キモオタク地方公務員(県庁職員)のブログ

地方公務員の人生満足度アップを目指しています。地方公務員志望者向けの記事は、カテゴリ「公務員になるまで」にまとめています。

タグ:自分語り


「世の中はどんどん変わっていくんだから、役所の事業もスクラップ&ビルドで新陳代謝していくべきだ」
「ただでさえ財政事情が厳しいんだから、無駄な事業は早々に止めるべきだ」

住民だけでなく公務員も頻繁に口にする意見です。

しかし現実はそううまく運びません。
政治的事情などの外圧を受け、事業のスクラップは往々にして頓挫します。
外圧に遭う前に日和ってしまうケースもあるでしょう。
実際に事業を潰した(畳んだ)経験のある職員は、案外少ないのでは?

僕は1度だけですが、それなりの規模(予算でいうと数千万円規模)の事業を畳んだことがあります。
※地元ではけっこう話題になったネタなので、詳細はぼかします。



僕は看取り役


僕が畳んだ事業(以下X事業)は、とある民間団体(以下Y法人)に補助金を流していろいろやってもらい施策目標達成を目指すスタイルの事業でした。
取り繕った言い方をすれば「民間のノウハウとネットワークを活かした」事業であり、乱暴な言い方をすれば「お金と口は出すけど実務は丸投げ」な事業です。

Y法人の中では総勢10人ほどがX事業に携わっていました。
県とのやりとりを主に担当するのは、Y法人の正規職員であるマネージャー(以下M氏)です。
他のスタッフはM氏の部下という位置づけで、みな非正規職員でした。

元々僕はコミュ障で、かつ後述する事情のために意図的にコミュニケーションを控えていたこともあり、Y法人スタッフ達の詳細なプロフィールはわかりません。
ただし皆さん、いきなり異動してきてやってきた僕に対し、すごく親切に接してくれました。
電話越しに談笑の声が聞こえてきたりもして、居心地の良さが伝わってくる環境でした。



それなりに歴史のあったX事業でしたが、僕が担当者として着任する前の年度のうちに、次年度(つまり僕が着任した年度)で終了することが決まっていました。
終了に至るまでの詳細はよくわかりません。
僕の前任者も直接は関わっていなかったようで、どうやら県幹部とY法人幹部による「上どうし」の会談によって、トップダウンで決まったようです。

今年度でX事業が終わることを知っていたのは、現場スタッフの中ではM氏だけでした。
年度の初めに、M氏からは「現場スタッフへは私から伝えるから、県からは絶対言わないで、察されないように気をつけて」と強く念押しされました。
このため、僕をはじめ県職員は、M氏以外のスタッフとの接触を控えました。


担当者である僕の仕事は、今年度事業の進捗をウォッチしつつ、過去資料の整理をしたり、県から貸与した物品を紛失していないかチェックしたり、補助金の使途を改めて確認したり……という事業クローズに向けた諸準備です。
仕事自体は淡々と進みました。

事業の終了=事業部の取り潰し


Xデーは突然やってきました。
 
「資料作成に手間取っているので、20時まで職場で待ってくれないか。できればすぐ確認してほしいから、課長にも残っていてほしい」
M氏から意味深な電話。我々は察しました。

そして20時、再びM氏からの架電。
虫の声が聞こえてきます。オフィスを離れ、どこか野外で電話しているのでしょう。

「○○月▲▲日、スタッフに事業廃止の旨を告知する。当面は混乱すると思うので、私がOKを出すまでは、県職員はY法人オフィスに顔を出さないでほしい。電話は私の携帯に。もしスタッフから県に電話があっても、『Mさんに聞いてくれ』で通してほしい」



この電話から2か月ほど経過して、ようやくM氏から「県職員来訪OK」の連絡がありました。
今年度の事業は既に完了しており、補助金も精算済。
最後に残った作業である「県からの貸与物品回収」のため、Y法人オフィスへ向かいました。

X事業の事務室だった部屋には、段ボールが山積み。
机も椅子もありません。リース物品だったので返却したのでしょう。
タイルカーペットは所々剥がれていました。床下に這わせてあった電話回線を撤去したようです。

スタッフは誰もいませんでした。
M氏によると、全員退職したとのこと。
Y法人の別事業への転属を打診したのですが、どうしても待遇が落ち、しかも遠距離転居を伴うため、全員折り合わず退職してしまったとのこと。

このとき、役所は一体何をやったのか、ようやく自覚しました。
ひとつのホワイト職場を破壊し、十人弱の雇用を奪ったのです。

M氏がわざわざ人目を忍んで「県職員来訪NG」とアナウンスしてくれた理由がよくわかりました。
スタッフからすれば県のせいで職を失うわけです。
文句を言いたいのは当然でしょうし、口だけでは気が済まないかもしれません。
それに何より、合わせる顔がありません。

スタッフのうち何人かは、顔も名前もはっきり覚えています。
彼ら彼女らに似た風貌の人を見かけると、今でも反射的に身構えてしまいます。


M氏が使った「事業廃止」という表現も印象に残っています。

役所にしてみれば、X事業の終了は良いことです。
(実態はどうであれ)役所の事業が終わるときには、とにかく前向きな理由を用意します。
X事業終了のケースでは「役目を果たし切った」という理由付けがなされました。

しかし一方で、M氏をはじめY法人のスタッフにしてみれば、X事業は終わるわけではありません。
役所というスポンサーがいなくなったので、取り潰されるのです。
役目を果たそうが果たしていなかろうが、どちらも言葉遊びにすぎません。
組織としての売上がなくなり、食い扶持が減る。ただそれだけのことなのです。



「全体の奉仕者」は個人を救うわけではない


X事業の廃止は、マクロで見れば良いことだったと思います。
最初にも触れましたが、X事業の廃止は地元メディアでも取り上げられました。
役所仕事では珍しく「良い意味で」です。
X事業は「マンネリ化が進んで最早時代遅れな事業」と位置付けられ、これを止めて新たな施策を検討するという県の姿勢は、珍しく称賛されました。

しかしミクロでみれば、雇用機会の簒奪にほかなりません。

役所がお金を使えば、それは民間に流れます。
その収入のおかげで生計を立てている人がいるのです。
たとえそれが「無駄だ無駄だ」と叩かれている案件であっても。 
この当たり前の事実を思い知らされました。

さらにはY法人スタッフ達の自尊心も傷つけたと思います。
彼ら彼女らが日々取り組んできたことは、結局「時代遅れ」の一言でまとめられてしまったのです。

僕は民間就職活動に失敗した身であり、失職への恐怖をリアルに経験しています。
そのせいもあり自分自身が失職に加担してしまったという事実が半ばトラウマになり、今でもたまに眠れなくなります。

公務員として働く以上、「全体」「公益」のようなふわふわした存在のために、眼前で困窮している生身の人間を切り捨てざるを得ないケースからは逃れられません。
これがストレスで離職する若手職員もけっこういると聞きますし、入庁後のミスマッチを減らすために弊ブログでも発信していきたい重点事項の一つでもあります。

既存事業をスクラップするときは、くれぐれも気をつけて下さい。
マクロで見れば「良い」スクラップであっても、従事している個々人にとっては雇用の収奪であったり尊厳の破壊かもしれないのです。


漫然と作業的にスクラップしたら、終わった後で自責に襲われて、そのままトラウマになりかねません。僕のように。

「自分はこれから、公益のために個を潰すぞ」という心の準備を忘れないでください。

これまでずっと「学力的に合格する見込みが立たないので国家一種は断念した」と書いてきましたが、これは半分嘘です。すみません。

実はその前にもっと決定的な出来事がありました。

あまりに恥ずかしいのでこれまで隠してきましたが、公務員試験日程が乱れているこの機に公開します。

以下、国家総合職(当時は国家一種)採用の国家公務員のことを「官僚」と表記します。
 

官僚になれば新しい自分になれるはず

僕が官僚に憧れ始めたのは、大学2年生の初め頃でした。
希望する省庁は特にありません。とにかく官僚になって大きな仕事がしたいと思っていました。

僕が大学生だった頃はmixiの全盛期でした。
誰もがサンシャイン牧場に熱を上げ、読者範囲を巧妙に調整した日記を投稿し、足跡を残さずに気になる異性の個人ページを覗くことに全力を注いでいました。
当時のmixiは招待制で、mixiのアカウントを持っていること自体が一種のステータスでした。
プラチナカードを見せびらかすが如く、アカウントを手にした日には、それを誇示するかのように頻繁に日記を更新したものです。

そんなわけで、今でもmixiアカウントにログインすれば、大学生当時の生々しい日記が続々出てくるのです。
この記事を書くために一通り読み返してきましたが、本当に恥ずかしいです。 

当時の僕のmixi日記には、頻繁に「変わりたい」という言葉が登場します。
中学受験に失敗したせいなのか、僕は昔から自己評価が低い人間でした。
当時はさらに、内心期待していた大学デビューにもつまずいて、いっそう鬱々とした日々を過ごしていました。

陰キャで小物で負け癖が染み付いている、これまでの自分と決別して、新しい自分に生まれ変わりたい。

しかし、都会の大学に進学したくらいでは変われなかった。
それならさらなる高みに到達するしかない。

いつしか僕は、就職のタイミングでさらにグレードの高い世界に進みたいと思うようになりました。
そして、目指すべき「グレードの高い世界」として、なぜか官僚の世界を志すようになりました。

官僚の仕事そのものに興味があったわけではありません。
国家を動かすという唯一無二のステータスへの憧れと、「筆記試験のウェイトが大きい公務員試験のほうが、コミュ力一本勝負の民間就活より勝率が高そうだ」という打算的期待のためです。


官僚への就職は、僕にとっては「自己実現の手段」でした。
官僚になることが変化のの証、生まれ変わった自分を象徴するステータスだと捉えていたのです。

官僚になれば、負け組ではありませんし、小物でもありません。
周囲からの評価も変わるでしょうし、何より自己評価が変わるはず。
そう信じていました。

当時は自覚できていませんでしたが、官僚として働きたいというよりも、「官僚になれば変われる、幸せになれる」と思っていたのです。

この認識が一変したのが、大学3年の夏休み開始直後。
高校時代の友人に誘われて、首都圏のいろんな大学から官僚志望の学生たちが集う交流会に参加したときのことです。

ガチになれない自分がいた

「交流会」という名称からして、これから本格化する公務員試験勉強のモチベーションを高めるべく勉強仲間をつくるのが目的の、お気楽な会だと思っていました。オフ会みたいなものだと。
 
実態は全然違いました。
試験の話題なんてほとんど出ず、まるで自分がすでに官僚の一員であるかのように、制度や法令を語っているのです。
 
知識の深さとか論理性とか、話している内容自体は大したレベルではなかったかもしれません。
しかし、評論家のような外野から文句をつけるようなスタンスではなく、為政者として、当事者として、とにかく真剣に語っていました。

彼らの姿は、僕には眩しすぎました。
崇敬の念を抱きつつも、埋めようのない差を理解しました。
知識の厚み、行政に関わった経験の量、そして何より情熱の源泉の尽きないこと。
 
彼ら各自がどうして官僚を志したのかは知りません。
ただ確実に、僕の志望動機である「新しい自分になりたい」なんか足元にも及ばないほど、明確で前向きで強烈だったと思います。

そして同時に、官僚の仕事に対してさほど興味を持てていない自分に気がつきました。
交流会の他の参加者たちに心から敬意を抱きつつも、彼らのようになりたいとは不思議と思いませんでした。
もし官僚になれていたとしても、彼らのようなパフォーマンスは決して発揮できなかったでしょうし、違和感を抱えたまま漫然と仕事をしていたことと思います。

その後、とある出来事を経て官僚の激務っぷりを思い知り、官僚を完全に諦めました。
 
ここから僕の迷走が始まります。
「変わりたい」という漠然とした欲求だけそのままに、これまで最有力だった官僚という選択肢が消えてしまったのです。

エントリーシートすらほとんど通過せずに民間就活全滅、唯一合格した地方上級(県庁)にすがりつくも再受験しようかと思い悩み……結局、ラブライブ!によって救済されるまでずっとモヤモヤしていました。


3つのギャップ

交流会に参加して、僕は3つのギャップを感じました。
  1. 他の受験生との能力のギャップ
  2. 他の受験生との情熱のギャップ
  3. 官僚と「なりたい自分」とのギャップ
もっとも重要なのは3つ目です。
それまでは官僚こそ「なりたい自分」なのだと盲信していましたが、将来の官僚候補たちのリアルな姿を知ったことで、「なりたい自分」と官僚とは別物だと気がつきました。
つまり、これまで漠然としていた「なりたい自分」のイメージが少しだけ明確になったのです。

本当ならもっと早い段階で明確に「なりたい自分像」を持っておくべきなのですが、当時の自分はとにかく「変わりたい」という思いが先行していて、冷静に自己分析ができずにいました。
大学3年生の夏になって、ようやく自己分析の口火を切れたのです。

交流会に参加したメンバーの中に筋金入りの型月オタクがいて、彼とは今も交友があります。
彼経由で聞いたところ、交流会参加者の中から実際に多くの官僚が生まれたとのこと。
官庁訪問でも熱意が伝わったのでしょう。

自己実現の手段としての官僚就職はあんまり勧めない

「すごい自分になりたい」「大きな仕事をしたい」という漠然とした思いが先にあって、それを実現するための手段、いわば自己実現の手段として官僚への就職を考えている方もいることと思います。
当時の僕のように。

もし心当たりがあるなら、僕は再考を勧めます。
「なりたい自分」「やりたい仕事」を、まずはもう一段階具体的に考えてみてください。
それらを実現するためのルートとして、官僚は本当に最適なのでしょうか?

国(省庁)という組織の一員として、または組織を使って何事かを成したいのであれば、官僚になるしかありません。
ただし、国組織に依る必要がないのであれば、別の選択肢のほうがベターかもしれません。
 
官僚就職という選択肢には超絶激務という代償が伴いますが、自己実現の手段は他にもたくさんあります。
大抵の選択肢は官僚よりも時間的・体力的に余裕があり、自己実現に投じられる資源の総量が多いです。
とりあえず感覚で官僚になってしまったがために、本当にやりたいことを見つけられず、見つかっても追いかけられず、年月を過ごしてしまうことだけは、なんとしてでも避けてほしいです。

2019年5月26日(日)、ファイナンシャルプランナー2級技能士試験(以下「FP2級」)を受けてきました。
本当は1月に受けるつもりだったのに、休日出勤が入ってしまい後ろ倒しすることに……
参考:ファイナンシャルプランナー2級試験に挑戦します

結果は無事合格。
学科は56/60、実技は89/100と、余裕をもって合格できました。

試験の仕組み

試験は学科試験と実技試験の二部構成です。
学科はマークシート、実技は記述式(論述ではなく短答)です。

学科試験

学科試験は6科目に分かれており、それぞれ10題ずつ、全60題です。
合格ボーダーは6割、36点です。


ライフプランニングと資金計画
年金と社会保険がメインです。
福祉系部署の公務員なら余裕でしょう。

試験対策の観点では、一番厄介な科目です。
複雑で理解しにくいうえ、細かい数字が大量に出てきます。
テキストに書かれていないことも度々出題されますし、得点源にはしにくいと思います。
 
リスク管理
生命保険や損害保険など、民間保険がメインです。
公務員実務とは無縁の科目で、しっかり勉強が必要です。
実生活で一番役立つ科目でしょう。

金融資産運用
債権や株式の運用がメインです。
こちらも公務員実務とは無縁の内容ですが、株を触っている人間であれば余裕でしょう。

タックスプランニング
所得税の計算方法がメインです。
税関係部署の公務員なら余裕でしょう。
細かい数字がたくさん出てきますが、覚えてしまえば得点源にできる科目です。 

不動産
不動産の権利関係、税制、関係規制法令が問われます。
権利関係は、公務員試験の民法を簡単にしたような内容です。
宅建士試験を浅くしたような内容です。
出題範囲の幅が狭く、問題演習を繰り返せば得点源にできます。 

相続・事業承継
贈与と相続について問われます。
公務員試験の民法に、実務的な数値問題が加わったような内容です。
科目名に「事業承継」と入っているものの、贈与の方がよく出題されます。

実技試験

全部で5種類ある中から、出願時に1種類選びます。
僕は「資産設計」を選びました。合格率が一番高かったので。
こちらも合格ラインは6割です。

資産設計
学科試験の知識を使い、資料読解や正誤判断、計算問題に答えます。
問題形式は毎回だいたい一緒なので、解き方のパターンを覚えればなんとかなります。


使用教材

きんざいが発行しているテキストと問題集を使いました。
ただ、日本語の表現がわかりづらい箇所があり、何度読んでも頭に入らないことがありました(老齢厚生年金のあたりとか)。 

試験会場にいた他の受験生を見ると、「みんなが欲しかった!」シリーズが圧倒的多数でした。
 


勉強方法

まずは、テキストを一読してから学科問題集を解きました。
一周したら、間違えた問題に再度チャレンジ。
たくさん間違えた分野は「苦手分野」に認定し、テキストを見ながらまとめノートを作成して頭に叩き込みます。
並行して、細かい数字を暗記していきます。

まとめノート作成が一巡したら、学科問題集を頭から解き直します。

出題範囲がとても広いので、まとめノート作成のような丁寧な勉強方法は、苦手分野だけに絞った方がいいと思います。
絶対に時間が足りません。

1ヶ月前くらいから実技問題集にも取り掛かります。
問題の解き方に慣れるのが目的です。
同時に、FP協会のホームページに載っている過去問にも挑戦します。
無料で使えるので、使わない手はありません。

総勉強時間は約70時間でした。
僕の場合、日頃から株を触っているおかげで「金融資産運用」は勉強無しで余裕、「不動産」は宅建のおかげで軽く勉強するだけで十分だったので、他の受験生よりも2科目分有利でした。
予備知識なしで勉強スタートする場合は、もっと時間がかかるかもしれません。

試験本番・結果

初めて見る単語や統計がちらほら出てきて焦りました。
一方で既視感のある定番問題も多く、こちらさえしっかり得点できれば、初見問題は直感で答えても大丈夫だったと思います。

問題文中に「利回り30%の株式」が登場して吹き出しそうになりました。

試験雑感

満点取るのはものすごく難しいけど、合格自体はさほど大変ではないと感じました。

出題範囲自体は広くて深いものの、合格点が6割と低い試験です。
引っ掛け選択肢は少なく、ストレートに知識を問うてきます。
試験慣れしている方なら、あっさり合格できると思います。

公務員なら、社会保障や税、不動産関係(民法)あたりの知識が元から身についているので、普通の受験生よりも有利でしょう。
保険や資産運用はしっかり勉強しなければいけませんが、人生を考えるうえで絶対に役立つ知識なので、勉強しておいて損はありません。

ぜひとも受験をおすすめしたい資格なのですが、唯一のネックは受験制限があること。
公務員の場合、先にFP3級に合格しないと、2級には挑戦できません。
(通信講座でも受験資格を取得できるようですが、コスパが悪い) 

3級は単語を覚えればなんとかなるレベルでお手軽簡単なのですが、あまり実用性を感じませんでした。
お金に興味のある公務員は、ぜひ2級取得まで見据えてほしいなと思います

後日談

FP2級加工

地銀勤務の友人に「FP2級受かったぜ」と報告したところ、嘲笑されました

「民間感覚だと『肺呼吸できるようになりました!』と同レベルの報告」と。

「FP2級合格で喜んでるあたり、公務員の民間感覚の無さ、金融リテラシーの無さを体現している」と。

保険のおばちゃんお姉さんは、全員がFP2級の上位資格にあたるAFPくらいは当たり前。
地銀銀行員なら20代でさらに上位の1級取得も普通とのこと(できる人は中小企業診断士まで取るらしい) 

「FP2級」を公言すると前掲の画像みたいな扱いを受けてしまうらしいので、リアルでは黙っておきます……

経済界の大物から「終身雇用を維持できない」という発言が続いたせいか、「地方公務員はスキルが身につかない」「早々に転職の準備をすべき」論が盛り上がっています。
アフィリエイト収入狙いの煽りのようにも見えますが……

ちょうど良い機会なので、離職に関する僕のスタンスをまとめておきます。

民間全落ちマンに転職する勇気は無い

以前からネタにしている通り、僕は民間企業の就職活動に失敗して公務員になりました。
海外展開している大手企業から、県内にしか拠点のない地元企業まで、幅広く落ちました。

僕の出身大学は関東の某私立大学で、偏差値も知名度も地元国公立大学より上です。
地元企業の選考ならば、学歴的には僕の方が有利なはず。それでも全滅しました。
ということは、学歴という加点要素ではカバーしきれないくらいの欠陥があるのでしょう。

どこが悪いのか、残念ながら自覚はありません。今も全然改善していないでしょう。
そのため、民間企業への転職は全く考えていません。採用される気がしません。

他の公務員への転職も選択肢としてはあり得ますが、こちらは待遇的に除外です。
待遇面を考えると、今の県庁勤務よりも上にいける気がしません。

県内市町村は残業手当が一切出ないとの評判ですし、他自治体まで出て行って公務員を続けるのは金銭的に割りに合いません。

フリーランスは最もありえません。
複数の民間企業から「使えないなあ」と評された人間が独り立ちできるわけがない。

そもそも人並みに働けるのか?

加えて、年を経るごとに体調が悪くなりつつあります。
単なる老化なのかもしれませんが、連日深夜残業のようなハードワークはもう無理です。
この意味でも、民間ではやっていけないと思います。 

役所は、僕みたいな労働弱者に優しいです。
労働力としての使い勝手は明らかに悪いのに、給与ではまず区別されません。出世はできないでしょうが、その方が正直ありがたい。
僕の分のしわ寄せが健康な方に行っているわけですが……

セミリタイア(アーリーリタイア)も困難

俗にいうセミリタイアやアーリーリタイアも考えていません。
給与に代わる収入源を確立できる見込みが立たないからです。

パラサイトシングル生活を続ければ、だいたい45歳時点で4,000万円くらいは貯蓄でき、なんとか配当金生活に入れるかもしれません。

ただ、購入するアセットが問題です。
日本株は減配リスクが大きいですし、外国資産は円高リスクが怖いです。
資産規模を大きくして分散させれば、ある程度はリスクを織り込めますが、そうするとリタイア時期が遅くなり、アーリーとは言えなくなりそうです。

「いつ辞めるか」を自分で考えるのは大事

というわけで、心身を壊さない限りは、現在勤務している県庁に寄生していきます。
たとえ待遇が悪化したとしても、僕のような労働弱者にとっては、県庁生活継続が最善手でしょう。 

ただ、「いつかセミリタイアしてやるぞ」という意気込み、退職時期を自分で決めるというスタンスは、非常に重要だと思っています。

冷静に考えて、定年退職というシステムは、日本独特かつごく最近の文化です。
いつ無くなってもおかしくないと思います。
 
これからの人口減少、特に勤労世代の減少を受けて、日本社会はこれからも長く働く方向に変わっていくでしょう。
自ら積極的に仕事を辞めないと、低賃金でこき使われ続ける目に遭いそうです。

僕は根が自堕落なので、いつまでも働きたいとは思いません。
「いずれは不労所得」を合言葉に、セミリタイアするつもりで蓄財に励んでいきます。

次の祝日が恋しくてたまりません。

大型連休

人生逆張り仲間達と「10日間1万円以内で過ごす」という誓いを立ててしまったので、 大型連休の間はずっと引きこもっていました。

ブログの方は毎日更新してみました。
どの記事も夕方までに40PVはついていたので、少なくとも40人は本ブログを定期購読しているのかと推測しています。

連休中の記事で一番人気なのがこちら。
キモオタク地方公務員が観光部門から戦力外通告を食らった理由とは?
検索エンジンに好かれそうなキーワードが入っている訳でもないのに、なぜかPVを安定して稼いでいます。

10連休中ずっと低調だったPV数は、終盤の5日になって急に伸びました。
みなさん行楽疲れでネットに戻ってきたのでしょうか?

月別アクセス数の推移

このブログ、2019年3月は過去最高の28,000PVを記録したものの、4月・5月は18,000PV前後に戻ってしまいました。
4月から公務員として働き始める方のアクセスが集中したのでしょうか?

公務員試験受験生の方は試験月間が始まってブログ見ているどころではないでしょうし、多分8月頃まではPVが落ち込むのかなと思っています。

そんな中、OB訪問関係の記事だけはPVが伸びています。季節感がありますね。

参考:地方公務員にOB/OG訪問した際に絶対聞くべき必須質問とは?内部事情を掘り下げて聞いてほしい

参考:地方公務員にインタビュー(OB訪問)する際の注意点とは?


FP2級試験の結果

5月26日(日)、ファイナンシャルプランナー2級試験を受験してきました。
自己採点では合格ラインを超えています。 やったぜ。

本当に合格していたら、勉強法や試験体験記を記事にしたいと思っています。
最近資格ネタが不足していたのでちょうど良いです。

FP2級チャレンジを通して、働けない人への保護がいかに手厚いかを理解しました。
今の僕くらいの生活水準だったら、働かなくとも障害厚生年金だけで賄えるのではと思えるくらい。

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