる」などと言われていますが、どれも本当です。
アパレル業界のポジショントークではありません。

既婚者であれば配偶者が指摘してくれるところ、独身男性には誰も指摘してくれないので、なかなか外見的な老化を自覚できません。
そのまま35歳くらいになると、年齢不詳のヤバげな人に至ってしまいます。

民間企業ほどではないにしても、地方公務員も不特定多数の視線を浴びる仕事であり、外見は重要です。
  • 風呂上がりに化粧水をつける
  • 髪はシャンプーだけでなくトリートメントもつける
程度の老化対策は徹底していこうと思います。
というか実はみんなやってますが、気恥ずかしくて話題にしないだけのようです。

大人男子の「超」清潔感ハック
宮永 えいと
KADOKAWA
2020-12-10



メンタル編:寂しさに飲み込まれないように

独身のまま30代に突入すると、一人で過ごす余暇時間が急増します。
より正確にいうと、一緒に余暇を過ごせる友人知人がどんどん減ってきて、一人で余暇を過ごさざるを得なくなります。

既婚者の場合、30代はとても忙しい時期です。
子どもがいれば子育てで忙殺されますし、子どもがいない場合は夫婦の時間を精一杯エンジョイしていることでしょう。
いずれにしても、独身者の相手をしている暇はありません。
独身者からすると、既婚者とはなかなか遊べなくなるわけです。

独身者どうしでつるむにしても、メンバーが減って固定化されてくるので、飽きが生じます。
そのため、一緒に遊ぶ頻度が自然と減っていきます。

そこで僕は一つの仮説に辿り着きました。
急増する「一人で過ごす余暇時間」を有効活用できるか否かで、30代独身生活の満足度が激変するのではないでしょうか?

僕みたいにインドア派で単独行動至上主義であれば、「一人で過ごす余暇時間」は何よりも貴重で、どれだけ増えても足りないくらいです。

しかし、社交的な人ほどこの時間に耐えられず寂しく感じるようで、ひたすら誰かとつるもうと誘いまくるせいで煙たがられて敬遠されてしまう……という悲しいケースが多発しています。
生々しい話ですが、よく新人の世話を焼いてくれていた兄貴肌の同期職員や先輩方が、どんどん拗れていって、今や厄介者扱いされているんですよね。

20代までを社交的に過ごしてきた方々にとって、「余暇時間を一人で楽しく過ごす」のは、どうやらかなり大変なようです。
独身のまま30代に突入しそうな方は、「寂しさの怪物」にならないためにも、一人で楽しめる趣味を早めに見つけておいたほうがいいと思います。
具体的には、読書や運動、料理、楽器、創作あたりでしょうか?
 
僕の場合は当面は大丈夫そうですが、いつ時間を持て余し始めるかわかりません。
今のうちから色々なことに手を出しておいて、「一人で過ごす余暇時間」を将来的にも充実させられるよう備えていこうと思います。

新たな挑戦のため、ブログ運営を縮小します

僕自身は読書オタク趣味ブログ執筆のおかげで、現在はかなり楽しい「一人の余暇時間」を過ごせています。
しかし、これらの趣味をいつまでも楽しみ続けられるとは限りません。
どんどん新しいものに触れて興味関心の幅を広げていかなかれば、いずれ狂ってしまうでしょう。

そこで、新たなチャレンジに充てる時間を捻出するため、このブログの運営を縮小したいと思っています。
これまで週一ペースで定期更新してきましたが、今後は不定期にします。

僕にとって新しい趣味を見つけることは、人生のリスクヘッジでもあります。

このまま順当(?)に過ごしていけば、独身のまま窓際コース一直線です。
40歳を迎える前に本庁から追放され、これまでよりも一層余暇時間が増えるでしょう。

独身中年の先輩方を見ていると、暇潰しのために仕事をしている人と、色々なことに取り組んでいて充実している人の二種類にくっきり分かれます。
もちろん後者のほうが人間として魅力的ですし、 本人も楽しそうです。
僕も後者の独身中年になるべく、今のうちから色々なことに手を出して、ライフワークと呼べる活動を増やしていきたいのです。

さらに最近は、勧奨退職に応じて早期リタイアするのもアリだと思い始めました。
その場合にもリタイア後に取り組むライフワークが何か必要になりそうなので、一層いろいろな新しいことにチャレンジしてみたいのです。

あとは正直、ブログのネタが枯渇してきました……
暗い話ならいくらでも書けるのですが、PVが全然伸びないんですよね。
読まれないということは、ニーズが無いのでしょう。ニーズが無いものを量産していても仕方ありません。
何より、暗い話ばかり書いていると、僕の気分も沈んできます。

新しい世界に触れてリフレッシュしつつ、今後はネタを厳選して、もっと明るくてハッピーなブログ運営を心がけていきます。

外部団体に出向中の今なら人事課にバレないだろう……という目論見のもと、ここ1年半ほど細々と転職活動をしています。
※今のところ地方公務員を辞めるつもりは一切ありません。単なる社会勉強です。

ここまで、転職サイトに登録してオファーを待ってみたり、転職フェアに参加してみたりしてきたところですが、今回は転職シリーズの総仕上げとして、キャリアアドバイザーと面談してみました。

市場価値の低さに定評のある地方公務員、しかも僕は30歳を超えています。
果たしてどれだけ酷評されてしまうのでしょうか……?
これまで獲得してきた資格たちは、僕を助けてくれるのでしょうか……?


<これまでの転職シリーズ>







準備〜作戦編

僕が今回利用したのは、某大手転職エージェントの無料面談サービスです。
エージェントへの登録自体はだいぶ前に済ませており(求人情報を見るため)、そこで提供されているサービスを利用しました。

このエージェントからは、電話やメールで「面談しませんか?」というお誘いを何度も受けており、「転職するかどうか検討中段階でも是非面談しましょう」とプッシュ営業を仕掛けられています。
向こうから誘ってくるくらいなので、生煮え段階の僕が面談しても怒られはしないだろう……と思い、面談を申し込んでみました。

僕がキャリアアドバイザーから引き出したい情報は、転職市場における地方公務員の位置付けです。
一般論を聞き出すのはもちろんのこと、他の転職事例も聞いてみたいところ。
僕が喋る時間は最小限に抑え、キャリアアドバイザーになるべく話させたいです。

そこで、「これから自分のキャリアやスキルを棚卸しする手がかりにすべく、民間企業は元地方公務員をどう見ているのか把握したい」というスタンスを取ることにしました。
こういう理由であれば、「相談する」というよりは「教えを乞う」感じで進めても自然なはず……。

面談本番

面談はオンライン会議アプリ経由で、30分ほど行いました。
アドバイザーの方は僕と同年代くらいの女性で、新人らしさは全然無く、この道でそれなりに経験を積んでいるオーラが出ています。期待大です。

まずは簡単に自己紹介をした後、履歴書の中身についていくつか先方から質問されました。
具体的には、転職先の条件の優先順位、興味のある業界、転職する場合の就業見込み時期あたりです。

あとは地方公務員としての業務経歴についても色々聞かれました。
特に観光部局での経験を深掘りして尋ねられ、
  • 課内でどういうポジションを務めたのか
  • 特に印象に残っているエピソード
  • 役所外部との折衝経験
このあたりを結構詳しく話しました。
今から思い返してみれば、こちら側の喋りやすい話題を振ることでアイスブレイクする目的だったのかもしれません。

「転職するとしたら来年4月以降」と伝えたところ、先方から「半年以上先となると、現時点で具体的な求人をお示しするのは困難です。志望企業を固められない以上、履歴書の添削もできませんし……今回の面談は、お客様の疑問にお答えして自己分析を深める機会にしたいのですが、よろしいですか?」と提案されました。

こちらとしては願ったり叶ったりの展開です。早速用意しておいた質問を投げかけていきます。
(以下、アドバイザーさんからの回答は 斜字体 で表記します)


地方公務員から民間企業へ転職する場合、どういう業界が人気なのか?

コンサルティングファームシンクタンクを志望する方が多いですし、実際に多くの方が転職に成功しています。
公務員の業務と比較的似ていること、確実に収入アップが見込めることが人気の理由です。

また、こういった企業では、パブリックセクターから業務を受注するケースが近年増えており、「行政組織の内部事情を知っている元公務員を雇用したい」という人材ニーズがあることから、公務員から転職しやすい業界ともいえます。

ここ数年は、うまく需要・供給のマッチングが成立している状況です。


1問目から興味深い回答をいただけました。
コンサル転職といえばキャリア官僚の独壇場かと思っていましたが、地方公務員からでも転職できるんですね……。

「政策立案したくて役所に入ったのに、調整業務や住民対応、肉体労働ばかりやらされて、頭を使わせてもらえない」という不満を抱える若手職員は少なくありません。
こういう不満を解消したくて、バリバリ頭脳労働のコンサルやシンクタンクに光明を見出すのかもしれません。

地方公務員の人材面での強みは何か?

強みとしては、「地頭の良さ」「組織内調整スキル」「セルフマネジメントスキル」が挙げられます。

まず、公務員には地頭の良い方が多く、物事の理解力や論理的思考力に長けています。
たとえ未経験分野であっても、学習が速く早々に戦力化できるという意味で、ポテンシャルが高い人材として認識されています。

また、公務員は日常的に、様々な利害関係者間の調整業務を担っていることから、同年代の民間人材と比べても組織内調整の経験が豊富です。
大規模市役所や県庁クラスであれば、大手民間企業に引けを取らないスケールの組織であり、調整能力に関しては即戦力として期待する企業様もいます。

このほか、公務員は一人あたりの業務量が多く……大変失礼な言い方になりますが上司によるマネジメントが機能していないので、若手であってもしっかり自立している方が多いです。
業務の目的やスケジュールを自力で設定して、自分で進捗管理するというセルフマネジメントの技術は、民間企業ではなかなか身につかない、公務員独特のスキルともいえます。


「ありません」と即断されるかと思いきや、丁寧かつ具体的に教えてくれました。
いずれのポイントも、地方公務員ならではというよりは、国家公務員ともかなり共通します。
転職市場では、地方公務員はキャリア官僚の代用品みたいな扱いなのかもしれません。

若手地方公務員を悩ませる「不毛な調整業務」や「放置系上司」が、まさか人材力向上に資しているとは……


地方公務員の人材面での弱みは何か?

弱みとしては、「利益感覚の欠如」「マネジメント経験の欠如」が挙げられます。

民間企業では、どんな業種であれ「売上を確保する」「利益率を高める」といった観点が不可欠ですが、公務員でこういった感覚をお持ちの方はごく稀です。
また、民間企業と比べて公務員は出世のペースが遅く、部下を持ったりチームを率いたりといったマネジメント経験が不足している傾向にあります。



こちらは予想通りの回答です。納得。

民間転職したい地方公務員が準備すべきポイントは?

企業様が地方公務員に期待しているのは、先にも述べたとおり「地頭の良さ」「組織内調整スキル」「セルフマネジメントスキル」です。
これらのポイントをわかりやすく企業様にアピールできるよう、まずはこれまでの業務経験を棚卸しして、使えそうなエピソードを探してみてはいかがでしょうか。

特におすすめなのが、新規事業の立上げに携わった経験です。
自然と調整能力をアピールでき、かつ企業様としてもイメージしやすく、面接でも高評価を得られています。

また、弱みである「利益感覚の欠如」を補うため、簿記資格の取得を推奨します。
(FPはどうでしょう?という僕の更問いに対し)FPよりも簿記ですね。FPはあくまでも個人資産の運用に関する資格なので、転職ではさほど重視されません。

あとは
MOSITパスポート資格を取得していれば、社会人としての基礎能力を証明できるので、時間があれば取り組んでもよろしいかと思います。
そのほかの資格は……キモオタクさんのようにITストラテジストを取得している地方公務員の方は結構いらっしゃいますね。あとは中小企業診断士も多いかと。
これらの資格、地頭の良さを証明する材料にはなりますが、合否を左右するほど重要というわけでもありません。


ITストラテジスト地方公務員、転職市場では希少価値無いんですね……ショックです。
中小企業診断士も若干興味あったのですが、すでに地方公務員のホルダーがたくさんいると知らされて萎えてしまいました。


「優秀な若手」は民間でも通用しそう

もっとボロクソにこき下ろされるのかと思いきや、地方公務員をそれなりに高く評価しているように思われました。
お世辞も混じっていたのかもしれませんが、ここは全部真実だとして話を進めていきます。

とりあえず簿記

わずかでも転職に関心があるのなら、まずは簿記の勉強をしてみるのが良さそうです。
「簿記は大事」という話は、今回のアドバイザーさんのみならず、以前転職フェアに参加した際にも複数の企業から聞きました。
複数の情報源から推されるということは、かなり重要度が高いと言えるでしょう。


「優秀さ」の物差しは官民でさほど変わらない

地方公務員の強みとして挙げられていた「地頭の良さ」「組織内調整スキル」「セルフマネジメントスキル」は、地方公務員なら誰しもが備えているわけではありません。
この3点を備えた地方公務員は、職員の中でも相当の上位層です。

つまり、役所内で「優秀だ」と高く評価されている職員と、民間企業が求める元地方公務員人材は、かなり共通していると言えるでしょう。
僕はこれまで「公務員らしくない人ほど民間企業では活躍できる」と思っていましたが、どうやらそうとも限らないようです。

逆にいえば、役所内でパッとしない人は、民間企業からも需要が無い……とも言えます。
厳しい現実です。

固有技能よりもポテンシャル

インターネットで地方公務員の転職情報を調べると、「地方公務員は転職市場では無価値」という前置きからの
  • 地方公務員が転職するならプログラミングスキルが必須!
  • ブログを書いて文章力を磨こう!
みたいな、何らかの殊技能を身につけるべきという主張がたくさんヒットします。
しかし今回の面談では、こういう個別具体的なスキルに関しては一切言及されませんでした。

語学に関しても全然触れられませんでした。
(こちらから更問いしようと思っていたのに、すっかり忘れていました……)


アドバイザーさんの回答を余すところなく文章化しようとした結果、弊ブログ最長の約4,400字に到達してしまいました。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。

もし転職を考えている方がいたら、僕みたいにとりあえず無料相談サービスを使ってみればいいと思います。
地方公務員は、引く手数多な「転職強者」ではありませんが、ゴミ扱いもされるわけでもありません。
怯える必要は無いでしょう。 

外部団体に出向中の今なら人事課にバレないだろう……という目論見のもと、ここ1年ほど細々と転職活動をしています。
※今のところ地方公務員を辞めるつもりは一切ありません。単なる社会勉強です。

以前の記事では、転職サイトに登録した結果を紹介しました。
(基本情報技術者の資格を追加した結果を追記しています。)


転職サイトに登録してからそろそろ一年が経ちますが、ずーっと似たような企業からしか案内が来ず、物足りなくなってきました。
そこで、新たな刺激を求め、転職フェアに参加してみました。

ただの説明会ではなく「市場(いちば)」

僕が参加したのは大手人材会社が主催している転職フェアで、だだっ広い会場にたくさんの企業が個々にブース出展して、来場者は気になる企業のブースを訪れて社員から話を聞く……というスタイルです。
形態だけ見れば、新卒採用の合同説明会と同じようなものです。

しかし内容は別物です。
選考とは関係のない説明会ではなく、明らかに採用に直結しています。
我々求職者が企業を「選ぶ」だけでなく、企業側も求職者を「選ぶ」、まさに市場そのものでした。

企業のブースでは、担当者が会社の説明をしてくれるだけでなく、こちらのプロフィールをぐいぐい尋ねてきたり、ことあるごとに「あなたはどう思いますか?」みたいに質問を投げかけてきて、こちらに喋らせようと仕向けてきます。

フェアによっては面接用の専用ブース(試着室みたいなもの)が用意されており、僕の隣で一緒に説明を聞いていた人がそちらへ連れ込まれていく……なんてこともありました。
 

僕は不人気

僕が参加したフェアでは、いずれも「これまで経験した職種」や「希望する職種」のカードを首から下げるルールでした。
「営業」「経理」「人事」「エンジニア」など、いくつかのカードが用意されており、その中から選択します。

僕の場合、消去法で「事務一般」を選ぶしかありません。
カードを下げた途端、一気に自分が「商品化」されたように感じられてテンションが上がります。
ディストピア作品の導入シーンのようです。

企業側はこのカードを見て、自社のターゲットか否かを判断しているのでしょう。
採用したい職種の人には積極的に声をかけ、そうでない人はスルーするのが一般的セオリーのようでした。

会場を見て回った感じ、人気なのはやはり「営業」です。
反対に「事務一般」は人気がなく、「未経験歓迎」を掲げている企業を除き、僕は全然声をかけられませんでした。
そもそも事務職の転職者自体のニーズが少なく、採用するにしても若い人の方がいいのでしょうか……

本日は貴重なお話ありがとうございました

お話を伺った企業の中から、印象に残ったところを紹介していきます。

IT派遣系

最も話を聞きたかったのがIT派遣業界、俗にいうSESです。
今話題の「デジタル人材」市場の動向に興味があり、僕が取得した基本情報技術者の価値も知りたく思っていました。あとは株式投資対象としても興味があります。

どの企業も幸いにも「未経験OK」を堂々と掲げていたので、安心して乗り込めました。

事業内容はどの企業も似通っていて、何ヶ月か研修してからプロジェクトにアサインする……という流れなのですが、業界の捉え方や、IT人材の考え方は、企業ごとに様々でした。

例えば、アサインするプロジェクトなんかだと、
  • みっちり下流工程で経験を積んでからでないと上流工程にはアサインしません、下流工程のスキルのほうが汎用性があるのでその方が社員のためになります
  • 本人の希望に応じて新人でも上流工程にアサインします、上流工程のスキルを異業種へ横展開していくことが今後必要です
こんなふうに綺麗に分かれました。
どちらの考え方も一理あるように思われます。

基本情報技術者資格は、残念ながら全然評価されませんでした。
「基礎知識があるという担保にはなりますが、ある程度年齢を積まれている方の場合、基礎知識よりも専門性のほうが重視されるので、開発経験とかベンダー資格のほうが歓迎されますね」とのこと。

あとは興味本位で「官公庁へ派遣する事例もあるんですか?」と質問してみたところ、今のところ事例は無いもののそういう相談は結構寄せられているらしく、近いうちに実現するかも……とのことでした。

IT派遣企業からは、フェア後のアフターフォローもありました。
「個別面談しませんか?」みたいなメールが送られてきたほか、電話もかかってきました。
30代未経験という市場価値ゼロの人間でも繋ぎ止めようとするあたり、「IT人材の不足」は本当に深刻なのだと思われます。

税務コンサル

税金をたくさん徴収したい役所側からすると、税務系のコンサルは難敵です。
敵の本懐を探るべく、お話を伺いました。

行政の搾取から企業を守る……みたいな「思想」が伺えるかと期待していたところ、「ルールに則って正しく節税提案することで、企業の資金繰りを守り、ひいては不正に走ることを防げます」などなど、非常に誠実に説明していただき、疑ってかかったことを内心深く反省しました。

「スタートアップ企業に積極的に営業を仕掛けて顧問化を狙っている」ことを売りにしていたので、「スタートアップ支援って最近は地銀とか公的機関が乗り込んできて、競争激化してませんか?」と興味本位で質問してみたところ、「スキルに雲泥の差があるので絶対勝てます」と即答されました。かっこいいです。

市役所・町役場

民間企業に紛れて、夏以降に採用試験を行う自治体もいくつか出展していました。
長くなりそうなので、次回記事で改めて紹介します。

僕の出向生活も2年目に突入しました。
歴代の担当者は2年スパンで異動しているので、僕もおそらく来年4月には異動して県庁に復帰するはずです。

今年度の人事異動では、コロナ対応で人手が足りないせいなのか、いくつかの出向・派遣研修ポストが消滅してしまいました。
早いところでは2月頃から県庁に戻されて、コロナ対応にあたっていたようです。
僕のポストも実は危うかったのかもしれません。

幸いにも?2年目を迎えられたので、以前打ち立てたとおりの方針で「業務効率化」と「残業代荒稼ぎ」を図っていきたいところなのですが……ちょっとした壁にぶつかっています。

派遣社員気分

僕の担当業務は、ざっくり言うと、行政に提出する書類の作成です。
許認可申請書や年次報告書のようなものを淡々と作り、いろんな役所に提出しています。

通常の民間企業であれば、法務部が担当したり、あるいは行政書士に外注したりする仕事です。
ただ僕の出向先法人では、かなり昔から県庁出向者を受け入れて、この仕事を担当させています。
経緯は謎です。政治的ムーブの匂いしかしませんね……

つまるところ、儲けにつながらないけどやらなければいけない足枷のような仕事を、一手に引き受けているわけです。
組織の一員としてチームで仕事をしているというよりは、客先常駐の派遣社員みたいなものです。


プロパー大量離職問題

「役所相手の書類作り」という作業自体は結構楽しいです。
  • 役所に提出するためだけの書類に、どれだけの労力・時間・コストをかけて作られているのか
  • 役所にとっては当たり前でも、民間にとっては意味不明な項目・指示はどんなものか
こういった「提出側の事情」は、役所内にいてもなかなか分かりません。
今後、僕が県庁に戻って、提出書類のフォーマット作りを担当することがあったら、今回の出向で得た知見が大いに活かせると思います。

しかし、この4月からは仕事が増えます。
従来は出向先のプロパー社員がやっていた仕事も僕に振られるみたいです。
それもこれも、3月末でプロパー社員が大勢離職してしまって、人手が足りないせいです。


派遣社員なら「契約違反だ!」と反論できそうなところなのですが、僕は「役所からの出向」という法的によくわからない存在なので、抵抗できません。

しかも、僕に新たに振られる仕事には、全然関心が持てません。
そもそも出向先法人そのものや、携わっている業界自体に全然好感を持てておらずやる気が出ません。

僕は一応株主であり、地方公務員にしては民間ビジネスに興味のあるほうだと思っています。
それでも興味が湧きません。むしろ失望しました。
収益源のほとんどは中間搾取であり、搾取した分だけ便益を提供しているとは到底思えません。
むしろ潰れたほうがいいんじゃないかとすら感じられます。

出向先法人のことを知れば知るほど、小悪党にお仕えしているような感覚が強まってきて、やる気がどんどん萎えてきます。
しかも4月からはまさに小悪党業務そのものまでやらされるらしく、気分は萎える一方です。

贅沢な悩みだとは重々承知していますが

労働条件自体は相当恵まれている自覚があります。
残業はそれなりに多い(昨年度は約800時間/年でした)とはいえ、残業代がきちんと支給されるからです。

令和2年度の決算統計(PDFへのリンク)を見てみると、都道府県では人件費決算額が減少しています。
制度改正による影響(会計年度任用職員制度の導入で、従来は物件費に計上されていた分が給与費に積み替えられる)で確実に増額するはずなのに、結果的に減少しているということは、正規職員の人件費が大幅に減少していると言えそうです。
新型コロナウイルス対応で残業時間が増加しているのにも関わらず、です。

人件費の内訳データが存在しないので断言はできませんが、コロナ対応職員を含め残業代がろくに支給されていないとしか思えません。

残業代が支給されるだけで平身低頭して感謝しなければならず、やる気云々という愚痴を言う権利はありません。贅の極みです。
しっかり「割り切って」いきたいと思います。

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